かーなーりー、時間は経ってしまったけれど、未涼亜希『ドン・カルロス』『Shining Rhythm!』東宝お茶会の話。
手元にあるのは、帰りの夜行バスを待つ間に端末に書き殴った箇条書きの質疑応答メモ。
それと、「真夜中のラブレター」ばりにドリーミングして、その場で書いた短いテキスト。
それを元に、お茶会を通した、まっつの感想を書き残す。
レポぢゃない、あくまでも、わたしがどう思ったか、という話。
ファンとスターには、感覚に隔たりがあるんだなあ、と思った。
これは今回に限ったことじゃないんだが、お茶会の司会者の発する質問の意図と、まっつの回答に、感覚のズレがある。
司会者がどこまで理解して話しているのかわかんないけど、質問自体は大抵「ああ、この質問を書いた人はこーゆーことが聞きたいんだな」「まっつのここに萌えているからこそ、ここがこうなって、結果この質問にたどり着いたんだな」と想像が付く。
なのに、実際に司会者が読み上げる質問は、質問本来の意味から遠くなっている。
そして、その遠くなった質問事項を、まっつがまたチガウ方向で受け止めて、「質問に含まれた萌え」とまったく縁もゆかりもない、無関係な答えになって終了する。
今回それが顕著だな-、と思ったのは、
「お父さんの気持ちは芽生えましたか?」という質問。
まっつが演じているのはフェリペ二世。
主人公ドン・カルロス@キムくんの父。
この質問に、まっつは本気でいぶかしげに、
「……ハァ?」
と返した。
まっつとしては、とても心外な質問だったらしい。
だって父親役。父親の気持ちがないと演じられない。んなもん、役を演じる上で、最初からある。
ここだけ抜き出せば、とても失礼な質問だ。
ロミオに対し、「ジュリエットを愛するキモチは芽生えましたか?」と聞くようなもん。ロミオを演じている役者は「ハァ?!」と思うだろう。芽生えるもナニも、ロミオとジュリエットだよ? ロミオがジュリエットを愛さなかったらナニもはじまってない。
ナニ、オレの演技からは、ジュリエットを愛してるって見えない・感じられないってこと??
オレの演技からは、父親の気持ちがあるよーに見えないってこと?? ……と、まっつに思われても、仕方ない質問。
そうじゃない、そうじゃないんだ。
質問の意図は、そうじゃない。
たしかに質問用紙には「お父さんの気持ちは芽生えましたか?」と書いてあったかもしれないが、これだけしか書いてなかったかもしれないが、肝心要の部分が抜けている。
「役の上で父親をやっているゆえに、同期のキムくんに対し、父性が芽生えることはありましたか?」が正解だろう。
ファンならば、「お父さんの気持ちは芽生えましたか?」という1文だけで、書かれていない部分がわかる。キムまつの同期ゆえのかわいいエピソードを聞きたい、というファン心理が理解できる。
役者としてのまっつが、カルロスに対して父親としての気持ちもなくただ台詞だけ喋っているなんて、カケラも思ってない。
まっつの芝居には大満足している、そこにいろんな感情を読み取っている、それは大前提、いちいち言うまでもない、だからその上で、楽屋裏のことを聞いているんだ。
だけど、司会者が読み上げた質問内容は、「お父さんの気持ちは芽生えましたか?」だけ。
役者であるまっつは、役の上でのことだと思い、心外な声を上げる。芽生えるもナニも、最初からある、と。
そっかー、そうだよなあ。
まっつは、「役者」なんだよなあ。
ファン心理よりは、「役者」としてのベースで反応するよなああ。
なんか、くどくどと史実を語ったりして、「役者」としての話をする。
いやそれ、わかってるから!
史実も踏まえて役作りしてて、実際舞台の上のフェリペ二世はちゃんと父であり男であり王であるから!
ごめん、失礼な質問だった、まっつの役作りが、芝居が、「父親の気持ちが見えない」ような、半端なモノだと思ってないから!!
