「自分」という現実を。@1914/愛
2004年2月22日 タカラヅカ 星組公演の話、『1914/愛』その3。
わたしがヒロイン・アデルを好きなのは、真実がわかったあと、恋に飛び込んでいくことをためらう理由。
はじめはただ、「身分違い」だからだめだと言っていた。
伯爵様と自分ではつりあわない、と。
でも、ほんとうはそうじゃない。
あたしは、自分がちっぽけで恥ずかしいの。
と、彼女は言う。
がんばってるよ、一生懸命生きてるよ。でもわたし、それでいったいなんになってる?
自分が恥ずかしい。
好きになった人を、素晴らしい人だと思う分。
彼に比べて、自分が恥ずかしい。
ただ「身分違い」だから、といつまでもうじうじ愛を拒む女ならうっとーしい。そんなもんが壁になるなら、所詮その程度の思い。
だけど、彼女が壁として考えるのが「自分自身」なら、話は別だ。
人を愛してはじめて、自分自身を見たんだね。
それまでは、生きることだけに無我夢中だったから。
恋をして、相手からも愛されて。
それではじめて、顧みたんだ。
あたしって、彼に愛してもらえるような素晴らしい女?
答えはNO。
はじめて顧みた自分はそりゃー、欠点だらけさ。しかも謎の伯爵夫人とかゆー、めちゃくちゃイタい名前(笑)で二重生活だし。詐欺行為だし。
「自分」という現実に打ちのめされて。
時代もまた、「戦争」という現実を容赦なく歩み出す。
暗い時代にひとりで灯火をかざす愛する男の元へ、勇気を出して訊ねていく。
乗り越えろ、現実を。だからこそ人生は素晴らしい。
暗い時代を、物語を、力業でひっくり返す。
似たものカップル、バカップル。
アリスティドとアデル。
きっとモンマルトルの、名物夫婦になるだろう。
主役ふたりがかわいくて大好きなので、それだけでこの物語は好きよ。
つーか、主役を好きでなかったら、きっと観ていてつまらない。それくらい、ふたりしか重要じゃないんだもん(笑)。
あと、ツボにはまって愉快だったことあれこれ。
フルーレ伯爵@立さんの肖像。
伯爵のお屋敷には肖像画が4枚ほど飾ってあるんだが、これがまたご丁寧に、みんな立さんの似顔絵なのよ。コスプレ立さんがいっぱい(笑)。
アリスティドの許嫁@センドーさん。怪電波、超音波。すげえや。
アリスティドの店の男の子@レオンくん。カンカンのピルエット、すごい。回る回る。かっこいー。ええもん観たー。
ラストシーンの、フルーレ伯爵の赤ちゃん。
パパ……ほんまに跡継ぎ、自分でがんばっちゃったんだ……。ここにも、自分の力で夢を叶えた男がひとり。
とまあ、こんな感じで。
さて。
あとは恒例の、腐女子語りでいいかしら。
ホモ率高しの、谷作品。
めずらしく主役がホモじゃなかった(つか、めずらしく主役は恋愛していた)ので、ホモ度が低くなってました。
でも、さすが谷だ、脇役がすみっこでちゃんとホモしてました(笑)。
モディリアーニ@タニちゃん × ユトリロ@まとぶん。
びびびびっくりだ!
なんだこの組み合わせはっ。
てか、タニが攻か!
