黒い騎士なまっつ。@外伝 ベルサイユのばら-アンドレ編-
2009年9月20日 タカラヅカ 『外伝 ベルサイユのばら-アンドレ編-』の、まっつの出番は何分あるでしょうか?
前半の「黒い騎士」としての出番は1分ほど。後半の革命場面は?
まあともかく、両方合わせて10分くらい?
出番的には思っていたよりぜんぜん短かったし、それでも「そんなもんか」というあきらめもあって、特に落胆もなかった。
おどろきだったのは、むしろ逆。
かっこいいんですけど、ベルナールさん@まっつ?!
出番ほとんどなくて、その上前半の「黒い騎士」はわけわかんない人なんですよ。
なんにもしてないアンドレ@まとぶんを脈絡なく大勢で襲い、覆面して出てきたのにわざわざ覆面取るし。
たったひとりの男を10人弱で襲ったくせに、やたら手間取って殺せないって、どんだけ弱いの、ベルナールとその手下。
さらに、やって来たオスカル@みわっちひとりに、尻尾を巻いて退散するし。どんだけヘタレなん、ベルナールとその手下。
プラス要因はなにひとつないのに、かっこいいって、どういうこと?!
覆面取る仕草が、無意味に、かっこいい。
あの無造作っぷり、獲物から目線を一切逸らさない、温度のない眼差しがこわい。
そして、立ち回り。
身のこなしの鋭さ、美しさ。
やたら気合いの入った、イイ声(掛け声)が響く。
黒い服に、漆黒の髪、白い肌のコントラストが美しい。
ちっちゃいけど(笑)、鋭利だ。触れれば切れるだろう、危険な光。
冷徹だけど、それだけではない感じが見える……気がする。
ただの悪役には作っていない、よね? 後半の「革命の闘士ベルナール」につなげて演技してるよね?
目的ゆえに冷徹に振る舞っているけれど、本意ではないっつーか、アンドレを襲うのも憎しみとか快楽殺人とかゆーわけではなく、必要に駆られた使命感ゆえにやっているというか、目を傷つけた一瞬冷酷さが薄くなり、またすぐに思い直したように剣を取り直すよね、トドメを刺すために。
目を傷つけたあと剣を構え直すまでの引いた感じと、なかなかトドメを刺さず痛がるアンドレを囲んで眺めているダサい植爺演出に、勝手にドリーミングですわ(笑)。
そしてなんつっても、「引け!」のひとこと、たった2文字の台詞の、美声っぷり。
いーなー(笑)。
無駄に美形で、無駄に美声って。
黒尽くめで抑えた感じのビジュアルと、ストイックなキャラクタがやたらオトコマエでびびります。
出番が一瞬なのがまた、美形っぷりを上げている感じ。
ほら、人間ってチラリズムに反応しちゃうでしょ? 「いくらでも見てくださいよ」と長々と見せつけられるより、一瞬チラっとやられた方が、いいもん見たよーな気になるっしょ?
そういう心理が働いて、よりオトコマエに見えるのかしら……。
いやその、オトコマエ度が下がっても、出ずっぱりでいてくれた方がうれしいっちゃうれしいんだが、ここまでまっつが美しく見えちゃうのはまあそういう錯覚もあるのかなと。(錯覚言うな)
でもって、後半の革命場面。
全ツ『外伝 ベルサイユのばら-アラン編-』でも同じ役目だったし、左右にはべらす女の子の顔ぶれが同じだったりして、デジャヴに襲われるんだけど。
全ツの市民の男のときは、あくまでも「市民の男」であり、名もない脇役だった。他の市民たちと同じテイストの服装だったし、顔も汚していて美形キャラではなかった。
されど、今回は。
同じ役わりだからこそ、前回とキャラクタがチガウ、ということが、全面に出ている。
名もなき市民、ではなく、「ベルナール」であるということ。
その確固たる意識が、ある。
まず、なんつっても、美しい。
タカラヅカの代表作『ベルサイユのばら』であり、そのなかの主要人物のひとり、ベルナール役であるということ。
今回のベルナールが台詞もない役だということとは別に、そんな微視的なことではなく、『ベルサイユのばら』世界でのベルナールという意識。
ただ群衆の真ん中で踊るのではなく、ベルナールとして、踊る。
その前へ向かって発散される意識の高さと強さに、息を飲む。
美しいのも、その一環だ。
ベルナールなら、美しくなくっちゃ。原作のベルナールが美青年設定かどうかは置くとして、役割としての、タカラヅカとしての美しさ。
なんの罪もないアンドレを問答無用で多数で襲って失明させたとか、オスカルひとりにびびって逃げたとか、植爺脚本だけ見ていると相当アレな人で「こんな男に『愛する者のために闘うのだ』と扇動されても、説得力ナイよな」とドン引きせず(笑)、書かれていないけれど、革命家としてのベルナールを受け止めるのよ。
強く美しくセンターで民衆を率いるベルナール。
それだけでも十分「まっつなのに、すごいことになっている!」状態(笑)。
