これぞ「タカラヅカ」!!@風の次郎吉
2015年1月5日 タカラヅカ 雪組公演に肩を落としたまま、行ってきました花組ドラマシティ公演『風の次郎吉―大江戸夜飛翔―』!!
チケットまったく持ってないので、サバキでGETしました! 幸運感謝! みっちゃん主演公演って昔からチケ難過ぎて困る。
楽しかったーー!!
本拠地宝塚大劇場で満たされなかった「タカラヅカが観たい!!」ハートを、これでもかと満たしてもらえました。
ああ、やっぱタカラヅカっていいなあ。タカラヅカ好きだなあ。
場所はドラマシティだし、主演は花組組子じゃないけれど、トップスターを中心に2番手、3番手ががっつり食いつき支え、かわいい娘役たちが華を競う、実に気持ちのいいタカラヅカっぷりでした。
ストーリーは他愛ない。
人気者の鳶の次郎吉@みっちゃんには、秘密があった。実は彼こそが、町で大人気の義賊・鼠小僧だった……と、表も裏も人気者のヒーローが主人公。
その鼠小僧にニセモノ現る。殺人事件の犯人が鼠小僧で、しかも友人が濡れ衣を着せられて捕まった。次郎吉は真犯人捜しをはじめる。
そこに謎の浪人・金四郎@あきら、次郎吉を追う女目明しのあやめ@べーちゃん、次郎吉を親の仇と付け狙う手妻遣いの幸@仙名さん、気のいいカンチガイ暴走娘@きらりが加わって、どったんばったん。
一目で悪役だとわかる商人@ふみか、同心石川@Pちゃんと、悪の魅力の男衆@カレーくん。
いわゆる「お約束」てんこ盛り、時代劇パロディとジェンヌの「ハマリ役」っぷりを楽しむ「スター」のキャラクタを楽しむ作品。
芝居というよりも、ショー寄りの作り。
いやあ、雪組公演観たあとだから、ってのも大きいと思う。
『ルパン三世 ―王妃の首飾りを追え!―』を観て「これタカラヅカぢゃない、タカラヅカが観たい」と思ったハートを、「これぞタカラヅカ!!」「とことんタカラヅカ!!」な『風の次郎吉』が満たしてくれた。
『ファンシー・ガイ!』を観て、「ジェンヌの無駄遣い、ジェンヌの個性も魅力もガン無視、スターをくすぶらせる演出オンパレードで萎えるよ助けて!」と思ったハートを、「これぞアテ書き! スターの魅力爆発!」「こんな××が見たかった!」な『風の次郎吉』が満たしてくれた。
気持ちいい~~。
欲しいモノを差し出してくれるって、こんなに気持ちいいことなんだな。
つか、座付き作家なんだから、なんでいつもコレが出来ないんだ??
や、もちろん、いつもこんなドタバタ作品だけやってればいいわけでもないし、アテ書きだけじゃ観客もあきるだろうけど。
今回の『風の次郎吉』は、実にうまく機能しているなと思う。
最初にあるのは、キャラクタ。
ストーリーは、言い訳程度。個々の登場人物の個性を活かすためのネタでしかない。
キャラクタをどう魅力的にするか。どんなことをすればわくわくするか。それだけを考えてつなぎあわせたら、こんな話になりました、てな。
もちろんそれがまかり通るためには、主役に圧倒的な力が必要。
子どもだましのようなストーリー、くだらないお笑いやアニメ的な小手先のネタなどを、「盛り上げるための芸」にまで昇華する実力と牽引力が必要。
同じ脚本演出で、実力皆無の人がやったら、どんだけ寒々しいことになったか……想像するだけでこわいよ?
みっちゃんだから、成り立った。
彼の実力と、真ん中力ゆえ。
みっちゃんは存在が派手というか、うるさい。際立つ歌唱力もだけど、なんつっても「声」がいい。話すだけでとても目立つ。
そして、芝居は弱い。つか、ぶっちゃけかなりの舞台クラッシャーだと思う。
こういう人は、脇に置いておくと面倒だ。存在が派手でうるさい、でも芝居はいまいち、って。つか、芝居巧者なら脇でうるさいほど目立たない。
彼は、真ん中に置くべきだ。
みっちゃんが真ん中で、好きなだけ派手に盛り上がってよくて、そして苦手な芝居部分は他愛ないモノなので繊細さは要求されず、ショー的なスピード感と盛り上がりで終始する。
ってコレ、マジみっちゃん向き。
美貌だけがタカラヅカじゃないし、華でもない。
みっちゃんの持つ色彩の濃さ、存在輪郭の派手さは、まぎれもなく「タカラヅカ」だ。
真ん中が圧倒的な力を持つ、客席にいて真ん中にぎゅいーんと惹きつけられる、それを体感するのは快感だ。
そして、2番手のあきらが、タカラヅカ的な美貌を添える。
主役にないものを補える2番手最強!!
