宙組東宝公演『ファントム』話のつづき〜〜。

 あまりの美しさに感動し、涙し……そしてわたしは、ヲトメだからさー。
 たかちゃんに抱かれる花ちゃんを見て、自分が可憐な花ちゃんになってたかちゃんに抱きしめられているよーな錯覚を味わうのさ……ふふふ……いいなあ、醍醐味だよなあ、ヅカのトップコンビはこれくらい異世界を構築してくれなきゃだわー。

 
 大劇版と東宝版は、ラストシーンが変わってました。
 噂で聞いていたので、おどろきはしなかったけど。
 しかし、それもまた微妙だよなあ。
 わたしは大劇のラストシーンは嫌いだし、失敗だと思っているけど、かといってこうも安直に訂正されると納得できないものを感じてしまうわ。
 ラスト、エリックひとりが昇天するならするで、演出変えろよ、その直前を。なにもかも大劇のままなのに、ラストだけとってつけるなんて、なんてヘボいのかしら。演出家への不信感をさらに募らせる結果になったわ。
 ……新公のラストが良すぎたってことかしらねえ。
  

 せっかくだから全体を見ようと、オペラグラスは膝の上で観劇していたんだけどねえ。
 やっぱり2幕からはオペラあげまくりー(笑)。
 エリック@たかこのヒロインぶりを見逃してなるものかっ、と。

 キャリ×エリはいいですよ! 鼻息。
 キャリパパの歪んだ愛情、そしてエリックの純粋な愛が、すばらしいBLになってます。

 てゆーか、『ファントム』という作品に置いて、オペラ座の怪人エリックが美しい、というどーしよーもない二律背反を納得いくように解説するには、ソレしかないよねえ?

 愛する者を独り占めしたくて、地下に幽閉するキャリエール。
「お前は醜い。ゆえに誰からも愛されない」
 そう、洗脳しつづける。
 べつにエリック、醜くないのにね。子どものころはたしかにひどい痣があったけれど、成長してからは治ってきている。医者に診せるなりなんなりしていれば、もっと早く治ったんじゃないのか?てな感じには、痣が小さくなってるよ。
 でもエリックはソレを知らない。
 8歳のころ「海の化物を見た」と思い込んだままの、醜い顔だと信じ込んでいる。キャリエールの思惑通り。

「どこがオペラ座の怪人やねん、めちゃくちゃハンサムなにーちゃんが顔を剥き出しにして元気に踊りまくってるやん!!」
 という、観客のツッコミは、これで全部答えが出るよねー。
 エリックは美青年、ちーっとも醜くない。ただ、キャリエールが嘘を教えていただけ。

 天使のような少女クリスが、あの程度の痣を見ただけでびっくりしてケツまくって逃げる、てのもおかしいもんなー。
 彼女はその汚れなき心ゆえ、キャリパパの歪んだ愛を知ってびっくらこいたのよー。
 びっくりしたし恐怖も拒絶もあったけど、愛は愛として受け止める柔軟さを持っているから、キャリエールを責めることもせず「エリックに謝らなきゃ」とだけ必死になって言うのさ。キャリパパの罪を暴くよりも、自分がエリックを傷つけたことだけを悔やむのさ……いい子だ、クリス……ほろり。

 脳内補完も含めて、大好きだわ、『ファントム』。

  
 ああ、帰ったら『Crossroad』のビデオ見直そう……たかこと樹里ちゃんで超ラヴラヴホモ作品……樹里ちゃんがかっこいーのなんのって……。たかこがかわいーのなんのって……。
 腐女子をヅカにハメるときは、まず『Crossroad』を見せましょう、あまりにナチュラルにホモなんで、大抵の腐女子は一発でオチてくれます、な名作。
 あ、わたしはアルフォンソ×デュシャンです。逆でもいいけど。
 主役がたかちゃんで、相手役が樹里ちゃん、ヒロイン不在、という素敵作品『Crossroad』。

 樹里ちゃんとたかちゃんは、映りがいいカップルだよねええ。しみじみ。

     

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