昨日までの俺たち・その2。ロミオとジュリエット
2011年1月3日 タカラヅカ 『ロミオとジュリエット』、ベンヴォーリオ@まっつについて、わたしのアタマの中の整理整頓。
マーキューシオを失って、ロミオまで失って。ベンヴォーリオどんだけ不幸のフルコース。
このあと彼は、タカから鳩へ変貌する。
モンタギューのリーダーだったはずなのに、血に飢えた人々はベンヴォーリオの言葉を聞かない。
いや、ベンヴォーリオがリーダーたり得たのは、彼が「憎しみ」というエネルギーの切っ先役だったから。共通の敵を持つことでグループがまとまる、目に見えない大きな力。
憎しみの呪縛から解き放たれたベン様は、モンタギューもキャピュレットもない、ただ争いを止めたいと願う。
大きな力の前で、あまりに無力に。
憎み合うふたつの勢力、大人たちからゆがめられてしまった子どもたち。
ロミオは最初からそういった呪縛の外にいたし、ティボルトは呪縛の中で自滅した。
ベンヴォーリオは唯一、物語の途中で呪縛が解けるキャラクタなんだ。
だから彼は変わる。
途中からは別人。
直接的な原因はマーキューシオが死に、ロミオがいなくなったためだけれど、ほんとのところはそうじゃない。
ジュリエットを愛するロミオを見て、彼が訴える「自由に生きる権利」に共感し、憎しみという何代にも渡る呪いを打ち破ったためだ。
ゆがめられる前の、本来のベン様に戻ったんだ。
親友たちに見せていた、やさしい少年の顔に。
他人が傷つくことにも傷つく、ごく当たり前の少年に。
そのやさしさやまともさを取り戻した代償が、さらなる絶望だっつーのが、この物語の残酷なところ。
ベンヴォーリオが憎しみに囚われたままだったら、ジュリエットの死をロミオに伝えに行きはしなかった。
……ところでベン様は、自分が死刑執行人だという意識はあったのかな?
れおんくんのロミオはともかく、キムくんのロミオはベン様にジュリエットの死を告げられたときからすでに死んでいたと思うので、ベン様がロミオを直接殺してるんだよねええ。
ジュリエットが死んだと知ったらロミオは死ぬだろう、ってわかって言っているのか、「誰かに殺されるくらいなら、親友の俺の手で殺してやる」ってことなのか……まあそれはまた欄を改めて妄想するとして。
冒頭のテーマに戻るとだ、ベンヴォーリオというキャラクタの持つ二面性、挑発するくせに止める、どっちやねん!な半端さ。
それこそが「本当の俺じゃない、大人たちがし向けたんだ」な、この物語のやるせない部分の具現なんだなと。ベン様自身もそう歌ってるよな、ロミオをかばって。
最初に見たときは、ベンヴォーリオまっつのかっこよさにばかりくらくら来てたんだけど、だんだんそうじゃない、弱い、哀しい部分が大きくなって。
てゆーかこの人、相当繊細ぢゃないか?
マーキューシオの最期を見取るところの、魂が抜け落ちたような姿。いたいけですらある表情。無垢な少女のようだ……「少年」ですらなく、強き者の庇護を必要とするような。
ロミオの亡骸を前に、立っていることが出来ず、ぺたんと、まるで正座しているかのようになってしまうところ。かっこいい坐り方ではなく、男らしくもなく、そんなことを考えてる余裕もない、空っぽの姿。
ロミオの眠る台の縁に両手をついて、そこに顔を埋めてしまう、子どものような泣き方。
これが本来のベンヴォーリオ。彼はロミオをピュアだと思っているけれど、ベン様だってほんとはピュアなんだよ。ゆがめられてしまっていただけで。
そして人は、やり直せる。
生きている限り。
間違いは間違いで、なかったことにはできないけれど、改めることは出来る。
だからベンヴォーリオは立ち上がる。
……大公閣下@しゅうくんに腰を抱かれるように(笑)去っていくのが、ひそかなツボだ。あの身長差、体格差。
これから大公閣下と共に、新しいヴェローナを作るべく努力するんだよね?
