いちばん近くて遠い「永遠」。−腐女子注意報?−@愛するには短すぎる
2006年8月15日 タカラヅカ 思うんだけどね、フレッドのベッドには、あたりまえのよーにアンソニーがいるよね? そう思うよね? なんかこー、見てきたかのよーに、想像できるよね?
『愛するには短すぎる』の話。
えー、イギリスからアメリカまでの船旅を舞台とした物語。
大富豪の御曹司フレッド・ウォーバスク@ワタルは、とーぜん特等だか一等だかの広い豪華な個室に滞在。
そこにあたりまえのよーに入り浸っている、自称劇作家のアンソニー@トウコ。たぶん彼の部屋は三等客室あたりで、んなとこで過ごすのがヤだから友人のフレッドの部屋に入り浸っているのでしょー。
この「身分違い」の友人同士。
たぶんイギリスで、フレッドがアンソニーに引っかけられたんだと思うのよ。
セレブなオペラだのミュージカルだのコンサートだのを観に行った帰り、劇場近くのカフェで一杯やっていたフレッドのテーブルに、アンソニーが紛れ込んでくる。
劇作家だとうそぶくアンソニーは、立て板に水の演劇論などを披露、素人なうえ今劇場を出てきたばかりで昂揚しているフレッドの目に「興味深い人物」「教養ある人物」「才能ある個性的な人物」と誤解させる。
そんなの付け焼き刃っちゅーかぶっちゃけただのカンチガイなんだけど、あまりに「畑違い」だからフレッドはつい一瞬だけ誤解してしまうのね。
そこにつけ込むアンソニー。
「じつは今晩、泊まるところがないんだ」
不運な出来事が重なり、不可抗力で行き場をなくしていること、たかだか数日やり過ごせれば事態を打開し、また劇作家として華々しく生きられることを強調。
「一晩だけなら、僕の下宿に来ないか?」
と、何気なく誘ってしまったのが運のツキ。
アンソニーはあたりまえのよーに、フレッドの部屋に居着いてしまった。
追い出そうとしてもダメ。
口八丁手八丁。泣き落としに脅しに開き直り。なにをやってでも居座る。
で、フレッドの方が根負けしてしまい、現在に至る。
アンソニーは宿を見つければ勝手にいなくなるけれど、あぶれればまた勝手にフレッドの部屋に帰ってくる。
気まぐれな猫。
でも、憎めない。
フレッドの下宿(といっても、絶対何部屋かある高級マンション・笑)には、根負けしたフレッドが、アンソニー用のベッドを購入済み。
でないとアンソニーは理由をつけてはフレッドのベッドに潜り込んでくるから。
「ソファーで寝ろと言っただろう!!」
「ちゃんと寝たよ、5分間だけ」
「残りを全部ここで寝ようとするな、ここは僕のベッドだ!」
「いいじゃないか、こんなに広いんだし。せこいことを言うな」
「そういう問題じゃない!」
てな不毛なやりとりを5万回繰り返した結果、アンソニー用のベッドを置くはめになった、と。
でも、船旅中はそうはいかないよね。
フレッドの部屋に、アンソニー用のベッドはない。スウィートルームだがひとり旅予定(執事ブランドン@まやさんは別の部屋)だからな。
あるのは、キングサイズの豪華ベッド。おねーさんたちを何人か泳がすことができそーな。……クソ真面目なフレッドがんなことするはずもないが。
コレを、アンソニーが見逃すはずがない。
「ソファーで寝ろと言っただろう!!」
「いいじゃないか、こんなに広いんだし。せこいことを言うな」
とゆー、いつかの会話をもう一度繰り返すこととなる。
で、根負けして、同衾がスタンダードに。
がんばれフレッド。
あ。
ただ、寝ているだけですよ?