頼むよ司会者さん、質問が「役者」に対して失礼過ぎた、そんな真面目な質問ぢゃないんだってこと、この真面目な役者さんに説明して!!
だけど司会者さんは、収拾が付かなくなって「だからその、演じていく上で……ええっと、パス」と言って、会話を打ち切ってしまった。
質問を書いた人と、それに対して答える人と、立ち位置がチガウ、見ているモノが違いすぎる。
その違いを埋める、修正するのが司会者の仕事だが、お茶会の司会者はプロじゃない。ただ書いてあることを読み上げるだけで、その文章の奥にある「意図」を汲み取り、回答者からそれを引き出すための角度を変えたアプローチが出来るわけじゃない。
素人のお嬢さんである司会者に、そこまで求めるのは酷だろう。
じゃあ、質問自体に、「何故これを聞きたいのか」という理由と、なにを期待してあえてこの質問なのかを明記すればいいのか。
質問・「お父さんの気持ちは芽生えましたか?」
意図・親子役ならではの、キムまつのかわいいエピソードが聞きたい。
例題・「ふとしたときに、音月さんを『かわいい』と父親の気持ちで思ったりしたことはありますか?」「一緒に食事に行ったときに、つい世話を焼いてしまったとか、なにかトラブルがあったときに、ここはオレにまかせておけと思ったりとか」
……無理。
咄嗟にそこまで文章組み立てて、質問なんて書けない。
てゆーか、自分の視界のみがすべてになるじゃん。
聞きたいことが「親子役ならではの、キムまつのかわいい話」であったとしても、いや、そうであるからこそ、公の質問事項は「お父さんの気持ちは芽生えましたか?」になるじゃん。いや、わたしならせめて、「音月さんに対して、お父さんの気持ちは芽生えましたか?」と明記するだろうけど。
そう書けば、生身のキムまつのことだと伝わると、信じ切って、それ以上の説明は書かない。
でもそれじゃあ、まっつには伝わらないんだろうなあ。
きっと彼は、
「音月さんに対して? それは役の上でってこと? カルロスに対して?」
と返し、結局「芽生えるもナニも、最初からある」と心外だと回答するんだろう。
役者だから。
役の上での話を求められていると、思っているから。
彼はストイックに、「役者」として回答する。基本舞台の上のことだけ。自分のことだけ。
ファンは萌えハートを根底に、タカラヅカ・スターのまっつに質問する。
タカラジェンヌは、舞台の上だけでなく、芸名で生きる周辺に関してもファンの興味の対象である。だから、ジェンヌ同士のかわいいエピソードなんかを聞きたいと思う。
両者の間の隔たりは大きい。
萌えを根底に置いた質問は、役者であるまっつには伝わらない。
むしろ、今回のように「役者に対しては、とても失礼」な質問になってしまったりする。
……今回の「お父さんの気持ちは芽生えましたか?」という質問が、「親子役ゆえの、キムまつのかわいい話を聞きたい」という意図で出されたモノだと思ったのは、わたし個人の感覚だ。
質問者やそれを選んだスタッフ、読み上げた司会者がどんな意図だったのかはわからない。
だが、ほんとうにその文章まんま、役の上でのことだったなら、まっつが舞台上で父親になりきっていないという意味なので、大変失礼なものになる。そんな意味での質問を、質問コーナーの最初の一発目に持っては来ないだろうから、やっぱり意図は言外にあったのだと判断する。
最初からずいぶんな質問になってしまったと思うけど、それでもまっつは大真面目に誠実に回答し、気分を害することもなかった。
そこに悪意がないことを理解してくれてるんだなー。
萌えは理解してくれてないみたいだけど(笑)。
いやその、萌えを理解してくんないところがまた、萌えなんだわー(笑)。
で。
もし、質問の意図を司会者がちゃんと伝え、役者として役としてではなく、素のまっつがナマのキムくんに対しての質問だと、彼が理解したなら。
「ありませんよ、そんなこと」と、すっぱり切り捨てるんだろうなと、これまた勝手に想像してにやにやしちゃいます(笑)。
