熱伝導とつま先と。@ベルサイユのばら−オスカル編−
2006年2月21日 タカラヅカ アンドレ出番ナシ、存在価値疑問な今回の『ベルサイユのばら−オスカル編−』。
まさかここまでひどいことになっているとは思わないから、わたしもkineさんもいそいそ観に行きましたよ、我らが湖月わたる出演日。
脚本がどうあれ、演出がどうあれ。
アンドレ@ワタさんは、すばらしい。
そーいやワタさん、つい数日前まで星組でフェルゼンやってたんだねええ。星『ベルばら』ではわたし、イベントである特出オスカル見るのに必死で、フェルゼンってほんとろくに見てなくて。
わたしのなかでは、あまり「フェルゼン」というキャラのイメージがついていないの、ワタさんに。や、なにしろあんま見てないから。
見ていなくても、そこにいてくれるとうれしい、安心感のある人だから。油断していられるというか。
だもんでワタさんが「アンドレ」としてそこにいるのは、とってもナチュラル。
それ以外の姿を思い出せないくらいに。
わたしは、ワタドレを見るのははじめて。
『2001』のときの役替わりは見ていない。だってアレ東宝だけだったしな。当時のわたしは、星組にもっとも馴染みがなく、馴染みのない組の役替わりを観に東宝まではとても行けなかったのよ。それに、もし観に行く機会があったとしても、アンドレ役を選べたなら、ワタさんより樹里ちゃんを選んでいただろうし。
ワタさんがアンドレが似合うことなんか、最初からわかっていたからあんまし興味なかったんだよなあ。
で、もちろんビデオも見てないしな。ナマで観られなかったら、それでおしまい。
そーゆーわけで、はじめてのワタドレ。
しかも、相手がコムカル。
期待しないわけがないぢゃないですかっ。
ワタコム、ワタコム!! 大好物ですよ、わたし!!
ワクテカしながら席について、そして。
コムカルの、あまりのオトコマエさに泣く……。
コムカル、男いらんやん……アンドレいらんやん……。
そりゃ脚本も悪いよ。悪いけどさー。
外見は完璧な「オスカル」なのに、中身はふつーの「オトコマエなにーちゃん」だぞありゃ。ロザリー相手のときとか、どこが女なんだ。
コム姫は、トップになってキャラ変わったと思う。それ以前は外見に相応しい美少年キャラだったし、押し出しの弱さとかたよりなさがあったんだけど。
トップスターとして君臨して数年、んな弱い芸風持ってないって。外見に騙されがちだけど、この人すげー強ぇよ。オトコマエだよ。小柄で華奢なだけに、体格いい人がオトコマエなことよりすげぇよ。
『月夜歌聲』で「アンドレとオスカル」とほぼ変わらない役を演じたはずのふたり。
あのときはねえ、すごい似合いのふたりだと思って見てたんだけどねえ。いやその、あの作品にはいろいろ言いたいことがあってね、しいちゃんのダメっぷり(笑)とか、ワタさんの歌のものすごさとか、京劇長すぎだろとか、いやそれ以前にどっかで見たまんまの話をなんとかしろとかな……。
ワタコムの並びは大好きだったけど、あのときはコム姫が「男装の麗人」ではなく「ふつーに女の人」だったんで、わたしの腐女子ハートはあまりときめかず、1回観て残りのチケットはさばいちゃったんだわ。
『月夜歌聲』のときは、「女の人」だったのよ、コム姫。男として育てられていても、ふつーに女の人。
そして、ワタさんを愛していることもわかった(笑)。
ところが、どーしたこったい。
本家本元の「アンドレとオスカル」をやって、コム姫が「女の人」にも、「ワタさんを愛している」よーにも見えないのは、どーゆーことですか?!
ワタさんは専科時代より確実にうまくなっている。あらゆる意味で。年輪を重ねることによって、さらにいい男になっている。
そのワタさんをしても、コム姫を「女」にできないっつーたらアンタ……。
問題は、絶対コム姫の方だろう(笑)。
ま、そんなとんでもない男らしいオスカルを相手に。
ワタドレは、それでも包容力を発揮していた。
……必要とされていないのに。コムカル、ひとりで生きていけるのに。
そんなヤツ相手に、さらに上を行く温度と包容力。
ワタドレすげえ! すげえよ!!(笑)
コムカルの温度がどれだけ低かろうと、そんなもん関係なくワタドレは加熱する。
鉄でも石でも、抱きしめていれば熱が移るんだよ。相手の温度を変えることができるんだよ。
ワタさんに、それを見せてもらった。
すばらしーのは、「毒殺」シーン。
ワタドレ、熱い熱い。
そのヒートウェーブに巻き込まれて、クールコムカルが翻弄されているのが、素直に心地よい。
なにしろ「毒殺」だからねえ。人として間違ってる、暴走しているシーンだからねえ。
これを「変態ストーカー男の所行」にしないために、どう演技するか。アンドレ役の技量が問われるところさ。
ワタドレはその圧倒的な「熱」でたたみかけた。
コムカルは、その「熱」に素でおどろいているように見えた。平熱の低い人が、いきなり熱風かけられて目をぱちくりしている感じ。
ワタさんの場合、なんといってもあの体格がすばらしいんだよなあ。
彼の芸風を確立する、恵まれた体格。
あの長身で、力任せに抱きしめられるんだよ?
