その名はクール・ジェントル、アトス!・その3。@仮面の男
2011年9月30日 タカラヅカ 三銃士って前半出番少ないよねー。
「ストーリー」以外のところばっかだから、前半。そして、三銃士は「ストーリー」を動かす者。物語がはじまれば、アクションは彼らのもとに集約される。
『仮面の男』のアトス@まっつ語りの続き。
無銭飲食場面が終わったら、またしてもなかなか出てこない。
おちゃらけトリオとしてしか描かれていない、兄弟の絆も関係も描かれていない、なのにいきなり次は「ラウルの手紙」だ。
恋敵だってだけで投獄されたラウル@翔くんは、牢獄で仮面の男=フィリップ王子@キムの存在を知ってしまう。それゆえに処刑されることに。
舞台をふたつに分けてふたつの場面を同時進行、天国への階段を上るがごときラウル、暗い地上に足をつけるアトス。
洗濯屋の女@リサリサがアトスの家を訪ねてくるところからはじまるわけだが、ここのアトスが、イイ。
椅子に坐り、闇に沈んでいる。
誰何する声の荒さと突き放し方。や、マジ色っぽい声なんだこの「誰だ」が。濁り方がプガ様を思い出させる。まっつっていろんな音色の声を持つ人だわー。
弟が無実の罪で投獄され、アトス兄さん荒れてるんだ。
助けられないか、出来る限りのことはしたあとなんだろう。
それでもなんにも出来ず、沈み込んでいる。
「ル・サンク」が発売され、この場面がどういう時間的位置にあるのかは判明した。
以前わたしがうだうだ読み解いていたが(http://koala.diarynote.jp/201109191516106069/)、直感通り「ラウルは政治犯として捕らえられただけ。アトスは処刑のこともナニも知らない」が正しかった。やれやれ。
そこへ、ラウルからの手紙。
血で書かれていることから、ただならぬ内容だと察する。
手紙には「ラウルの死」「真犯人」「国王の秘密」とこれまたすげーことが書かれている。
手紙を読むアトスが、美しい。
うつむく額から頬骨のラインの完璧さ。眉間から鼻筋のラインの整い方。ほんっとになんてきれいな骨格なんだろう。
表情はうつむきすぎていて見えない時間も長いんだが、ときおり顔を上げてくれるのでそれを逃すな。
いろんな想いが交錯して複雑な表情をしているアトス様だけど、どんどん哀しみが広がっていく。
大きな瞳に涙が盛り上がり、きらきらしはじめる。
見どころはなんつっても、「ラウル!」と叫んだあと、ポルトス@ヲヅキとアラミス@きんぐの名を呼ぶところの、表情の変化。
かなしい顔から、泣きの演技から、すーっと温度が消える。硬質に、クールに変わる。
被害者から復讐者に変わる瞬間。
そっからフィリップ救出劇の指揮を執る姿に変わる。
肉体労働はポルトスとアラミスに任せて、アトスは銀橋。あの一瞬で終わる救出劇にて、ナニが行われているのかを、明瞭滑舌と美声、台詞と歌で完璧に解説。ここ、台詞や歌詞が聞き取れなかったらほんっとにナニがなんだかわからなくなるので、さすがまっつ!な仕事ぶり。
ここのアトス様が、こわいのなんの。
冷たく燃え上がる、というのが、よくわかる。
怒りが激しければ激しいほど、憎しみが深ければ深いほど、冷たく冴え冴えと硬くなるんだこの人。
周囲にいれば、気温が下がるのがわかるんだろうな。ポルトスとアラミスは、アトスが冷たく凍るときのおそろしさをよーっく知っているんだろう。
「ただし彼らに鉄の仮面をかぶせて」と歌うときのアトスの冷たい美しさ。
まっつは手の表現が美しい人なんだが、「仮面」を表す手がすげーきれい。そして、こわい。
そうまでおそろしい人となり果てているのに、救出作戦が成功しひとりきりになったあと「ラウル、私に遺されたただひとりの家族」と歌うときには硬質さの奥から悲しみがにじみ出る。
長らくまっつガン見で気付いてなかったが、ここで本舞台はカーテンが下りて、まっつひとりになってるんだね。プロローグの赤薔薇だけに彩られた真っ暗な舞台。
闇と血の色の薔薇を背にしたアトス。
誓うのは復讐。口にするのは呪いの言葉。
ここの演出はきれい。
そして響き渡る美声、歌声からキメ台詞へ、「次に鉄の仮面をかぶるのは、ルイ、お前自身だ」と指さし、暗転。
まつださん、人生初の銀橋ひとり渡り。
下手の座席番号27番あたりです、立ち止まるの。センター脇通路からちょっとサブセンへ寄ったあたりの、いわゆる「立ち止まりポイント」。そこで暗転なので、渡りきっていない……かもしんないけど、ここで暗転なのは演出的にかっこいいのでヨシ。
