こんなところで、思いがけず敗北。@ブエノスアイレスの風
2008年11月21日 タカラヅカ す、すみません。
わたし的にものすごーくびっくりな終わり方でした。
『虹のナターシャ』初日と同じくらい、びっくりした終わり方だったかもしれません。
正塚晴彦作『ブエノスアイレスの風』にて。
えええ、天下の正塚作品なのに、植爺作の超珍作と同列に並べちゃうって、どーしたんだわたし、ダメだろわたし!
つまり、「ここで終わり」とは思わずに観ていて、一拍遅れて「えっ、終わってたの? アレで終わり? え? え? 続きはっ?!」となったのでした……ほほほ。
えー、初演・再演共に観ていません。リカちゃんが苦手だったのと、バウ公演ではなかったため。バウならせめて、再演の方を観ていたのに。
ストーリーはシンプルでわかりやすい。とゆーか、いつか観たハリー芝居のエッセンスがいっぱいなので、取っつきやすい。とゆーか……『マリポーサの花』と同時期に上演していい話じゃないだろコレ。
『マリポーサの花』と『ブエノスアイレスの風』はもちろん別の話なんだが、なんだか本公演と新人公演を同時に別のハコで上演しているような感じが、……ええっと、その場合どうしても新公の方が割を食ってしまうというか、ええっと。
政治犯として投獄されていたニコラス@れおんは、政変による特赦で出所した。
彼が倒そうとしていた軍事政権はすでになく、今は民主政治となっている……わけだから、ニコラスはもう革命家でいる必要はない。とりあえず新しい生活を、と彼は酒場で働き出すわけだが、そこでダンスの才能を見出され、イサベラ@ねねちゃんと組んでダンスのオーディションを受けることになった。
が、そこへトラブルメーカー襲来。過去の生き甲斐が忘れられないリカルド@和は、妹のリリアナ@千秋ちゃんと共にニコラスへ、「なんでもいいから革命やろうぜ!」と持ちかける。
ニコラスは断ったが、リカルドはめげずに銀行襲撃を計画、リリアナを武器商人へ人質として差し出したり、めちゃくちゃやりまくり。放っておけないニコラスは大切なオーディションをすっぽかして……。
へ、変だ……革命とか政治とか、生きるとか生命とか、重いものを基盤にしたテーマが垣間見えるんだが、なんだかそこへわたしがたどり着けない。
なんかすごく、「軽い」物語に見えた。
7年前だっけ?かに、ニコラスたちが革命を目指していたとは、思えないんだ。
それによって人間がほんとうに「死んだ」というのが、ぴんと来ない。
革命ごっこで、オモチャのピストル持ってただけじゃないの? ってゆーか……。
ニコラス単体なら、まだ「過去があるんだな」と思えたんだけど、そこにリカルドがやって来ると、説得力が一気に下降するというか。
彼ら自身がまだ、学生に見えるせいだろうか。
今21で、7年前っつったら中学生じゃん? 中学生の夢見た「革命」って、ごっこだよね?的な。
リカルドの過去へのこだわり方が、ただの拾った石ころを「本物の宝石だ、大人にはわかんないんだ!」と言っているようで……彼を哀れだと思うけれど、それよりも「はた迷惑なヤツだな」と嘆息してしまって、こまる。
耳に入る情報と、目に映るモノがちがいすぎるのが、混乱の原因かもしれない。
台詞では、彼らが「大人」であり、「重い過去」があるように聞こえる。だけど実際に目に映っているのは、世間知らずの学生さんが「大人はみんな汚いっ、うわーーんっ!!」と言っている姿。
リカルドを諭しているニコラスは、学級委員みたいだし。
ニコラスに敵対するビセンテ@ベニーも、刑事だと言ってるけど、刑事に見えないってゆーか、ええっとその着こなせていないスーツはなんだ、ヒゲをつけてりゃ大人に見えるってわけじゃないぞ?!な、謎なビジュアルの人だし。
なのに彼の愛する女教師エバ@まりもは、ひどく大人の女性だし。
なんか、大変なことになっているような……。
本来これは、どーゆー話だったんだろう、と、初演を観ていないことを、今さら悔やむ(笑)。
んで、リカルドの後始末をしたところでフィナーレ突入して、マジでおどろいた。
ええっ、これで終わり?! ニコラスの人生、ナニもはじまってないじゃん?! つか、イサベラってナニ?!
