大人の男が真ん中にいる、歓びを。@新人公演『麗しのサブリナ』
2010年8月17日 タカラヅカ かわいいは正しい、かわいいは正義。
わたしは何度となく、このフレーズを使っている。
だがここで、新しいフレーズを導入しよう。
おっさんは正しい、おっさんは正義。
……いやその、ほんとに身もフタもないおっさんっつーんじゃなくて、「大人の男」って意味なんだけど。
大人も範囲広いから、若造に毛が生えた程度とか、子どもじゃない程度でも「大人」に入っちゃう場合がある。
そうじゃなく、ほんとに大人ってことで、あえて「おっさん」と書く。
花組新人公演『麗しのサブリナ』にて、瀬戸かずやのおっさんぶりを讃えよう!!
つーことで、瀬戸くん、新公初主演おめでとー。
路線人生を歩んできたとは思えず、なんか微妙に脇から最後に新公主演にすべり込んだ人、というイメージがある瀬戸くん。
正直路線だとはまったく思ってなくて、「路線だったらいいのになー」と思っていた。や、だって彼、ハンサムだから。
瀬戸くんにナニがあるのか、ナニができるのか、わからない。
ただそのビジュアルの良さだけに着目し、「もっと出番が、活躍の場があればいいな」と思っていた。
まさかほんとに新公主演来ちゃうとは思ってなかったよー。前回の『虞美人』2番手が到達点だと思っていた。その上があったとは。
めっちゃうれしーです。あきら主演だー、わーいわーい!!
ビジュアルの良さだけに着目してきた、と書いた。
ビジュアルなんて、人の好みで最も左右される部分だ。彼を美しいと思わない人だっているだろう。
ただわたしにとって彼は、とても美しい人だ。
何故なら彼は、大人である。
若者の成長が遅くなった現代において、下級生男役たちの成長もとても遅い。健康的なまるまるぷくぷくしたふくよかなオンナノコたちが男装している、そんな新人公演、そんなバウ公演、そんな大劇場モブ、の中で、すらりと整った瀬戸くんはとても美しく見えた。
男役として早熟な、がっしり男らしい体型。シャープな頬。
男役未満の技術の足りないオンナノコたちが言い訳にする、フェアリータイプだとかアイドル系とか美少年とかゆージャンルを一顧だにせず、最初から漢くさい路線を進む姿が、目にとまった。
本人が実は「オレってアイドル系☆」とか目指していたかどうかは定かではないが、中性的な少年たちの間で異質なビジュアルに映った……あくまでも、わたしには。
その恵まれたガタイとか、いかつい顔立ちとかが目に付くだけで、どんな子なのかはよくわかんない……だって、ろくに台詞も出番もないし。うまいのかヘタなのかわからん、ちっとも役つかないから。
だから密かにビジュを楽しむだけの生徒だった。
顔立ち自体はそれほど美形とも、好みとも、実は思ってナイんだが。
ときどきおばさんに見えるしなあ(笑)。
でも彼は、「姿」が美しいの。舞台人はやっぱ顔だけではなく、全身で勝負ですよ。
あきらの体型が、わたしにはとても美しい人だと思えるのですよ。
そんな彼の、まさかの新公主演。
下級生時代から大人びたビジュアルが好みだった彼が、主役を演じる。しかも、作品が『麗しのサブリナ』。それも、ライナスという、おっさん役!!
瀬戸くんの得意分野は「野郎」だと思っているので、『虞美人』の項羽のようなどーんっと漢くさく発散する系で主演してくれた方が魅力を放出しやすかったと思う。長身でスタイルがいいので、コスプレ似合うし。
だから新公主演が決まったときは、「まゆくんと逆だったら良かったのに」と思った。まゆくんは瀬戸くんと反対に、かわいいタイプでスタイルはいまいちなのでコスプレが似合わないし。
でも、『サブリナ』本公演を観て、これならアリかも、と思った。
ライナスは「大人」の役だ。求められるのは「青さ」や「熱さ」ではなく、スーツを着こなす「大人の男度」だ。
熱さを禁じられるのは残念だが、大人度……ぶっちゃけ、おっさん臭さでは、有利なんじゃないかと思った。
実際、スーツ姿、かっけーー!!
