オサ様、変な人だなあ。

 と、しみじみ堪能しました、「NTTフレッツトークショー」

 細かい内容は忘れちゃったんですけどね。
 まあわたしに、記録的な内容を期待している人はいないだろうから(笑)、わたしが思ったことだけいつものよーに書き散らかしておきますわん。

 
 考えてみるとわたし、生オサ様、はじめてなんですよね。
 スターと呼ばれる立場でここまでナマを見たことない人、他にいないかも。……てくらい、見たことなかったわ。
 かれこれ10年ファンしてるわりに、縁のない人だったんだな……。

 その生オサ様は、暴走してました。

 じつに機嫌良く。
 たのしそーに。

 司会者置き去りで、自分たちだけで盛り上がりまくる。

 え、えーと?
 とまどうわたし。

 オサ様って、わからない……。

 わたしは今回の花組公演、わくわくと初日に駆けつけたのですよ。
 なんか最近めっきり花担というか、もう星担と名乗れないくらいまっつと花組にハマっているわたしですが、あそこまでわくわくしていたのは、やっぱり寿美礼ちゃんの存在も大きかったのね。

 博多楽、オサコンと、人格変貌したオサ様を見ていたから。

 ナルシーで誰も愛さない・愛せない寿美礼サマはどっかへ行ってしまい、やたらハートフルでかわいらしい「アイシテルよー!!」なオサダくんがいた。
 どーしちまったんたこの人。なんでそのトシとキャリアで、今さら別人になるかな?

 ペカーッと発散される魅力。
 全世界に向けて愛を叫ぶ姿。
 やたら高いテンション。

 コワレテいるオサ様が愉快で愛しくて、こりゃなにがなんでも初日に行かなければならないと思った。

 ほんとーにオサ様は変わってしまったのか。
 それともあれは、博多とコンサートが見せた幻だったのか。

 ……結果。

 幻だったようです。

 がっくり。
 大地に両手両膝をついてうなだれましたよ、あたしゃ。

 オサ様また、相手役を愛してない。

 ひとを愛せるよーになったんじゃなかったの? また自分だけ愛してるの? 「軍服着たオレ様ってかっくいー」てうっとりしてんぢゃないわよ、コテコテのラヴストーリーなんだから、相手役愛してよ、見ていて萎えるでしょー?!

 いやその、ナルシーな寿美礼ちゃん好きだけどさ……伊達に下級生時代から好きなわけじゃないけどさ……。
 でもちと、びびったのよ。
 オサコンのときとちがいすぎて。

 それでヘコんで、花組あんま観に行ってないんだけどな(いや、その、まっつの出番がアレだっつーのも、観劇意欲を削ぐ結果となってるんだけどな……モニョモニョ)。

 はじめて見る生オサ様、はじめて参加のオサ様のトークショーで。

 オサ様、やっぱりハイテンション。

 ありゃー?
 オサコンのときのオサ様だわー。

 ええ、たのしかったっす、トークショー。
 純粋に、いっぱい笑ってたのしんで来ました。

 オサ様は隣の席のゆみこちゃんとやたら仲良しでした。
 つつきあうわ、肩に手を置くわ、アイコンタクトしまくるわ。とにかくボディタッチし過ぎ。
 えーと、トークショー参加してるのキミらふたりだけじゃないから、もうひとりいるから、そっちもたまには見てやれよ。

 わかっていたことだけど……。

 春野寿美礼ってやっぱ、感覚で芝居する人なんだよなあ。

 綿密な理論で演技している人じゃないんだよね。技術じゃなく本能の人なんだよね。
 芝居が日替わりなのも、キャラがいちいち別人格なのも、「本能」でやっているからだよね。

 トークショーで、オサちゃんは言うわけよ。
 自分の役ヴィットリオの、アンリエッタへの愛が見どころだと。

 わたしとハイディさんは、思わず顔見合わせて、盛大に突っ込んじゃいましたね。
「愛してないじゃん!」と。

 オサ様アレ、愛しているつもりだったんですか?
 アレが?

 ……復讐のために貴族娘を弄んで捨てようと思っている色事師のよーに見えるアレが、愛?

 えーと。
 やっぱオサ様、自分で気づいてないんだ。ちっとも愛している演技ができていないこと。
 技術ではなく、本能で芝居をする人だから。
 愛がダダ漏れになってコワレテいたオサコンと、仮面恋愛にしか見えない『落陽のパレルモ』の差に、気づいてないんだ。
 自分的には、どちらもちゃんと愛を叫んでいるつもりなんだ。

 博多座とオサコンまで、オサ様は「誰も愛せない」人だと思っていた。
 でも、そうじゃなかったんだね。
 特定の人を愛せないだけだったんだね。

 でもなんで、そのよりによって「どうやっても愛することのできない相手」が、相手役なんだ……謎だよタカラヅカ。
 誰にもいいことないじゃん、そんなの。
 オサ様にも、その相手役の彼女にも。

 トークショー出演は3人だったんですがね。オサ様はわかりやすく、ゆみこちゃんの方ばっか向いてるわけですよ。
 相手役の彼女が、司会者さんから話を振られて喋っているときだけ、そちらを見ている。

 つってもべつに、彼女を嫌ってるとか意地悪しているとかいう風ではなくて。
 ふつーに仲は良さそうなのよ。
 ただ、あまり彼女に注意を払わないだけで。

 ……無意識か。
 無意識なんだな……ふつーにたのしそうにしてるもんな……ソレでアレなのか。

 なんつーか……オサ様は「天才肌の人」なんだと、これまた再確認しました。

 ナチュラルボーン。
 彼が彼であるという才能。

 ああもー、大好きだよオサ様。
 その欠けたところごと好き。

 相手役を愛していない、自分にばかりうっとりしている姿を見ると、あきれてしまったり腹立たしくなったりもするんだけど、それでも好き。
 そーゆーとこも含めて大好き。

 かわいこちゃんな下級生時代の、貴公子ぶった姿のその奥にある「黒いモノ」に惹かれてファンになったわたしだもの。
 欠けているからといって、残酷だからといって、マイナスになんかなるはずない。
 欠けているからこそ、無邪気に残酷だからこそ、なお素敵だ。

 ご機嫌で暴走しているオサ様が、愛しくてなりません。

 オサ姫の今日の気分そのままの、キャラが不安定な舞台も、それこそが魅力だと思っている。

 目が離せない人だ。

 
 

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