手元にあるのは、帰りの夜行バスを待つ間に端末に書き殴った箇条書きの質疑応答メモ。
それと、「真夜中のラブレター」ばりにドリーミングして、その場で書いた短いテキスト。
それを元に、お茶会を通した、まっつの感想を書き残す。
レポぢゃない、あくまでも、わたしがどう思ったか、という話。
ファンとスターには、感覚に隔たりがあるんだなあ、と思った。
これは今回に限ったことじゃないんだが、お茶会の司会者の発する質問の意図と、まっつの回答に、感覚のズレがある。
司会者がどこまで理解して話しているのかわかんないけど、質問自体は大抵「ああ、この質問を書いた人はこーゆーことが聞きたいんだな」「まっつのここに萌えているからこそ、ここがこうなって、結果この質問にたどり着いたんだな」と想像が付く。
なのに、実際に司会者が読み上げる質問は、質問本来の意味から遠くなっている。
そして、その遠くなった質問事項を、まっつがまたチガウ方向で受け止めて、「質問に含まれた萌え」とまったく縁もゆかりもない、無関係な答えになって終了する。
今回それが顕著だな-、と思ったのは、
「お父さんの気持ちは芽生えましたか?」という質問。
まっつが演じているのはフェリペ二世。
主人公ドン・カルロス@キムくんの父。
この質問に、まっつは本気でいぶかしげに、
「……ハァ?」
と返した。
まっつとしては、とても心外な質問だったらしい。
だって父親役。父親の気持ちがないと演じられない。んなもん、役を演じる上で、最初からある。
ここだけ抜き出せば、とても失礼な質問だ。
ロミオに対し、「ジュリエットを愛するキモチは芽生えましたか?」と聞くようなもん。ロミオを演じている役者は「ハァ?!」と思うだろう。芽生えるもナニも、ロミオとジュリエットだよ? ロミオがジュリエットを愛さなかったらナニもはじまってない。
ナニ、オレの演技からは、ジュリエットを愛してるって見えない・感じられないってこと??
オレの演技からは、父親の気持ちがあるよーに見えないってこと?? ……と、まっつに思われても、仕方ない質問。
そうじゃない、そうじゃないんだ。
質問の意図は、そうじゃない。
たしかに質問用紙には「お父さんの気持ちは芽生えましたか?」と書いてあったかもしれないが、これだけしか書いてなかったかもしれないが、肝心要の部分が抜けている。
「役の上で父親をやっているゆえに、同期のキムくんに対し、父性が芽生えることはありましたか?」が正解だろう。
ファンならば、「お父さんの気持ちは芽生えましたか?」という1文だけで、書かれていない部分がわかる。キムまつの同期ゆえのかわいいエピソードを聞きたい、というファン心理が理解できる。
役者としてのまっつが、カルロスに対して父親としての気持ちもなくただ台詞だけ喋っているなんて、カケラも思ってない。
まっつの芝居には大満足している、そこにいろんな感情を読み取っている、それは大前提、いちいち言うまでもない、だからその上で、楽屋裏のことを聞いているんだ。
だけど、司会者が読み上げた質問内容は、「お父さんの気持ちは芽生えましたか?」だけ。
役者であるまっつは、役の上でのことだと思い、心外な声を上げる。芽生えるもナニも、最初からある、と。
そっかー、そうだよなあ。
まっつは、「役者」なんだよなあ。
ファン心理よりは、「役者」としてのベースで反応するよなああ。
なんか、くどくどと史実を語ったりして、「役者」としての話をする。
いやそれ、わかってるから!
史実も踏まえて役作りしてて、実際舞台の上のフェリペ二世はちゃんと父であり男であり王であるから!
ごめん、失礼な質問だった、まっつの役作りが、芝居が、「父親の気持ちが見えない」ような、半端なモノだと思ってないから!!
頼むよ司会者さん、質問が「役者」に対して失礼過ぎた、そんな真面目な質問ぢゃないんだってこと、この真面目な役者さんに説明して!!
