で、キャラクタをさらに、息づかせるものは。@新人公演『エドワード8世』
2012年2月22日 タカラヅカ すごくおもしろかった、新人公演『エドワード8世』。
チャーチル@からんくん!!
誰がなんの役か、さほどわかってなかったの。
まんちゃんがとしくんの役、歌、大丈夫か?!てのがいちばんの懸念で、それ以外はあんまり気にしてなかった。
だからチャーチル役のことは、あまり意識してなかった、誰が、なんてこと。専科さんの役だから長の期の男の子がやるんだろう、手堅く、ぐらいの意識。
それがいざ、登場すると、からんくんで。
ええ、からんくん。
子役まかせろの美少年。『Misty Station』ではロケットガールやってますわね。ちっちゃくてキュート。かわいこちゃん。
やる気あふれる舞台姿から、鼻息の荒い子だなーというイメージ。
そのちっちゃなかわいこちゃんが、チャーチル。
本役は、ヒロさん。『エドワード8世』の影の2番手。主役とは違った意味で、もっとも難しい役。
いやあ、驚いた。
からんくんなのか?!と。なんでこんな配役?!と。
悲しいほど、似合ってない。
かわいい顔はそのまま、髪にだけ白いモノを混じらせている。
声は高く、少年っぽい。
見た目だけで言うなら、すごくちぐはぐ。
子どもが大人の真似をしているみたい。
からんくんは巧い子だし、アグレッシヴな舞台姿勢の子だけど、これは……この役だけは、無理……!!
なんでヒゲ付けなかったんだろう。
オンナノコみたいな顔はどうしようもないんだし、小柄なのも少年体型なのも仕方ない。ならばせめて、ヒゲに頼ればよかったのに。
せめて、記号的に「年配役」だとわかるようにすればよかったのに。
そう思いました。
が。
そうなの、それだけでは、終わらなかったの。
見た目も声も、年配男性ではまったくない。少年が無理している感ありあり。
なのに、なのに。
舞台が進むと、違和感がなくなっていく。
姿も声も「そーゆーもん」だと思えば、気にならなくなる。
ふつうに、「チャーチル」という役に見える。
てゆーか。
巧い。
芝居、巧いよね。ほんとに、違和感なくなった。引き込まれて見ていた。
見た目じゃないのよ、演技なのよ。芝居で、「チャーチル」だって、「年配の男」「くせ者政治家」だってわかる……!
小さなチャーチルが、大きなデイヴィッド@たまきちを翻弄する。
「戦え」と煽動する。
ぞくぞくする。
つか、歌、うまい。ハーモニーの確かさにテンション上がった。
きりやんデイヴィッドと違い、たまきちデイヴィッドには足下が定まらない危うさがある。
その危うい部分を、老練なチャーチルが突く。
ほんとうに、デイヴィッドは陥落するかもしれない、このチャーチルになら。そう思った。
まさかのチャーチル×デイヴィッド。チャーチル、鬼畜! ちょっとこの人こわい!
さんざんデイヴィッドを弄んだあと、いきなりさっと手を放し、それまでの鬼畜さを改め紳士の顔に戻り。
「私でよろしければ、いつでも陛下の後ろ盾に」なんて一礼するのよ? ちょっともお、すごいって!(笑)
おもしろかった、マジで。
チャーチルがこわくて、色っぽい。
姿は、えっと、微妙なんだけど。大人か子どもかわかんなくて。
それでも、かっこいいし、色っぽい。不思議だ。視覚と演技を受け取る部分って、別なのか。
からんくんが、もっと身長あれば……。丸顔じゃなくて、大人を作れる顔立ちならば。
きっともっと、いろんな役が出来るんだろう。
これだけ限定される外見なのに、こんだけわくわくさせてくれるって、すごいわ。
これから学年を重ね、大人の顔になるにつれ、さらにいい男になるだろう。
楽しみだわ。
次作が発表になったとき、からんくんに新公主演やってほしいと思ったんだが、マジでロミオ見てみたいよ。思い切りぶっ飛ばした、狂気のロミオやってくんねーかなー。
もうひとり、芝居を見てツボにハマったというか、ウケた子がいる。
メンジース@朝美絢くん。
MI6の人です。本役たまきち。
カフェ・ド・パリにひとり残ったウォリス@ちゃぴの前に「チャーチル様に言われてきました、同席していいですか」と現れ、「あなたの同業者ですよ」とウォリスの上海時代の写真を突きつける、あの人。
登場した瞬間から、顔が悪役(笑)。
むーーっちゃ悪い顔。
悪意というか、嘲りが出ている。
