背中を向けたままで。−腐女子注意報?−@銀の狼
2005年11月5日 タカラヅカ 水夏希、復活。
いやその、わたし的に。
思えば長い間、水しぇんに飢えていたのだわ。
いったいいつから飢えていたのだろう。いつから不在だったのだろう。
「水夏希の無駄遣い」と思えるような役や扱いばかり目にしてきたよーなここ数公演。
ようやく、よーーっやくっ、見たかった水夏希を見た。
雪組全国ツアー『銀の狼』。
あ、ショーはノーカウントです。引き続き、ショーの方は「わたしの」水しぇんは不在です……きらいだー、『ワンダーランド』。そりゃそれでも、たのしもうと努力はしてるけどさー。
『銀の狼』。
演目が決まった段階で、ドリームが駆けめぐってましたよ。
ジャンルイが水くんだよねっ?!
……勝手に、ジャンルイが2番手の役だと、脳内変換されていたよーです。
『銀の狼』初演当時って、天海祐希が2番手だっけ……記憶が混乱。天海のやっていた役って、超イケてなかったことしかおぼえてないよ……レイってどーゆー人だっけ。棒読みでなんか演説しながら死んでいかなかったか、主役の腕の中で。
そんな印象しかないんだ、レイについては。
それに比べ、ノンちゃん演じるジャンルイの渋かったこと。かっこよかったこと。
……ジャンルイが2番手役だと、勝手に思い込んでいたよ。
あれから何年経つんだっけ。もうおぼえてないよ。てゆーか、どんな話だったっけ……トシのせいか、記憶がかなり衰えてる……。
まあそんな、年寄り丸出しのドリームで、それでもレイだってたぶんきっといい役だよなっ、と見たかった水しぇんが見られるよな今度こそ、と勝手に思い込んで行ってきました、全ツ初日梅芸昼公演。
『銀の狼』って、レイの物語だったんだ。
暴言。
主人公シルバ@コム姫については、ちょっと棚上げさせてください。コム姫が素敵なのは世界の常識だから、先にレイ@水くんの話!!
てゆーか、レイの、愛の物語だったんだ。
知らなかった。てゆーか、どう思い返してみても、初演時にはそう思えなかった。
てことは、今回の解釈? 演出? もしくは、役者の持ち味?
レイ@水くん、シルバ@コム姫への愛情だだ漏れ。
なんなのあれはーっ。
レイの恋物語? 『銀の狼』ってこんなたのしすぎる話だったの?!
殺し屋のレイは、身内の不始末のために仕方なく引き受けた仕事で、ターゲットの青年医師に一目惚れした。医師とその家族を皆殺しにしなければならなかったのに、どーしてもその医師だけ殺せなかった。
医師をお持ち帰りしたところ、運命の神が微笑んだのか、彼は事件のショックで記憶喪失になっていた。
記憶喪失ですよ。なーんにもおぼえてないの。妻と娘のことも、そして彼女たちを殺したのがレイだということも。
コレ幸いと、レイは医師に「シルバ」という名前をつけ、仲間に引き入れた。
ふたりの蜜月。
記憶のないシルバは、レイ以外に頼れるモノがない。レイに言われるまま殺し屋として手を汚す。
汚してしまえば、たとえ記憶が戻ってもシルバはもとの生活には戻れないしね。孤立するしね。レイだけが、その孤独な魂を独占できるしね。
いや、名目は、手元に置いて監視していた、つーことでしょうけど。記憶が戻ったら、消さなければならないから。
でもそんなの、ただの言い訳。
レイはシルバを愛している。
いつもいつも、彼だけを見つめている。
シルバの記憶が戻ることをおそれているのは、愛する人を失いたくないから。レイを頼り、レイのそばにいる美しい銀髪の青年シルバ。青年医師ミシェルなんかじゃない。
シルバを見つめるレイがもー……。
葛藤に満ちたエロエロな瞳だったりするわけですよ!
冷ややかさのなかに、炎が揺れていたりするんですよ!!
てゆーか単純に、愛があふれてるんですよ!!
なんなの? こんな話だったの?
あの健康優良児きらきら天海祐希のときは、まーったく思わなかったよ?!
愉快すぎる……ハァハァ。
シルバ@コム姫がもー、傾国の美女って感じでね。
記憶がないことを苦悩しているらしいのだが、やっぱり彼にはアンドロイド的な無機質さがあってね。
どれだけレイが愛していても、シルバに届かないのがわかるのよ。
そして、なによりすばらしいのはレイの爆裂片想いっぷり!
