彼の愛のあるところは。@華やかなりし日々
2012年4月14日 タカラヅカ なんの苦労もなく手に入れたモノなんか、その程度の価値しかない。
買ったばかりのブレスレットを落とした。まだ身につけて出かけるのは2回目だった。
なのに、失ってしまった。
残念だけど、それほど落胆はしなかった。びんぼーなので、お金が惜しい、てなことは思ったけど(笑)。仕方ない、もう一度同じの買うかー、みたいな。や、わたしのことですから、安物のアクセの話ですよ。
それではない、別のブレスレットの付属チャームを落としたときの方が、へこみ方が半端なかった。1年以上使い倒したネックレスを、自分でリフォームしてブレスにしたんだ。
あきらめられず、いろんなところに「落ちてなかったですか。見つけたらここへ連絡してください」と頼み込んだ。
値段は大したことないものだったけど、とても愛着のある、大切な大切なものだったんだ。
そういうことだったのかなあ、と、『華やかなりし日々』のロナウド@ゆーひくんのことを、考える。
ロナウドは詐欺師。
びんぼーな移民の少年で、孤児。劇場前の新聞売りから20年掛けて、劇場を買い取れるまでに財を成した。
彼にとって大切なのは、その20年。
それ以外のモノは、大した意味がない。
ロナウドは、歌手志望のジュディ@ののすみと恋に落ちる。
地下酒場で歌う彼女に一目惚れ……なのかな、「君は俺に似ている」とかゆーてましたが。
貧しい底辺にいた者が、マンハッタンに夢を見てのしあがる、そこにシンパシーを持ったらしいよ。
ジュディとの恋が、とても中途半端。
シンデレラ・ストーリーを夢見る人間なんかごまんといるだろーに、何故ジュディなのか……って、顔? 美女だから?
華やかにステージに立つ姿に反応して、だから、ほんとにただ外見に惹かれたよーに見える。「俺に似ている」「昔の俺を思い出す」は言い訳にしか聞こえない。
で、会ってすぐに彼女を囲いモノ……手は出していないにしろ、自分の力でトップスターにすることに決めて。
ジュディに才能があったからいいようなものの、音痴で踊れなくても、トップにしたんだよねええ。こわいね、裏の力って(笑)。
実際、スポンサーの力でトップになる女、ってことで、他の劇団員からいじめられてるし。彼女たちを納得させるほどの、絶対的才能の持ち主ではなかったらしいよ。
すぐにカラダを要求することなく、理解者っぽくトップスターにしてくれた、若くハンサムな大富豪貴族様に、気持ちが動かない女はいないでしょう。貴族ってのは嘘だと話すけど、お金持ちの成功者なのは確かだし。
最初のデートでラヴラヴに。
コレで名実ともに「スポンサーの恋人兼、トップスター」。
出会って数日で手に入った女だ。
運命だの自分に似ているだの昔がどうだの言ったところで、所詮濡れ手に粟だ。
トップスターにしてあげられる財力抜きに、彼女がロナウドになびいたかどうかは、わからない。
わずかな労力で手に入ったモノなんか、捨ててもさほど惜しくない。
それよりロナウドは、自分が大切だった。
20年もがんばってきた自分の方が。
ジュディを本当に愛しているなら、自分よりも大切だとまで思っているなら、そもそも犯罪で手に入れた金で彼女をトップスターにしないし、そうしたとしても、犯罪が世間にばれたあとは服役するだろう。
でないと彼女は「現在進行形の犯罪者の金で、スターの地位を買った女」になる。
ジュディが、スキャンダルを武器にしてのし上がる女ならそれでいいけど、正義感の強い女性として描かれていたので、それは無理っぽい。
マスコミは彼女と偽ロシア貴族の仲を猥雑に書き立てるだろうし、純粋な娘には致命的な傷になるだろうなあ。
運命の恋でも、なんでもなかった。