だけど司会者さんは、収拾が付かなくなって「だからその、演じていく上で……ええっと、パス」と言って、会話を打ち切ってしまった。
質問を書いた人と、それに対して答える人と、立ち位置がチガウ、見ているモノが違いすぎる。
その違いを埋める、修正するのが司会者の仕事だが、お茶会の司会者はプロじゃない。ただ書いてあることを読み上げるだけで、その文章の奥にある「意図」を汲み取り、回答者からそれを引き出すための角度を変えたアプローチが出来るわけじゃない。
素人のお嬢さんである司会者に、そこまで求めるのは酷だろう。
じゃあ、質問自体に、「何故これを聞きたいのか」という理由と、なにを期待してあえてこの質問なのかを明記すればいいのか。
質問・「お父さんの気持ちは芽生えましたか?」
意図・親子役ならではの、キムまつのかわいいエピソードが聞きたい。
例題・「ふとしたときに、音月さんを『かわいい』と父親の気持ちで思ったりしたことはありますか?」「一緒に食事に行ったときに、つい世話を焼いてしまったとか、なにかトラブルがあったときに、ここはオレにまかせておけと思ったりとか」
……無理。
咄嗟にそこまで文章組み立てて、質問なんて書けない。
てゆーか、自分の視界のみがすべてになるじゃん。
聞きたいことが「親子役ならではの、キムまつのかわいい話」であったとしても、いや、そうであるからこそ、公の質問事項は「お父さんの気持ちは芽生えましたか?」になるじゃん。いや、わたしならせめて、「音月さんに対して、お父さんの気持ちは芽生えましたか?」と明記するだろうけど。
そう書けば、生身のキムまつのことだと伝わると、信じ切って、それ以上の説明は書かない。
でもそれじゃあ、まっつには伝わらないんだろうなあ。
きっと彼は、
「音月さんに対して? それは役の上でってこと? カルロスに対して?」
と返し、結局「芽生えるもナニも、最初からある」と心外だと回答するんだろう。
役者だから。
役の上での話を求められていると、思っているから。
彼はストイックに、「役者」として回答する。基本舞台の上のことだけ。自分のことだけ。
ファンは萌えハートを根底に、タカラヅカ・スターのまっつに質問する。
タカラジェンヌは、舞台の上だけでなく、芸名で生きる周辺に関してもファンの興味の対象である。だから、ジェンヌ同士のかわいいエピソードなんかを聞きたいと思う。
両者の間の隔たりは大きい。
萌えを根底に置いた質問は、役者であるまっつには伝わらない。
むしろ、今回のように「役者に対しては、とても失礼」な質問になってしまったりする。
……今回の「お父さんの気持ちは芽生えましたか?」という質問が、「親子役ゆえの、キムまつのかわいい話を聞きたい」という意図で出されたモノだと思ったのは、わたし個人の感覚だ。
質問者やそれを選んだスタッフ、読み上げた司会者がどんな意図だったのかはわからない。
だが、ほんとうにその文章まんま、役の上でのことだったなら、まっつが舞台上で父親になりきっていないという意味なので、大変失礼なものになる。そんな意味での質問を、質問コーナーの最初の一発目に持っては来ないだろうから、やっぱり意図は言外にあったのだと判断する。
最初からずいぶんな質問になってしまったと思うけど、それでもまっつは大真面目に誠実に回答し、気分を害することもなかった。
そこに悪意がないことを理解してくれてるんだなー。
萌えは理解してくれてないみたいだけど(笑)。
いやその、萌えを理解してくんないところがまた、萌えなんだわー(笑)。
で。
もし、質問の意図を司会者がちゃんと伝え、役者として役としてではなく、素のまっつがナマのキムくんに対しての質問だと、彼が理解したなら。
「ありませんよ、そんなこと」と、すっぱり切り捨てるんだろうなと、これまた勝手に想像してにやにやしちゃいます(笑)。
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