ヘコんだときには、壮一帆。

 さて、『あさきゆめみしII』千秋楽、わたしは友人を待ちがてら出待ちをしてみました。つっても梅芸前の広場のベンチに坐っていただけなんだけど。

 ひとりぢゃ、とても出待ちしよーなんて思えなかった。
 オサメイトでまっつメイトの木ノ実さんと一緒だったから、ふたりで飲み物を片手(わざわざ買いに行った)にのんびりお喋りしていたのな。喫茶店で話すのも、楽屋口近くのベンチで話すのも同じなら、ここらでちょっと出待ちをしてみましょーよ。

 FC文化を知らないわたしには、会の人たちのスタンバイ場所がわからない。てゆーか楽屋口も「あのへん?」というくらいにしか知らないんだけど、とにかくまあ、人の多い方向を眺めつつ木陰のベンチで時間つぶし。
 友人に「MBS前にいるのがオサ会よ」と聞いたので、これまたなんとなーく「あのへんにいる人たちがそう?」ぐらいの認識で、そっち方面がにぎやかになったらベンチから立てばいいや、と、のんきにしておりました。

 実際そんな感じで、遠かったけれど、オサ様もまとぶんも、みんなみんな眺めることが出来ました。

 くす玉を割って、ご機嫌さんなオサ様はチョーかわいい。

 オサ様登場のときの盛り上がりを、MBSの隣にある消防署の職員さんが、ベランダから眺めているのがまた、シュールでついそちらも眺めてしまいました。
 制服姿の職員さん、見物するのはオサ様だけか……実はオサファンだったりして。つか、特等席でいいよなー。

 まとぶさんはやっぱずば抜けて美人。
 退場方向をまちがえて、テレながらわたしたちのいる方向へ歩いてきてくれて、すげーかわいい。なんかもー、ひとのよさがにじみ出ている?
 
 まぁくんとめぐむの同期コンビが目の前まで来てくれて、わたしと木ノ実さん、大喜び。
 まぁくん、かっこいいなあ。ありえねーくらいのスタイル美人。てゆーか、元気な少年に見える。
 めぐむは……いろいろ謎。ファッションもだし、年齢も性別も(笑)。

 次々出てくる人たちを眺め、出てくる人たちの舞台姿の感想なんぞを、木ノ実さんとつれづれに話しながら。

 わたしが待っていたのは、「見たい」と能動的に思っていたのは。

 壮くんだ。

 えー、パクちゃんがたびたびブログに書いていると思うけれど。

 男一匹、壮一帆。
 白丸首シャツが基本です。

 世のおとーさんが着る、アンダーシャツのよーな、白丸首シャツ。
 プリントなんかなにもなくて、「Tシャツ」というよりは、「下着」って感じの。
 うちの弟なんぞは、そのテの下着替わりに着る無地丸首シャツのことを「皮」と呼んでいるよ。第2の皮膚のように、いつも身につけるものだから。

 ふつーの女の子は、まず着ない。
 白無地丸首シャツなんか。
 男子なら、着るかもしれない。
 でも、昔のヨシダエイサクぢゃあるまいし、白無地丸首シャツしか、着ないなんて、ふつーの男子でもありえない。

 だが壮一帆はチガウ。

 男一匹ど根性。
 ふつーの男子が着ない、白丸首を愛用。
 稽古場風景写真を見ても、いつも着ている。
 男は白丸首、下着はグンゼ。てなノリか?
 あまりに男らしく、白丸首しか着用しないことが仲間内で話題になっていた。
 出待ちをした人から「壮くん、今日も白丸首!」と報告が入るよーになったくらい。

 だからわたしの出待ちの本命は、壮くん。

 正確には、壮くんが千秋楽も白丸首シャツを着ているかどうか。

 千秋楽だよ。
 ギャラリーの数も半端ではないし、場所は梅田で陽もまだ高い、不特定多数の人に見られること前提の特別な日。

 それでも壮くんは、男らしい白丸首を着て来るか。

 
 壮一帆は、男でした。

 ええ。
 すっきりさわやかな美貌でわたしたちの前に現れた壮くんは。

 白丸首シャツを着ていました!

「白丸首!」
「白丸首着てる!!」

 ……大ウケですよ、もお。
 前楽も白丸首シャツだったと報告受けてたし。

 毎日必ず白丸首シャツ着てるの?
 いったい何枚持ってるの?
 てゆーか、何故必ず白丸首シャツなの?
 そのこだわりは、いったい?

 なんて素敵なの、壮一帆。

 彼の周りを、さわやかな風が吹く。
 とびきりハンサムで、白丸首シャツで。
 フォークギターと白い歯の似合う男。

 癒されました。
 ダイスキだ、壮くん。

「公演が終わっちゃったね。これでまた、近づいていくんだね……」

 オサ様の挨拶を聞くことが出来るのは、次は退団公演の初日なんだ。
 木ノ実さんとふたり、しょぼんと話していたのに。

 壮くんが、救ってくれる。
 
 罪のない笑いを、あたたかいネタを、届けてくれる。

 ウケて、笑って、終わることができてよかった。
 さみしいまま、泣きたいキモチのままじゃなくてよかった。

 ヘコんだときには、壮一帆。

 大切なわたしの癒し系。どん底からすくい上げてくれる、白馬に乗った王子様。

 あんなにスタイル良くて、あんなに美形なのに。
 なのにいつも、白丸首シャツ。

 いつまでもいつまでも、マイペースな壮くんでいて。


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