いちくんにヒゲを!
 ……と思った、前回の新公『薔薇雨』。

 そして今回の新人公演『カサブランカ』

 いちくんに、ヒゲがある。

 ルノー大尉@いちくん。
 ヒゲキャラじゃん、おっさんキャラじゃん!
 ランジュ男爵(あれ、名前がチガウ?)役のときは、「いっそヒゲ付けて完璧におっさんにしてくれた方が萌えるのに!」と思った彼が、なんと今回はヒゲつけておっさんやってくれてます。専科さん風味だと思った彼が、さらに専科さん風の役をやっている!!

 好みです、ハイ。

 ルノー大尉は技術のある人が演じてはじめてオイシクなる役。腹芸必須、芝居リズム必須、持ち味が路線かどうかよりは、とにかく芝居が出来る人でヨロシク。
 ……と思っているので、いちくんがここできゅっと締めて芝居してくれたことは、すごくうれしいっす。

 男爵役で感じた良い部分を、さらに成長させて見せてくれた感じ。また、男爵役ではがゆいっちゅーか足りないと思った部分は役のせいもあるかもしれんが、あまり見えなくなっていた。
 飄々として抜け目なく、コミカルにされどダンディに、おっさんとして「芝居」してくれるのがイイ。
 男爵役は準トップの演じる役だったので、華やかさとか美形さが必要だったんだが、ごめん、いちくんはそこは足りていなかったと思うんだ。でも今回のルノー大尉役は、華やかさと美形さはなくてもいい、別格スター系の持ち味で勝負できる。
 もともとわたしはそのへんの持ち味とか立ち位置の人が好きなこともあり、いちくん好感度がぶーんと上昇した(笑)。

 いい男だなー、ルノー。好きだわー。

 
 サム@樹茉くんが、すげーかわいかったっ。

 黒塗りで歌いまくる、陽気なおっさん役。リック@カチャの昔馴染みで親友で理解者で、ツンデレなリック(笑)が唯一甘えられる相手。
 すごく難しい役なんだけど、樹茉くんてばもー、すげー空気感で演じていたの。

 あのファニーフェイスをくしゃりとさせて、にっこにこで歌う彼がとても可愛い。
 おっさんには見えなかったけれど、かといって少年でもない青年でもない、フェアリーな人。

 いーなー。かわいーなー。癒されるなー。

 樹茉くん、ウチに来て歌ってくれないかなー。マイナスイオン出てると思うの。聴いてると肌つるつるになりそーだ。
 
 
 ラズロ@かいくんは、強そうだった。

 て、本役のらんとむはどんだけ可憐なんだってことだが(笑)。
 
 かいくんラズロは、素朴な強さ、土に近い大きさを感じた。農家とか牧場とかの出身かもしれない。都会の生まれではなさそうだ。
 一歩一歩地味に確実に前へ進む男のイメージ。
 今は穏やかだけれど、武闘派なんだろうな、結局のとこ。って感じ。
 リックとはいろんな意味で対照的。とゆーことで、正しいんだよな、このキャラ。

 質実剛健。
 真実一路。
 ……うまいんだけど、外に向かって走る光ではない、ような。

 スーツも似合うしふつうにきれいだし……しかし、かいくんを語るとき、いつも「ふつうに」と付けてしまう。 
 タカラヅカって難しいな。

 
 フェラーリ@風羽くんが大層色男でした!

 いやあ、この公演っておっさんスキーにはたまらんもんがあるな、専科さんが素敵なのは当たり前だけど、こうやって新公でおっさん役を魅力的に演じてくれる男の子たちに出会えると、すごくうれしくなる。

 こちらも腹の底の見えないしたたかな玄人役。裏社会でそれなりの地位と富を得ているだろうイタリア男のやらしさと粋さを、闊達に演じてくれたなと。

 
 カール@光海くんがまた、素敵なじじいっぷりでした(笑)。

 てほんとに、おっさんスキーでしかない役名の挙げっぷりだなヲイ。
 光海くんは『薔薇雨』新公以来、なんとなく眺めてきている男の子なんだが、やっぱ好きなタイプなんだと思う。黙っているときと、口を開けたときのギャップも含め(笑)。

 くにゃくにゃした変なじーさんなんだけど、ユーモラスでかわいい。リックの店のマスコット的立ち位置で、あちこちひょこひょこ。いいなー。
 なんかあったかいんだよなー。

 
 おっさんといえば、シュトラッサー少佐@愛月くんはあまり目に入らず。
 きれいだとは思うけど、特に惹かれる部分がなくて。
 つか、あんましうまくないよねえ……と言ったら、宙担のジュンタンに、
「緑野さん、ともちスキーだから」
 と言い切られ、どきんとした(笑)。

 そこか?! そこなのか!
 本役さんを好きなゆえに、知らず新公役くんに点数辛くなってる?!

 だってともち、すげーかっこいいんだもんよ。あの軍服姿、椅子に坐っているだけ、煙草吸ってるだけでも、めっちゃかっこいいんだもん!(落ち着け)

 いやその、ともちが海馬に焼き付きすぎていて、それで愛月くんが割を食っている部分はあるのかもしれん。ゆーひ役のカチャがそうであるように。

 ただ、家に帰ってから「おとめ」を見て、愛月くんがまだ研3だと知った。
 研3で初抜擢なら、十分うまかったと思う。宙組詳しくないから、大きな役をやる子はそれなりの学年だと思って見てたから、それにしてはヒゲ似合ってないし、着こなしや立ち居振る舞い含め、あんましうまくないなあと……とくに歌は大変だなあと……。

 つか、中卒研3って、まだハタチかよっ、そりゃおっさん役できなくても仕方ないわ……。(ジェンヌはフェアリーです、年齢はありません)

 せっかく若くてきれいな期待の新人なら、もっと若くて美形な役を……と思い、ふと我に返る。

 この芝居、主な役はおっさんばっかしぢゃん。

 若者は脇キャラしかいないから、期待の美形くんに役を付けるとなると、必然的におっさんになってしまうのだわ……でもおっさん役では美形くんの本来の魅力が出にくいのでわ……? まあ、ジレンマ。

 おっさんばっか活躍していて、おっさんスキーとしては堪らない芝居なんですがねえ(笑)。
 
 と、おっさん語りだけで今回は終わる(笑)。

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