劇団は、同じ組での再演を禁止するべきだ。
2011/01/07

2011年 公演ラインアップ【宝塚大劇場、東京宝塚劇場】<5月~8月・宙組『美しき生涯』『ルナロッサ』><6月~9月・花組『ファントム』>

1月7日(金)、2011年宝塚歌劇公演ラインアップにつきまして、宝塚大劇場、東京宝塚劇場の上演作品が決定いたしましたのでお知らせいたします。

宙組
■主演…(宙組)大空祐飛、野々すみ花

宝塚グランドロマン
『美しき生涯』-石田三成 永遠(とわ)の愛と義-
作/大石 静 演出/石田昌也

脚本家の大石静氏、テーマ曲の作曲に大島ミチル氏を迎え、戦国武将・石田三成の生き様を描きます。

レヴュー・ロマン
『ルナロッサ』-夜に惑う旅人-
作・演出/稲葉太地

紅い月の下で繰り広げられる様々なイメージを、東西文化の交じり合う中近東世界を舞台に展開するエキゾチックで魅惑的なレヴュー作品。


花組
■主演…(花組)蘭寿とむ、蘭乃はな

ミュージカル
『ファントム』
脚本/アーサー・コピット 作詞・作曲/モーリー・イェストン
潤色・演出/中村一徳  翻訳/青鹿宏二

ガストン・ルルーの小説「オペラ座の怪人」を題材とし、1991年のブロードウェイでの初演以降、世界各地で上演され高い評価を受けている脚本アーサー・コピット、音楽モーリー・イェストンによる『ファントム』を、宝塚歌劇では2004年に宙組により初演。怪人の心の葛藤を鮮明に浮かび上がらせ、悲劇の結末をよりドラマティックに描き出した、宝塚歌劇ならではのロマンチックな舞台は高い評価を得、2006年には花組により再演。今回は、花組・新トップスター蘭寿とむのお披露目公演として、初演時から潤色・演出を務める中村一徳により、さらに感動的な舞台をお届けいたします。

 花組で、『ファントム』って……!!

 主演のらんとむさんの持ち味や得意分野無視の演目、さらには相手役の蘭ちゃんも歌は相当苦手なのに何故天使の歌声役、つーこともツッコミたいところだが、それよりなにより、役者個人がどうとか何組だからどうという次元じゃなくて。

 「花組」で「『ファントム』再演」はナイだろうってこと。

 たった5年前にやったところなのよ?
 その間、花組の主立った顔ぶれにはあまり変化がないのよ?
 トップを含めて3~4人しかまともに役がなく、しかも花組メンバーで当時と比べて変化があったのはトップを含めて3人ほど、役のある人の顔ぶれが変わっただけで、それ以外の大した役じゃない人たちは全員同じなのよ?

 そもそも『ファントム』は再演するような作品じゃない。
 大山鳴動してぢゃないけど、鳴り物入りで輸入されたわりに肩すかしな残念作品。演出家が違えば底上げはされたかもしれないけれど、なにしろ紙芝居作家が指揮を執っている。ネタは良くても料理人の腕によって、いくらでもまずいモノが皿に並ぶ見本のよーな作品だ。
 演出が悪くて見た目のセンスがなくても、タカラヅカ的であるならそれはソレでアリだと思うが、それもチガウ。
 主人公から3番手までタカラヅカ的な意味では誰ひとり「おいしく」ない。うまく感動的に演じても、誰も「タカラヅカ」としては得をしない。
 そして致命的に、役がない。主要な役すらおいしくないのに、それ以外にろくに役がないなんて……「タカラヅカ」でやる意味があるのか??
 せめて1時間半で収まっているならショーと2本立てにして、救いを持たせることが出来るが……。

 あらゆる意味でマイナス面しかないのに、なんで再演するんだ。
 
 もっとも「鳴り物入り」だったために知名度はある。外部でも上演されているし、無名のオリジナル作品より上演するメリットが劇団にあるんだろう。
 それならせめて、組を変えるべきだ。
 タカラヅカはリピーターで持っている。ファンが「あきた、もう観たくない」と思う状態は避けるべきだろう。

 5年前、花組で再演が決まったとき、わたしは相当凹んだ(笑)。
 宙組の初演を楽しんだのは事実。だけど、楽しんだことと、作品への評価は別。
 寿美礼サマで聴きたい曲はあっても、本公演でやって欲しいわけじゃない。『TCAスペシャル』とかでちらりと見せてくれれば満足できる……むしろ全編上演は勘弁してレベルの作品だと思っていたから。
 トップから3番手まではいいけど、番手もつかない人たちはただの「動く背景」。それがショーもなく1本モノで1ヶ月半……。そりゃ凹むわ……。

 それでも、宙組でこうだったものを花組で、という意味では楽しめたり期待できたりもした。
 前もってどんな役か話かわかっているので、妄想配役で仲間たちと盛り上がることも出来た。

 どんなに駄作でも、「再演」ならキャスティングを想像して楽しむことは出来る。
 出演する人々が違えば。
 最近なら、『ロミオとジュリエット』がそうだね。星組でこうだったから、雪組ではこうだろう、とか、考えて楽しめた。

 しかし同じ組で同じ演目って。

 花組はついこの間、『EXCITER!!』再演したばっかですけどっ?!
 同じメンバーで同じ作品を再演しました。
 凹みました、マジ。

 同じことをまた繰り返せと……??

 『EXCITER!!』はまだフジイくんで、多少演出の変化も期待できたけれど、中村Bには、それすらない。
 彼は10年前も10年後も同じことをやり続けます、配役は持ち味無視で上から順番1・2・3です、1階センター席以外からは観られない、平面的で奥行きのない舞台を作り続けます……。

 ああせめて、同じ組で再演でさえ、なければ……。
 同じ組でやるなら10年はあけないと、似た顔ぶれになってしまう。10年未満の再演は、同じ組禁止にして欲しい。切実。
 作品も出演者(組)も演出家も同じはナイわー。

 本公演は5年前とほぼ同じ顔ぶれなので、配役で楽しみがあるのは新公だけです……。
 いまっち主演が見たいです。心から見たいです。「同期で感動銀橋」とかゆーピントのズレたことを劇団が狙っての演目なら、新公も同期でタソにキャリエールやらせたってください。

 「らんとむでファントム」そう言いたいだけの劇団渾身のギャグ(もちろん大スベリ)なんやないの、と思いつつも、決まってしまったからには応援します、5年前もそうでしたから。
 

 宙組さんの演目は楽しみです。芝居の演出家がイシダせんせだということ以外は、うらやましいです(笑)。
 史実忠実な世界観ではなく、ゲーム的なビジュアル戦国モノでお願いします。

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