とまあ、そんなこんな。
観ているうちにまた感想は変化するかもしんないけど、現在はこんな感じ。
大人で強いまっつ、ドSなまっつばかり最近見ていた気がするので、繊細でやさしい、幼いまっつが新鮮でどきどきしまつ(笑)。
しかも前半は黒くて悪くてかっこいいまっつだし。
なんて美味しいんだ、ベンヴォーリオ。
でもってフィナーレなんだけど。
初日の感想に2回目の登場は短髪地毛だと書いてるけど、翌日の11時公演でえらいことになっていた(笑)ので、地毛オンリーではないことがわかった。
すみれ色の燕尾で登場するとき、たしかにぱっと見、短髪で燕尾の衿がちゃんと見えているんだけど……まっつアレ、ナニやってんの? 編み込み? なんか複雑なことになってないか、後ろ髪。
2日の11時公演フィナーレ、燕尾まっつは何故か短い後ろ髪を味も素っ気もないゴムくくりでもしているような感じになっていて、なんで後ろくくってるんだろ、と思って見ていたら、どんどんどこからともなく長い髪がぱさりさぱさりと落ちてきた。
踊れば踊るほど、髪が長くなるまっつ。
男役群舞から、ヲカマ……ぢゃねえ、ショートカット美女ふたりをまじえたダンスになるころには、ロン毛のまつださんがそこに。しかし彼は涼しい笑顔。髪の毛失敗してる? なんのこと? と言わんばかりに。
内心めちゃ焦ってんだろうなあ、と想像しつつも、気合いの入った「これがふつーですよ。ナニかありました?」な笑顔とのギャップに、ひとり客席で悶えた(笑)。
んで、3回目の観劇時に後ろ髪がどういう仕掛けになっているのかがんばって見たんだけど、やっぱよくわかんない。
パレードでまたベンヴォーリオになるため、付け毛をはずせないんだろうけど、それなら無理して短髪にならず、ずっとロン毛のままでいりゃいいのに……黒ピン使ってるのも見えるし、なんでああまで苦労してんだろう……もともと髪型をころころ変えられるほど器用ぢゃないんだろうに(笑)。
ああもお、かわいいなあ。
パレードでは足元をなんか心配してしまうし。
だってあの人、白のスターブーツなんか履いてるんですよ?? そんなもん履いたまっつが見られるとは、夢にも思ってなかったので、初日は目を疑いました。
で、歩きにくそうだなあ……と。
階段気を付けてね?(余計なお世話)
マーキューシオを失って、ロミオまで失って。ベンヴォーリオどんだけ不幸のフルコース。
このあと彼は、タカから鳩へ変貌する。
モンタギューのリーダーだったはずなのに、血に飢えた人々はベンヴォーリオの言葉を聞かない。
いや、ベンヴォーリオがリーダーたり得たのは、彼が「憎しみ」というエネルギーの切っ先役だったから。共通の敵を持つことでグループがまとまる、目に見えない大きな力。
憎しみの呪縛から解き放たれたベン様は、モンタギューもキャピュレットもない、ただ争いを止めたいと願う。
大きな力の前で、あまりに無力に。
憎み合うふたつの勢力、大人たちからゆがめられてしまった子どもたち。
ロミオは最初からそういった呪縛の外にいたし、ティボルトは呪縛の中で自滅した。
ベンヴォーリオは唯一、物語の途中で呪縛が解けるキャラクタなんだ。
だから彼は変わる。
途中からは別人。
直接的な原因はマーキューシオが死に、ロミオがいなくなったためだけれど、ほんとのところはそうじゃない。
ジュリエットを愛するロミオを見て、彼が訴える「自由に生きる権利」に共感し、憎しみという何代にも渡る呪いを打ち破ったためだ。
ゆがめられる前の、本来のベン様に戻ったんだ。
親友たちに見せていた、やさしい少年の顔に。
他人が傷つくことにも傷つく、ごく当たり前の少年に。
そのやさしさやまともさを取り戻した代償が、さらなる絶望だっつーのが、この物語の残酷なところ。
ベンヴォーリオが憎しみに囚われたままだったら、ジュリエットの死をロミオに伝えに行きはしなかった。
……ところでベン様は、自分が死刑執行人だという意識はあったのかな?