みんなの気合いがものすげーので、それを背中に受けて、まっつがさらに前へ気合いを吐いている。
だけど、なにしろまっつだから暑苦しくはならない。
深刻だし熱もあるんだけれど、勢いに任せてうわーーっというよりも、鋭利に切り裂く感じ。
切っ先が、喉元を狙っている。
四方への爆発よりも、弾道の定まった無駄のない銃弾のように。
まっすぐな、方向性。
まっつがセンターであるがゆえのカラー。
そこにまとぶさんが登場することで、センターを彼に譲り渡すことで、まっすぐ鋭利だった情熱は、メラメラ系の熱さに変質する。
おおお、これぞまとぶん。素直で誠実な炎、高くて湿った、人間味あふれる体温。
アンドレ@まとぶんの持つ人情っぷりに、ベルナール@まっつの色も変わるの。
脇へ退いたベルナールは、センターのアンドレを見て顔を歪める。
ただ前を向いて闘っているだけではなく、なんか突然苦しみ出すんですよ、この人。
戦闘のつらさを表しているだけかもしれないけれど、NOWONで「ベルナールはアンドレにごめんと思っている」とまっつが言っていたので、そのことを表しているんだろうか。
台詞がないのでわかんないけれど、ベルナールはただ強く前へ前へ闘うだけでなく、1回は確実によわよわになる。
それを振り切って、また強く持ち直すんだ。
この、一旦苦悩する、弱くなるのが、すごーく「まっつ」でねえ……。
なんかもー、すげー細かく演技してるのよ、いろんなことやってるのよ、戦闘ダンスの中で。
まっすぐに前へ向かって斬り込んでいるときの方が、冷ややかに美しいんだけど、このヘタレ……もとい、苦悩する様が、美しさ自体は下がるけれど、さらに魅力的で。
その一旦引いた後だからこそ、そのあとの渾身の叫び「やったぞおおお」が切ない。
落ちたあと、這い上がってきて、さらに強く叫ぶわけだから。
あー、あの地味なグレーのジャケット、似合うなー。いぶし銀な感じがいいのよねー。
つか、まっつはクラシカルな丈の長い上着は似合うのよね。漆黒の髪も好き。カツラ具合が合っているかどうかはわかんないが、長髪なのは目立ってイイ。
短い出番だが、それがもー、予想以上に格好良くて、まっつさんがステキ過ぎて困ります(笑)。
贔屓の欲目だとわかってますが、いいのよ、シアワセだから。ドキドキするから。
前半の「黒い騎士」としての出番は1分ほど。後半の革命場面は?
まあともかく、両方合わせて10分くらい?
出番的には思っていたよりぜんぜん短かったし、それでも「そんなもんか」というあきらめもあって、特に落胆もなかった。
おどろきだったのは、むしろ逆。
かっこいいんですけど、ベルナールさん@まっつ?!
出番ほとんどなくて、その上前半の「黒い騎士」はわけわかんない人なんですよ。
なんにもしてないアンドレ@まとぶんを脈絡なく大勢で襲い、覆面して出てきたのにわざわざ覆面取るし。
たったひとりの男を10人弱で襲ったくせに、やたら手間取って殺せないって、どんだけ弱いの、ベルナールとその手下。
さらに、やって来たオスカル@みわっちひとりに、尻尾を巻いて退散するし。どんだけヘタレなん、ベルナールとその手下。
プラス要因はなにひとつないのに、かっこいいって、どういうこと?!
覆面取る仕草が、無意味に、かっこいい。
あの無造作っぷり、獲物から目線を一切逸らさない、温度のない眼差しがこわい。
そして、立ち回り。
身のこなしの鋭さ、美しさ。
やたら気合いの入った、イイ声(掛け声)が響く。
黒い服に、漆黒の髪、白い肌のコントラストが美しい。
ちっちゃいけど(笑)、鋭利だ。触れれば切れるだろう、危険な光。
冷徹だけど、それだけではない感じが見える……気がする。
ただの悪役には作っていない、よね? 後半の「革命の闘士ベルナール」につなげて演技してるよね?
目的ゆえに冷徹に振る舞っているけれど、本意ではないっつーか、アンドレを襲うのも憎しみとか快楽殺人とかゆーわけではなく、必要に駆られた使命感ゆえにやっているというか、目を傷つけた一瞬冷酷さが薄くなり、またすぐに思い直したように剣を取り直すよね、トドメを刺すために。
目を傷つけたあと剣を構え直すまでの引いた感じと、なかなかトドメを刺さず痛がるアンドレを囲んで眺めているダサい植爺演出に、勝手にドリーミングですわ(笑)。
そしてなんつっても、「引け!」のひとこと、たった2文字の台詞の、美声っぷり。
いーなー(笑)。
無駄に美形で、無駄に美声って。
黒尽くめで抑えた感じのビジュアルと、ストイックなキャラクタがやたらオトコマエでびびります。
出番が一瞬なのがまた、美形っぷりを上げている感じ。
ほら、人間ってチラリズムに反応しちゃうでしょ? 「いくらでも見てくださいよ」と長々と見せつけられるより、一瞬チラっとやられた方が、いいもん見たよーな気になるっしょ?