ナニもありませんよ?(笑顔)
この運命の船旅が終わって。
フレッドは自分の人生に戻る。敷かれたレールの上を走りはじめる。
あたえられたものを享受し、期待されることを返して生きていく。
自分で望んだもの、イレギュラーなものなど存在しない、端正な人生。
そんな彼の横に、何故かアンソニーがいる。
なにひとつ、余分なモノなどないはずのフレッドの人生に。
あたりまえに、余分なことだけでしか構成されていないアンソニーがいる。
イギリス時代と同じように、アンソニーは食うに困るとフレッドのところへやってくる。
あたりまえの顔で新婚家庭の食卓に混ざり、新妻ナンシー@ウメを笑わせたりよろこばせたりする。
客室をひとつ、自分の部屋にしてしまう。
勝手に現れ、勝手にいなくなる。
フレッドの息子とキャッチボールをしたり、本気で投げすぎて泣かしたりする。同レベルの口げんかをして、本気で怒ったりする。
フレッドの娘の成長過程になにかと口を出し、「大きくなったら僕のお嫁さんにしてあげるよ」「うん、アンソニーのお嫁さんになる〜〜」とかてきとーな会話をおませな娘と展開させてはフレッドをやきもきさせる。
「娘に変なことを教えるな、キミにだけは絶対にやらんっ」
「まあまあ、未来の義父よ、今からそんなに青筋立てなくても」
「誰が未来の義父だっ」
劇作家として成功したと思ったら、次の瞬間にはスキャンダルまみれで失脚、とか、山あり谷あり人生やりまくり。
お前の人生にはレールってもんがないのか? 道を走れ道を、どーしてわざと道のない方へ行ってぶつかったり転んだりするんだ。
アンソニーは無駄ばかりの人生を快適そうに生きている。
ナンシーが先に亡くなり、再婚話の山に目もくれないフレッドがひたすら仕事に打ち込むときも、仕事に打ち込みすぎて「パパは家族より仕事が大切なんだっ」と子どもたちがグレたときも。
アンソニーおじさんはあたりまえの顔でウォーバスク家に入り浸り、子どもたちの味方になったり怒らしたりして、引っかき回している。
早々に自立した子どもたちが外国の寄宿舎だ結婚だと家を出て行ったあとも。
気がつけば、アンソニーだけがいる。
フレッドの側に。
余分なモノなどなにひとつないはずの、フレッドのレールのかたわらに。
いつも勝手に、気まぐれに、アンソニーがいる。
「自分のベッドで寝ろと言っただろう!!」
「いいじゃないか、こんなに広いんだし。せこいことを言うな」
50万回繰り返した会話を、繰り返しつつ。
自分の部屋を、自分のベッドを与えても、アンソニーは時折フレッドのベッドに潜り込んでくる。
モラトリアムの渦中にあった、あの若い日のように。
変わり続ける世界のなかで、彼だけが変わらずに。
自分勝手に、気まぐれに。
そーして、フレッド・ウォーバスク氏はその日もまた眠りにつくのだ。
背中に友人のぬくもりを感じつつ。
きっと彼が持ついちばん近くて遠い「永遠」が、この気まぐれな友人なのだ。
…………なーんてな。
なんの根拠もない話ですが、初日を見た段階で、ここまで物語がアタマの中を走っていきました(笑)。
さいこーだ、『愛短』!!
近年なかった萌え度だ!!
フレッドとアンソニー、かわいすぎ!!
