バックアップはマメにしましょうってことだな。
 失うときは一瞬で、ここ2年半ほどの画像データを消失した。
 自分でちまちま撮っていたデジカメ写真、1000枚ほどと、いろいろ加工しては楽しんでいた、フォトショ関係。

 120ギガほどぶっ壊れたんだが、パソコン工房に持ち込んで、9割方サルベージしてもらえた。
 無理だったのが、上記画像関連データ。

 猫の写真がほぼ全滅したのが痛い。
 1000枚のうち、たぶん800枚は猫写真だった(笑)。
 うちにやって来て3年半。そのうちの大半。

 最後の方は、お別れの写真も、いっぱい撮っていた。
 元気だった、最後の写真。
 2度と動かない、横たわったままの写真。
 霊園での、最後のお別れ写真。

 それらをみんな、失ったことは、大きかった。

 ウチにやって来て、そして、あっという間にいなくなってしまった。
 いたときの証、いろんな姿を留めた写真も、一緒になくなってしまった。

 不思議でしょうがない。
 今、あの子が「いない」ということ。
 なにもかも、消えてしまったということ。


 デジカメ写真と言ったけれど、わたしはカメラを持っていないので、それは携帯のカメラを指す。
 博多遠征のとき、デジカメデータがパンクしかけているSDカードをPCに挿したまま、忘れて旅立った。
 博多座で掲げられているという、巨大な『フットルース』ポスターを、牧師様の写真を撮るぞと意気込んでいたのに、……ちょっ、カード入ってねーよ携帯、保存先が本体だけだと解像度落とさないと保存できねーよ。

 この博多遠征、最初から最後までいろいろやらかしまくって、とってもしょぼんというか笑うしかない、だったけど、そのうちのひとつ、メモリーカード忘れ。

 解像度ショボくても、とりあえず撮っておくか。

 そーやって帰宅したらさ、PCのHDDが死んでたんだわ。
 遠征前にPCへ移したデータからなにから、みんな。


 みんなに置いてゆかれ、途方に暮れる感じ。
 大切にしたもの、しあわせだった記憶、それらがみんな消えてしまって、猫のいた、ふたりでしあわせだった思い出まで消えて、なんなんだこれ。
 せめて思い出くらい、残してくれよ。

 その、ぼーぜんとしたところに。

 空っぽのデジカメデータ、残っているのは博多で撮った牧師様。
 カードを忘れたから携帯本体に保存、それゆえに難を逃れたっちゅーか、まあそれとはちょっと違うけど、ニュアンス的にそんな感じの。

 ぴょんと跳び上がっている、スカシた牧師様が、おかしいやら、切ないやら。

 なにもかも失って、涙も出ない……つーに、牧師様見てたら、泣けてきた。
 泣けて泣けて。
 いなくなった子の名前呼んで、悪態ついて早く戻って来いって、生まれ変わっても黄泉がえりでも乗りうつりでもなんでもいいから戻って来いって、泣いて怒って泣いて。

 何度も眺める。

 「君の魂が救われんことを。」

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