モディリアーニ@タニちゃんは、男っぽい大人の男でした。
持ち味が「かわいい男の子」であるタニちゃんが、「大人の男」だよ。はー、びっくりだ。
顔はかわいいままなんだけど、「強い男」をそれなりに演じていました。
さて、同棲中のモディくん(モディリアーニ)とモーリスくん(モーリス・ユトリロ・笑)ですが、このふたり、デキているのでしょうか、それともモディくんの片想いでしょうか。
片想いじゃないかなあ、と、わたしは踏んでいるのだが……。
ユトリロはアル中で破滅型人生まっしぐらなので、たぶん、モディリアーニに対しても、「ヤりたきゃヤれよ」な態度だと思うんですが。
モディリアーニが、あえて耐えていたよーな気がする……。
据え膳を、あえていただかずに、プラトニックに甘んじているというか。
だからこそ、想いは深く、言動はねちこくなるというか(笑)、意識のないユトリロを愛しそうに撫でるモディリアーニには、愛が輝いております。
酒におぼれて身体ぼろぼろのユトリロを、守るよーに抱くモディリアーニ。たとえいったん健康になったとしても、ユトリロはまた酒におぼれて身体をこわすだろう。それがわかっていても、彼を介抱したいというモディリアーニ。
ユトリロの壊れた生き方ごと、彼を愛しているんだね。
でも、夭逝するのはモディリアーニなんだよね……。なんだかんだいってもユトリロは長く生きてるし。年下攻だし(笑)。
ちらりとしか出てこないけど、モディリアーニはいい役だなあ……。
あ。
ケロを語るのを忘れてますな。
彼は実在の画商ポール・ギョーム役。
いい人でした。……以上。ええ、それだけの役でした。
できることなら、あの貧しい画家たちの愛憎の輪の中へ入っていってほしいもんです……。
モディリアーニあたり、口説いてくれませんか。史実ではモディくんにアトリエ世話してやったりなんだりしてるじゃないですか。
ユトリロへの片恋に苦しむモディくんをヤっちゃってくれてかまいません、大人の男の魅力で(笑)。
☆
そーいやカシゲのやっていたアポリネールを見て、何故か葛山信吾で見たいなー、とか思ってしまった……。
何故、どっから葛山信吾……??
しいていうなら、額……?
カシゲといえば。
幕間にチェリさんと話していたんだが。
「客席で会いたいジェンヌは誰?」
という質問に、
「オサちゃん」と答えたら、
「オサちゃんは舞台の方がきれいですよ」
と、返された。
いやあの、わたし、オサちゃんの素顔も好きなの。
「ええっ?」
そんな、おどろかなくても(笑)。
わたし、男の顔としたら、あの顔がむちゃくちゃ好きなのよー。
女の顔としてじゃなく芸能人の顔としてもじゃなく、市井の、リアル男性の顔として、あのテの顔がいちばん好き。
顔立ちが薄くて、細長くて、目が切れ長で笑うと線になっちゃう顔。
「だからカシゲが好きなんですか?」
って、チェリさん、なにを真剣に。
カシゲちゃんは世間一般的に見ても、美形じゃないですか。
リアル男性の顔として、あんな美形はノーサンキューです(笑)。つか、ちゃんと女の子の顔だし。
カシゲの顔は、薄くなんかないですよ。
彼が薄いのは、髪の毛と芸風だけです。
わたしがヒロイン・アデルを好きなのは、真実がわかったあと、恋に飛び込んでいくことをためらう理由。
はじめはただ、「身分違い」だからだめだと言っていた。
伯爵様と自分ではつりあわない、と。
でも、ほんとうはそうじゃない。
あたしは、自分がちっぽけで恥ずかしいの。
と、彼女は言う。
がんばってるよ、一生懸命生きてるよ。でもわたし、それでいったいなんになってる?
自分が恥ずかしい。
好きになった人を、素晴らしい人だと思う分。
彼に比べて、自分が恥ずかしい。
ただ「身分違い」だから、といつまでもうじうじ愛を拒む女ならうっとーしい。そんなもんが壁になるなら、所詮その程度の思い。
だけど、彼女が壁として考えるのが「自分自身」なら、話は別だ。
人を愛してはじめて、自分自身を見たんだね。
それまでは、生きることだけに無我夢中だったから。
恋をして、相手からも愛されて。
それではじめて、顧みたんだ。
あたしって、彼に愛してもらえるような素晴らしい女?
答えはNO。
はじめて顧みた自分はそりゃー、欠点だらけさ。しかも謎の伯爵夫人とかゆー、めちゃくちゃイタい名前(笑)で二重生活だし。詐欺行為だし。
「自分」という現実に打ちのめされて。
時代もまた、「戦争」という現実を容赦なく歩み出す。
暗い時代にひとりで灯火をかざす愛する男の元へ、勇気を出して訊ねていく。
乗り越えろ、現実を。だからこそ人生は素晴らしい。
暗い時代を、物語を、力業でひっくり返す。
似たものカップル、バカップル。
アリスティドとアデル。
きっとモンマルトルの、名物夫婦になるだろう。
主役ふたりがかわいくて大好きなので、それだけでこの物語は好きよ。
つーか、主役を好きでなかったら、きっと観ていてつまらない。それくらい、ふたりしか重要じゃないんだもん(笑)。
あと、ツボにはまって愉快だったことあれこれ。
フルーレ伯爵@立さんの肖像。
伯爵のお屋敷には肖像画が4枚ほど飾ってあるんだが、これがまたご丁寧に、みんな立さんの似顔絵なのよ。コスプレ立さんがいっぱい(笑)。
アリスティドの許嫁@センドーさん。怪電波、超音波。すげえや。
アリスティドの店の男の子@レオンくん。カンカンのピルエット、すごい。回る回る。かっこいー。ええもん観たー。
ラストシーンの、フルーレ伯爵の赤ちゃん。
パパ……ほんまに跡継ぎ、自分でがんばっちゃったんだ……。ここにも、自分の力で夢を叶えた男がひとり。
とまあ、こんな感じで。
さて。
あとは恒例の、腐女子語りでいいかしら。
ホモ率高しの、谷作品。
めずらしく主役がホモじゃなかった(つか、めずらしく主役は恋愛していた)ので、ホモ度が低くなってました。
でも、さすが谷だ、脇役がすみっこでちゃんとホモしてました(笑)。
モディリアーニ@タニちゃん × ユトリロ@まとぶん。
びびびびっくりだ!