本役のたまきちメンジースとぜんっぜんチガウ。
「スパイだった過去を隠して国王に取り入るアメリカ女」を嬲る気、満々。
ウォリスに写真を突きつけ、暴露の歌を歌うんだが、それがむっちゃ愉しそう。サディストの顔してる。
任務じゃない、アンタ絶対ソレ私怨とか趣味とか入ってる!!(笑)
女スパイをキタナイものだと思ってる? 嘲りと悪意、明白な攻撃の意志。
取り乱すウォリスを見て、優越感に浸る。
なんつー派手な芸風。歌声のボリュームもたっぷり。ちょっと裏返りかけてたけど、なんとか持ちこたえ、歌いきった。
おもしれー。ナニこの子。
もともとショーアップされた派手な場面だけど、破裂度が予想外に大きかった。
イッちゃった風情に、キレたスパイってアリだよなと思う。まともな性質なら、情報部なんかにいないよなと、戦争と戦争の合間、逼迫した情勢を思ってみたり。
なんにせよ、おもしろかった。
こんな子がいるんだー。
きれいだし、そこそこ歌えてるし、これから楽しみだ。
あと、この新公でいちばん顔が好みだと思ったのは、ヘンリー@星那由貴くんだ。
わたしの好きな、きれいな弓形を描いたデコから頬のラインの持ち主。
ちょい小ぶりだが、鼻の形もきれい。……小ぶりだと思うのは、わたしがでかい鼻スキーだからで、世の中的にはこれくらいの鼻の方がいいのかもしれん(笑)。
役の多い公演はいいわー。目がいくつあっても足りない。新しい発見がある。
93期と95期の文化祭プログラムを引っ張り出して眺めてしまったよ。
星那くん93期、朝美くん95期。
93期はもうみんなそれぞれ活躍している学年なんだねえ。いろいろ感慨深いわ。そして、昔自分が書いた文化祭感想覚え書きなんぞを引っ張り出して、さらに感慨にふける。
そっかオレ、ジョーくんのことけっこー好みって書いてるわー……なんてブレない好みなのかしら(笑)。や、93期文化祭は宙組のりくくんに夢中だったんですけどね。んで95期文化祭では男役のちゃぴに夢中だったしね。
93期文化祭の演劇は、著作権カットで映像がまったく残ってないんだよねー、ひどいねー、文化祭なのにねー。
こうやってあとから記憶をひもとくために、文化祭を観ているよーなものだ(笑)。
新人公演も、しかり。
チャーチル@からんくん!!
誰がなんの役か、さほどわかってなかったの。
まんちゃんがとしくんの役、歌、大丈夫か?!てのがいちばんの懸念で、それ以外はあんまり気にしてなかった。
だからチャーチル役のことは、あまり意識してなかった、誰が、なんてこと。専科さんの役だから長の期の男の子がやるんだろう、手堅く、ぐらいの意識。
それがいざ、登場すると、からんくんで。
ええ、からんくん。
子役まかせろの美少年。『Misty Station』ではロケットガールやってますわね。ちっちゃくてキュート。かわいこちゃん。
やる気あふれる舞台姿から、鼻息の荒い子だなーというイメージ。
そのちっちゃなかわいこちゃんが、チャーチル。
本役は、ヒロさん。『エドワード8世』の影の2番手。主役とは違った意味で、もっとも難しい役。
いやあ、驚いた。
からんくんなのか?!と。なんでこんな配役?!と。
悲しいほど、似合ってない。
かわいい顔はそのまま、髪にだけ白いモノを混じらせている。
声は高く、少年っぽい。
見た目だけで言うなら、すごくちぐはぐ。
子どもが大人の真似をしているみたい。
からんくんは巧い子だし、アグレッシヴな舞台姿勢の子だけど、これは……この役だけは、無理……!!
なんでヒゲ付けなかったんだろう。
オンナノコみたいな顔はどうしようもないんだし、小柄なのも少年体型なのも仕方ない。ならばせめて、ヒゲに頼ればよかったのに。
せめて、記号的に「年配役」だとわかるようにすればよかったのに。
そう思いました。
が。
そうなの、それだけでは、終わらなかったの。
見た目も声も、年配男性ではまったくない。少年が無理している感ありあり。
なのに、なのに。
舞台が進むと、違和感がなくなっていく。
姿も声も「そーゆーもん」だと思えば、気にならなくなる。
ふつうに、「チャーチル」という役に見える。
てゆーか。
巧い。
芝居、巧いよね。ほんとに、違和感なくなった。引き込まれて見ていた。
見た目じゃないのよ、演技なのよ。芝居で、「チャーチル」だって、「年配の男」「くせ者政治家」だってわかる……!
