メーターが上がる作品。@ノン ノン シュガー!!
2007年3月10日 タカラヅカ 作品がどんなにアレでも。
『ノン ノン シュガー!!』は、おもしろかった。
いろいろいろいろ問題はあった。
だがわたしは「タカラヅカ」ファンだ。タカラヅカっちゅー特異な文化を愛している。それゆえに、『ノン ノン シュガー!!』は赦されるべき作品なんだ。
キャスト全員に、なにかしら「役」があり、「見せ場」がある。
ただの群舞、ただのその他大勢ではなく、その子個人の役であり見せ場だ。ひとつの作品に出演するにあたり、「これは、わたしの役」と思い、大切に向き合い育てていけることが、役者として舞台人として、どれほど意味のあることか。
タカラヅカは「バックダンサー養成所」ではない。結果的にバックダンサーにしかなれなかったとしても、ひとりひとりは「タカラヅカスター」を目指して切磋琢磨するべきところだ。名もなき脇役人生であったとしても、「わたしの人生では、わたしがスター」という自覚で舞台に向き合うことで、「タカラヅカ」を形成する。
名もなき星屑たちが懸命に輝こうと努力するさまを愛(め)で、その成長を家族のような気持ちで応援する。それが「タカラヅカ」という世界の特色。
だからこそ、『ノン ノン シュガー!!』は正しいんだ。
どんなに物語が破綻していても。
初日に下級生たちの実力を見せつけられ、かなり絶望的な気持ちになったさ。『ハロー! ダンシング』も雪組は相当アレだったのに、バウもアレなのか。中日だってメインキャスト以外はアレな子たちが目についてしょーがなかったっちゅーに。大丈夫なのか雪組! いやその、芝居の下手さで言えば花組下級生も相当やばいんだが、まだあっちは気合いで誤魔化すのが組クオリティ。雪はそーゆーのがない分、下手が剥き出しに下手っちゅーか……あああ。
金を取っていいレベルなのは、キムを含めた上から数名だけだよ。通常バウ公演なんて嘘だろ、どっから見てもワークショップじゃん、お勉強発表会じゃん……。
唖然とはした。したけど。
この作品なら、ゆるそう。
下級生たちは、成長する。
下手なままなんかじゃいない。
自分の役と向き合い、見せ場の空間をどう埋めるかを、舞台の上で学んでいる。今。
大きくなれ。
演出家が、そして観客が、そう言ってぺーぺーたちを見守る……そーゆー作品なんだ。
アリでしょう。
他のプロの舞台なら、商業作品ならありえなくても、「タカラヅカ」ならアリでしょう、これ?
自己満足優先で歌っていいエンカレでも、バックダンサー養成の『ハロダン』でもなく、「タカラヅカスター」を育てるという意味では、『ノン ノン シュガー!!』は最適だ。
ひとつの「役」として、人間を生きる。その人物として、話し、踊り、歌う。スポットライトを浴びる。本名や芸名のまま歌ったり踊ったりして終わり、のコンサートやダンスショーじゃない。
これは、「タカラヅカ」だ。
そして実際、若者たちは、体当たりで演じている。
もらい泣きしそーなひたむきさで、あがいている。
それが見えるから、まんま伝わってくるから、この昭和テイストの「アメリカ青春物語」が、脚本の粗を超え失笑モノのダサさやかっこわるさを超え、キラキラしているんだ。
「タカラヅカ」が好きだから、『ノン ノン シュガー!!』が好きだよ。
レベルはともかく、藤井くんが生徒への愛情たっぷりに書き下ろしたことがわかる作品だから、好きだよ。
レベルはともかく、生徒たちが愛情たっぷりに演じていることがわかるから、好きだよ。
そして、萬ケイ様や圭子ねーさまが納得の実力で支え、ヒメちゃんやにわさんが端正に責任を果たし、足りていないなりにコマくんとさゆちゃんが色を添えようとし、スター音月桂が、「主役」としての仕事をしている。
いいじゃん、『ノン ノン シュガー!!』。
たしかに、下級生たちの芸だけぢゃ「通常のバウ料金取るなよ」と思うけど(例『ハロダン』)、真ん中の人たちがびしっと「これは、プロの舞台」と示してくれているのでOKだ。
観に行って、よかったよ。
キャストのひとりひとり、それまで知らなかった子も含め、みんなをさらに、好きになった。
好きメーターがひとつずつ上がったよ。最下級生までなにかしら見せ場アリだから、全員おぼえられるんだもん。
圭子ねーさまとヒメちゃん、コマは3つくらい一気にメーター上がった(笑)。
なによりキム。
あーもー大好き。
どうしよう。
この子、本気で「スター」だ。本気で「プロ」だ。
かっこいい。役の上の話だけではなく、音月桂という人間自体が、かっこいいよ。ベビーフェイスに騙されちゃダメだ、「舞台人」としてはすげー肝の据わった「大人」だー。
そこがすっごくかっこいい……。
それからわたし、キムの「がなる」歌い方、すごく好きだー。
いろんな歌い方するよね、この子。曲によってカラーを変えてくる。
圭子ねーさまのドスのきいたがなり歌も大好物のわたし、『タランテラ!』東宝でキムもポイント決めてドスきかせてくれるよーになっていて、すげーときめいた。
今回ソレを、一部分でなく、曲単位でやってくれて至福。
ああ、キム好きだ〜〜。
この子を、ずっとずっと見ていたい。
丁寧な演技のひとつひとつ、光に向き合う覚悟の深さ、なにひとつ、見逃したくない。