ただのつまみ食い、「20年来の夢=劇場を手に入れる」が叶うときに、ちょうどいいショーガールのジュディが登場したので「運命」と思っちゃったんだ。
心の流れとしては、成り立つ。
「夢を叶える俺」が手にするトロフィーとして、「その劇場のトップスター、しかも俺が見つけてきた美女」は実に相応しい。
買ったばっかのきれいなブレスレットを落としたときより、使い古しのモノを落としたときの方がへこんだ。
思い入れって、そんなもんだ。
買ったばっかだったブレスも、1年後、それを身につけているときの思い出が増えたあとで落としてしまったら、もっとへこんだろうなあ。
まだなんの思い入れもナイ、真新しい状態で失ったから、「買ったばっかなのにもったいない」と、お金のことだけ残念だった。……びんぼーなんよ、わたし。
ロナウドにとって、ジュディはその程度の女だった。
ここがタカラヅカだから、勝手に「トップスターとトップ娘役は真実の恋をする」という思い込みがあるだけで。
そんなもんはナイ。
手紙ひとつで捨てていい程度の女。その程度の関係。
そういうことだ。
人として、それならわかる。
……そうでなく、本当に「真実の恋」だとしたら、ロナウドは人でなしすぎる。
そこまで愛した女をあの温度で捨てて、粋に明るく去って行くなんて、人としてアウトだ。
ニック@みっちゃんだって、弟分でも親友でもなかったんだよ。
ただ、利用していただけ。
ニックもロナウドと一緒にいるとうまい汁を吸えるから、兄貴とおだててそばにいただけ。
だから、捨てても平気だし、ニックも捨てられても傷つかない。
……そうでなく、本当に「親友」だとしたら、ロナウドは人でなしすぎる。
そこまで信頼し合った友をあの温度で捨てて、粋に明るく去って行くなんて、人としてアウトだ。
ジーグフェルド@ともちんを騙すのが平気、見捨てて逃げるのが平気、と同じ温度、同じ感覚。
ジーグフェルドと同じくらい、どーでもいい相手だったんだよ、ジュディもニックも。
ロナウドには、友だちも恋人もいなかった。
彼は孤独で自由な男なんだ。
だから、あんなにかっこいいんだ。
そう思うおう。うん。
買ったばかりのブレスレットを落とした。まだ身につけて出かけるのは2回目だった。
なのに、失ってしまった。
残念だけど、それほど落胆はしなかった。びんぼーなので、お金が惜しい、てなことは思ったけど(笑)。仕方ない、もう一度同じの買うかー、みたいな。や、わたしのことですから、安物のアクセの話ですよ。
それではない、別のブレスレットの付属チャームを落としたときの方が、へこみ方が半端なかった。1年以上使い倒したネックレスを、自分でリフォームしてブレスにしたんだ。
あきらめられず、いろんなところに「落ちてなかったですか。見つけたらここへ連絡してください」と頼み込んだ。
値段は大したことないものだったけど、とても愛着のある、大切な大切なものだったんだ。
そういうことだったのかなあ、と、『華やかなりし日々』のロナウド@ゆーひくんのことを、考える。
ロナウドは詐欺師。
びんぼーな移民の少年で、孤児。劇場前の新聞売りから20年掛けて、劇場を買い取れるまでに財を成した。
彼にとって大切なのは、その20年。
それ以外のモノは、大した意味がない。
ロナウドは、歌手志望のジュディ@ののすみと恋に落ちる。
地下酒場で歌う彼女に一目惚れ……なのかな、「君は俺に似ている」とかゆーてましたが。
貧しい底辺にいた者が、マンハッタンに夢を見てのしあがる、そこにシンパシーを持ったらしいよ。
ジュディとの恋が、とても中途半端。
シンデレラ・ストーリーを夢見る人間なんかごまんといるだろーに、何故ジュディなのか……って、顔? 美女だから?