リカルドが強烈すぎて、ニコラスが見えなかったのか、わたし?
ニコラスが誰を好きで、ナニを胸に抱いて生きているのか、わかんなかったっす。
新しくはじめる過渡期であることはわかるが、それにしても彼の思いがどこにあるのか、今現在目の前に起こっていることだけしか見えなくて、しかもソレはニコラス自身のコトではなく他人の騒動で、その出来事が終わったら物語終了って、じゃあニコラスの物語はドコ?! ……と。
完全に置いていかれてしまった……。敗北感。
いやその、観ている間はたのしいの。
れおんかっこよくて、いい男になったなあ、と思えるし。和くん美しいし。ねねちゃんあでやかにきれいだし、千秋ちゃんかわいくていじらしいし。
なまじたのしく観ているから、突然終わってびっくりした。
突然のゲームオーバー。コントローラ握ったまま、あぜん。えーと、わたしなんかヘタ打った? 即死するとは思わなかった。
わーん、リトライさせてよ、コンティニュー無し?!
「名作」との誉れ高き作品だと聞き及んでいるので、クライマックスになっていたことや、エンディングになっていたことに気づかず終わってしまったのは、わたしが悪いのだろう。
どう考えたって、『虹のナターシャ』とは作品の格がチガウわ! なのに同じように「えっ、終わってたの?!」と愕然とするなんて、正塚と作品に失礼だわ。
だから謝る、すみません。
もう一度観れば、違って見えたのだと思うけれど、チケットもないし不思議なほどチケ難だし、たぶんわたしには向いていなかった、縁がなかったとあきらめるべきだろう。
人間、向き不向きはどーしてもあるんだし。
ううう、なんかしょぼんだわ。
わたし的にものすごーくびっくりな終わり方でした。
『虹のナターシャ』初日と同じくらい、びっくりした終わり方だったかもしれません。
正塚晴彦作『ブエノスアイレスの風』にて。
えええ、天下の正塚作品なのに、植爺作の超珍作と同列に並べちゃうって、どーしたんだわたし、ダメだろわたし!
つまり、「ここで終わり」とは思わずに観ていて、一拍遅れて「えっ、終わってたの? アレで終わり? え? え? 続きはっ?!」となったのでした……ほほほ。
えー、初演・再演共に観ていません。リカちゃんが苦手だったのと、バウ公演ではなかったため。バウならせめて、再演の方を観ていたのに。
ストーリーはシンプルでわかりやすい。とゆーか、いつか観たハリー芝居のエッセンスがいっぱいなので、取っつきやすい。とゆーか……『マリポーサの花』と同時期に上演していい話じゃないだろコレ。
『マリポーサの花』と『ブエノスアイレスの風』はもちろん別の話なんだが、なんだか本公演と新人公演を同時に別のハコで上演しているような感じが、……ええっと、その場合どうしても新公の方が割を食ってしまうというか、ええっと。
政治犯として投獄されていたニコラス@れおんは、政変による特赦で出所した。
彼が倒そうとしていた軍事政権はすでになく、今は民主政治となっている……わけだから、ニコラスはもう革命家でいる必要はない。とりあえず新しい生活を、と彼は酒場で働き出すわけだが、そこでダンスの才能を見出され、イサベラ@ねねちゃんと組んでダンスのオーディションを受けることになった。
が、そこへトラブルメーカー襲来。過去の生き甲斐が忘れられないリカルド@和は、妹のリリアナ@千秋ちゃんと共にニコラスへ、「なんでもいいから革命やろうぜ!」と持ちかける。
ニコラスは断ったが、リカルドはめげずに銀行襲撃を計画、リリアナを武器商人へ人質として差し出したり、めちゃくちゃやりまくり。放っておけないニコラスは大切なオーディションをすっぽかして……。
へ、変だ……革命とか政治とか、生きるとか生命とか、重いものを基盤にしたテーマが垣間見えるんだが、なんだかそこへわたしがたどり着けない。