小さなチャーチルが、大きなデイヴィッド@たまきちを翻弄する。
「戦え」と煽動する。
ぞくぞくする。
つか、歌、うまい。ハーモニーの確かさにテンション上がった。
きりやんデイヴィッドと違い、たまきちデイヴィッドには足下が定まらない危うさがある。
その危うい部分を、老練なチャーチルが突く。
ほんとうに、デイヴィッドは陥落するかもしれない、このチャーチルになら。そう思った。
まさかのチャーチル×デイヴィッド。チャーチル、鬼畜! ちょっとこの人こわい!
さんざんデイヴィッドを弄んだあと、いきなりさっと手を放し、それまでの鬼畜さを改め紳士の顔に戻り。
「私でよろしければ、いつでも陛下の後ろ盾に」なんて一礼するのよ? ちょっともお、すごいって!(笑)
おもしろかった、マジで。
チャーチルがこわくて、色っぽい。
姿は、えっと、微妙なんだけど。大人か子どもかわかんなくて。
それでも、かっこいいし、色っぽい。不思議だ。視覚と演技を受け取る部分って、別なのか。
からんくんが、もっと身長あれば……。丸顔じゃなくて、大人を作れる顔立ちならば。
きっともっと、いろんな役が出来るんだろう。
これだけ限定される外見なのに、こんだけわくわくさせてくれるって、すごいわ。
これから学年を重ね、大人の顔になるにつれ、さらにいい男になるだろう。
楽しみだわ。
次作が発表になったとき、からんくんに新公主演やってほしいと思ったんだが、マジでロミオ見てみたいよ。思い切りぶっ飛ばした、狂気のロミオやってくんねーかなー。
もうひとり、芝居を見てツボにハマったというか、ウケた子がいる。
メンジース@朝美絢くん。
MI6の人です。本役たまきち。
カフェ・ド・パリにひとり残ったウォリス@ちゃぴの前に「チャーチル様に言われてきました、同席していいですか」と現れ、「あなたの同業者ですよ」とウォリスの上海時代の写真を突きつける、あの人。
登場した瞬間から、顔が悪役(笑)。
むーーっちゃ悪い顔。
悪意というか、嘲りが出ている。
本役のたまきちメンジースとぜんっぜんチガウ。
「スパイだった過去を隠して国王に取り入るアメリカ女」を嬲る気、満々。
ウォリスに写真を突きつけ、暴露の歌を歌うんだが、それがむっちゃ愉しそう。サディストの顔してる。
任務じゃない、アンタ絶対ソレ私怨とか趣味とか入ってる!!(笑)
女スパイをキタナイものだと思ってる? 嘲りと悪意、明白な攻撃の意志。
取り乱すウォリスを見て、優越感に浸る。
なんつー派手な芸風。歌声のボリュームもたっぷり。ちょっと裏返りかけてたけど、なんとか持ちこたえ、歌いきった。
おもしれー。ナニこの子。
もともとショーアップされた派手な場面だけど、破裂度が予想外に大きかった。
イッちゃった風情に、キレたスパイってアリだよなと思う。まともな性質なら、情報部なんかにいないよなと、戦争と戦争の合間、逼迫した情勢を思ってみたり。
なんにせよ、おもしろかった。
こんな子がいるんだー。
きれいだし、そこそこ歌えてるし、これから楽しみだ。
あと、この新公でいちばん顔が好みだと思ったのは、ヘンリー@星那由貴くんだ。
わたしの好きな、きれいな弓形を描いたデコから頬のラインの持ち主。
ちょい小ぶりだが、鼻の形もきれい。……小ぶりだと思うのは、わたしがでかい鼻スキーだからで、世の中的にはこれくらいの鼻の方がいいのかもしれん(笑)。
役の多い公演はいいわー。目がいくつあっても足りない。新しい発見がある。
93期と95期の文化祭プログラムを引っ張り出して眺めてしまったよ。
星那くん93期、朝美くん95期。
93期はもうみんなそれぞれ活躍している学年なんだねえ。いろいろ感慨深いわ。そして、昔自分が書いた文化祭感想覚え書きなんぞを引っ張り出して、さらに感慨にふける。
そっかオレ、ジョーくんのことけっこー好みって書いてるわー……なんてブレない好みなのかしら(笑)。や、93期文化祭は宙組のりくくんに夢中だったんですけどね。んで95期文化祭では男役のちゃぴに夢中だったしね。
93期文化祭の演劇は、著作権カットで映像がまったく残ってないんだよねー、ひどいねー、文化祭なのにねー。
こうやってあとから記憶をひもとくために、文化祭を観ているよーなものだ(笑)。
新人公演も、しかり。
コメント