あの合コンは、男×男が基本ですか?

 『Young Bloods!! −青春花模様−』の合コン、突っ込むのも無意味なほどめちゃくちゃなんだけど。
 それにしたって、園加学園・男3人女3人+教師2人、対する日向学園が男4人だけって。
 園加学園の男たちは、男と知り合うのが目的で合コンに参加したってこと?

 そして実際、とてもたのしそーに、ホスト部の男たちと歓談しているし。

 ライ@夕霧らい、レア@彩城レアのことですよ!!

 いつの間にか園加学園の女の子たちはいなくなり(サクラ? サクラなのか?!)、教師ふたりは『銀恋』のデュエット、コジロー君は爆睡、武蔵とスー子のみがなんか話しているその後ろで。

 男×男で、なにふつーに合コンして盛り上がってるんですか?!(笑)

 ポマードべったりオールバック黒タキ男ふたりはべらして、両手に花で舞い上がっているライはともかくとして。
 やべえのは、黒タキホストとツーショットで飲んでいる、虚弱めがねっこレアですよ!!
 ツーショはやばい。やばいって。しかも相手、ユーズミ@しゅん様だし! 主導権はもちろんしゅん様にあるようで、レアはなにか神妙なカオで話を聞いていたり、うながされて飲み物を取ってあげたり。このまま酔いつぶされたりしたら、絶対お持ち帰りされるって!! いや、酔ってなくても言いくるめられて持っていかれる! 逃げて、めがねっこ!

 と、関係ないとこで盛り上がりましたね、第1幕。
 アピールしまくり弱肉強食の花組クオリティで、いちばんダメダメなレアは、反対に目立っていた気がする。ショーの方でも、ひとりだけ途方に暮れたようなカオで踊ってるんだね……キザってみせても、次の瞬間へなちょこ化しているとゆーか。

 さて、第2幕の「絢爛SONOKA祭り!」。

 この公演のいちばんの痛手は、「歌手」をひとりも出演させなかったことだ。
 ダンスがメインのワークショップだってわかってるよ。わかってるけどさ。歌もあれだけ歌われているわけだからさ。

 聴かせるレベルの歌い手さんがひとりもいないショーって、すごい……。
 しかも、真ん中が  音痴  ……歌が苦手なのに。

 月組版を観たとき、nanakoさんとふたりで、危惧したんだよね。
「花組でも、主役は同じくらい歌うのか……?」

 思わず震撼したわたしたちは、あわてて打ち消した。
「チガウよ、月組は真咲だからあんなに歌いまくってるんだよ」
「そうだよね、そのかは踊りまくるんだよね。歌わないよね」

 ……歌いまくってますがなっ。涙。

 歌わなくていいから! ダンスに集中してくれていいから!
 ああ、しかし、踊るそのかの横で朗々と歌えるソロ歌手がいない……。

 言っても詮無きことだが、そのまつで芯を取る舞台が観たかったよ……踊るそのか、その横で歌うまっつ。得意分野がチガウってすばらしい。そのか組替えだし、次の本公演ショーないし、もうそんなシーン観られないんだね……涙。

 そりゃ、ふつーレベルの方々はいらっしゃいますが。のどかちゃんもしゅん様もふつーには歌えるし、スー子ちゃんも大してうまくないにしろ声はきれいよ。しかし。ソロでえんえん聴かせる、場を収束できるほどの「歌手」ぢゃない……歌手がいない……。
 いくらダンスメインを謳っていても、これはきついっす。

 もちろん、下手でもなんでも、がんばっている彼らを観ることに意味があるのだから、たのしんでいるし惜しみない賞賛を贈ってもおりますが。
 「知らなかった、こんなに歌のうまい子が!」とゆーサプライズはなかったなー。エンカレに期待しろってかー。
 

 そのかは、ものごっつーがんばっていた。
 歌うわ踊るわ、大活躍。
 ここまで忙しいと、なにも考えている暇ないんじゃないかってぐらいの仕事量。
 ぽかんと眺めているだけで、あっという間に終わる矢継ぎ早感。

 そのかのスーツ姿、好きだな。
 あの人に似ている、というだけではなくて。

 そのかの笑顔が好きだな。
 大きな口とカエル顔が好き。笑っているとね、あの人にはまったく似てないの(笑)。

 ただやはり、演出の方向性の間違いを感じずにはいられない。
 サイトーくんに、愛があるのはわかる。
 そのかを好きでいろいろやってくれたんだろうということは。

 でもさ。
 1幕のバカコメディは、そのかの魅力を発揮できるいちばんの演目だったか? あるいは、そのかにとっていちばん勉強になる演目だったか?

 ちがうだろ?

 サイトーくんは、ただ自分のやりたいことをやっただけだろ?
 そのかへの好意とは、別に。

 そのかの魅力をいちばん表せるとしたら、それはバカコメディだのコント芝居だのではない。
 さわやかなかわいこちゃんダンスでもない。

 シリアスとさわやかの比率を逆転させてほしかったな、そのかの場合。パワフルだのテクニカルだのは、シリアス部分でも表現できるんだから。
 セクシーさの合間にかわいさが垣間見える大人の男である方が、「ヘタレ男」だとか「街のかわいいちんぴら」であるよりキャッチーな魅力だと思う。
 体力の限界よりは、じっくりと練られた場面を見せてくれよ。コント芝居よりは、とろけるような素敵な芝居を見せてよ。まず、機会を与えて。若さを言い訳に力勝負しないで。

 「ヤング」だから青春コントでかわいこちゃんという発想の偏狭さがとほほだ。
 月組に続いて花組も、主演の持ち味無視でそうだったから、残り3つの組も全部同じなんだろうかと震撼する。

 
 ところで、この公演の千秋楽を観ていちばんおどろいたのは、サイトーくんが、「これが成功したら、辞めてもいい。命を懸けて書いた作品」だと言っていたらしいこと。byそのか挨拶。

 こんなバカコント脚本が、それほどまでに書きたかったものなのか?!!

 口が開いちゃったよ……大丈夫かサイトー。

 
 男の趣味が同じわたしとnanakoさんは、『Young Bloods!! 』を観たあと、こぞって「しゅん様ステキー!!」と叫んでいたんだが(ちなみに、月組『Young Bloods!! 』を観たあとは、「白鳥かすがって好みのタイプ」とふたりして言っていた・笑)、楽を終えた今、別のことを叫んでおく。

 マメ、素敵。

 どうしよう。マメがオトコマエに見える……どきどき。

 自己PRの片手側転とか、かっこよすぎ。つーかあーた、女ぢゃないよな? ふつーに男だよな?


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