今さら『ダンサ セレナータ』の話。

 ホアキン@ベニーが気持ち悪い。
 この男、変。

 でもなんか、好きだ(笑)。

 ホアキンが気持ち悪いっのて、イサアク@れおんを好きなことだよね?

 好きになる理由がわからない。
 ふたりの出会いの会話はあまりに一方的で不自然。
 ホアキンがひとり勝手に「俺たちは似ている」とか言って盛り上がって、出会ったその場でプロポーズするサン=テックス@らんとむ並に無茶苦茶だ。(ちょっとコレ、日付上は6月の日記だってば・笑)

 気持ち悪いおっさんだなー。
 なに出会って数分の男口説いてんだよ。
 そう思って見ていた。

 正塚のワンパターン「親友同士の銀橋」も、イサアクとホアキンで出会ってすぐにやっちゃうから、さらに違和感、気持ち悪い。

 このままだとほんと気持ち悪いだけ、正塚おじさんこの脚本大丈夫なの?だけど。

 ありがたいことに、種明かしがあった。
 ホアキンは秘密警察の人で、仕事でイサアクに近づいたのだと。
 マークしている反政府運動家アンジェロ@まさこを助けた男だから、イサアクに近づいた。アンジェロに接触するモノは全部チェックする、見張る、それがホアキンの仕事。

 イサアクのことも謀反人だと疑ってかかるわけだから、表面上はやたら親しげにする、というのは、理屈でわかる。

 それであんなことになってたのかあ。
 よかった、理由があって。

 そう、胸をなで下ろしはしたが。

 えーと。
 やっぱりなんか、結局のところ、ホアキンってイサアクが好きなんだよね?
 なんで?
 不思議なほど、イサアクにこだわって、彼を好きでいるんですが。

 …………キモチ悪いなああ。

 マサツカせんせは、ナニが書きたかったんだろう。

 男も惚れる男、ってことで、主人公のイサアクを持ち上げたかったのはわかるけど、わたし男じゃないから、イサアクがそんなにいい男なのか、よくわかんない。
 れおんくんがかっこいいから、彼に「お前」とか「オレが守る」とか言われるとどきどきするけど、イサアク自身は別に、カッコイイとも素敵だとも思わないよ?

 そして、新公を観て、さらにびっくりしたことは。

 新公ホアキンは、別にイサアクを好きじゃない。

 秘密警察の人だからイサアクをマークしてるだけだ、こだわってるだけだ。別に、ホアキン自身はイサアクに執着しない。
 ホアキンはふつーにかっこよかった。

 てことは、本公演ホアキンの気持ち悪さって、ベニーが原因なのか!!
 目からウロコ。

 ベニーって芸風キモイとか思ってたけど、ほんとにキモイんだー。きゃっほう。

 そしてさらに、ホアキンと、ベニーが好きだ(笑)。

 ホアキンがイサアクにノックアウトされたのって、文字通りイサアクにボコられたときよね? ね?(笑)
 もともと好きで特別扱いしてたけど、それまでは本気じゃないっていうか、いちおー大人だし社会人だしひと目もあるしブレーキかかってたけど。
 あそこで全部、はずれちゃったのよね? 逸脱しちゃったのよね?

 イサアクに殴られて、うれしそうに上着脱いで、そこまでやってなお完璧に殴り倒された、あのときよね?

 ハートまでノックアウト☆ されたのよね?

 キモイ。
 キモイわ、ホアキン!!(笑)

 ちょっと、どうしてくれよう。ときめくわ。

 とにかくイサアクに絡みたくて、モニカ@ねねちゃんは恋敵で大嫌いで、モニカに夢中なイサアクが許せなくて。
 それでイサアクのストーカーやって、港で待ち伏せして、無理心中謀ったのよね?

 キモイ。
 キモイわ、ホアキン!!(笑)
 イサアク大変! 大迷惑!

 イサアク朴念仁だから、回りくどいことしても伝わらないよー。
 言葉で伝えなきゃダメだよ、ホアキン。


 オープニングとエンディング、取り壊されるクラブにイサアクを手紙で呼び出したのって、ホアキンだと思った。

 ジョゼ@すずみんってことになってるけど、変なんだよね。
 イサアクやモニカの現住所や生活を知っていて、ふたりを引き合わせるために匿名で手紙を書くキャラクタに、ジョゼはそぐわない。
 だってジョゼは、もともとイサアクの友人だし、モニカも仕事仲間だ。
 住まいを知れば実際に会いに行くことも電話で話すこともできる。ジョゼの性格なら、そうしている。
 匿名の手紙を出すなんて変なことはせず、手紙で呼び出すにしろ自分の名前は書くだろう。匿名の怪文書につられてわざわざ十何年後にイサアクとモニカが駆けつけてくる(しかも同じ日の同じ時間に)なんて、不確実すぎる。
 それよりもジョゼが「思い出の場所が取り壊される前に、会って一杯やりたい」と書く方が自然。それならイサアクもやってくるだろうし、それほど親しくなかったモニカには「同窓会をやる」と書けばいいだけだし、前もってふたりの出欠も確認できるし。
 ジョゼなら、そうする。
 アンジェリータ@れみちゃんでもそうだし、クラブの仲間たちの誰かでもそうだ。

 匿名の手紙で呼び出すしかなかったのは、自分の名前を書いたらまず来てくれないとわかっている者……ふたりの敵、だった者だけだ。

 すずみんが退団でなければ、手紙の差出人はホアキンだったんじゃないのかなあ。

 政変で、それまで体制側だった者は急転直下、いろいろ大変だったろう、それでもイサアクへの愛を胸に(笑)なんとか生き延びたホアキン。
 マリポーサの花は送らないけれど、蛇の道は蛇、人様の個人情報調べるのは任せろ!な男だからこそ、イサアクのその後もずっと見守ってきたんだわ。

 泣かせるわホアキン。
 キモイわホアキン。

 いつかキミがしあわせになれる日を、祈っているよ。
 イサアクが振り向いてくれるとイイネ。



 イサアク×ホアキンもちらりと考えたんですが、楽しそうですな。
 ホアキンはあの調子でニヤニヤしながら甲高い声で愛を告げるのよ。イサアクに銃口を向けて。
 イサアク的には「ハァ??」でしかない。やってることと言ってること違いすぎないか? 俺をアイシテルなら、なんで銃口向けるんだよ?ってなもん。
 でもホアキン的には、それがいちばんしっくりくる愛の告白。

 ……って、そんなふたり、そんな物語。

コメント

日記内を検索