なんだこの組み合わせはっ。
てか、タニが攻か!
モディリアーニ@タニちゃんは、男っぽい大人の男でした。
持ち味が「かわいい男の子」であるタニちゃんが、「大人の男」だよ。はー、びっくりだ。
顔はかわいいままなんだけど、「強い男」をそれなりに演じていました。
さて、同棲中のモディくん(モディリアーニ)とモーリスくん(モーリス・ユトリロ・笑)ですが、このふたり、デキているのでしょうか、それともモディくんの片想いでしょうか。
片想いじゃないかなあ、と、わたしは踏んでいるのだが……。
ユトリロはアル中で破滅型人生まっしぐらなので、たぶん、モディリアーニに対しても、「ヤりたきゃヤれよ」な態度だと思うんですが。
モディリアーニが、あえて耐えていたよーな気がする……。
据え膳を、あえていただかずに、プラトニックに甘んじているというか。
だからこそ、想いは深く、言動はねちこくなるというか(笑)、意識のないユトリロを愛しそうに撫でるモディリアーニには、愛が輝いております。
酒におぼれて身体ぼろぼろのユトリロを、守るよーに抱くモディリアーニ。たとえいったん健康になったとしても、ユトリロはまた酒におぼれて身体をこわすだろう。それがわかっていても、彼を介抱したいというモディリアーニ。
ユトリロの壊れた生き方ごと、彼を愛しているんだね。
でも、夭逝するのはモディリアーニなんだよね……。なんだかんだいってもユトリロは長く生きてるし。年下攻だし(笑)。
ちらりとしか出てこないけど、モディリアーニはいい役だなあ……。
あ。
ケロを語るのを忘れてますな。
彼は実在の画商ポール・ギョーム役。
いい人でした。……以上。ええ、それだけの役でした。
できることなら、あの貧しい画家たちの愛憎の輪の中へ入っていってほしいもんです……。
モディリアーニあたり、口説いてくれませんか。史実ではモディくんにアトリエ世話してやったりなんだりしてるじゃないですか。
ユトリロへの片恋に苦しむモディくんをヤっちゃってくれてかまいません、大人の男の魅力で(笑)。
☆
そーいやカシゲのやっていたアポリネールを見て、何故か葛山信吾で見たいなー、とか思ってしまった……。
何故、どっから葛山信吾……??
しいていうなら、額……?
カシゲといえば。
幕間にチェリさんと話していたんだが。
「客席で会いたいジェンヌは誰?」
という質問に、
「オサちゃん」と答えたら、
「オサちゃんは舞台の方がきれいですよ」
と、返された。
いやあの、わたし、オサちゃんの素顔も好きなの。
「ええっ?」
そんな、おどろかなくても(笑)。
わたし、男の顔としたら、あの顔がむちゃくちゃ好きなのよー。
女の顔としてじゃなく芸能人の顔としてもじゃなく、市井の、リアル男性の顔として、あのテの顔がいちばん好き。
顔立ちが薄くて、細長くて、目が切れ長で笑うと線になっちゃう顔。
「だからカシゲが好きなんですか?」
って、チェリさん、なにを真剣に。
カシゲちゃんは世間一般的に見ても、美形じゃないですか。
リアル男性の顔として、あんな美形はノーサンキューです(笑)。つか、ちゃんと女の子の顔だし。
カシゲの顔は、薄くなんかないですよ。
彼が薄いのは、髪の毛と芸風だけです。
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