本日は、埋まってきました……。

 スパ好き三姉妹で、新規風呂へ。同じ風呂には二度と行かねえ、いつも行ったことのない風呂へ行くぜ!な3人組っす。
 長女のワゴンねーちゃんが忙しくて、最近とんとご無沙汰だったんだが、よーやく行くことができました。

 おがくず風呂!!

 酵素温浴ってやつです。
 酵素入りのおがくずのプールに入り、埋められて10数分。しっとり汗をかいて老廃物を出し、美容と健康をGETしちまおう、というスパです。

 昨日ちょいとかなしみに暮れ、悪夢にうなされていたわたしは体調悪し。ドア・トゥ・ドアでいつも送り迎えしてくれるワゴンねーちゃんの車で少々酔っておりましたが、おがくず風呂にふつーに入りました。
 人間なにごとも体験だ。
 おがくずの感触を肌で感じるのだ。どこで役に立つかわかんねーし。(どこでだ?!)

 貸してもらったお揃いのヘアキャップと、ムームーみたいな脇下からの貫頭衣だけを身につけて、いざおがくず風呂へ。
 見た目はシュールな、温水プールってとこ。温水の代わりに茶色いおがくずが満たしてある。材質は檜と杉だそうだ。酸っぱいよーな臭気。空気は湿気ていて、熱い。おがくずから湯気があがっているのがわかる。
 入ってきたわたしたちを見て、スコップを持ったオヤジが2人、おがくず風呂へ分け入る。脛まで沈むのよ。
 彼らが墓穴でも掘るかのように黙々と掘った穴に、寝そべるわけだ……死体のように。
 促されて、おそるおそるプールへ入る。
 おがくずはぬくく、やわらかい。足が沈む。独特の感触。飛び跳ねてみたい欲求にもかられるが……ムームーの下はすっぽんぽんだ。下手に転けてもめくれてもこまる。
 埋められる感覚は格別。
 無抵抗のわたしと、スコップでかけられる土……じゃなくておかくず。ぬくさとやわらかな重さ、そして臭気。
 ……この無抵抗感はいいなあ。されるがまま、という(笑)。
 最後は手で丁寧に首の下まで埋められ、顔だけ出ている状態に。
 ひとりだけ遅れて入ってきたきんどーさんが、今まさに埋められようとしているわたしとワゴンさんを見て爆笑していた。……ああ、わたしも見たいよ、友だちが無防備に埋められている哀れで滑稽な姿を。

 ぬくかった……。

 15分ほど埋まっていたんだけど、ほんとにぬくかったよ。汗がわいてくるのがわかる。
 独特のクッション感は気持ちいい。でも、身動きできないのはちょっとつらい。眠ってしまうにはやっぱ熱いから、起きてるし。となると汗の流れる顔とか、かきたくなってくるし。あ、顔の汗は拭いてもらえるんだけど。
 そのあと上体を起こして坐り、半身浴へ。腰から下だけ埋め直されるの。そして係のおばちゃんに、首筋から肩へおがくずをなすりつけるよーに軽いマッサージをしてもらう。
「肩、ぱんぱんに張ってるね」
 と驚愕される。ええ。いつでもどこでも、どんな人にも驚愕されます。肩もみ自慢の友人たちがみんな「硬くて指が入らない!」と悲鳴を上げる、筋金入りの凝りまくった鋼鉄の肩っすよ。

 たっぷりあったまったあとで、お風呂へGO。
 全部脱いで、シャワーあびて、髪もカラダも洗って湯船で一息。

 ……ショックなことがひとつ。
 ババシャツを着ているのは、わたしひとりでした。
 ワゴンさんもきんどーさんも、着てなかった……。
 てゆーか、わたしひとり着込みすぎ。フリースのジャケットのうえに、ロングコートまで着てたんだよ……あきれられたよ……。
 だって昨日寒かったんだもん! 某田舎町がな! 心底凍えたんだよ、宝塚ムラ!!

 おがくず風呂の施設はとても民宿テイストでした。
 住宅地のど真ん中にあるしさ。
 なんかひどく郷愁を感じる建物。スタッフもおっちゃんおばちゃんばかりで、手作り感にあふれている。
 みんな親切なんだけど……なんていうか……あか抜けないとゆーかびんぼくさいとゆーか。もっとお洒落なものを想像してたんだがな。
 客が意外に多かった。次々とやってくる。常連さんって感じ。金持ちだなー。わしゃ日常的にこの値段出して風呂には入れないよ。

 ま、それにしても。
 「おがくず」というと、『クーロンズゲート』。
 「埋まる」というと、『バロック』。
 大好きなゲームを連想してしまうあたり、わたしも業が深いですな。

 ……なんか『バロック』がやりたくなってきたな……。
 ダークでブラックな、ちょっと電波の入ったアクション・ロープレです。わたしのフェイバリット・ゲームのひとつ。
 「首の者」を埋めて、「心臓の種」を食べさせたい……。

 

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