長身小顔が映えるわー。
肩幅と背中に萌えるわー。
それほど歌えるわけでもない、声がいいわけでも、芝居がうまいわけでもない。
でも、どれも破綻はない。
ならばもお、ビジュアル勝負でしょう。
純粋に、そのスーツ姿を堪能しました。
着せられてる感がなく、ふつーにスーツ着た大人の男ですよ。
最初の銀橋ソロは危なっかしかったけれど、あとは良くなっていったし。
サブリナ@みりおんとの最初のデートで、舞台でナマ着替えしたジャケット、ボタン留め忘れたのか途中ではずれたのか、中が見えちゃって格好悪かったけど(笑)。
車の運転が荒くて、ちょっとびびったけど(笑)。
舞台が進むにつれ、どんどん落ち着いていくんですよ。
クライマックスの夜のオフィスでは、しみじみ思いました。
研7にして、ここまで重役デスクの似合う男がいるだろうか。と(笑)。
びしりとスーツ着込んで、どでかい椅子に坐り、どでかいデスクに腕を付いている姿が、似合いすぎる。
ナニあの貫禄。
ライナスは中年ではないし、瀬戸くんだってそんな風には演じていない。
イケメンで女の扱いに慣れた(たぶん、本役ライナスより慣れてる・笑)、今が人生旬の大人の男。
断じておっさんではない。いわば、青年だ。
が、しかし、あえて言おう。
青年、とかゆー、ふつーの表現ではなく、今後の期待を込めておっさんと。
新公学年で、ナチュラルにかっこいいおっさんを演じられる人は、真ん中に少ないんだもの。
かっこよくない、ただのおっさんならヒゲや衣装で底上げして演じることが可能だし、脇にいくらでもいるし、かといってハンサムを演じようとすると青臭くなる。
ハンサムでありながら、大人の男、おっさんであるというのは、この現代では珍種である。月組のたまきちと共に、保護して欲しい人だわ。
実力に特に破綻はないけど、どれも特にうまくはないので、これから場数を踏んで磨いていって欲しい。
せっかくせっかく、素敵なビジュアルを、武器を持ってるんだから。
そして。
このライナスって、女遊びは適度にしているよね、と思わせる芸風も、キープしていって欲しいっす!!(笑)
まとぶライナスはほんとに堅物だと思うけど、あきらライナスはふつーにつまみ食いしてるぞ、と思わせるピュアでない感じ(笑)を、大切にしてほしい! そーゆーとこ好きだ(笑)。
わたしは何度となく、このフレーズを使っている。
だがここで、新しいフレーズを導入しよう。
おっさんは正しい、おっさんは正義。
……いやその、ほんとに身もフタもないおっさんっつーんじゃなくて、「大人の男」って意味なんだけど。
大人も範囲広いから、若造に毛が生えた程度とか、子どもじゃない程度でも「大人」に入っちゃう場合がある。
そうじゃなく、ほんとに大人ってことで、あえて「おっさん」と書く。
花組新人公演『麗しのサブリナ』にて、瀬戸かずやのおっさんぶりを讃えよう!!
つーことで、瀬戸くん、新公初主演おめでとー。
路線人生を歩んできたとは思えず、なんか微妙に脇から最後に新公主演にすべり込んだ人、というイメージがある瀬戸くん。
正直路線だとはまったく思ってなくて、「路線だったらいいのになー」と思っていた。や、だって彼、ハンサムだから。
瀬戸くんにナニがあるのか、ナニができるのか、わからない。
ただそのビジュアルの良さだけに着目し、「もっと出番が、活躍の場があればいいな」と思っていた。
まさかほんとに新公主演来ちゃうとは思ってなかったよー。前回の『虞美人』2番手が到達点だと思っていた。その上があったとは。
めっちゃうれしーです。あきら主演だー、わーいわーい!!
