行動と逃避。@ロミオとジュリエット
2013年6月23日 タカラヅカ 星組再演『ロミオとジュリエット』Bバージョン、ベンヴォーリオ@ベニーとマーキューシオ@みっきーを語る。あくまでもわたし目線、わたしだけの勝手なな思い込み。
「親友」という美しい名前でくくって誤魔化していた、依存関係のふたり。
ベンヴォーリオとマーキューシオ。
その関係はロミオ@れおんの裏切りで崩れ、マーキューシオは失った居場所、存在を懸けて破壊・破滅衝動に身を任せ、「親友」たちの腕の中である意味しあわせに死んでゆく。
哀れなのは、ベンヴォーリオだ。
いびつな関係だった、いずれ壊れることは予感していた……それが実際に、壊れた。
ベンヴォーリオはその関係を修復出来なかった。
修復のための努力は出来たろうし、修復したいのだという気持ちを表すことはできただろう。でも彼は、しなかった。なにも。
そのことが、余計にマーキューシオを追い詰めた。
ベンヴォーリオがなにかしら発信していたなら、マーキューシオは破壊衝動に走らず、結果死ぬこともなかったのではないか。
『ロミジュリ』においてのベンヴォーリオの直接的な罪は、ロミオにジュリエットの死を伝えたこと、「余計なことをした」に、尽きるのだと思う。粗忽者という設定も、この勇み足に結びつく。
細かいことは置いておいて、ベンヴォーリオという登場人物の最大の役割は「ロミオにジュリエットの死を伝える」ということ。こいつさえ余計なことをしなければ、ロミオもジュリエットも死なずにすんだのに。
「余計なことをした」……それが、『ロミオとジュリエット』におけるベンヴォーリオ。
だけど。
このベニヴォーリオの罪は、「ナニもしなかった」ことにあると思う。
ベンヴォーリオは、ナニもしなかった。
幼なじみのロミオともマーキューシオとも、きちんとした友情を築いてこなかった。表面だけで取り繕っていた。
ジュリエットを愛したロミオと、真正面から向き合わなかった。話し合わなかった。
ロミオに裏切られた……のなら、同じ立場であるはずのマーキューシオと話し合うなりするべきなのに、しなかった。
ティボルトにケンカを売るマーキューシオを止めなかった。
ベンヴォーリオが意志を持って「行動」していたら、悲劇は起こらなかった。
ロミオともマーキューシオとも違い、ベンヴォーリオは「行動できる」ポジションにいると思うのね。
だから「ナニもしなかった」ことが目立つ。痛い。
たぶん最初から彼は、ヴェローナにも自分自身にも疑問があるんだろう。だからなにかっちゅーと逡巡しちゃって、動けない。
そして「ナニもしなかった」ことをいちばん知っているのは、そして悔やんでいるのは、ベンヴォーリオ自身。
マーキューシオを殺し、ロミオを殺した。
誰もベンヴォーリオを責めない、彼が殺したとは想っていない。
でも、ベンヴォーリオだけは知っている。
親友たちを殺したのは、自分だと。
知っていて、口をつぐみ、ただ泣き濡れている。
マーキューシオがティボルトにケンカを売っているとき離れたところで立ち尽くしていて、ロミオがティボルトを殺して逃げたあとはモンタギュー夫人@花愛さんのところへ泣きつきに行ってるし、そのまま膝を付いてヘタレてるし。
自分ではナニも出来ない子どものように。誰か助けて。……罪悪感と後悔は、誰にも助けてもらえないのにね。
霊廟では子どものように泣き崩れているし、やっぱりモンタギュー夫人の歌声にすがっているようだし。夫人はママのようなものかな。「過保護な母親だ」と嗤っていたくせに、いざとなったらママの膝にすがる。
でもきっと、ママだって君を救えないよ?
生き残ったベンヴォーリオがどうなるのか、知りたいと思う。
息子を失ったモンタギューママと疑似親子ごっこしそうで、不健全で楽しいなソレ。
マーキューシオという依存相手を失ったあと、モンタギューママに依存するようになったら、またしても「人」という字を作るようになったら、すごく楽しいな。や、間違った人、好物なので!
ついでにロミオへの潜在的な憎しみとか、マーキューシオへの苛立ちとか、今の自分を守るために過去をどんどんどす黒く埋めていったら、なお素敵。
モンタギュートリオが純粋な親友同士に見えない、ロミオは別次元にいるし、ベンヴォーリオもマーキューシオもゆがみを抱えているしで、それがすごく魅力的。
てゆーかベンヴォーリオもマーキューシオもすげえ可哀想で、ぎりぎりのところで毛を逆立てて笑っている感じが好み過ぎる(笑)。
カップリング的にはベン×マーかなあ。マーさん右側だよなあ。たぶんマーさんはすごく孤独で、それを埋めたくて、ずっとずっとあがいてるんだろうなあ。
みっきーの持つ個性だよな、キレた笑いを浮かべてていても「哀しく」見えるのは。
でもってわたし、ヘタレ攻大好きだし。弱くてずるい攻、そんな攻に惚れてる受……という救いのないカップル、フィクションの中では大好物です。
時間があればなんか書きたいわ……(笑)。
ちょっとベニヴォーリオとミッキューシオでいろいろ夢が広がっています……萌えるわーこのふたり!
