1幕の芝居だけだったら、ほんとにつらいこの公演、月組ワークショップ『Young Bloods!!-sparkling MOON-』
 救いは2幕だ、ショー『Hot Blooded Moon』。

 音校の文化祭もね、いちばん盛り上がるのがショーなのよ。スターになっていなくても、「男役」ができあがっていなくても、踊っていればわりと場が盛り上がるの。

 全体を通してやっぱ「文化祭」テイストなんだけど。

 空気が動く、快感。

 ばらばらだった空気を、真咲が力尽くで動かしていく。それを感じる快感があるんだ。

 幕が開くなり、端正な空間に、真咲ひとり。
 「正当派男役」の風情で歌い出し、1曲終わって雰囲気ががらりと変わり、全員登場。

 あー、若いねー、未熟だねー、がちゃがちゃしてるねー。娘役はいいけど、男役たち、そのイケてないブラウスの着こなしはなんなの、とか思いつつ(笑)、全員ソングのあとは、上級生(つっても研5あたり?)たちだけの歌。
 このあたりでもう、今まで知らなかった萌花ゆりあちゃんをしっかり認識している(笑)。白鳥も光月も、本公演の群舞でもぜってー見間違えない(笑)。

 この次がびっくりのバレエシーン。
 研1の麗百愛ちゃんが、男役たちを従えて華麗に踊る。
 おおー、すげー。きれー。

 ただなあ。
 nanakoさんから聞いてたんだけどさ。

 麗ちゃん、頼む。踊るときは、Tバックを穿いておくれ。

 肌色のハミパンが目について目について、どうしようかと(笑)。

 少なくともnanaタンが見たときとわたしの見たときの2公演は、ぱんつ見せたまま踊っていたぞ。あ、千秋楽は出てなかったけど(確認したのか。したとも)。

 ところで、研1の紫門ゆりやくんって、去年の文化祭のバレエの「王子様」だよね? いや、王子役なんかなかったけど、いかにも王子様なキャラをひとりで踊っていたからさ。で、麗ちゃんがそのときの相手役だよね?
 そっかー、ふたりとも月組だったのかぁ。
 ノーチェックだったよ。(まちがってたらすまん)

 文化祭ではあれほど垢抜けて、飛び抜けて華やかで美しかった紫門くん。こうして劇団の舞台で見ると、まだまだ課題ばかりだー。がんばれー。

 小さな極楽鳥が腰振って踊るわ、インド的ダンスで首を振り続けてくれるわ、タップダンスはあるわで、ほんとに内容は盛りだくさん。

 芝居ではヒロインはれみちゃんだったけど、ショーではヒロイン不在。あえていうなら、みっぽーかな。

 nanakoさんはいちいちまっつと比べてウケてくれてるみたいだけど、色っぽいタンゴを真咲とみっぽーで踊ってくれたりして、素敵ですよほんと。

 真咲はキザり方も堂に入っていて。
 投げキスもそりゃーかっこいいですよ。だからいちいちまっつと比べないの!
 →http://7ch.jugem.cc/?day=20060301 by nanaタン

 真咲を見ていて強烈に思い出すのが、あさこちゃんだ。

 てゆーか、あさこに似すぎてる。

 影響受けまくってんだなあ。
 nanaタンが「素敵だけど、ハマることはない」と断言するのは、たぶんそのへんに理由があるんじゃないかとわたしは思ってるよ。
 うん、わたしも同意見……いやその、わたしゃまさきファンですが。

 そーしてわたしは真咲の他に、ふと気がつくと、瑞羽奏都くんのアゴに釘付けになっている。

 どどどどーしよー。
 アゴですよアゴ! わたしってばそんなにアゴスキー?
 瑞羽くん、まだ研2ですか……もう少し頬がシャープになってくれたら、マジ好みの顔ですわ。

 プログラムが進むにつれ、拍手の色が変わる。

 「大人はキタナイ!」的な歌を熱唱した真咲と仲間たち、そのあとの真咲のソロ。

 この、最後のソロが終わったあとの拍手の色がね。温度がね。
 すごいの。
 今までの拍手と、明らかにチガウ。

 少しずつ空気が動き、積み重ねられてきた目に見えないものが、一気に爆発するような。

 クライマックスだ。
 カタルシスだ。

 歌い終わったあとの、全力を出し切ったあとのスポーツ選手のような、一瞬空虚になる表情。
 そして、割れんばかりの拍手に身をゆだねる陶酔した表情。

 ナマである醍醐味。

 そして、フィナーレへ。

 
 ナマで観た、ということが、ほんとーに大きい公演だったと思う。
 あの空気の動き方、拍手の温度。
 あの場にいて、五感でダイレクトに感じられたことに意味がある。
 わたしは映像を信じていないので(笑)、きっとあの感覚はテレビでは伝わらないだろうなと思う。

 あとになって、冷静になって考えてみると「そんなにすごくもなかったんじゃないか?」とか、思わないでもないけど(笑)、たとえ真実がどうあれ、他人がどう感じたのであれ、わたし自身はあの瞬間に得がたい感覚を味わえた。
 それが、うれしい。

 
「将来値打ちが出るかもしれないから、大切にするの」
 と、nanakoさんは言った。
 入場者全員に配布されていたプログラムのことを。

 この舞台を生で観劇したことを、誇りにする日が来るかもしれない。

 無邪気にそう思えてしまう、そんな舞台。
 それって、すごくないか?


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