暗い舞台の上で。@ブエノスアイレスの風
2008年11月23日 タカラヅカ 昔、わたしが正塚晴彦にハマって間もない頃、「正塚作品は嫌い!」と言う人と話して、実感がわかなかったことがある。
どうしてキライかと尋ねると、「暗いからキライ」と言う。
暗いって……まあ、明るい話ではないわな。重いっていうか、タカラヅカらしいキラキラした、王子様とお姫様の夢物語ではないよね。
王子様が出てくる、華やかなドレスに舞踏会もいいけど、それだけじゃなくてもいいじゃん、正塚みたく、現代と陸続きのとこで政治だの革命だのやってる作家がいても。
や、チガウんだ。誰も作品内容の話なんかしていない。
「正塚作品は、舞台が暗いから、キライ」
……照明の問題、だと言うんだ。
はあ??
心から、びっくりした。
照明は演出手段、表現手段でしょ? 暗いったって、ちゃんと出演者の顔は見えるし、つか見えなかったら芝居になんないし。ナニをわけのわかんないことを……。
たしか大劇場では、『二人だけが悪』をやっていたと思う。
わたしはこの作品が大好きで、機嫌良く劇場に通っていた。ブエノスアイレス、タンゴ、元CIAの男、と、いつもの正塚炸裂。この「元」が正塚よねー。元革命家、元軍人、元殺し屋……とにかく「元」なのよ、現在じゃないの。男のロマンよねー(そして、男のロマンとは女にとってしばしば笑えるモノだったりもする・笑)。
「正塚作品がキライ」と言う人は、もちろんこの『二人だけが悪』もひどく嫌っていた。
「舞台が暗い、つまらない!!」
暗い中に浮かび上がったセットがきれいじゃん、場面転換がきれいじゃん、ナニ言ってんの?
うん。
わたしは当時星組ファンではまったくなかったし、贔屓組だって組子全員の顔と名前おぼえて舞台上で点呼したり、下級生の成長を楽しみにしていたりは、しなかった。
あくまでも「物語を観ている」わけだから、筋に絡む主要人物以外は観ていないもの。で、主要人物はちゃんとライトを浴びているから問題ない。
「暗いからキライ」というのは、ただ純粋に、単純に、脇の下級生の顔が見えないって怒ってたんだよね。ご贔屓や、気に入っている子たちの、顔すらまともに見えないから「つまらない」って言ってるんだよね。
わかってなかったよ。当時はほんと、真ん中さえちゃんと見えれば、芝居さえちゃんと演出してあれば、それでいいと思っていた。
や、それでいいと思うけど、なにしろココはヅカなので。
主役たちのドラマの背景で、ライトの外で目深に帽子を被って踊る姿を「演出」として使用するのも粋だと思っちゃいるが、たしかに贔屓の出番がソレばっかじゃあ、「キライ」という人がいても無理はないか……。
という話を思い出した。
『ブエノスアイレスの風』キャスト感想つれづれに行きます。
誰が出ているのか、いつものよーになにも知らずに行ったので。
幕間にポスターに記載されている名前を見て、そうそうたるメンバーが出演していることに、びっくりした。や、プログラムは買ってないので、出演者一覧はポスターしか資料がないのよ。
1幕では、マジで知らなかった。
ふつーに「物語」を見ていたので。主人公のニコラス@れおんを見、彼の目線の先しか見ていない。彼と直接に関わる人しか見てないし、関わりの度合いによって注意もチガウ。
通行人や店の客、ライトの外で帽子被って踊る人たちが誰かとか、さっぱりわかってなかった。
誰が出ているか、アタマに入れてからなら「あ、あそこにいる」といちいち探すことが出来たけど……うわー、組ファン以外わかんないよコレ、いわゆる「路線」以外の顔と名前の一致している人しか、「顔」すら舞台上で確認できない……。
タカラヅカはリピート観劇が基本だから、最初は「物語」を見ていても、次からは背景芝居やモブのひとりずつに気を配って点呼していったりするのかもしれないが……初見1回限りの組ファン以外観劇では、きついなこりゃ。
で、今さらながらに『二人だけが悪』も、ひどい演出だったなそーゆー意味で、てなことを思い出してしみじみした……同じ星組つながりで(笑)。
もちろん、モブはモブ、真ん中だけ物語だけちゃんとできてりゃ、それでいいんだけどね……ヅカってとこは因果なとこだよなあ。
とりあえず、武器商人@水輝涼は、アレでいいんでしょうか?
二枚目なのかそーでないのか、ただひたすらクドくて、よくわかんないです。
本人は二枚目に作っているよーな気がしますが、役割的にはチガウんじゃないかなとか、見ていて落ち着きが悪かったです。
お化粧もすごく濃くて……気合い?
いやその、かっこいいんですが。
クドくて彼だけなんか空気がちがっているところも、愉快だとは思いますが。
うーん……。
みやるりは台詞ひとつ……というか、一場面だけ?