なんかすごく、「軽い」物語に見えた。
7年前だっけ?かに、ニコラスたちが革命を目指していたとは、思えないんだ。
それによって人間がほんとうに「死んだ」というのが、ぴんと来ない。
革命ごっこで、オモチャのピストル持ってただけじゃないの? ってゆーか……。
ニコラス単体なら、まだ「過去があるんだな」と思えたんだけど、そこにリカルドがやって来ると、説得力が一気に下降するというか。
彼ら自身がまだ、学生に見えるせいだろうか。
今21で、7年前っつったら中学生じゃん? 中学生の夢見た「革命」って、ごっこだよね?的な。
リカルドの過去へのこだわり方が、ただの拾った石ころを「本物の宝石だ、大人にはわかんないんだ!」と言っているようで……彼を哀れだと思うけれど、それよりも「はた迷惑なヤツだな」と嘆息してしまって、こまる。
耳に入る情報と、目に映るモノがちがいすぎるのが、混乱の原因かもしれない。
台詞では、彼らが「大人」であり、「重い過去」があるように聞こえる。だけど実際に目に映っているのは、世間知らずの学生さんが「大人はみんな汚いっ、うわーーんっ!!」と言っている姿。
リカルドを諭しているニコラスは、学級委員みたいだし。
ニコラスに敵対するビセンテ@ベニーも、刑事だと言ってるけど、刑事に見えないってゆーか、ええっとその着こなせていないスーツはなんだ、ヒゲをつけてりゃ大人に見えるってわけじゃないぞ?!な、謎なビジュアルの人だし。
なのに彼の愛する女教師エバ@まりもは、ひどく大人の女性だし。
なんか、大変なことになっているような……。
本来これは、どーゆー話だったんだろう、と、初演を観ていないことを、今さら悔やむ(笑)。
んで、リカルドの後始末をしたところでフィナーレ突入して、マジでおどろいた。
ええっ、これで終わり?! ニコラスの人生、ナニもはじまってないじゃん?! つか、イサベラってナニ?!
リカルドが強烈すぎて、ニコラスが見えなかったのか、わたし?
ニコラスが誰を好きで、ナニを胸に抱いて生きているのか、わかんなかったっす。
新しくはじめる過渡期であることはわかるが、それにしても彼の思いがどこにあるのか、今現在目の前に起こっていることだけしか見えなくて、しかもソレはニコラス自身のコトではなく他人の騒動で、その出来事が終わったら物語終了って、じゃあニコラスの物語はドコ?! ……と。
完全に置いていかれてしまった……。敗北感。
いやその、観ている間はたのしいの。
れおんかっこよくて、いい男になったなあ、と思えるし。和くん美しいし。ねねちゃんあでやかにきれいだし、千秋ちゃんかわいくていじらしいし。
なまじたのしく観ているから、突然終わってびっくりした。
突然のゲームオーバー。コントローラ握ったまま、あぜん。えーと、わたしなんかヘタ打った? 即死するとは思わなかった。
わーん、リトライさせてよ、コンティニュー無し?!
「名作」との誉れ高き作品だと聞き及んでいるので、クライマックスになっていたことや、エンディングになっていたことに気づかず終わってしまったのは、わたしが悪いのだろう。
どう考えたって、『虹のナターシャ』とは作品の格がチガウわ! なのに同じように「えっ、終わってたの?!」と愕然とするなんて、正塚と作品に失礼だわ。
だから謝る、すみません。
もう一度観れば、違って見えたのだと思うけれど、チケットもないし不思議なほどチケ難だし、たぶんわたしには向いていなかった、縁がなかったとあきらめるべきだろう。
人間、向き不向きはどーしてもあるんだし。
ううう、なんかしょぼんだわ。
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