コム姫、つま先浮いてます!!
きゃあ〜〜っっ、アイーダちゃん現象!!
『王家』の銀橋ラヴシーンでなにが萌えだったかって、コレよコレ!
ラダメスに抱きしめられたアイーダの、踵が宙を彷徨いつま先が浮くの。
『キャンディ・キャンディ』世代にはたまらない萌え萌え萌え〜な胸キュン・シチュ。
コムカルのつま先が浮き、「翻弄される」という言葉が相応しい激しさで振り回されるの。抱きしめられるの。
コムカル、あれほど男らしく低温だったのに、素で呆然としているの。
……たまりません。
こんな萌えシーンを見せてくれるとは。
ワタドレすげえよ。すげーすげーすげー!
オトコマエ過ぎてどーしよー、だったコムカルが、ふつーに女の子に見えるよ!
湖月わたるってのは、得がたい人だよ。
どんな女も、その大きさで懐の広さで、「女の子」にしてしまえる。
そして女たちは、求めているからね。
どんなに強い女だろーと、おばさんだろーと、百戦錬磨の男遊び女だろーと。
自分を、その腕の中で「女の子」にしてしまえる男を。
少女のころの自分に、いちばんきれいだった、頼りなくて儚かったころの自分に戻してくれる、そしてそれを「赦して」くれる男を。
本能の部分で、求めているから。
湖月わたるは、すばらしいんだ。
相手役だけでなく、観ているものの「少女」まで引き出す力。
コムカルがあまりにオトコマエであっただけに、それにまったく負けていない、負けたままではいないワタドレに、心から感動しました。
……これでコムカルにもっと色気があればどんなに……とか思うのは、もう詮無きこととしてあきらめましょう(笑)。
そして。
このとてつもない脚本と、とてつもなくオトコマエなコムカルと、ハートフルで包容力あふれるワタドレを観ていて。
オサドレに不安が募っていくのですよ……。どんなアンドレとオスカルになるんだよ……。
まさかここまでひどいことになっているとは思わないから、わたしもkineさんもいそいそ観に行きましたよ、我らが湖月わたる出演日。
脚本がどうあれ、演出がどうあれ。
アンドレ@ワタさんは、すばらしい。
そーいやワタさん、つい数日前まで星組でフェルゼンやってたんだねええ。星『ベルばら』ではわたし、イベントである特出オスカル見るのに必死で、フェルゼンってほんとろくに見てなくて。
わたしのなかでは、あまり「フェルゼン」というキャラのイメージがついていないの、ワタさんに。や、なにしろあんま見てないから。
見ていなくても、そこにいてくれるとうれしい、安心感のある人だから。油断していられるというか。
だもんでワタさんが「アンドレ」としてそこにいるのは、とってもナチュラル。
それ以外の姿を思い出せないくらいに。
わたしは、ワタドレを見るのははじめて。
『2001』のときの役替わりは見ていない。だってアレ東宝だけだったしな。当時のわたしは、星組にもっとも馴染みがなく、馴染みのない組の役替わりを観に東宝まではとても行けなかったのよ。それに、もし観に行く機会があったとしても、アンドレ役を選べたなら、ワタさんより樹里ちゃんを選んでいただろうし。
ワタさんがアンドレが似合うことなんか、最初からわかっていたからあんまし興味なかったんだよなあ。
で、もちろんビデオも見てないしな。ナマで観られなかったら、それでおしまい。
そーゆーわけで、はじめてのワタドレ。
しかも、相手がコムカル。
期待しないわけがないぢゃないですかっ。
ワタコム、ワタコム!! 大好物ですよ、わたし!!