そういう心理が働いて、よりオトコマエに見えるのかしら……。
いやその、オトコマエ度が下がっても、出ずっぱりでいてくれた方がうれしいっちゃうれしいんだが、ここまでまっつが美しく見えちゃうのはまあそういう錯覚もあるのかなと。(錯覚言うな)
でもって、後半の革命場面。
全ツ『外伝 ベルサイユのばら-アラン編-』でも同じ役目だったし、左右にはべらす女の子の顔ぶれが同じだったりして、デジャヴに襲われるんだけど。
全ツの市民の男のときは、あくまでも「市民の男」であり、名もない脇役だった。他の市民たちと同じテイストの服装だったし、顔も汚していて美形キャラではなかった。
されど、今回は。
同じ役わりだからこそ、前回とキャラクタがチガウ、ということが、全面に出ている。
名もなき市民、ではなく、「ベルナール」であるということ。
その確固たる意識が、ある。
まず、なんつっても、美しい。
タカラヅカの代表作『ベルサイユのばら』であり、そのなかの主要人物のひとり、ベルナール役であるということ。
今回のベルナールが台詞もない役だということとは別に、そんな微視的なことではなく、『ベルサイユのばら』世界でのベルナールという意識。
ただ群衆の真ん中で踊るのではなく、ベルナールとして、踊る。
その前へ向かって発散される意識の高さと強さに、息を飲む。
美しいのも、その一環だ。
ベルナールなら、美しくなくっちゃ。原作のベルナールが美青年設定かどうかは置くとして、役割としての、タカラヅカとしての美しさ。
なんの罪もないアンドレを問答無用で多数で襲って失明させたとか、オスカルひとりにびびって逃げたとか、植爺脚本だけ見ていると相当アレな人で「こんな男に『愛する者のために闘うのだ』と扇動されても、説得力ナイよな」とドン引きせず(笑)、書かれていないけれど、革命家としてのベルナールを受け止めるのよ。
強く美しくセンターで民衆を率いるベルナール。
それだけでも十分「まっつなのに、すごいことになっている!」状態(笑)。
みんなの気合いがものすげーので、それを背中に受けて、まっつがさらに前へ気合いを吐いている。
だけど、なにしろまっつだから暑苦しくはならない。
深刻だし熱もあるんだけれど、勢いに任せてうわーーっというよりも、鋭利に切り裂く感じ。
切っ先が、喉元を狙っている。
四方への爆発よりも、弾道の定まった無駄のない銃弾のように。
まっすぐな、方向性。
まっつがセンターであるがゆえのカラー。
そこにまとぶさんが登場することで、センターを彼に譲り渡すことで、まっすぐ鋭利だった情熱は、メラメラ系の熱さに変質する。
おおお、これぞまとぶん。素直で誠実な炎、高くて湿った、人間味あふれる体温。
アンドレ@まとぶんの持つ人情っぷりに、ベルナール@まっつの色も変わるの。
脇へ退いたベルナールは、センターのアンドレを見て顔を歪める。
ただ前を向いて闘っているだけではなく、なんか突然苦しみ出すんですよ、この人。
戦闘のつらさを表しているだけかもしれないけれど、NOWONで「ベルナールはアンドレにごめんと思っている」とまっつが言っていたので、そのことを表しているんだろうか。
台詞がないのでわかんないけれど、ベルナールはただ強く前へ前へ闘うだけでなく、1回は確実によわよわになる。
それを振り切って、また強く持ち直すんだ。
この、一旦苦悩する、弱くなるのが、すごーく「まっつ」でねえ……。
なんかもー、すげー細かく演技してるのよ、いろんなことやってるのよ、戦闘ダンスの中で。
まっすぐに前へ向かって斬り込んでいるときの方が、冷ややかに美しいんだけど、このヘタレ……もとい、苦悩する様が、美しさ自体は下がるけれど、さらに魅力的で。
その一旦引いた後だからこそ、そのあとの渾身の叫び「やったぞおおお」が切ない。
落ちたあと、這い上がってきて、さらに強く叫ぶわけだから。
あー、あの地味なグレーのジャケット、似合うなー。いぶし銀な感じがいいのよねー。
つか、まっつはクラシカルな丈の長い上着は似合うのよね。漆黒の髪も好き。カツラ具合が合っているかどうかはわかんないが、長髪なのは目立ってイイ。
短い出番だが、それがもー、予想以上に格好良くて、まっつさんがステキ過ぎて困ります(笑)。
贔屓の欲目だとわかってますが、いいのよ、シアワセだから。ドキドキするから。
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