ビジュアルの良さだけに着目してきた、と書いた。
ビジュアルなんて、人の好みで最も左右される部分だ。彼を美しいと思わない人だっているだろう。
ただわたしにとって彼は、とても美しい人だ。
何故なら彼は、大人である。
若者の成長が遅くなった現代において、下級生男役たちの成長もとても遅い。健康的なまるまるぷくぷくしたふくよかなオンナノコたちが男装している、そんな新人公演、そんなバウ公演、そんな大劇場モブ、の中で、すらりと整った瀬戸くんはとても美しく見えた。
男役として早熟な、がっしり男らしい体型。シャープな頬。
男役未満の技術の足りないオンナノコたちが言い訳にする、フェアリータイプだとかアイドル系とか美少年とかゆージャンルを一顧だにせず、最初から漢くさい路線を進む姿が、目にとまった。
本人が実は「オレってアイドル系☆」とか目指していたかどうかは定かではないが、中性的な少年たちの間で異質なビジュアルに映った……あくまでも、わたしには。
その恵まれたガタイとか、いかつい顔立ちとかが目に付くだけで、どんな子なのかはよくわかんない……だって、ろくに台詞も出番もないし。うまいのかヘタなのかわからん、ちっとも役つかないから。
だから密かにビジュを楽しむだけの生徒だった。
顔立ち自体はそれほど美形とも、好みとも、実は思ってナイんだが。
ときどきおばさんに見えるしなあ(笑)。
でも彼は、「姿」が美しいの。舞台人はやっぱ顔だけではなく、全身で勝負ですよ。
あきらの体型が、わたしにはとても美しい人だと思えるのですよ。
そんな彼の、まさかの新公主演。
下級生時代から大人びたビジュアルが好みだった彼が、主役を演じる。しかも、作品が『麗しのサブリナ』。それも、ライナスという、おっさん役!!
瀬戸くんの得意分野は「野郎」だと思っているので、『虞美人』の項羽のようなどーんっと漢くさく発散する系で主演してくれた方が魅力を放出しやすかったと思う。長身でスタイルがいいので、コスプレ似合うし。
だから新公主演が決まったときは、「まゆくんと逆だったら良かったのに」と思った。まゆくんは瀬戸くんと反対に、かわいいタイプでスタイルはいまいちなのでコスプレが似合わないし。
でも、『サブリナ』本公演を観て、これならアリかも、と思った。
ライナスは「大人」の役だ。求められるのは「青さ」や「熱さ」ではなく、スーツを着こなす「大人の男度」だ。
熱さを禁じられるのは残念だが、大人度……ぶっちゃけ、おっさん臭さでは、有利なんじゃないかと思った。
実際、スーツ姿、かっけーー!!
長身小顔が映えるわー。
肩幅と背中に萌えるわー。
それほど歌えるわけでもない、声がいいわけでも、芝居がうまいわけでもない。
でも、どれも破綻はない。
ならばもお、ビジュアル勝負でしょう。
純粋に、そのスーツ姿を堪能しました。
着せられてる感がなく、ふつーにスーツ着た大人の男ですよ。
最初の銀橋ソロは危なっかしかったけれど、あとは良くなっていったし。
サブリナ@みりおんとの最初のデートで、舞台でナマ着替えしたジャケット、ボタン留め忘れたのか途中ではずれたのか、中が見えちゃって格好悪かったけど(笑)。
車の運転が荒くて、ちょっとびびったけど(笑)。
舞台が進むにつれ、どんどん落ち着いていくんですよ。
クライマックスの夜のオフィスでは、しみじみ思いました。
研7にして、ここまで重役デスクの似合う男がいるだろうか。と(笑)。
びしりとスーツ着込んで、どでかい椅子に坐り、どでかいデスクに腕を付いている姿が、似合いすぎる。
ナニあの貫禄。
ライナスは中年ではないし、瀬戸くんだってそんな風には演じていない。
イケメンで女の扱いに慣れた(たぶん、本役ライナスより慣れてる・笑)、今が人生旬の大人の男。
断じておっさんではない。いわば、青年だ。
が、しかし、あえて言おう。
青年、とかゆー、ふつーの表現ではなく、今後の期待を込めておっさんと。
新公学年で、ナチュラルにかっこいいおっさんを演じられる人は、真ん中に少ないんだもの。
かっこよくない、ただのおっさんならヒゲや衣装で底上げして演じることが可能だし、脇にいくらでもいるし、かといってハンサムを演じようとすると青臭くなる。
ハンサムでありながら、大人の男、おっさんであるというのは、この現代では珍種である。月組のたまきちと共に、保護して欲しい人だわ。
実力に特に破綻はないけど、どれも特にうまくはないので、これから場数を踏んで磨いていって欲しい。
せっかくせっかく、素敵なビジュアルを、武器を持ってるんだから。
そして。
このライナスって、女遊びは適度にしているよね、と思わせる芸風も、キープしていって欲しいっす!!(笑)
まとぶライナスはほんとに堅物だと思うけど、あきらライナスはふつーにつまみ食いしてるぞ、と思わせるピュアでない感じ(笑)を、大切にしてほしい! そーゆーとこ好きだ(笑)。
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