……が、いない世界。@王家に捧ぐ歌
2005年2月3日 タカラヅカ 中日『王家に捧ぐ歌』の感想つづき。
ケロファンのわたしが言うのもなんですが。
ウバルドがうるさくないと、ここまで「3人の物語」なんだ、この話!!(笑)
ウバルド@まとぶんは、ふつーに熱演してました。なにが足りないわけでもなく、手堅く。
不思議だったのは、ウバルドを含むエチオピア野郎トリオの、キャラがぜんぜん立っていなかったこと。
ムラ初日を観たときすでに、エチ野郎トリオはすっげーキャラ立ってて、立ち見のいちばん後ろから見たにもかかわらず、萌えたんだけど。
中日のトリオも、まとぶ、ゆかり、しゅん、と、「うわっ、適材適所、見てみてえ」と思わせるナイスなキャスティングなのに。
ここまでキャラが立ってないってのは、どういうこと?
オペラなしで見た16列目昼公演も、舞台が目の前だ3列目で見た夜公演も、等しくキャラクタが混沌としていた。
いつも3人で出てきて、3人ではける。これでキャラが立たないと、「3人でひとり」勘定になってしまう……。
印象としては、カマンテが3人いる。
てゆーか、ウバルドがいない。
いや、きっとこれがふつうなんだ。
本来のウバルドは、これくらいの濃さなんだ。ケロがやりすぎていただけで。
ウバルドは出過ぎず、うるさくなく、物語はラダメスとアイーダ、アムネリスの3人を中心に進む。きっとこれが、本来の姿なんだろう。
エチ野郎共が薄くなった分、不思議と濃いのがエジプト青年コンビ。
ケペル@嶺恵斗、メレルカ@みらんのキャラは、アレはいったいなんなんだ(笑)。
「で、おかっちのケペルはどうだったんですか」
とチェリさんに聞かれ、わたしはどう答えたもんか、と首をひねった。
「おおむね、本公演と同じです。ケペルはまっすぐで激しくて……でも。なんかところどころ、みょーに邪悪なんですけど」
そう説明した途端、チェリさんは腹を抱えて爆笑した。
「さすがおかっち!!」
と。
エジプトコンビもまた、本公演のキャラを踏襲しようとしているのだとは思う。役替わりキャラを見回しても、別キャラを仕立てている人がいないので、演出家の方針なのかもしれない。
てゆーかケペルとメレルカって、役者個人の色をそのまま映す役だよねえ?
ケペルがまっすぐすぎる善良な男だったのは、アレはまんましいちゃんのキャラ。
中日の恵斗くんも、心の動き等しいちゃんと同じよーに作っていると思う。
だから、生き方を変えたラダメスにショックを受けるのも、裏切りに激昂するのも、本公演と同じ。
されど。
嶺恵斗の場合、彼の持ち味である「邪悪さ」があちこちで透けて見えているから!!(笑)
なんか、同じなのに同じに見えないのよーっ(笑)。
なまじ同じよーに作っているだけに、どんどんかけ離れてきている感じが、笑えるというか愛しいというか。
みらんくんも「黒さ」をふつーに持ち合わせているので、若さと熱さのなかにちらちらと「黒さ」をにじませるのが素敵。
「黒い」ということは、「ニヒル」だったり「翳り」だったりして、男前度をアップさせる要因だからね。
本公演時のエジプトコンビは、陰と陽でいえば「陽」の役者が演じていたのに、中日ではそろって「陰」。
同じ役作りでもちがって見える、この微妙さ加減がツボです。
さて。
「アイーダ@トウコがすっごくかわいく見える……大劇の最初の方はオカマだったのに」
と、本音でつぶやいたら、
「なんだと?」
と血相を変えたトウコファンのBe-Puちゃんに、往復ビンタ×3されました。
あうっあうっあうっ。
えー、殴るふりをされたら、殴られるふりをする。
往復ビンタ×3の場合は、首を左右に振り続ける。
これは全国共通ですよね?
Be-Puちゃんにはよく殴られるんですけど。「このっこのっこのっ」と往復ビンタのふりをする彼女のもとで、「きゃーきゃーきゃー」と殴られるふりをするのが日常と化しています。
ちなみに、ふたりの身長差はすごいです。ちっこいのがでっかいのをがんばって殴ってます。
思わずどつき漫才をしてしまうくらいに、トウコちゃんがかわいいのだ。
お化粧もレベルが上がり、仕草や話し方も完全に女の子。
一度会得したモノは、ブランクがあろうと錆び付かないんすね。王家東宝楽のクオリティをそのまま中日にスライドしてますよ、この人。
たしかこの人、この間までエロオヤヂ役やってませんでしたか?
