今日はSPEEDのコンサートでした。
 ……って、SPEED?! 今さらあのSPEED?!

 そう、解散以来なにかっちゃー再結成している、レア感のあまりないあのSPEEDです。

 SPEEDでは、わたしはhiroこと島袋寛子ちゃんがいちばん好きでした。
 理由はかんたん。

 友人のWHITEちゃんに、似ているから。

 SPEEDがデビウしたのが、今から7年ほど前ですか。
 そのころ、まだ小学生だったhiroを見て、
「あ、WHITEちゃんだ」
 と、シンプルに思った。
 我が家の家族も、同意見。SPEEDがテレビに出るたび、「WHITEちゃんが出てる」と盛り上がっていた。
 WHITEちゃん自身も、
「誰かに似てるなと思ったら、そうか、アタシか」
 と認めていたし。

 つーことでわたしは、hiroが好きです。
 好きな人に似ている人には、好意持つよねえ?
 その昔、タレントの千葉美加が好きだったんだが、彼女は友人のヤマダさんにそっくりだった。あと、高木美保は友人のイシ子にそっくりだったし、最近では宮地真緒が友人のBe-Puちゃんに似ているので気になる存在。
 友だちに似ている芸能人には、親近感がわく。

 つーことで、SPEEDはけっこう好きだった。
 でも、CDも買ったことないし、ライヴに行くほどのファンでもなかった。またわたしも、そんなトシじゃないし。SPEEDのファンって若そうだもんなあ。わたしなんか、好きって言ってもカラオケで歌うくらい?
 あと、当時のファミ通によく載っていた、SPEEDネタの読者投稿を読むのも好きだったなー。大抵仁絵ちゃんがオチなんだよなあ。
 そうそう、SPEEDオリジナルのアルバ・スプーンが本気で欲しかったなあ(非売品。マジかわいかったのよ。あ、アルバ・スプーンちゅーのは腕時計です。わたしがいつもしている腕時計はスプーンのメタルVer.)。

 でもWHITEちゃんはわたしよりはまともにファンしていたようで、CDも買っていたし、解散後も動向をチェックしていたようだ。

「言っとくけどアタシは、多香子ファンだからねっ」
 と、WHITEちゃん。
「えっ、hiroじゃないの?!」
「自分と同じ顔のファンになってどーすんのよ、多香子よ多香子。美人が好きなのよ」

 たしかに多香子は美人だけど……。
「ドラマには出ないで欲しいなあ、大根すぎ……」
「うるさいっ、美人だからいいのよ!」
「歌も下手だったよね……」
「うるさいっ、美人だからいいのよ!」
 と言うWHITEちゃんは、もちろん檀れい様のファンです。『LUNA』のポスターの、檀れい様の美貌に惹かれてタカラヅカを観はじめたヤツです。

 さて、そのWHITEちゃんから誘われました。
「緑野、SPEEDのコンサート、行く? 懸賞で当たっちゃったんだけど」
 てゆーかわたし、また彼女たちが再結成しているのも知らなかったよ、WHITEちゃんから誘われるまで。
 そしてさらに。
「そんな懸賞、応募してたんだ……」
 そのことに、おどろいてみたり。
「当たると思ってなかったんだもの! 2等のクオカードが欲しいだけだったのに! まさかライブチケの方が当たるなんて」
 WHITEちゃんはくじ運いいから、いろんなものが当たる人なんだよねえ。
「行くのはいいけど、どこでやるの?」
「城ホール」
「で、席はどこ? スタンド?」
「アリーナ」
「……アリーナ? 椅子、あるよね?」
 トシですから、椅子のない世界は鼻白むのだ。理性とばすほど好きなアーティストならともかく。
「あるでしょ、座席番号書いてあるし。アリーナの後ろの方だね、この番号は」
「そいでSPEEDの客層って、どんなん? わしら行ったら、めちゃ浮きまくるんじゃ……?」
 トシですから、若者やガキにまみれるのは鼻白むのだ。理性とばすほど好きなアーティストならともかく。
「そんなの知らない。アイドルだから、臭い男たちがいっぱいいるのかな?」
 アイドルか……。未知の世界だわ……。