シルバは記憶という拠り所がないし、人生に憂えているので、押せば落ちると思えるのよ。
押し倒したらたぶん、嫌だとは言わないだろーと思うのよ。自分なんかどーなってもいー、みたいな自暴自棄な厭世観に充ちているの。
なのになのにレイったら、手を出してないのよ!
やせ我慢してるの。
こらえてるのっ。
やっぱなに、罪悪感?
シルバをあんなふーにしてしまったのが自分だから?
彼の記憶も人生も幸福も、なにもかも奪ったのは自分だから?
それで、彼を愛しながらもなにも言えずにいるの?
いつか。
いつか、彼に殺されてやるために、そばで彼を守り続けるの?
……萌え。
悶え狂ってました。
こんな素敵ラヴストーリーだったの、『銀の狼』。ぜんぜん知らなかったよ。
なまじ昨日、大劇場で愛の見えないラヴストーリーを見たところだったから!! 愛がだだ漏れしている色男にめろめろですよ。
だけどシルバは半端に記憶を取り戻し、レイの元から去っていった。レイが懸命にかき口説いたのに、妻と娘の殺しを依頼したジャンルイへの復讐を選んだ。実行犯がレイだということには、気づかず。
一緒に行こう、とシルバに訴えかけるレイの、痛切さ。
失いたくない、と。
殺したくない、と。
とっとと種明かしをすることも出来たのに、あえて最後まで見守って。
シルバがジャンルイに復讐を果たすまで、見守って。
最後の決闘で、レイはシルバの腕の中で死んでいく。
レイが死んだのは、たまたまだと思う。シルバになら殺されてもいいと思っていたけれど、死ぬつもりはなかったと思う。シルバをその手にかけて、自分は生き残る覚悟はあったと思う。
強い人だから。
愛する者を殺して、それでも生き続ける強さを持った人だったから。
死んだ方が楽だとわかっていても。
きっと、生き残るつもりでいた。
……だからきっと、ハッピーエンド。
レイは幸福だった。
愛するシルバの腕の中で死ねて。シルバの名前である「銀の狼」として死ねて。
シルバを愛したときから、きっと、夢に見ていたラストシーン。
シルバがとことんクールで、無機質だからいいの。傾国の美女だからいいの。
レイの想いが一方通行で、報われないからいいの。プラトニックだからいいの。
水夏希、ここにあり。
見たかった水くんだ……美しく、凄絶に色男。クールに、だけど熱く愛する男。
『銀の狼』ばんざい。
いやその、わたし的に。
思えば長い間、水しぇんに飢えていたのだわ。
いったいいつから飢えていたのだろう。いつから不在だったのだろう。
「水夏希の無駄遣い」と思えるような役や扱いばかり目にしてきたよーなここ数公演。
ようやく、よーーっやくっ、見たかった水夏希を見た。
雪組全国ツアー『銀の狼』。
あ、ショーはノーカウントです。引き続き、ショーの方は「わたしの」水しぇんは不在です……きらいだー、『ワンダーランド』。そりゃそれでも、たのしもうと努力はしてるけどさー。
『銀の狼』。
演目が決まった段階で、ドリームが駆けめぐってましたよ。
ジャンルイが水くんだよねっ?!
……勝手に、ジャンルイが2番手の役だと、脳内変換されていたよーです。
『銀の狼』初演当時って、天海祐希が2番手だっけ……記憶が混乱。天海のやっていた役って、超イケてなかったことしかおぼえてないよ……レイってどーゆー人だっけ。棒読みでなんか演説しながら死んでいかなかったか、主役の腕の中で。
そんな印象しかないんだ、レイについては。
それに比べ、ノンちゃん演じるジャンルイの渋かったこと。かっこよかったこと。
……ジャンルイが2番手役だと、勝手に思い込んでいたよ。
あれから何年経つんだっけ。もうおぼえてないよ。てゆーか、どんな話だったっけ……トシのせいか、記憶がかなり衰えてる……。
まあそんな、年寄り丸出しのドリームで、それでもレイだってたぶんきっといい役だよなっ、と見たかった水しぇんが見られるよな今度こそ、と勝手に思い込んで行ってきました、全ツ初日梅芸昼公演。
『銀の狼』って、レイの物語だったんだ。
暴言。
主人公シルバ@コム姫については、ちょっと棚上げさせてください。コム姫が素敵なのは世界の常識だから、先にレイ@水くんの話!!
てゆーか、レイの、愛の物語だったんだ。
知らなかった。てゆーか、どう思い返してみても、初演時にはそう思えなかった。
てことは、今回の解釈? 演出? もしくは、役者の持ち味?
レイ@水くん、シルバ@コム姫への愛情だだ漏れ。
なんなのあれはーっ。
レイの恋物語? 『銀の狼』ってこんなたのしすぎる話だったの?!