華やかにステージに立つ姿に反応して、だから、ほんとにただ外見に惹かれたよーに見える。「俺に似ている」「昔の俺を思い出す」は言い訳にしか聞こえない。
で、会ってすぐに彼女を囲いモノ……手は出していないにしろ、自分の力でトップスターにすることに決めて。
ジュディに才能があったからいいようなものの、音痴で踊れなくても、トップにしたんだよねええ。こわいね、裏の力って(笑)。
実際、スポンサーの力でトップになる女、ってことで、他の劇団員からいじめられてるし。彼女たちを納得させるほどの、絶対的才能の持ち主ではなかったらしいよ。
すぐにカラダを要求することなく、理解者っぽくトップスターにしてくれた、若くハンサムな大富豪貴族様に、気持ちが動かない女はいないでしょう。貴族ってのは嘘だと話すけど、お金持ちの成功者なのは確かだし。
最初のデートでラヴラヴに。
コレで名実ともに「スポンサーの恋人兼、トップスター」。
出会って数日で手に入った女だ。
運命だの自分に似ているだの昔がどうだの言ったところで、所詮濡れ手に粟だ。
トップスターにしてあげられる財力抜きに、彼女がロナウドになびいたかどうかは、わからない。
わずかな労力で手に入ったモノなんか、捨ててもさほど惜しくない。
それよりロナウドは、自分が大切だった。
20年もがんばってきた自分の方が。
ジュディを本当に愛しているなら、自分よりも大切だとまで思っているなら、そもそも犯罪で手に入れた金で彼女をトップスターにしないし、そうしたとしても、犯罪が世間にばれたあとは服役するだろう。
でないと彼女は「現在進行形の犯罪者の金で、スターの地位を買った女」になる。
ジュディが、スキャンダルを武器にしてのし上がる女ならそれでいいけど、正義感の強い女性として描かれていたので、それは無理っぽい。
マスコミは彼女と偽ロシア貴族の仲を猥雑に書き立てるだろうし、純粋な娘には致命的な傷になるだろうなあ。
運命の恋でも、なんでもなかった。
ただのつまみ食い、「20年来の夢=劇場を手に入れる」が叶うときに、ちょうどいいショーガールのジュディが登場したので「運命」と思っちゃったんだ。
心の流れとしては、成り立つ。
「夢を叶える俺」が手にするトロフィーとして、「その劇場のトップスター、しかも俺が見つけてきた美女」は実に相応しい。
買ったばっかのきれいなブレスレットを落としたときより、使い古しのモノを落としたときの方がへこんだ。
思い入れって、そんなもんだ。
買ったばっかだったブレスも、1年後、それを身につけているときの思い出が増えたあとで落としてしまったら、もっとへこんだろうなあ。
まだなんの思い入れもナイ、真新しい状態で失ったから、「買ったばっかなのにもったいない」と、お金のことだけ残念だった。……びんぼーなんよ、わたし。
ロナウドにとって、ジュディはその程度の女だった。
ここがタカラヅカだから、勝手に「トップスターとトップ娘役は真実の恋をする」という思い込みがあるだけで。
そんなもんはナイ。
手紙ひとつで捨てていい程度の女。その程度の関係。
そういうことだ。
人として、それならわかる。
……そうでなく、本当に「真実の恋」だとしたら、ロナウドは人でなしすぎる。
そこまで愛した女をあの温度で捨てて、粋に明るく去って行くなんて、人としてアウトだ。
ニック@みっちゃんだって、弟分でも親友でもなかったんだよ。
ただ、利用していただけ。
ニックもロナウドと一緒にいるとうまい汁を吸えるから、兄貴とおだててそばにいただけ。
だから、捨てても平気だし、ニックも捨てられても傷つかない。
……そうでなく、本当に「親友」だとしたら、ロナウドは人でなしすぎる。
そこまで信頼し合った友をあの温度で捨てて、粋に明るく去って行くなんて、人としてアウトだ。
ジーグフェルド@ともちんを騙すのが平気、見捨てて逃げるのが平気、と同じ温度、同じ感覚。
ジーグフェルドと同じくらい、どーでもいい相手だったんだよ、ジュディもニックも。
ロナウドには、友だちも恋人もいなかった。
彼は孤独で自由な男なんだ。
だから、あんなにかっこいいんだ。
そう思うおう。うん。
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