『ノン ノン シュガー!!』は、おもしろかった。
いろいろいろいろ問題はあった。
だがわたしは「タカラヅカ」ファンだ。タカラヅカっちゅー特異な文化を愛している。それゆえに、『ノン ノン シュガー!!』は赦されるべき作品なんだ。
キャスト全員に、なにかしら「役」があり、「見せ場」がある。
ただの群舞、ただのその他大勢ではなく、その子個人の役であり見せ場だ。ひとつの作品に出演するにあたり、「これは、わたしの役」と思い、大切に向き合い育てていけることが、役者として舞台人として、どれほど意味のあることか。
タカラヅカは「バックダンサー養成所」ではない。結果的にバックダンサーにしかなれなかったとしても、ひとりひとりは「タカラヅカスター」を目指して切磋琢磨するべきところだ。名もなき脇役人生であったとしても、「わたしの人生では、わたしがスター」という自覚で舞台に向き合うことで、「タカラヅカ」を形成する。
名もなき星屑たちが懸命に輝こうと努力するさまを愛(め)で、その成長を家族のような気持ちで応援する。それが「タカラヅカ」という世界の特色。
だからこそ、『ノン ノン シュガー!!』は正しいんだ。
どんなに物語が破綻していても。
初日に下級生たちの実力を見せつけられ、かなり絶望的な気持ちになったさ。『ハロー! ダンシング』も雪組は相当アレだったのに、バウもアレなのか。中日だってメインキャスト以外はアレな子たちが目についてしょーがなかったっちゅーに。大丈夫なのか雪組! いやその、芝居の下手さで言えば花組下級生も相当やばいんだが、まだあっちは気合いで誤魔化すのが組クオリティ。雪はそーゆーのがない分、下手が剥き出しに下手っちゅーか……あああ。
金を取っていいレベルなのは、キムを含めた上から数名だけだよ。通常バウ公演なんて嘘だろ、どっから見てもワークショップじゃん、お勉強発表会じゃん……。
唖然とはした。したけど。
この作品なら、ゆるそう。
下級生たちは、成長する。
下手なままなんかじゃいない。
自分の役と向き合い、見せ場の空間をどう埋めるかを、舞台の上で学んでいる。今。
大きくなれ。
演出家が、そして観客が、そう言ってぺーぺーたちを見守る……そーゆー作品なんだ。
アリでしょう。
他のプロの舞台なら、商業作品ならありえなくても、「タカラヅカ」ならアリでしょう、これ?
自己満足優先で歌っていいエンカレでも、バックダンサー養成の『ハロダン』でもなく、「タカラヅカスター」を育てるという意味では、『ノン ノン シュガー!!』は最適だ。
ひとつの「役」として、人間を生きる。その人物として、話し、踊り、歌う。スポットライトを浴びる。本名や芸名のまま歌ったり踊ったりして終わり、のコンサートやダンスショーじゃない。
これは、「タカラヅカ」だ。
そして実際、若者たちは、体当たりで演じている。
もらい泣きしそーなひたむきさで、あがいている。
それが見えるから、まんま伝わってくるから、この昭和テイストの「アメリカ青春物語」が、脚本の粗を超え失笑モノのダサさやかっこわるさを超え、キラキラしているんだ。
「タカラヅカ」が好きだから、『ノン ノン シュガー!!』が好きだよ。
レベルはともかく、藤井くんが生徒への愛情たっぷりに書き下ろしたことがわかる作品だから、好きだよ。
レベルはともかく、生徒たちが愛情たっぷりに演じていることがわかるから、好きだよ。
そして、萬ケイ様や圭子ねーさまが納得の実力で支え、ヒメちゃんやにわさんが端正に責任を果たし、足りていないなりにコマくんとさゆちゃんが色を添えようとし、スター音月桂が、「主役」としての仕事をしている。
いいじゃん、『ノン ノン シュガー!!』。
たしかに、下級生たちの芸だけぢゃ「通常のバウ料金取るなよ」と思うけど(例『ハロダン』)、真ん中の人たちがびしっと「これは、プロの舞台」と示してくれているのでOKだ。
観に行って、よかったよ。
キャストのひとりひとり、それまで知らなかった子も含め、みんなをさらに、好きになった。
好きメーターがひとつずつ上がったよ。最下級生までなにかしら見せ場アリだから、全員おぼえられるんだもん。
圭子ねーさまとヒメちゃん、コマは3つくらい一気にメーター上がった(笑)。
なによりキム。
あーもー大好き。
どうしよう。
この子、本気で「スター」だ。本気で「プロ」だ。
かっこいい。役の上の話だけではなく、音月桂という人間自体が、かっこいいよ。ベビーフェイスに騙されちゃダメだ、「舞台人」としてはすげー肝の据わった「大人」だー。
そこがすっごくかっこいい……。
それからわたし、キムの「がなる」歌い方、すごく好きだー。
いろんな歌い方するよね、この子。曲によってカラーを変えてくる。
圭子ねーさまのドスのきいたがなり歌も大好物のわたし、『タランテラ!』東宝でキムもポイント決めてドスきかせてくれるよーになっていて、すげーときめいた。
今回ソレを、一部分でなく、曲単位でやってくれて至福。
ああ、キム好きだ〜〜。
この子を、ずっとずっと見ていたい。
丁寧な演技のひとつひとつ、光に向き合う覚悟の深さ、なにひとつ、見逃したくない。
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