 つーことで、いざ未知の世界。

 そもそもコンサート自体、滅多に行かないしな。
 わたしは「物語」好きなので、物語のあるジャンルにまず気持ちが向く。芝居とか映画とか。とくに芝居、ヅカに金がかかりすぎるので、「物語」性の薄いジャンルにまで回らないんだよなあ。
 音楽に物語性がないと言ってるんじゃなくて、芝居や映画よりは薄いと言っているだけよ。ジャンルの立ち位置がチガウんだから、それは当然のこと。
 わたしが大金持ちなら、音楽にも金をかけるんだが。甲斐性なしなので、どこかなにかあきらめて生きていくしかない。

 べつに嫌いで音楽関係のイベントに行かないわけではないので、アリーナのすみっこでもたのしむ気は満々さ。
 もちろん、ヒール着用。
 女子ども相手なら、勝利は確信。フラットな会場でも、いちばん後ろから障害物なしでステージが見える身長さ。
 肉厚なおにーちゃんが前にいたら、さすがに負けるけど。日本人男性の平均身長はヒールを履いたわたしよりはるかに低いわけだから、あまり苦にはならない。

 と、勢い込んでいったのに。
 アリーナの後ろの方は、ちゃんとひな壇になってました、席。
 てことは、だ。

 我に敵なし。

 わたしの席から、ステージをさえぎるモノは一切ありませんでした。
 ヒール履いてくる必要なかったかも。坐っていたら前の人の頭が邪魔だけど、立ったら障害物なんてないよ。

 SPEEDに関しては、わたしはhiro、WHITEちゃんは多香子とお気に入りの子は決まっていた。
 デビウのときからずっと。

 しかし。

 最近、思うんだ。
 わたしたちひょっとして、仁絵ファンじゃないのかって。
 SPEED活動時も、解散後も、hiroや多香子の話はしなくても、仁絵の話はなにかとしてるじゃん、わたしたち!

 今回のライヴの間中、わたしたちが口にする名前はHITOEばっかなんですけどっ?!

「グッズ見た? 仁絵ちゃんのは売れ残ってたよ」
 からはじまって、
「ファンクラブのお知らせ、仁絵ちゃんだけないのね」
「仁絵ちゃんの髪型、マスター!!(注・マスターとは、『木更津キャッツアイ』の登場人物)」
「仁絵ちゃんの谷間がすごい!」
「おっぱい大きいねえ、本物かなあ」
「仁絵ちゃんの背中がまぶしい」
「仁絵ちゃんのソロはあるのかな?」
「仁絵ちゃん、かっこいい」

 とにかく、仁絵ちゃんの話ばっか。
 ねえWHITEちゃん、わたしたち実はHITOEファンよね? わたし、ライヴの間ずーっと仁絵ちゃんのダンスばっか見てたよー。
 hiroの歌は耳で聴いて、目は仁絵ちゃんに釘付けさ。

 仁絵ちゃんの国籍不明年齢不詳のセンスが、わたしたちを惹きつけているのだと思う(笑)。
 GO! GO! HITOE! お笑い系の投稿で、多香子を持ち上げ、絵理子を持ち上げ、hiroを持ち上げ、仁絵で落とす、てなネタで使われまくっているそのキャラが愛しいわ。
 だからこそ、新曲のモー娘。もどきの振り付けはつらかったわ。
 あんなの、HITOEじゃない〜〜っ。
 他の3人は娘。系のことをやってもいいけど、HITOEはダメよ! キャラがチガウんだから。
 リアリーダー・コスでポンポン持ってキュートに踊るなんて、あり得ない!
 他の3人のことは素直に「かわいい」と思ったのに、仁絵ちゃんだけは痛々しく思ってしまった……彼女の美意識とは正反対の格好させられてるよね……?

 なんにせよ、わたしはわたしなりにたのしんで来ました、ひっさびさのSPEED。
 おどろいたのは、「歌える」ことにだ(笑)。そっかー、アイドル・ソングってのは奥が深いわ。CD持ってなくても聴くのが何年ぶりであっても、なんとなく全曲お…

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