人妻押し倒して「へっへっへっ」とか笑っていた男が、可憐な美少女になってやがるよ……すげえや。
アムネリス@檀ちゃん、ラダメス@ワタルもまた納得のクオリティで。
素直に『王家に捧ぐ歌』をたのしむことができた。
わたしはこのひとたちの物語が好き。
ラダメス、アイーダ、アムネリス、それぞれの人生が好き。
もう一度会えたこと、それがうれしくてうれしくて、最初の涙を通り越したあとは、笑えて仕方なかった。
うれしい笑いなの。
幸福の笑いなの。
あかしが目について目について、反射的に笑ってしまう、なんてことじゃないのよ。ほんとよ。
うれしくて、たのしくて、Be-Puちゃんもモリナ姉さんもわたしも、みんなにこにこしてる。
観に行ってよかった。
ケロファンのわたしが言うのもなんですが。
ウバルドがうるさくないと、ここまで「3人の物語」なんだ、この話!!(笑)
ウバルド@まとぶんは、ふつーに熱演してました。なにが足りないわけでもなく、手堅く。
不思議だったのは、ウバルドを含むエチオピア野郎トリオの、キャラがぜんぜん立っていなかったこと。
ムラ初日を観たときすでに、エチ野郎トリオはすっげーキャラ立ってて、立ち見のいちばん後ろから見たにもかかわらず、萌えたんだけど。
中日のトリオも、まとぶ、ゆかり、しゅん、と、「うわっ、適材適所、見てみてえ」と思わせるナイスなキャスティングなのに。
ここまでキャラが立ってないってのは、どういうこと?
オペラなしで見た16列目昼公演も、舞台が目の前だ3列目で見た夜公演も、等しくキャラクタが混沌としていた。
いつも3人で出てきて、3人ではける。これでキャラが立たないと、「3人でひとり」勘定になってしまう……。
印象としては、カマンテが3人いる。
てゆーか、ウバルドがいない。
いや、きっとこれがふつうなんだ。
本来のウバルドは、これくらいの濃さなんだ。ケロがやりすぎていただけで。
ウバルドは出過ぎず、うるさくなく、物語はラダメスとアイーダ、アムネリスの3人を中心に進む。きっとこれが、本来の姿なんだろう。
エチ野郎共が薄くなった分、不思議と濃いのがエジプト青年コンビ。
ケペル@嶺恵斗、メレルカ@みらんのキャラは、アレはいったいなんなんだ(笑)。
「で、おかっちのケペルはどうだったんですか」
とチェリさんに聞かれ、わたしはどう答えたもんか、と首をひねった。
「おおむね、本公演と同じです。ケペルはまっすぐで激しくて……でも。なんかところどころ、みょーに邪悪なんですけど」
そう説明した途端、チェリさんは腹を抱えて爆笑した。
「さすがおかっち!!」
と。
エジプトコンビもまた、本公演のキャラを踏襲しようとしているのだとは思う。役替わりキャラを見回しても、別キャラを仕立てている人がいないので、演出家の方針なのかもしれない。
てゆーかケペルとメレルカって、役者個人の色をそのまま映す役だよねえ?
ケペルがまっすぐすぎる善良な男だったのは、アレはまんましいちゃんのキャラ。
中日の恵斗くんも、心の動き等しいちゃんと同じよーに作っていると思う。
だから、生き方を変えたラダメスにショックを受けるのも、裏切りに激昂するのも、本公演と同じ。
されど。
嶺恵斗の場合、彼の持ち味である「邪悪さ」があちこちで透けて見えているから!!(笑)
なんか、同じなのに同じに見えないのよーっ(笑)。
なまじ同じよーに作っているだけに、どんどんかけ離れてきている感じが、笑えるというか愛しいというか。
みらんくんも「黒さ」をふつーに持ち合わせているので、若さと熱さのなかにちらちらと「黒さ」をにじませるのが素敵。
「黒い」ということは、「ニヒル」だったり「翳り」だったりして、男前度をアップさせる要因だからね。
本公演時のエジプトコンビは、陰と陽でいえば「陽」の役者が演じていたのに、中日ではそろって「陰」。
同じ役作りでもちがって見える、この微妙さ加減がツボです。
さて。
「アイーダ@トウコがすっごくかわいく見える……大劇の最初の方はオカマだったのに」
と、本音でつぶやいたら、
「なんだと?」
と血相を変えたトウコファンのBe-Puちゃんに、往復ビンタ×3されました。
あうっあうっあうっ。
えー、殴るふりをされたら、殴られるふりをする。
往復ビンタ×3の場合は、首を左右に振り続ける。
これは全国共通ですよね?
Be-Puちゃんにはよく殴られるんですけど。「このっこのっこのっ」と往復ビンタのふりをする彼女のもとで、「きゃーきゃーきゃー」と殴られるふりをするのが日常と化しています。
ちなみに、ふたりの身長差はすごいです。ちっこいのがでっかいのをがんばって殴ってます。
思わずどつき漫才をしてしまうくらいに、トウコちゃんがかわいいのだ。
お化粧もレベルが上がり、仕草や話し方も完全に女の子。
一度会得したモノは、ブランクがあろうと錆び付かないんすね。王家東宝楽のクオリティをそのまま中日にスライドしてますよ、この人。
たしかこの人、この間までエロオヤヂ役やってませんでしたか?
人妻押し倒して「へっへっへっ」とか笑っていた男が、可憐な美少女になってやがるよ……すげえや。
アムネリス@檀ちゃん、ラダメス@ワタルもまた納得のクオリティで。
素直に『王家に捧ぐ歌』をたのしむことができた。
わたしはこのひとたちの物語が好き。
ラダメス、アイーダ、アムネリス、それぞれの人生が好き。
もう一度会えたこと、それがうれしくてうれしくて、最初の涙を通り越したあとは、笑えて仕方なかった。
うれしい笑いなの。
幸福の笑いなの。
あかしが目について目について、反射的に笑ってしまう、なんてことじゃないのよ。ほんとよ。
うれしくて、たのしくて、Be-Puちゃんもモリナ姉さんもわたしも、みんなにこにこしてる。
観に行ってよかった。
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