両思いの舞台。@逆転裁判3 検事マイルズ・エッジワース
 なんだか、日にちの感覚がおかしいなあ、と思った。
 弟から『逆転検事』のソフト借りて、プレイするつもり満々だった。
 公演は1月だから、まだまだ先だわ、そのうちプレイしなきゃ、うん、まだ時間はある、観劇するまでにやればいいんだもん、まだ時間は……。

 あれ?

 ソフトを一度もゲーム機に差し込まないまま、気がついたら初日の幕が開いてますがな。
 あれえええ?

 まだまだ先だって、マジに思いこんでいた。
 月組の『ベルばら』がはじまってなお、「ともちんDC? まだまだ大丈夫、まだ先だもーん」と、思っていた。
 あれえええ?

 わたし、なんか日にち感覚おかしくなってる?
 初日まであと1ヶ月は余裕であるキモチだった。
 ……1ヶ月後て、『BJ』はじまってるじゃん。つか、『BJ』まであと何週間?! ひえええ。


 観に行ける日程がなくて、かなりじたばたしましたが、無事に観劇できました、『逆転裁判3 検事マイルズ・エッジワース』

 絶対ほしかったエッジワース@ともちんキューピーもget。

 梅芸公演のコスチュームキューピーはお約束だけど、期待はずれになることが多いんだもん。
 たとえば去年の『フットルース』キューピー。
 主人公レンの衣装を付けたキューピーとか、ボーモント高校の制服を着たキューピーなら目の色変えて入手したけど、実際は舞台と無関係なモノだった。
 『フットルース』といえば音楽、だから♪型の帽子をかぶったキューピー……って、バカにしてる。
 まったく無関係な姿をしたキューピーに『フットルース』と書いた台紙を付けて「『フットルース』オリジナルキューピー、全5種類。衣装が5色あるから集めてね!」……盛大に萎えて、集める気、皆無でした。
 ポスターの5人組キューピーを作ってくれたら、全種類コンプして、その上牧師様だけは複数集めたこと請け合い! 梅芸のカモになって大枚はたいたのになー。あのキューピーじゃ、購買意欲萎え萎えですよ。
 カラーバンドのように、出演者たちが色を選んでいたり、なにかしら関係しているならともかく……。
 梅芸がスベった瞬間。

 先日のらんとむコンサートでもオリジナルキューピーを作っていたけれど、あれも実際の舞台とどの程度関係があったのか。
 ポスターそのままの衣装を着ているとか、ブロードウェイ場面のトム@らんとむだとわかるキューピーだとかなら、テンション上がったのに。
 スーツ姿のキューピー、ってだけ。

 『フットルース』までひどいのは例外としても、いちおーは公演イメージで作られていることは、まあなんとかわかる……てのが、梅芸のオリジナルキューピー、という認識。

 そんななかで、『逆転裁判3』キューピーの、クオリティの高さよ。

 エッジワース(御剣)だって、ひとめでわかるじゃん。
 ともちんの役だって、ひとめでわかるじゃん。

 タカラヅカ関係ないゲームのファンにも、もちろんタカラヅカファンにも、とてもキャッチーな特典だと思う。

 カプコンさんが全面協力してくれてるんだろうなあ。ゲームの御剣とともちんエッジワースのコラボステッカーとか、すごく愉快。
 コラボものって、双方の理解と協力が必須だと思う。
 劇団が平身低頭して偉大なる作品を原作として使わせていただく、原作側は劇団を見下し、文句は付けるけれど協力はしない、とかゆー態度だったら、そのコラボ公演は盛り上がらないだろうな。
 『ベルサイユのばら』がタカラヅカで盛り上がっているのは、原作者との二人三脚ぶりも要因のひとつだろうし。

 1タカラヅカファンとして、別ジャンルの会社がタカラヅカを理解して、「一緒に盛り上げよう!」としてくれている、その姿勢が見えるのはうれしい。
 多くの原作モノは、原作を使っているだけで、原作者や版権側は静観してるもんなー。や、もちろんそれでいいし、タカラヅカの大半は原作モノなんだから、原作者に出張られ過ぎても大変なことになると思うけど。
 ただ、今をときめく「ゲーム」というジャンルとのコラボが、双方両思いって感じなのがうれしいなと。

 『逆転裁判』シリーズはこれで3作目。
 それはもちろん、過去2作のキャスト、スタッフの力あってのことだろう。
 ハードがどれだけ高スペックでも、魅力的なソフトがなければ消費者は動かない。
 劇団やカプコンだけ盛り上がっても、観客やファンに受け入れられなければ、最初の1作で終わっていただろう。
 スズキケイはすごーくいい仕事をしたし、ナルホドくん……フェニックス・ライト@らんとむはじめ、宙組のみんなも素晴らしかった。
 彼らの功績があってこそ、今ここに3作目が、我らがともちん主演で『逆転裁判3』が堂々上演されるんだ。

 こんなにかわいい御剣キューピーが出来ちゃったりするんだ。

 そのことがうれしく、誇らしく、客席に着いた。

 今回ゲームはやってないけど、『逆裁』の世界観はわかっているし。なによりエッジワースというキャラクタを知っているし。
 予備知識ないけど、なにしろスズキケイだから難解なモノなんか作るわけないし。
 わくわくと観劇しました。



 ……期待が、大きすぎたかもな。

 けっこーしょぼんなキモチになりました……けどそれは、わたし個人の問題。

 コラボ作品として、よい出来であり、良い公演だと思います。
 コアなヅカヲタよりも、やっぱ広くいろんな人にお勧めな作品だと思う。
「タカラヅカの実力を見ろ!」とドヤ顔して勧めたいわ。この再現力の高さ、異文化を飲み込む度量の広さ。

 カプコンHPに、エッジワース@ともちがどーんと載っていて遜色ない、そのことにわくわくする。

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