ワクテカしながら席について、そして。
コムカルの、あまりのオトコマエさに泣く……。
コムカル、男いらんやん……アンドレいらんやん……。
そりゃ脚本も悪いよ。悪いけどさー。
外見は完璧な「オスカル」なのに、中身はふつーの「オトコマエなにーちゃん」だぞありゃ。ロザリー相手のときとか、どこが女なんだ。
コム姫は、トップになってキャラ変わったと思う。それ以前は外見に相応しい美少年キャラだったし、押し出しの弱さとかたよりなさがあったんだけど。
トップスターとして君臨して数年、んな弱い芸風持ってないって。外見に騙されがちだけど、この人すげー強ぇよ。オトコマエだよ。小柄で華奢なだけに、体格いい人がオトコマエなことよりすげぇよ。
『月夜歌聲』で「アンドレとオスカル」とほぼ変わらない役を演じたはずのふたり。
あのときはねえ、すごい似合いのふたりだと思って見てたんだけどねえ。いやその、あの作品にはいろいろ言いたいことがあってね、しいちゃんのダメっぷり(笑)とか、ワタさんの歌のものすごさとか、京劇長すぎだろとか、いやそれ以前にどっかで見たまんまの話をなんとかしろとかな……。
ワタコムの並びは大好きだったけど、あのときはコム姫が「男装の麗人」ではなく「ふつーに女の人」だったんで、わたしの腐女子ハートはあまりときめかず、1回観て残りのチケットはさばいちゃったんだわ。
『月夜歌聲』のときは、「女の人」だったのよ、コム姫。男として育てられていても、ふつーに女の人。
そして、ワタさんを愛していることもわかった(笑)。
ところが、どーしたこったい。
本家本元の「アンドレとオスカル」をやって、コム姫が「女の人」にも、「ワタさんを愛している」よーにも見えないのは、どーゆーことですか?!
ワタさんは専科時代より確実にうまくなっている。あらゆる意味で。年輪を重ねることによって、さらにいい男になっている。
そのワタさんをしても、コム姫を「女」にできないっつーたらアンタ……。
問題は、絶対コム姫の方だろう(笑)。
ま、そんなとんでもない男らしいオスカルを相手に。
ワタドレは、それでも包容力を発揮していた。
……必要とされていないのに。コムカル、ひとりで生きていけるのに。
そんなヤツ相手に、さらに上を行く温度と包容力。
ワタドレすげえ! すげえよ!!(笑)
コムカルの温度がどれだけ低かろうと、そんなもん関係なくワタドレは加熱する。
鉄でも石でも、抱きしめていれば熱が移るんだよ。相手の温度を変えることができるんだよ。
ワタさんに、それを見せてもらった。
すばらしーのは、「毒殺」シーン。
ワタドレ、熱い熱い。
そのヒートウェーブに巻き込まれて、クールコムカルが翻弄されているのが、素直に心地よい。
なにしろ「毒殺」だからねえ。人として間違ってる、暴走しているシーンだからねえ。
これを「変態ストーカー男の所行」にしないために、どう演技するか。アンドレ役の技量が問われるところさ。
ワタドレはその圧倒的な「熱」でたたみかけた。
コムカルは、その「熱」に素でおどろいているように見えた。平熱の低い人が、いきなり熱風かけられて目をぱちくりしている感じ。
ワタさんの場合、なんといってもあの体格がすばらしいんだよなあ。
彼の芸風を確立する、恵まれた体格。
あの長身で、力任せに抱きしめられるんだよ?
コム姫、つま先浮いてます!!
きゃあ〜〜っっ、アイーダちゃん現象!!
『王家』の銀橋ラヴシーンでなにが萌えだったかって、コレよコレ!
ラダメスに抱きしめられたアイーダの、踵が宙を彷徨いつま先が浮くの。
『キャンディ・キャンディ』世代にはたまらない萌え萌え萌え〜な胸キュン・シチュ。
コムカルのつま先が浮き、「翻弄される」という言葉が相応しい激しさで振り回されるの。抱きしめられるの。
コムカル、あれほど男らしく低温だったのに、素で呆然としているの。
……たまりません。
こんな萌えシーンを見せてくれるとは。
ワタドレすげえよ。すげーすげーすげー!
オトコマエ過ぎてどーしよー、だったコムカルが、ふつーに女の子に見えるよ!
湖月わたるってのは、得がたい人だよ。
どんな女も、その大きさで懐の広さで、「女の子」にしてしまえる。
そして女たちは、求めているからね。
どんなに強い女だろーと、おばさんだろーと、百戦錬磨の男遊び女だろーと。
自分を、その腕の中で「女の子」にしてしまえる男を。
少女のころの自分に、いちばんきれいだった、頼りなくて儚かったころの自分に戻してくれる、そしてそれを「赦して」くれる男を。
本能の部分で、求めているから。
湖月わたるは、すばらしいんだ。
相手役だけでなく、観ているものの「少女」まで引き出す力。
コムカルがあまりにオトコマエであっただけに、それにまったく負けていない、負けたままではいないワタドレに、心から感動しました。
……これでコムカルにもっと色気があればどんなに……とか思うのは、もう詮無きこととしてあきらめましょう(笑)。
そして。
このとてつもない脚本と、とてつもなくオトコマエなコムカルと、ハートフルで包容力あふれるワタドレを観ていて。
オサドレに不安が募っていくのですよ……。どんなアンドレとオスカルになるんだよ……。
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