あきらかっけーー!!
みっちゃんの芸風は、ほんとのとこタカラヅカ的じゃない。だからこそ、彼を活かすにはより「タカラヅカ」な仕掛けのある作品と、「タカラヅカ」なキャストが必須。
あきらは各スキルはあまり高くない、つーか微妙なんだけど、「タカラヅカ」としての強み、一見しただけであそこに美形がいる!!と思わせるビジュアルを持っている。
実力のみっちゃんと、美形のあきらっすよ。この並び最強。
そこへ絡む女の子たち。
ストーリーがあるのは仙名さんで、ふつーにヒロイン立てて書くならこっちが正ヒロインでしょうな。
べーちゃんの役は一歩下がるというか、きらりがやったお嬢様役と同格の、魅力的なにぎやかしキャラ。
でも、なにがどういうことなのか、ヒロインしぼらずWヒロインとなったので、べー&ゆきが同格の描かれ方になってる。
なんにせよ、どっちもかわいい。
歌ウマみっちゃんに、歌ウマ仙名さんを絡めて、って、なんて耳福な配置。
カレーくんもカッコイイし、出番が少なくても「あっ、あれは?」とその美貌と華が光る。番手が低いときにこそ目立つ華に本物感が漂う。
マイティもいい役だなあ(笑)。や、キャラ違いなんだけど、あえてこのキャラ、この役割、てのがイイ。
そして究極のタソ遣い……(笑)。
豪華な出演者を、その豪華さを利用して、豪華さを正しく発揮した作品って、実はあんましないよね?
大抵「せっかく豪華な出演者なのに無駄遣いして!」と言われているような。
成功例って、『カラマーゾフの兄弟』とか……? と考え、どっちもサイトーだ、と気づく。
サイトーくん、ごちゃごちゃした話書くの得意だよな(笑)。
みっちゃんは喋りがまったく勝先生まんまだし、作品自体が『JIN-仁-』に似ていることもあって、既視感ハンパない、『JIN-仁-』も別箱でこの尺でやってたらもうちょいマシだったのかなと遠い目をしつつ。
楽しかったーー!! タカラヅカっていいなっ!
チケットまったく持ってないので、サバキでGETしました! 幸運感謝! みっちゃん主演公演って昔からチケ難過ぎて困る。
楽しかったーー!!
本拠地宝塚大劇場で満たされなかった「タカラヅカが観たい!!」ハートを、これでもかと満たしてもらえました。
ああ、やっぱタカラヅカっていいなあ。タカラヅカ好きだなあ。
場所はドラマシティだし、主演は花組組子じゃないけれど、トップスターを中心に2番手、3番手ががっつり食いつき支え、かわいい娘役たちが華を競う、実に気持ちのいいタカラヅカっぷりでした。
ストーリーは他愛ない。
人気者の鳶の次郎吉@みっちゃんには、秘密があった。実は彼こそが、町で大人気の義賊・鼠小僧だった……と、表も裏も人気者のヒーローが主人公。
その鼠小僧にニセモノ現る。殺人事件の犯人が鼠小僧で、しかも友人が濡れ衣を着せられて捕まった。次郎吉は真犯人捜しをはじめる。
そこに謎の浪人・金四郎@あきら、次郎吉を追う女目明しのあやめ@べーちゃん、次郎吉を親の仇と付け狙う手妻遣いの幸@仙名さん、気のいいカンチガイ暴走娘@きらりが加わって、どったんばったん。
一目で悪役だとわかる商人@ふみか、同心石川@Pちゃんと、悪の魅力の男衆@カレーくん。
いわゆる「お約束」てんこ盛り、時代劇パロディとジェンヌの「ハマリ役」っぷりを楽しむ「スター」のキャラクタを楽しむ作品。
芝居というよりも、ショー寄りの作り。
いやあ、雪組公演観たあとだから、ってのも大きいと思う。
『ルパン三世 ―王妃の首飾りを追え!―』を観て「これタカラヅカぢゃない、タカラヅカが観たい」と思ったハートを、「これぞタカラヅカ!!」「とことんタカラヅカ!!」な『風の次郎吉』が満たしてくれた。
『ファンシー・ガイ!』を観て、「ジェンヌの無駄遣い、ジェンヌの個性も魅力もガン無視、スターをくすぶらせる演出オンパレードで萎えるよ助けて!」と思ったハートを、「これぞアテ書き! スターの魅力爆発!」「こんな××が見たかった!」な『風の次郎吉』が満たしてくれた。
気持ちいい~~。
欲しいモノを差し出してくれるって、こんなに気持ちいいことなんだな。
つか、座付き作家なんだから、なんでいつもコレが出来ないんだ??