フレッドが誰を失っても、ナニを失っても、アンソニーだけは変わらずにそばにいるんだろうな。
アンソニー、一生フレッドに養ってもらうつもりな台詞、言ってたしな(笑)。
したいようしか、しない。生きたいようにしか、生きない。
アンソニーは、存在自体がファンタジーだ。……とても迷惑な(笑)。
あ、もちろん。
ひとつのベッドで、うっかりデキあがっちゃっていても、ぜんぜんかまいません。にやり。
アンソニーは経験アリだと思うしなっ(笑)。なにしろ劇作家志望だしなっ。絶対イロイロ経験してるよ。
フレッドにドン引きされるのがわかってるから、言ってないだけで。
くすくす。
『愛するには短すぎる』の話。
えー、イギリスからアメリカまでの船旅を舞台とした物語。
大富豪の御曹司フレッド・ウォーバスク@ワタルは、とーぜん特等だか一等だかの広い豪華な個室に滞在。
そこにあたりまえのよーに入り浸っている、自称劇作家のアンソニー@トウコ。たぶん彼の部屋は三等客室あたりで、んなとこで過ごすのがヤだから友人のフレッドの部屋に入り浸っているのでしょー。
この「身分違い」の友人同士。
たぶんイギリスで、フレッドがアンソニーに引っかけられたんだと思うのよ。
セレブなオペラだのミュージカルだのコンサートだのを観に行った帰り、劇場近くのカフェで一杯やっていたフレッドのテーブルに、アンソニーが紛れ込んでくる。
劇作家だとうそぶくアンソニーは、立て板に水の演劇論などを披露、素人なうえ今劇場を出てきたばかりで昂揚しているフレッドの目に「興味深い人物」「教養ある人物」「才能ある個性的な人物」と誤解させる。
そんなの付け焼き刃っちゅーかぶっちゃけただのカンチガイなんだけど、あまりに「畑違い」だからフレッドはつい一瞬だけ誤解してしまうのね。
そこにつけ込むアンソニー。
「じつは今晩、泊まるところがないんだ」
不運な出来事が重なり、不可抗力で行き場をなくしていること、たかだか数日やり過ごせれば事態を打開し、また劇作家として華々しく生きられることを強調。
「一晩だけなら、僕の下宿に来ないか?」
と、何気なく誘ってしまったのが運のツキ。
アンソニーはあたりまえのよーに、フレッドの部屋に居着いてしまった。
追い出そうとしてもダメ。
口八丁手八丁。泣き落としに脅しに開き直り。なにをやってでも居座る。
で、フレッドの方が根負けしてしまい、現在に至る。
アンソニーは宿を見つければ勝手にいなくなるけれど、あぶれればまた勝手にフレッドの部屋に帰ってくる。
気まぐれな猫。
でも、憎めない。
フレッドの下宿(といっても、絶対何部屋かある高級マンション・笑)には、根負けしたフレッドが、アンソニー用のベッドを購入済み。
でないとアンソニーは理由をつけてはフレッドのベッドに潜り込んでくるから。
「ソファーで寝ろと言っただろう!!」
「ちゃんと寝たよ、5分間だけ」
「残りを全部ここで寝ようとするな、ここは僕のベッドだ!」
「いいじゃないか、こんなに広いんだし。せこいことを言うな」
「そういう問題じゃない!」
てな不毛なやりとりを5万回繰り返した結果、アンソニー用のベッドを置くはめになった、と。
でも、船旅中はそうはいかないよね。
フレッドの部屋に、アンソニー用のベッドはない。スウィートルームだがひとり旅予定(執事ブランドン@まやさんは別の部屋)だからな。
あるのは、キングサイズの豪華ベッド。おねーさんたちを何人か泳がすことができそーな。……クソ真面目なフレッドがんなことするはずもないが。
コレを、アンソニーが見逃すはずがない。
「ソファーで寝ろと言っただろう!!」
「いいじゃないか、こんなに広いんだし。せこいことを言うな」
とゆー、いつかの会話をもう一度繰り返すこととなる。
で、根負けして、同衾がスタンダードに。
がんばれフレッド。
あ。
ただ、寝ているだけですよ?