今回のまっつ席は絶対上手。
下手はこの立ち止まり台詞があるのとせり上がりが芝居とショーで2回あるのみ、ビューポイントは上手側にある。
この立ち止まってのキメ台詞も、下手からセンター方面へ向かっての指さしなので、下手にいたら真正面から見えないよ。
指をさされたい人は客席の真ん中あたりから、上手後方がいいかしらね。
ラウル死んだー、国王の双子の兄弟の秘密知ったー、次の瞬間双子の兄を脱獄させたー、で、さらに次の場面ではいきなり一大ページェントで双子入れ替え大作戦。早っ。
三銃士はモリエール一座の芸人として登場。
人間ミラーボール@かおりちゃんがキラキラ歌い、馬やらタマネギやらが踊っているその最中、少し落ち着いたときに下手から現れる。仮面舞踏会のような目元だけ隠す持ち手付き仮面で顔を隠しつつ。
モリエール@咲ちゃんとアトス@まっつが幼なじみ設定……まあ、咲ちゃんヒゲ付けて大人がんばってるからいいのか。中の人の実年齢差とかを考えると「幼なじみは無理だろう」とか思っちゃうけどなー。(ジェンヌはフェアリーですってば)
「俺の計画に失敗はない」
と、自信たっぷりに美声で言うアトス様……。無銭飲食もアナタの作戦でしたね……とかは、突っ込んじゃいけないのよ。
一大ページェントとしてのパフォーマンスにかこつけて、ルイとフィリップを入れ替えちゃおうという計画。
アトスたち三銃士は闇の騎士のコスプレ。オープニングの闇の騎士と同じ衣装なんだけど、後頭部に鉄仮面付き。
なかなかおちゃめな姿なんだな……。
ここの衣装のまっつが、なんかツボ。
アトス様は長い髪をすっぽり服の中に入れて、しかもアタマをすっぽり覆う帽子をかぶっている。
まっつ、アタマちっちゃ!! 顔ちっちゃ!!
アタマの後ろに付けている仮面まんまの小ささ……(笑)。
また、服が大きいのか、衿元に顔が埋まっちゃってるのが、更にぷりちー。
まっつの首が短いとは今まで特に思ったことがない。それでもアゴが隠れちゃうのは彼の全体が小さいのと、生真面目に衿を完全に立てて着ているためだろう。
アラミスとかてきとーに衿を折って着こなしてるもん……でもアトスはそんなことしない、ぴしっ、ぱきっ(笑)。
細くて小さくて、すげーかわいい。こんな人形欲しいよマジ。
続く~~。
「ストーリー」以外のところばっかだから、前半。そして、三銃士は「ストーリー」を動かす者。物語がはじまれば、アクションは彼らのもとに集約される。
『仮面の男』のアトス@まっつ語りの続き。
無銭飲食場面が終わったら、またしてもなかなか出てこない。
おちゃらけトリオとしてしか描かれていない、兄弟の絆も関係も描かれていない、なのにいきなり次は「ラウルの手紙」だ。
恋敵だってだけで投獄されたラウル@翔くんは、牢獄で仮面の男=フィリップ王子@キムの存在を知ってしまう。それゆえに処刑されることに。
舞台をふたつに分けてふたつの場面を同時進行、天国への階段を上るがごときラウル、暗い地上に足をつけるアトス。
洗濯屋の女@リサリサがアトスの家を訪ねてくるところからはじまるわけだが、ここのアトスが、イイ。
椅子に坐り、闇に沈んでいる。
誰何する声の荒さと突き放し方。や、マジ色っぽい声なんだこの「誰だ」が。濁り方がプガ様を思い出させる。まっつっていろんな音色の声を持つ人だわー。
弟が無実の罪で投獄され、アトス兄さん荒れてるんだ。
助けられないか、出来る限りのことはしたあとなんだろう。
それでもなんにも出来ず、沈み込んでいる。
「ル・サンク」が発売され、この場面がどういう時間的位置にあるのかは判明した。
以前わたしがうだうだ読み解いていたが(http://koala.diarynote.jp/201109191516106069/)、直感通り「ラウルは政治犯として捕らえられただけ。アトスは処刑のこともナニも知らない」が正しかった。やれやれ。
そこへ、ラウルからの手紙。
血で書かれていることから、ただならぬ内容だと察する。
手紙には「ラウルの死」「真犯人」「国王の秘密」とこれまたすげーことが書かれている。
手紙を読むアトスが、美しい。
うつむく額から頬骨のラインの完璧さ。眉間から鼻筋のラインの整い方。ほんっとになんてきれいな骨格なんだろう。
表情はうつむきすぎていて見えない時間も長いんだが、ときおり顔を上げてくれるのでそれを逃すな。
いろんな想いが交錯して複雑な表情をしているアトス様だけど、どんどん哀しみが広がっていく。
大きな瞳に涙が盛り上がり、きらきらしはじめる。