殺し屋のレイは、身内の不始末のために仕方なく引き受けた仕事で、ターゲットの青年医師に一目惚れした。医師とその家族を皆殺しにしなければならなかったのに、どーしてもその医師だけ殺せなかった。
医師をお持ち帰りしたところ、運命の神が微笑んだのか、彼は事件のショックで記憶喪失になっていた。
記憶喪失ですよ。なーんにもおぼえてないの。妻と娘のことも、そして彼女たちを殺したのがレイだということも。
コレ幸いと、レイは医師に「シルバ」という名前をつけ、仲間に引き入れた。
ふたりの蜜月。
記憶のないシルバは、レイ以外に頼れるモノがない。レイに言われるまま殺し屋として手を汚す。
汚してしまえば、たとえ記憶が戻ってもシルバはもとの生活には戻れないしね。孤立するしね。レイだけが、その孤独な魂を独占できるしね。
いや、名目は、手元に置いて監視していた、つーことでしょうけど。記憶が戻ったら、消さなければならないから。
でもそんなの、ただの言い訳。
レイはシルバを愛している。
いつもいつも、彼だけを見つめている。
シルバの記憶が戻ることをおそれているのは、愛する人を失いたくないから。レイを頼り、レイのそばにいる美しい銀髪の青年シルバ。青年医師ミシェルなんかじゃない。
シルバを見つめるレイがもー……。
葛藤に満ちたエロエロな瞳だったりするわけですよ!
冷ややかさのなかに、炎が揺れていたりするんですよ!!
てゆーか単純に、愛があふれてるんですよ!!
なんなの? こんな話だったの?
あの健康優良児きらきら天海祐希のときは、まーったく思わなかったよ?!
愉快すぎる……ハァハァ。
シルバ@コム姫がもー、傾国の美女って感じでね。
記憶がないことを苦悩しているらしいのだが、やっぱり彼にはアンドロイド的な無機質さがあってね。
どれだけレイが愛していても、シルバに届かないのがわかるのよ。
そして、なによりすばらしいのはレイの爆裂片想いっぷり!
シルバは記憶という拠り所がないし、人生に憂えているので、押せば落ちると思えるのよ。
押し倒したらたぶん、嫌だとは言わないだろーと思うのよ。自分なんかどーなってもいー、みたいな自暴自棄な厭世観に充ちているの。
なのになのにレイったら、手を出してないのよ!
やせ我慢してるの。
こらえてるのっ。
やっぱなに、罪悪感?
シルバをあんなふーにしてしまったのが自分だから?
彼の記憶も人生も幸福も、なにもかも奪ったのは自分だから?
それで、彼を愛しながらもなにも言えずにいるの?
いつか。
いつか、彼に殺されてやるために、そばで彼を守り続けるの?
……萌え。
悶え狂ってました。
こんな素敵ラヴストーリーだったの、『銀の狼』。ぜんぜん知らなかったよ。
なまじ昨日、大劇場で愛の見えないラヴストーリーを見たところだったから!! 愛がだだ漏れしている色男にめろめろですよ。
だけどシルバは半端に記憶を取り戻し、レイの元から去っていった。レイが懸命にかき口説いたのに、妻と娘の殺しを依頼したジャンルイへの復讐を選んだ。実行犯がレイだということには、気づかず。
一緒に行こう、とシルバに訴えかけるレイの、痛切さ。
失いたくない、と。
殺したくない、と。
とっとと種明かしをすることも出来たのに、あえて最後まで見守って。
シルバがジャンルイに復讐を果たすまで、見守って。
最後の決闘で、レイはシルバの腕の中で死んでいく。
レイが死んだのは、たまたまだと思う。シルバになら殺されてもいいと思っていたけれど、死ぬつもりはなかったと思う。シルバをその手にかけて、自分は生き残る覚悟はあったと思う。
強い人だから。
愛する者を殺して、それでも生き続ける強さを持った人だったから。
死んだ方が楽だとわかっていても。
きっと、生き残るつもりでいた。
……だからきっと、ハッピーエンド。
レイは幸福だった。
愛するシルバの腕の中で死ねて。シルバの名前である「銀の狼」として死ねて。
シルバを愛したときから、きっと、夢に見ていたラストシーン。
シルバがとことんクールで、無機質だからいいの。傾国の美女だからいいの。
レイの想いが一方通行で、報われないからいいの。プラトニックだからいいの。
水夏希、ここにあり。
見たかった水くんだ……美しく、凄絶に色男。クールに、だけど熱く愛する男。
『銀の狼』ばんざい。
コメント