れおんくんのロミオはともかく、キムくんのロミオはベン様にジュリエットの死を告げられたときからすでに死んでいたと思うので、ベン様がロミオを直接殺してるんだよねええ。
ジュリエットが死んだと知ったらロミオは死ぬだろう、ってわかって言っているのか、「誰かに殺されるくらいなら、親友の俺の手で殺してやる」ってことなのか……まあそれはまた欄を改めて妄想するとして。
冒頭のテーマに戻るとだ、ベンヴォーリオというキャラクタの持つ二面性、挑発するくせに止める、どっちやねん!な半端さ。
それこそが「本当の俺じゃない、大人たちがし向けたんだ」な、この物語のやるせない部分の具現なんだなと。ベン様自身もそう歌ってるよな、ロミオをかばって。
最初に見たときは、ベンヴォーリオまっつのかっこよさにばかりくらくら来てたんだけど、だんだんそうじゃない、弱い、哀しい部分が大きくなって。
てゆーかこの人、相当繊細ぢゃないか?
マーキューシオの最期を見取るところの、魂が抜け落ちたような姿。いたいけですらある表情。無垢な少女のようだ……「少年」ですらなく、強き者の庇護を必要とするような。
ロミオの亡骸を前に、立っていることが出来ず、ぺたんと、まるで正座しているかのようになってしまうところ。かっこいい坐り方ではなく、男らしくもなく、そんなことを考えてる余裕もない、空っぽの姿。
ロミオの眠る台の縁に両手をついて、そこに顔を埋めてしまう、子どものような泣き方。
これが本来のベンヴォーリオ。彼はロミオをピュアだと思っているけれど、ベン様だってほんとはピュアなんだよ。ゆがめられてしまっていただけで。
そして人は、やり直せる。
生きている限り。
間違いは間違いで、なかったことにはできないけれど、改めることは出来る。
だからベンヴォーリオは立ち上がる。
……大公閣下@しゅうくんに腰を抱かれるように(笑)去っていくのが、ひそかなツボだ。あの身長差、体格差。
これから大公閣下と共に、新しいヴェローナを作るべく努力するんだよね?
とまあ、そんなこんな。
観ているうちにまた感想は変化するかもしんないけど、現在はこんな感じ。
大人で強いまっつ、ドSなまっつばかり最近見ていた気がするので、繊細でやさしい、幼いまっつが新鮮でどきどきしまつ(笑)。
しかも前半は黒くて悪くてかっこいいまっつだし。
なんて美味しいんだ、ベンヴォーリオ。
でもってフィナーレなんだけど。
初日の感想に2回目の登場は短髪地毛だと書いてるけど、翌日の11時公演でえらいことになっていた(笑)ので、地毛オンリーではないことがわかった。
すみれ色の燕尾で登場するとき、たしかにぱっと見、短髪で燕尾の衿がちゃんと見えているんだけど……まっつアレ、ナニやってんの? 編み込み? なんか複雑なことになってないか、後ろ髪。
2日の11時公演フィナーレ、燕尾まっつは何故か短い後ろ髪を味も素っ気もないゴムくくりでもしているような感じになっていて、なんで後ろくくってるんだろ、と思って見ていたら、どんどんどこからともなく長い髪がぱさりさぱさりと落ちてきた。
踊れば踊るほど、髪が長くなるまっつ。
男役群舞から、ヲカマ……ぢゃねえ、ショートカット美女ふたりをまじえたダンスになるころには、ロン毛のまつださんがそこに。しかし彼は涼しい笑顔。髪の毛失敗してる? なんのこと? と言わんばかりに。
内心めちゃ焦ってんだろうなあ、と想像しつつも、気合いの入った「これがふつーですよ。ナニかありました?」な笑顔とのギャップに、ひとり客席で悶えた(笑)。
んで、3回目の観劇時に後ろ髪がどういう仕掛けになっているのかがんばって見たんだけど、やっぱよくわかんない。
パレードでまたベンヴォーリオになるため、付け毛をはずせないんだろうけど、それなら無理して短髪にならず、ずっとロン毛のままでいりゃいいのに……黒ピン使ってるのも見えるし、なんでああまで苦労してんだろう……もともと髪型をころころ変えられるほど器用ぢゃないんだろうに(笑)。
ああもお、かわいいなあ。
パレードでは足元をなんか心配してしまうし。
だってあの人、白のスターブーツなんか履いてるんですよ?? そんなもん履いたまっつが見られるとは、夢にも思ってなかったので、初日は目を疑いました。
で、歩きにくそうだなあ……と。
階段気を付けてね?(余計なお世話)
コメント