や、もちろん、いつもこんなドタバタ作品だけやってればいいわけでもないし、アテ書きだけじゃ観客もあきるだろうけど。
今回の『風の次郎吉』は、実にうまく機能しているなと思う。
最初にあるのは、キャラクタ。
ストーリーは、言い訳程度。個々の登場人物の個性を活かすためのネタでしかない。
キャラクタをどう魅力的にするか。どんなことをすればわくわくするか。それだけを考えてつなぎあわせたら、こんな話になりました、てな。
もちろんそれがまかり通るためには、主役に圧倒的な力が必要。
子どもだましのようなストーリー、くだらないお笑いやアニメ的な小手先のネタなどを、「盛り上げるための芸」にまで昇華する実力と牽引力が必要。
同じ脚本演出で、実力皆無の人がやったら、どんだけ寒々しいことになったか……想像するだけでこわいよ?
みっちゃんだから、成り立った。
彼の実力と、真ん中力ゆえ。
みっちゃんは存在が派手というか、うるさい。際立つ歌唱力もだけど、なんつっても「声」がいい。話すだけでとても目立つ。
そして、芝居は弱い。つか、ぶっちゃけかなりの舞台クラッシャーだと思う。
こういう人は、脇に置いておくと面倒だ。存在が派手でうるさい、でも芝居はいまいち、って。つか、芝居巧者なら脇でうるさいほど目立たない。
彼は、真ん中に置くべきだ。
みっちゃんが真ん中で、好きなだけ派手に盛り上がってよくて、そして苦手な芝居部分は他愛ないモノなので繊細さは要求されず、ショー的なスピード感と盛り上がりで終始する。
ってコレ、マジみっちゃん向き。
美貌だけがタカラヅカじゃないし、華でもない。
みっちゃんの持つ色彩の濃さ、存在輪郭の派手さは、まぎれもなく「タカラヅカ」だ。
真ん中が圧倒的な力を持つ、客席にいて真ん中にぎゅいーんと惹きつけられる、それを体感するのは快感だ。
そして、2番手のあきらが、タカラヅカ的な美貌を添える。
主役にないものを補える2番手最強!!
あきらかっけーー!!
みっちゃんの芸風は、ほんとのとこタカラヅカ的じゃない。だからこそ、彼を活かすにはより「タカラヅカ」な仕掛けのある作品と、「タカラヅカ」なキャストが必須。
あきらは各スキルはあまり高くない、つーか微妙なんだけど、「タカラヅカ」としての強み、一見しただけであそこに美形がいる!!と思わせるビジュアルを持っている。
実力のみっちゃんと、美形のあきらっすよ。この並び最強。
そこへ絡む女の子たち。
ストーリーがあるのは仙名さんで、ふつーにヒロイン立てて書くならこっちが正ヒロインでしょうな。
べーちゃんの役は一歩下がるというか、きらりがやったお嬢様役と同格の、魅力的なにぎやかしキャラ。
でも、なにがどういうことなのか、ヒロインしぼらずWヒロインとなったので、べー&ゆきが同格の描かれ方になってる。
なんにせよ、どっちもかわいい。
歌ウマみっちゃんに、歌ウマ仙名さんを絡めて、って、なんて耳福な配置。
カレーくんもカッコイイし、出番が少なくても「あっ、あれは?」とその美貌と華が光る。番手が低いときにこそ目立つ華に本物感が漂う。
マイティもいい役だなあ(笑)。や、キャラ違いなんだけど、あえてこのキャラ、この役割、てのがイイ。
そして究極のタソ遣い……(笑)。
豪華な出演者を、その豪華さを利用して、豪華さを正しく発揮した作品って、実はあんましないよね?
大抵「せっかく豪華な出演者なのに無駄遣いして!」と言われているような。
成功例って、『カラマーゾフの兄弟』とか……? と考え、どっちもサイトーだ、と気づく。
サイトーくん、ごちゃごちゃした話書くの得意だよな(笑)。
みっちゃんは喋りがまったく勝先生まんまだし、作品自体が『JIN-仁-』に似ていることもあって、既視感ハンパない、『JIN-仁-』も別箱でこの尺でやってたらもうちょいマシだったのかなと遠い目をしつつ。
楽しかったーー!! タカラヅカっていいなっ!
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