今度こそ最後だ『白夜の誓い ―グスタフIII世、誇り高き王の戦い―』の感想。

 イザベル@うららちゃん、歌うまくなってる?
 彼女が歌い出すとはらはらするんだけど、はらはらしたままなんとか終了、握った拳を解いて汗をぬぐった、ってそんな観劇姿勢(笑)。
 未亡人で社交界軽視のインテリ、という設定はとても彼女に合っている。

 うららちゃんを見ると、「美貌と華はイコールではない」ということが、よくわかる。
 彼女は美人なんだけど、なんとも華がない。地味というか、暗いというか。
 そのためわたしは、彼女がピックアップされた役でないと、どこにいるかわからなくなってしまう。
 脇を眺めるのが好きだから、背景の女の子たちを順番にオペラグラスで眺めていって、あらこんなところにキレイな子が、と思ってよく見たらうららちゃんだった、ということが未だにある。

 トップになる前はみりおんのこともよくわからなくなっていたので、今の宙組のトップ娘役と2番手娘役が同じタイプの美人さんなんだなあと感慨深く思う。顔立ちはまったくチガウし、単に「美人」という視点でもタイプがチガウ……でも、舞台人としては同じカテゴリだと思う。
 単体で見るときれいなんだけど、舞台ではあまり映えない人たち。
 同じ地味美女なら、技術のあるみりおんがトップ娘役なのは納得。また、みりおんは経験を得て、真ん中らしい見せ方ができるようになってきてるしなあ。やっぱ経験大事。ソフィア@みりおんの登場シーンとか、いいもんなー。

 うららちゃんはいずれトップ娘役になるのかな。
 美貌でナニも出来ないトップ娘役というと、檀ちゃんを思い出すけど、うららちゃんは檀ちゃん以上に不自由なところが多いからなあ。
 檀ちゃんはなんつってもハッタリがあったからなー。どんだけナニも出来なくても、「ワタシがトップ娘役ですがナニか?!!」ってな鼻息の荒さっつーか、広大なハコに負けない押し出しの良さがあった。
 うららちゃんも、そういうトップ娘役になるのかなー。

 いろんなスターがいていいと思うので、うららちゃんの持つ暗さや地味さが、活きる配置になればいいなと思う。
 彼女の持つ美しさと気品は、大人の物語を求める世代にはハマると思うし。

 得意な役をやる場合は、あの美しい風情だけで説得力になるもんな。
 今回はうららちゃんの寂しげな美貌が、いい感じにマッチしてました。
 鼻スキーのわたしは、うらら様の鼻が大好きだー(笑)。


 でもってこの芝居。ポスター掲載のスター以外の印象が薄いというか、ほぼナイのは、どーしたもんだか。
 わたしが組担じゃないせいかもしれんが、あまりにしどころのない植爺芝居っぷり……。

 専科管理職以外で印象に残った男役は、りんきらのみ。
 前半はどこにいたのかわかんないけども(モブに混ざってるのは見つけたけど、役としては?)、後半ヲヅキ氏を口説くところで巧さをどーんと見せつけてくれた。
 てゆーか、説得力という点で、ヲヅキさんとりんきらってこの芝居の双璧かと。や、専科さんは別モノとして。
 すっしーはうまいというより予定調和というか、役割に対してこうだよなという、安定した仕事っぷり。

 娘役ではなんつってもせーこちゃんの貫禄と存在感、声の良さ。

 ……って、よーするにわたしが雪担なだけかもしれん。
 すっしー、ヲヅキ、せーこ、りんきらって、要するに雪組……。
 雪組芝居に慣れているから、そこに反応して「いいわ」と言っているだけなのかもしんないね。彼らがもうすっかり宙組だとしても、勝手になにかしら遺伝子を感じて。


 しかし、他の人をろくに見つけられなかったのが残念。見つけられない……見られない、かな。
 たぶんきっと、なにかしらいい芝居はしてるんだろうけれど、自然に目に入ってくる、ということがなかった。
 真ん中だけ観て終わってしまった感じ。
 一通り周囲を見回して点呼をしているんだけど、あっきー、りくに気づいたのも中盤だったし、愛ちゃんに至っては一度も見つけられなかった。
 2階とはいえS席センターにいたのになー。観やすい席だったはずなのに。
 ヅカ力が落ちてるわ。

 何度か観劇予定なので、見つけられなかった子たちは、今後の楽しみにしよう。新公もあるしなっ。

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