『A-EN』ARI VERSION初日観劇。

 1幕『PROM LESSON』オープニングにちょーテンション上がった!
 あーさ版とは違う意味で。

 あーさ版そのままやるのかなと思うじゃん。漠然と。
 そしたら、確かに同じなんだけど、男女逆転キターーッ!
 あーさ版で男子生徒たち+あーさだったダンスナンバーが、全員女子+くらげちゃんになってるーー!!
 きゃーっ、女の子かわいい、かわいい!

 あーさ版が、「トップスターあーさ」という方程式で作られているわけよ。
 それをそのままくらげちゃんに置き換えると、「トップスターくらげちゃん」になるの。
 娘役という日陰の存在が、ばーーんと太陽の下に躍り出ましたー!
 楽しいーー。

 女の子たちが、女の子であることを武器に、とびきりキュートに歌い踊る様がたまらん。
 そしてくらげちゃんの納得の主役力。
 経験値の差が大きく出てる、美少女たちのセンターで踊るの納得!

 このままくらげちゃん主役でやってくれてもよかったのになあ(笑)。女の子主役の少女マンガ、バウワークショップのどさくさでなら、ちょっとやってくれてもアリだと思うけどなあ。

 暁くん版は、あーさ版のパロディ的な作り方。先にあーさ版がある、という前提で作られている。だからあーさポジションのくらげちゃんの比重が、通常のヅカヒロインより大きい。
 おかげで安心して観ることが出来た。やっぱうまいわ。大劇場本公演でヒロイン経験済みだもんなー、今さらバウワークショップぐらい、なんでもないよなー。

 芝居での比重が高いから、ショーでもそうかと思ったら、ソレはなかった。
 ショーは暁くんによる暁くんのためのショー。そりゃそうだよな。
 納得はするけれど、ちょっと残念でもある。
 くらげちゃんは芝居よりショーが弱い印象だし、娘役は男役以上にショーでの「スター」経験を得にくい。こういう場を借りて、訓練しておいた方がいいのにな。

 反対に、こんな絶好の機会がありながら、くらげちゃんにショーのセンターを勤めさせないことに、彼女のトップ就任予定の遠さを感じた。

 ののすみもみゆちゃんも、バウでショー公演の真ん中経験者だもんな。男役主演のふりをしながら、フタを開けてみると彼女たちの真ん中修行公演だったという。
 だいもんセンター期待していたわたしは、けっこうがっくり来てたわよねえ、当時……(笑)。また、みやちゃん単独を期待していたら、相手役としてがっつりスター枠にみゆちゃんがいて、その分みやちゃんが割り食ってて、そこでもちょっと肩を落としてたっけ……。89期ってそんな扱い。

 暁くんはそんな扱い受けるわけないから、そりゃ「トップ娘役」ポジションの女の子は置かないわ……。女の子は取っかえ引っかえ、男役に女装させたり自分が女役やったり、全部持ってくよね。
 や、この公演は暁くんを盛り立てるためにあるのだから、それでいいと思う。彼にはたくさん経験を積んで、ぜひいい男になって欲しい。

 くらげちゃんのツンデレ美少女はいいんだけど、彼女のきつい・硬い持ち味が、良くも悪くも出ていたなと。
 背中に定規入ってるイメージ? コメディやっててなお、ゆるくはならない頑なさ。
 もっと柔軟になれば、輝きも増すだろうな。


 2番手はアリエル@暁くんのライバルキャラ、コリン@れんこん。
 破綻のナイ人なんだが、こーゆー無茶振り系だと、沈むなあ。破裂する芸風じゃないし、すべりもしないので、予定調和的に収束する。
 彼はシリアスの方がいいなあ……。コメディだとしても、ギャグコメじゃなく、正統派に芝居で笑わせる系の方がいいと思った。
 あと、個人的に。彼にはみょーな色気があると思っているので、ソレを活かせる役が見たかったなあああ。って、この世界観じゃそんな役存在しないけどさ。

 その相手役、サンドリーヌ様@さくらちゃんは、とりあえず派手だ(笑)。こちらがガツンと来る分れんこんさらに不利。
 くらげちゃんが硬質で、さくらちゃんは骨太。かきんかきん音がしそうな戦いだな、すごいよ月娘。

 ステラ@真愛さんはうまくてきれいな人なのに、何故にこうも輪郭を深く刻むのが苦手なんだろう。
 やわらかい色ややさしい色を出すのは得意でも、今回のようなイロモノキャラだとなんか足りない気がする。
 や、芝居は好みの問題なので、わたしにそう思えるだけなんだけど。
 うまいだけに、もどかしい。

 3番手抜擢の英かおとくんは、芝居もショーもよくやっていたなと。破綻ナイのは助かる。や、劇団は抜擢だけして実力については目をつぶる、てなことを今まで平気でしてきたから。それを見せられる客の立場は関係なく。
 お芝居は元気で跳ねる直前のゴムマリみたい。「これから」を感じさせるの。役割があるから勝手に跳ねないで止まってるけど、跳ねるだけの弾力あるよこれは、と思わせる感じ。
 ダンスもよく動いてた。スタイルいいねー。
 顔が好みでないために今のところ琴線に触れることがないんだが、今後月組で活躍するはずだから、注目します。
 もうひとりの抜擢組、礼華はるくんも同じ。学年からすれば破綻なくよくやってる。でも顔が好みでないために今のところは静観。
 こっから技術が上がりビジュアルが磨かれ、個性が見えてくると魅力がわかるようになるんだろう。
 今は「認識した」ということで。

 暁くん版も、女の子たちがかわいかったなあ。
 制服女子最強! 女の子たちの小芝居眺めてるだけで楽しめるわー。
 ヒロインの親友ちゃん@かのんちゃんもかわいかった。ああいう「女の子同士」のふつーの友情っていいよね。ヅカではナニ気にめずらしい。

 完全イロモノのクレア先生@くれあちゃんとサム先生@有瀬くんは……ごめん、わたしにはちょっと痛々しくてつらかった。ほんとごめん。
 脚本の問題っす。
 あーさ版でも思ったけど、ほんとつらいわ、教師の恋愛コント。笑えるけど、あんな笑いをわたしはタカラヅカで求めてない。
 もっとまともにやってくれればよかったのに。

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