『1789-バスティーユの恋人たち-』のダントン@コマを観て思う。

 『ロミオとジュリエット』で、男役のコマが観たかった!

 雪組の『ロミジュリ』で、コマは乳母役だった。フィナーレでは、トップスター・キムくんの相手役のひとりとして、美女として踊っていた。
 コマつんの乳母は大好きだし、泣かせてもらった。それ以外を思いつかないくらい、雪組『ロミジュリ』本編はあのまんまが最高だった。(夢華さんジュリエットは不要、フィナーレもおかしいと思ってる。キムみみデュエダンが観たかった!!)

 それでいてなお、思う。
 もしもコマつんが乳母役じゃなかったら。

 モンタギューの男とか、キャピュレットの男とかをやっていたら。
 男役として、ハンサムな青年役として、あの哀しく美しい世界に生きていたなら。

 どんなコマくんが見られただろう。

 めっちゃ好みだったんじゃないか?

 わたしはコマつんの暗い、ゆがんだ役が好きだ。
 三枚目もうまいよ、かわいいよ、それは知ってるよ。でもねでもね、コマつんの真骨頂は毒のある役だと思ってるの!
 生まれたときから憎む敵がいる、あの哀しい世界で、あたりまえに憎しみと暴力を日常としたコマつん……って、想像しただけでたぎるわ……!
 どんだけ美しく、そしてヤヴァいものを見せてくれただろう……!!

 狂気という点では、モンタギューよりキャピュレットかなあ。
 ティボルト@ヲヅキに心酔してる若者とか、いいんじゃないかなあ。
 孤独な猛牛ティボルトを、一歩下がったところから見つめてる小柄な美青年。
 キャピュレットの男たちって、ティボルトに敬語で話すのよね。ティボルトにとって対等な仲間じゃないのよね。だからこそティボルトは孤独なぼっち男で、取りまきはいても友だちはいないのよね。
 コマももちろん立ち位置は取りまきのひとりで、ティボルトからはろくに顧みられてない。
 コマが一方的に、心酔しているの。ティボルトのためならなんでもしちゃうぜ!な男なの。
 あ、コマつんはクールビューティーね。ティボルト命でも、傍目には冷めて見える。なにも語らずデレることなく、行動だけが過激。
 ティボルトに愛されることより、盾になって死ぬことによろこびを感じるような。

 だからこそ、ティボルトを失った後の復讐燃え上がりぶりが冷たく、苛烈で。

 ……てなドリームがこう、すばばばばっ、とわたしの中を……!!
 ヲヅキ×コマって、『青い鳥を捜して』以来の萌えですわよね!(笑)

 あああ、観たかったなー。コマのキャピュレットの男。
 美しかったろうな、エロかったろうな。
 そして、哀しかったろうな。

 ダントンさんが、強くカッコイイのに、どこか哀しく見えるように。
 コマくんの持つ「毒」「ゆがみ」は、哀しみや切なさを彷彿とさせる。
 そこがいいのよ~~。


 と、今さら詮なきことをつらつら語る。
 過去ばかり見る、後ろ向きな年寄りですから。

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