その声が良くて、「おっ」と着目したら、みやるりだった。いたんだ?!(がーん)
存在を認識してからは、暗がりでもわかる美貌……。
他、れんた、キトリ、ミッキー等、2幕以降に点呼をはじめる。
研1ちゃんたちも出てたのね、お孫さんは新公に続いて抜擢? 台詞アリだがんばれ。レイラはマジで顔が見えない(笑)。
知ってる顔だ、と思ったらそーだスカフェの子だ、とか。や、目立つね、彼女。
年長組のかつきさん、ゆうかちゃんは探さなくてもわかるけど……またすごい役なんだな……って、役としての出番はアレだけ?
あー……たしかに「正塚作品は暗い」わ(笑)。
抜擢続きで猛烈修行中の真風くん、どこまでも水しぇん似な姿。あれだけ顔と声が似ていると、技術も比べられてしまうから大変だよなー。
今は全力で「男役」という難題に向かって行ってる感じ。がんばってほしいなー。
しかし、このマルセーロ@真風の「母」がコロちゃんというのは……。
シビさん役のコロちゃんは、最初と最後のテーマ曲独唱で作品を牽引する重責を負っている。歌声はますます饒舌になり、彼女の芸幅の広さ、成長ぶりが感じられてうれしいのだけど。
でもやっぱり、マルセーロの母親には見えなくて、母子ネタが出てくるたび、「えっ。……ああ、そーだった」と思った。
リリアナ@千秋ちゃんは、かわいい。すごくかわいい。顔だけじゃなく、キャラごとかわいい。
キティお嬢様@『ANNA KARENINA』より、こーゆー現代的な子の方が似合うかな。
ロレンソ@美城れんはあまりにまりえったまんまで、びびった(笑)。
初演を知らないのに、「あ、この役ってまりえっただったんだ」とわかったってば。
これだけよくコピーしたなー。自然なおっさんぶりも素晴らしい。すごいぞ84期(笑)。
バーテンのどいちゃんは、観る前から周囲のどいちゃんファンたちがうるさくて(笑)。
たしかにかわいい。妙な味がある、バーテンなのに身のこなしがきれい。でもわたし的には、『ANNA KARENINA』とかの方が……って、はっ、わたしはもう、彼をおっさん認識しているのか? 素顔はあんなにいとけない美少年なのに?!
正塚は役者の好き嫌いが配役から見えがちな人なんだけど。
今回の『ブエノスアイレスの風』では、どうだったんだろう。
てゆーか、和くんのことどう思ってるのか、聞いてみたいわ。
どうしてキライかと尋ねると、「暗いからキライ」と言う。
暗いって……まあ、明るい話ではないわな。重いっていうか、タカラヅカらしいキラキラした、王子様とお姫様の夢物語ではないよね。
王子様が出てくる、華やかなドレスに舞踏会もいいけど、それだけじゃなくてもいいじゃん、正塚みたく、現代と陸続きのとこで政治だの革命だのやってる作家がいても。
や、チガウんだ。誰も作品内容の話なんかしていない。
「正塚作品は、舞台が暗いから、キライ」
……照明の問題、だと言うんだ。
はあ??
心から、びっくりした。
照明は演出手段、表現手段でしょ? 暗いったって、ちゃんと出演者の顔は見えるし、つか見えなかったら芝居になんないし。ナニをわけのわかんないことを……。
たしか大劇場では、『二人だけが悪』をやっていたと思う。
わたしはこの作品が大好きで、機嫌良く劇場に通っていた。ブエノスアイレス、タンゴ、元CIAの男、と、いつもの正塚炸裂。この「元」が正塚よねー。元革命家、元軍人、元殺し屋……とにかく「元」なのよ、現在じゃないの。男のロマンよねー(そして、男のロマンとは女にとってしばしば笑えるモノだったりもする・笑)。
「正塚作品がキライ」と言う人は、もちろんこの『二人だけが悪』もひどく嫌っていた。
「舞台が暗い、つまらない!!」
暗い中に浮かび上がったセットがきれいじゃん、場面転換がきれいじゃん、ナニ言ってんの?