「親友」という美しい名前でくくって誤魔化していた、依存関係のふたり。
ベンヴォーリオとマーキューシオ。
その関係はロミオ@れおんの裏切りで崩れ、マーキューシオは失った居場所、存在を懸けて破壊・破滅衝動に身を任せ、「親友」たちの腕の中である意味しあわせに死んでゆく。
哀れなのは、ベンヴォーリオだ。
いびつな関係だった、いずれ壊れることは予感していた……それが実際に、壊れた。
ベンヴォーリオはその関係を修復出来なかった。
修復のための努力は出来たろうし、修復したいのだという気持ちを表すことはできただろう。でも彼は、しなかった。なにも。
そのことが、余計にマーキューシオを追い詰めた。
ベンヴォーリオがなにかしら発信していたなら、マーキューシオは破壊衝動に走らず、結果死ぬこともなかったのではないか。
『ロミジュリ』においてのベンヴォーリオの直接的な罪は、ロミオにジュリエットの死を伝えたこと、「余計なことをした」に、尽きるのだと思う。粗忽者という設定も、この勇み足に結びつく。
細かいことは置いておいて、ベンヴォーリオという登場人物の最大の役割は「ロミオにジュリエットの死を伝える」ということ。こいつさえ余計なことをしなければ、ロミオもジュリエットも死なずにすんだのに。
「余計なことをした」……それが、『ロミオとジュリエット』におけるベンヴォーリオ。
だけど。
このベニヴォーリオの罪は、「ナニもしなかった」ことにあると思う。
ベンヴォーリオは、ナニもしなかった。
幼なじみのロミオともマーキューシオとも、きちんとした友情を築いてこなかった。表面だけで取り繕っていた。
ジュリエットを愛したロミオと、真正面から向き合わなかった。話し合わなかった。
ロミオに裏切られた……のなら、同じ立場であるはずのマーキューシオと話し合うなりするべきなのに、しなかった。
ティボルトにケンカを売るマーキューシオを止めなかった。
ベンヴォーリオが意志を持って「行動」していたら、悲劇は起こらなかった。
ロミオともマーキューシオとも違い、ベンヴォーリオは「行動できる」ポジションにいると思うのね。
だから「ナニもしなかった」ことが目立つ。痛い。
たぶん最初から彼は、ヴェローナにも自分自身にも疑問があるんだろう。だからなにかっちゅーと逡巡しちゃって、動けない。
そして「ナニもしなかった」ことをいちばん知っているのは、そして悔やんでいるのは、ベンヴォーリオ自身。
マーキューシオを殺し、ロミオを殺した。
誰もベンヴォーリオを責めない、彼が殺したとは想っていない。
でも、ベンヴォーリオだけは知っている。
親友たちを殺したのは、自分だと。
知っていて、口をつぐみ、ただ泣き濡れている。
マーキューシオがティボルトにケンカを売っているとき離れたところで立ち尽くしていて、ロミオがティボルトを殺して逃げたあとはモンタギュー夫人@花愛さんのところへ泣きつきに行ってるし、そのまま膝を付いてヘタレてるし。
自分ではナニも出来ない子どものように。誰か助けて。……罪悪感と後悔は、誰にも助けてもらえないのにね。
霊廟では子どものように泣き崩れているし、やっぱりモンタギュー夫人の歌声にすがっているようだし。夫人はママのようなものかな。「過保護な母親だ」と嗤っていたくせに、いざとなったらママの膝にすがる。
でもきっと、ママだって君を救えないよ?
生き残ったベンヴォーリオがどうなるのか、知りたいと思う。
息子を失ったモンタギューママと疑似親子ごっこしそうで、不健全で楽しいなソレ。
マーキューシオという依存相手を失ったあと、モンタギューママに依存するようになったら、またしても「人」という字を作るようになったら、すごく楽しいな。や、間違った人、好物なので!
ついでにロミオへの潜在的な憎しみとか、マーキューシオへの苛立ちとか、今の自分を守るために過去をどんどんどす黒く埋めていったら、なお素敵。
モンタギュートリオが純粋な親友同士に見えない、ロミオは別次元にいるし、ベンヴォーリオもマーキューシオもゆがみを抱えているしで、それがすごく魅力的。
てゆーかベンヴォーリオもマーキューシオもすげえ可哀想で、ぎりぎりのところで毛を逆立てて笑っている感じが好み過ぎる(笑)。
カップリング的にはベン×マーかなあ。マーさん右側だよなあ。たぶんマーさんはすごく孤独で、それを埋めたくて、ずっとずっとあがいてるんだろうなあ。
みっきーの持つ個性だよな、キレた笑いを浮かべてていても「哀しく」見えるのは。
でもってわたし、ヘタレ攻大好きだし。弱くてずるい攻、そんな攻に惚れてる受……という救いのないカップル、フィクションの中では大好物です。
時間があればなんか書きたいわ……(笑)。
ちょっとベニヴォーリオとミッキューシオでいろいろ夢が広がっています……萌えるわーこのふたり!
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