ナニもありませんよ?(笑顔)
この運命の船旅が終わって。
フレッドは自分の人生に戻る。敷かれたレールの上を走りはじめる。
あたえられたものを享受し、期待されることを返して生きていく。
自分で望んだもの、イレギュラーなものなど存在しない、端正な人生。
そんな彼の横に、何故かアンソニーがいる。
なにひとつ、余分なモノなどないはずのフレッドの人生に。
あたりまえに、余分なことだけでしか構成されていないアンソニーがいる。
イギリス時代と同じように、アンソニーは食うに困るとフレッドのところへやってくる。
あたりまえの顔で新婚家庭の食卓に混ざり、新妻ナンシー@ウメを笑わせたりよろこばせたりする。
客室をひとつ、自分の部屋にしてしまう。
勝手に現れ、勝手にいなくなる。
フレッドの息子とキャッチボールをしたり、本気で投げすぎて泣かしたりする。同レベルの口げんかをして、本気で怒ったりする。
フレッドの娘の成長過程になにかと口を出し、「大きくなったら僕のお嫁さんにしてあげるよ」「うん、アンソニーのお嫁さんになる〜〜」とかてきとーな会話をおませな娘と展開させてはフレッドをやきもきさせる。
「娘に変なことを教えるな、キミにだけは絶対にやらんっ」
「まあまあ、未来の義父よ、今からそんなに青筋立てなくても」
「誰が未来の義父だっ」
劇作家として成功したと思ったら、次の瞬間にはスキャンダルまみれで失脚、とか、山あり谷あり人生やりまくり。
お前の人生にはレールってもんがないのか? 道を走れ道を、どーしてわざと道のない方へ行ってぶつかったり転んだりするんだ。
アンソニーは無駄ばかりの人生を快適そうに生きている。
ナンシーが先に亡くなり、再婚話の山に目もくれないフレッドがひたすら仕事に打ち込むときも、仕事に打ち込みすぎて「パパは家族より仕事が大切なんだっ」と子どもたちがグレたときも。
アンソニーおじさんはあたりまえの顔でウォーバスク家に入り浸り、子どもたちの味方になったり怒らしたりして、引っかき回している。
早々に自立した子どもたちが外国の寄宿舎だ結婚だと家を出て行ったあとも。
気がつけば、アンソニーだけがいる。
フレッドの側に。
余分なモノなどなにひとつないはずの、フレッドのレールのかたわらに。
いつも勝手に、気まぐれに、アンソニーがいる。
「自分のベッドで寝ろと言っただろう!!」
「いいじゃないか、こんなに広いんだし。せこいことを言うな」
50万回繰り返した会話を、繰り返しつつ。
自分の部屋を、自分のベッドを与えても、アンソニーは時折フレッドのベッドに潜り込んでくる。
モラトリアムの渦中にあった、あの若い日のように。
変わり続ける世界のなかで、彼だけが変わらずに。
自分勝手に、気まぐれに。
そーして、フレッド・ウォーバスク氏はその日もまた眠りにつくのだ。
背中に友人のぬくもりを感じつつ。
きっと彼が持ついちばん近くて遠い「永遠」が、この気まぐれな友人なのだ。
…………なーんてな。
なんの根拠もない話ですが、初日を見た段階で、ここまで物語がアタマの中を走っていきました(笑)。
さいこーだ、『愛短』!!
近年なかった萌え度だ!!
フレッドとアンソニー、かわいすぎ!!
フレッドが誰を失っても、ナニを失っても、アンソニーだけは変わらずにそばにいるんだろうな。
アンソニー、一生フレッドに養ってもらうつもりな台詞、言ってたしな(笑)。
したいようしか、しない。生きたいようにしか、生きない。
アンソニーは、存在自体がファンタジーだ。……とても迷惑な(笑)。
あ、もちろん。
ひとつのベッドで、うっかりデキあがっちゃっていても、ぜんぜんかまいません。にやり。
アンソニーは経験アリだと思うしなっ(笑)。なにしろ劇作家志望だしなっ。絶対イロイロ経験してるよ。
フレッドにドン引きされるのがわかってるから、言ってないだけで。
くすくす。
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