うん。
わたしは当時星組ファンではまったくなかったし、贔屓組だって組子全員の顔と名前おぼえて舞台上で点呼したり、下級生の成長を楽しみにしていたりは、しなかった。
あくまでも「物語を観ている」わけだから、筋に絡む主要人物以外は観ていないもの。で、主要人物はちゃんとライトを浴びているから問題ない。
「暗いからキライ」というのは、ただ純粋に、単純に、脇の下級生の顔が見えないって怒ってたんだよね。ご贔屓や、気に入っている子たちの、顔すらまともに見えないから「つまらない」って言ってるんだよね。
わかってなかったよ。当時はほんと、真ん中さえちゃんと見えれば、芝居さえちゃんと演出してあれば、それでいいと思っていた。
や、それでいいと思うけど、なにしろココはヅカなので。
主役たちのドラマの背景で、ライトの外で目深に帽子を被って踊る姿を「演出」として使用するのも粋だと思っちゃいるが、たしかに贔屓の出番がソレばっかじゃあ、「キライ」という人がいても無理はないか……。
という話を思い出した。
『ブエノスアイレスの風』キャスト感想つれづれに行きます。
誰が出ているのか、いつものよーになにも知らずに行ったので。
幕間にポスターに記載されている名前を見て、そうそうたるメンバーが出演していることに、びっくりした。や、プログラムは買ってないので、出演者一覧はポスターしか資料がないのよ。
1幕では、マジで知らなかった。
ふつーに「物語」を見ていたので。主人公のニコラス@れおんを見、彼の目線の先しか見ていない。彼と直接に関わる人しか見てないし、関わりの度合いによって注意もチガウ。
通行人や店の客、ライトの外で帽子被って踊る人たちが誰かとか、さっぱりわかってなかった。
誰が出ているか、アタマに入れてからなら「あ、あそこにいる」といちいち探すことが出来たけど……うわー、組ファン以外わかんないよコレ、いわゆる「路線」以外の顔と名前の一致している人しか、「顔」すら舞台上で確認できない……。
タカラヅカはリピート観劇が基本だから、最初は「物語」を見ていても、次からは背景芝居やモブのひとりずつに気を配って点呼していったりするのかもしれないが……初見1回限りの組ファン以外観劇では、きついなこりゃ。
で、今さらながらに『二人だけが悪』も、ひどい演出だったなそーゆー意味で、てなことを思い出してしみじみした……同じ星組つながりで(笑)。
もちろん、モブはモブ、真ん中だけ物語だけちゃんとできてりゃ、それでいいんだけどね……ヅカってとこは因果なとこだよなあ。
とりあえず、武器商人@水輝涼は、アレでいいんでしょうか?
二枚目なのかそーでないのか、ただひたすらクドくて、よくわかんないです。
本人は二枚目に作っているよーな気がしますが、役割的にはチガウんじゃないかなとか、見ていて落ち着きが悪かったです。
お化粧もすごく濃くて……気合い?
いやその、かっこいいんですが。
クドくて彼だけなんか空気がちがっているところも、愉快だとは思いますが。
うーん……。
みやるりは台詞ひとつ……というか、一場面だけ?
その声が良くて、「おっ」と着目したら、みやるりだった。いたんだ?!(がーん)
存在を認識してからは、暗がりでもわかる美貌……。
他、れんた、キトリ、ミッキー等、2幕以降に点呼をはじめる。
研1ちゃんたちも出てたのね、お孫さんは新公に続いて抜擢? 台詞アリだがんばれ。レイラはマジで顔が見えない(笑)。
知ってる顔だ、と思ったらそーだスカフェの子だ、とか。や、目立つね、彼女。
年長組のかつきさん、ゆうかちゃんは探さなくてもわかるけど……またすごい役なんだな……って、役としての出番はアレだけ?
あー……たしかに「正塚作品は暗い」わ(笑)。
抜擢続きで猛烈修行中の真風くん、どこまでも水しぇん似な姿。あれだけ顔と声が似ていると、技術も比べられてしまうから大変だよなー。
今は全力で「男役」という難題に向かって行ってる感じ。がんばってほしいなー。
しかし、このマルセーロ@真風の「母」がコロちゃんというのは……。
シビさん役のコロちゃんは、最初と最後のテーマ曲独唱で作品を牽引する重責を負っている。歌声はますます饒舌になり、彼女の芸幅の広さ、成長ぶりが感じられてうれしいのだけど。
でもやっぱり、マルセーロの母親には見えなくて、母子ネタが出てくるたび、「えっ。……ああ、そーだった」と思った。
リリアナ@千秋ちゃんは、かわいい。すごくかわいい。顔だけじゃなく、キャラごとかわいい。
キティお嬢様@『ANNA KARENINA』より、こーゆー現代的な子の方が似合うかな。
ロレンソ@美城れんはあまりにまりえったまんまで、びびった(笑)。
初演を知らないのに、「あ、この役ってまりえっただったんだ」とわかったってば。
これだけよくコピーしたなー。自然なおっさんぶりも素晴らしい。すごいぞ84期(笑)。
バーテンのどいちゃんは、観る前から周囲のどいちゃんファンたちがうるさくて(笑)。
たしかにかわいい。妙な味がある、バーテンなのに身のこなしがきれい。でもわたし的には、『ANNA KARENINA』とかの方が……って、はっ、わたしはもう、彼をおっさん認識しているのか? 素顔はあんなにいとけない美少年なのに?!
正塚は役者の好き嫌いが配役から見えがちな人なんだけど。
今回の『ブエノスアイレスの風』では、どうだったんだろう。
てゆーか、和くんのことどう思ってるのか、聞いてみたいわ。
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