三木先生への不満は多々あれど、やっぱ人員配置の謎は気になるところだな。
 ともみんへの餞が「耽美ホモ」、ともちぎのサービス場面が「耽美ホモ」という、キャラクタ無視っぷりが憤懣ものであることは、言うまでもなく。
 偏った出番、偏った扱い、見た目の立ち位置だけ花を持たせているのに、実際はぞんざいな扱いをしていることも、不快。

 しかし、『ファンシー・ガイ!』における、最大の人員配置の謎って、カメラマン@翼くんじゃないの?

 ちぎ・ともみん・だいもん、この3人はショー全体通して大体セットで使われている。
 オープニング、第1場面、第2場面、中詰め、第3場面、フィナーレという構成で、3人が出ない場面はひとつだけ。あとはちぎみゆ場面をのぞいていつも3人セット。……変な構成。

 その変な構成の唯一の3人が出ない場面にて。

 唯一の単独役名あり・台詞ありが、翼くん。

 なんじゃそりゃあ??

 オープニングが終わって、さあ次の場面はどうかしら、と期待した観客の前に、翼くんひとり現れる。喋る。
 ……えーとこれ、スターの役目、だよね?

 他にも同じような子が現れて喋るのかと思いきや、翼くんのみ。

 『エリザベート』でいうところのルキーニ。狂言回しで客席いじり、アドリブを交えながらその場面を外側からつかず離れずいじる。

 わたしは翼くんスキーなので、うれしい。
 翼くんは出来る子、もっともっと使って欲しい、常々そう思っている。
 だから彼が活躍するのはうれしい。
 また、実際彼はとてもよくやっている。口跡よく通る声、若手男役らしいさわやかな姿。口上が終わればスタンドプレイはせず、脇で楽しそうに務めに励んでいる。
 実力なしの子ならともかく、組ファン以外に認知されてない脇の実力者のひとりだ、突然の大役でも見事にこなしている。

 出来ていることと、わたしが好きなことは、ともかく。
 何故、この子なの?

 実力のみで選ぶとしても、彼以上にうまい子はふつーに複数いる。
 そして、ふつー、実力のみでは選ばれない。タカラヅカはスターシステムがあるためだ。
 実力ONLYなら、あの子とかあの人とかあのお方とか数え切れないお歴々が、ピンスポあびてソロ歌ってたり、新公主演したり、トップスターになってたり、してないでしょう宝塚歌劇100年間。

 翼くんがこれからトップ路線に乗り、爆上げがはじまる……というのなら、この扱いもわかるんだけど。
 その気配は、微塵もない。
 (ちなみに翼くんは新公で組長さん・専科さん系の役をやる人です。路線系の役はついてません。今回はまなはるさんの役です)

 まあわたしは、翼くんが路線スターになってくれてもぜんぜんいいんだけどさー、実力あるしかわいいし。素顔はファニー系でも、舞台では小顔で手足長くてきれいだもん。
 でも劇団、そんな気さらさらないよね?

 だからほんと謎。

 これまでの雪組を観てきて、人事事情も考えて、ふつーその役、ホタテじゃね?

 この公演で卒業する中堅スター。代役とは言え、大劇場本公演でまるまる1公演、銀橋でナレーションしたりもしている実力派。
 声と滑舌の良さは定評あり。キャラ的には美形よりも三枚目、味のある個性派枠。

 ホタテじゃなかったら、まなはるとか。あのあたりの立ち位置・キャラの子がやりそうな役。

 ミキティ、翼くんお気に入りなのか……。
 じゃあどうしてアーサーはあんな扱いだったんだ。
 ……って、いやその、ぜんぜん関係ない話なんだけど、わたしの中で翼くんとアーサーは同じカテゴリにいるもんで。
 脇の歌ウマさん、実力派、顔立ちはファニーだけど、男役としてのスタイル良し、てな。
 ミキティの『カノン』において、アーサーの扱いはそりゃあひどいもんじゃった……この公演で卒業する中堅、新公で3番手くらいまでの役付はあった人に対して、餞別ナシどころか退団者ピックアップ場面からはずしたりとか、出番自体ほとんどなしだったり、なんか恨みでもあるのかっつーくらい、ひどい扱いだった。
 あのテのタイプが嫌いなんじゃないのか……。
 アーサーだけでなく、他の人たちも偏った使い方をしていたので、ミキティの人員配置能力には大いに疑問を持ったもんじゃった。

 や、アーサー云々はただの言いがかりです、それと今回は無関係。
 わかってる。わたしが勝手に記憶を結びつけているだけで。

 でもほんと、なんで翼くん?


 翼くんスキーのわたしは、おいしくありがたく、食いついてるけど。
 あの場面、翼くんオペラで追いかけてるけど。
 はー、かわいい。

 しかし、わからん。

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