見どころはなんつっても、「ラウル!」と叫んだあと、ポルトス@ヲヅキとアラミス@きんぐの名を呼ぶところの、表情の変化。
かなしい顔から、泣きの演技から、すーっと温度が消える。硬質に、クールに変わる。
被害者から復讐者に変わる瞬間。
そっからフィリップ救出劇の指揮を執る姿に変わる。
肉体労働はポルトスとアラミスに任せて、アトスは銀橋。あの一瞬で終わる救出劇にて、ナニが行われているのかを、明瞭滑舌と美声、台詞と歌で完璧に解説。ここ、台詞や歌詞が聞き取れなかったらほんっとにナニがなんだかわからなくなるので、さすがまっつ!な仕事ぶり。
ここのアトス様が、こわいのなんの。
冷たく燃え上がる、というのが、よくわかる。
怒りが激しければ激しいほど、憎しみが深ければ深いほど、冷たく冴え冴えと硬くなるんだこの人。
周囲にいれば、気温が下がるのがわかるんだろうな。ポルトスとアラミスは、アトスが冷たく凍るときのおそろしさをよーっく知っているんだろう。
「ただし彼らに鉄の仮面をかぶせて」と歌うときのアトスの冷たい美しさ。
まっつは手の表現が美しい人なんだが、「仮面」を表す手がすげーきれい。そして、こわい。
そうまでおそろしい人となり果てているのに、救出作戦が成功しひとりきりになったあと「ラウル、私に遺されたただひとりの家族」と歌うときには硬質さの奥から悲しみがにじみ出る。
長らくまっつガン見で気付いてなかったが、ここで本舞台はカーテンが下りて、まっつひとりになってるんだね。プロローグの赤薔薇だけに彩られた真っ暗な舞台。
闇と血の色の薔薇を背にしたアトス。
誓うのは復讐。口にするのは呪いの言葉。
ここの演出はきれい。
そして響き渡る美声、歌声からキメ台詞へ、「次に鉄の仮面をかぶるのは、ルイ、お前自身だ」と指さし、暗転。
まつださん、人生初の銀橋ひとり渡り。
下手の座席番号27番あたりです、立ち止まるの。センター脇通路からちょっとサブセンへ寄ったあたりの、いわゆる「立ち止まりポイント」。そこで暗転なので、渡りきっていない……かもしんないけど、ここで暗転なのは演出的にかっこいいのでヨシ。
今回のまっつ席は絶対上手。
下手はこの立ち止まり台詞があるのとせり上がりが芝居とショーで2回あるのみ、ビューポイントは上手側にある。
この立ち止まってのキメ台詞も、下手からセンター方面へ向かっての指さしなので、下手にいたら真正面から見えないよ。
指をさされたい人は客席の真ん中あたりから、上手後方がいいかしらね。
ラウル死んだー、国王の双子の兄弟の秘密知ったー、次の瞬間双子の兄を脱獄させたー、で、さらに次の場面ではいきなり一大ページェントで双子入れ替え大作戦。早っ。
三銃士はモリエール一座の芸人として登場。
人間ミラーボール@かおりちゃんがキラキラ歌い、馬やらタマネギやらが踊っているその最中、少し落ち着いたときに下手から現れる。仮面舞踏会のような目元だけ隠す持ち手付き仮面で顔を隠しつつ。
モリエール@咲ちゃんとアトス@まっつが幼なじみ設定……まあ、咲ちゃんヒゲ付けて大人がんばってるからいいのか。中の人の実年齢差とかを考えると「幼なじみは無理だろう」とか思っちゃうけどなー。(ジェンヌはフェアリーですってば)
「俺の計画に失敗はない」
と、自信たっぷりに美声で言うアトス様……。無銭飲食もアナタの作戦でしたね……とかは、突っ込んじゃいけないのよ。
一大ページェントとしてのパフォーマンスにかこつけて、ルイとフィリップを入れ替えちゃおうという計画。
アトスたち三銃士は闇の騎士のコスプレ。オープニングの闇の騎士と同じ衣装なんだけど、後頭部に鉄仮面付き。
なかなかおちゃめな姿なんだな……。
ここの衣装のまっつが、なんかツボ。
アトス様は長い髪をすっぽり服の中に入れて、しかもアタマをすっぽり覆う帽子をかぶっている。
まっつ、アタマちっちゃ!! 顔ちっちゃ!!
アタマの後ろに付けている仮面まんまの小ささ……(笑)。
また、服が大きいのか、衿元に顔が埋まっちゃってるのが、更にぷりちー。
まっつの首が短いとは今まで特に思ったことがない。それでもアゴが隠れちゃうのは彼の全体が小さいのと、生真面目に衿を完全に立てて着ているためだろう。
アラミスとかてきとーに衿を折って着こなしてるもん……でもアトスはそんなことしない、ぴしっ、ぱきっ(笑)。
細くて小さくて、すげーかわいい。こんな人形欲しいよマジ。
続く~~。
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