2019年3月24日 東宝星組『霧深きエルベのほとり』『ESTRELLAS~星たち~』千秋楽
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 『20世紀号に乗って』初日観劇。

 難しい作品を、真ん中が実力で成立させている、という印象だった。

 ヒロインのリリー@真彩ちゃん。
 相変わらずかわいくて歌ウマ、安心出来る自慢のトップ娘役。

 とはいえ、真彩ちゃんは今回芝居弱いかなと思った。
 初日だからってのはあると思うけど、「やること」に振り回されちゃってる。
 こう思うことはめずらしい……っていうか、真彩ちゃんに関してははじめてじゃないかな? いつも期待通りの仕事をしてくれる人だから。
 や、今回ももちろん良い仕事してる。うまいわ~、技術あるってすごいわ~。この作品、トップコンビがうまくないと悲惨なことになる作りだもん、よくぞこんだけ見事にやってのけてくれるよな!
 そんだけいいものを見せてくれている、その上での感想。
 まだ足りない、まだ上があるはず。他の人ならそんなこと思わない、求めない。真彩ちゃんだからこそだ。
「真彩希帆はタカラヅカの宝」ってのが、わたしの周囲で交わされている合言葉なんだけど(笑)、宝物だと思っている上で、さらにゼイタクを言う。芝居がんばれ~。
 出来る人にはさらにもっと!を求めてしまうもの。観客は貪欲なのだ。

 今回、ほんと難しい役だけどさ。
 物語の中心、ある意味だいもん以上の比重の役。だからこそ。

 にしても今回の真彩ちゃんのビジュアルが好みだ。
 わたしはこういう記号的な美女が好き。
 大スターリリーとして登場したときの、マスコミに囲まれてる姿が好き過ぎる。いかにも「大女優」「絶世の美女」って所作が。
 カメラの前で取るポーズがどれも素敵でガン見してる。
 きゃー、女豹ポーズ~~、ステキ~~。


 ところで咲ちゃんがかわいすぎるんですが。
 この人、この間までキャリエールだったのよね?
 この間まで、と言えばエリック@だいもんもだけど、壊れ方は咲ちゃんの方がひどい(笑)。

 いやあ、違和感なく咲ちゃんだわ~。
 キャリエールで咲ちゃん落ちした友人が、キャリエールの片鱗もないこのアホアホ美男子を「素の彩風咲奈さんにしか見えないんですが」と言いつつ目をハートにしていたから、誰が見ても咲ちゃんらしい役で、それでもって、すげえかわいいんだわ。

 思うんだけど、この役をやって観客からとことん笑われることが、咲ちゃんの魅力であり、才能だって。
 主人公の恋敵であり、仕事上での障害でもある役。アホでカンチガイした二枚目。敵として主人公の前に立ちふさがるけど、実際のところ物の数にも入れてもらえず、三銃士からもヒロインからもスルーされ、ひとり空回りしてギャーギャー言ってるだけ。
 空回ってるだけだから、ドアに挟まれたり壁に激突したり、「いたた」ばっか言ってる。

 この役が、かわいくなかったら、相当うざい。
 かわいいから許されている。
 許されているから、この役の咲ちゃんはカワイイのだ。三段論法(笑)。

 そして、いちばん重要なことは、この役が「痛め付けられても可哀想に見えない」こと!

 一生懸命で空回って痛い目にあってなにひとつ報われない。
 この役が「可哀想」に見えたら、主人公とヒロインが「ひどいやつ」になってしまう!

 どんだけ踏みつけられても可哀想じゃない、むしろ気持ちよく笑われてしまう、この陽性の持ち味。これって絶対才能。
 たとえばれいことかだったら痛々しく見えてしまうと思う。(れいこ氏はそこが魅力でもある)

 咲ちゃんいいわぁ。
 踏んだら「きゅーー!」って鳴るぬいぐるみみたい。「きゅーー!」って鳴らすために、わざと踏むの。
「お茶会の抽選で、咲ちゃんをドアにはさむ権利とか賞品にあればいいのに」「当たった人が咲ちゃんをドアに挟むの」「絶対見たい、かわいい!」てな話で盛り上がったんですが、ガチなファンはどうだろう?

 わたしは、ブルースは美味しい役だと思う。ご贔屓がこの役だったら萌え狂って通ってると思う(笑)。
 つか咲ちゃんこれ、ファン増えるよね?
 ストーリーと関係なくブルース見て笑ってる人たちいるもの、笑い声聞こえるもの。

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