『PR×PRince』についてあれこれ。

 わたしは古いヅカヲタで、そのうえ年寄りなのでアタマが固い。新しいモノを受け入れられない。
 だからこの作品も当然、好きじゃない。
 これってヅカヲタの考える妄想配役とか二次創作の域を出ないよね、深夜のアイドルドラマだよね、カチコチの石頭年寄りヅカヲタがそんなもん好きなわけないじゃん。

 と言いつつもキライじゃない。キライになれない。
 ……のはたぶん。わたしコレ小説書けるわー、と思うからだろう。

 この作品、舞台よりも文字の方が馴染みがいい気がする。
 ギャグの応酬も、わたしふつーに書きそうだわ、普段から。
 や、ほんとうに書けるかどうかではなく(素人の戯言ですそんなもん!)、わたしが書きそう、と思えてしまうところがミソ。

 だからなー、とてもじゃないけど嫌えないんだよなー。やだわー(笑)。


 ひとこちゃんがキラキラ王子様で(ダメっことオレ様両方網羅)、あやなちゃんがナルシスト王子様で、彩海くんが体育会系王子様で。
 彼らがアイドルユニットとしてデビューして歌い踊るとか。
 それぞれの王子様に合わせたヒロインのキャラ立て、ヲタクなパパママ、達者なかのゆり老、ドロンジョ様的典型悪役ありちゃん、クールビューティひーこ、そしてなんといっても台詞ナッシングのレオ様の使い方。
 いちいち、「あー、わかるーー!」が詰まってる。

 彩海くんの筋肉キャラのみ違和感っちゃ違和感だが、彼のはしこそうなところは脳筋キャラに発展可能だと思うのでOK。『どうぶつの森』の一人称オイラの子みたいなかわいさだわ。素朴が行き過ぎておバカだけど善良さにきゅんとなる感じ。
 むしろ、彼にショタキャラを振らなかったことを評価したい。

 ヅカヲタが作った二次創作っぽいだけに、変に親近感ある。
 困った(笑)。

 そして、二次創作っぽいだけに、うすっぺらくてびびる。
 ひとこ、あやなという、ドラマを作れる美形ふたり使って、このぺらさかと。

 「あるある」で笑いを取るより、ふたりにがっつり芝居させてほしかった。

 個人的に「ひとこ主演! あやなちゃん2番手!」で浮かれていた私は、あやなちゃんの役にがっくり肩を落としたのでした……。
 ヴァレンティン@あやなって、かわいいだけの役やん。
 そりゃかわいかったけどさー、けどさー。
 『20世紀号に乗って』の咲ちゃんといい、「いてもいなくても支障なし、かわいいだけの2番手役」はつまんないわー。やっぱ主演と2番手はがっつり絡んで欲しい!


 レオ様が美しすぎた……。
 ほんと顔好き。横顔最強。
 本編でひとことも喋らないのはいいけど、フィナーレで数小節でも声出すと思ってたよ……彼の学年と立ち位置考えたら終始無音はありえねーかと。


 で、主演のひとこちゃんは「さすが!!」としか言いようがない。
 よくぞこの脚本で、世界まとめて演じきったなと。
 重ねてきた経験は伊達じゃない、きれいでうまくて力尽くで真ん中示して。

 金髪似合う、マジ王子様。
 アニメやゲームから抜け出してきたような人だわ……。


 それからやっぱ、みちるちゃんのうまさが際立っていた。
 蟲愛づる姫君……なつかしいな「堤中納言物語」、学生時代にレポート書いたなー、とか関係ことを思いつつ。
 活き活きとキャラ造形、キュートだし、ヒロインとして場慣れしているしで、存在感強い。

 りさちゃんの使い方うまい。芝居出来ない美女はうまく使わなきゃ。
 きれいで魅力的。あやな×りさが大好物なのでうれしい。


 ヒロインの潤花ちゃんは、なにゆえのあの髪型?
 場面が変わろうと服が替わろうと、基本デコ全開ひっつめ髪で魅力減。潤花ちゃんにはもっと似合う髪型があるだろうに……演出家指示?
 乙女ゲーのヒロインらしい無味無臭さ。
 素の潤花ちゃんはかわいい。だけどお芝居でかわいさを出すところまで至ってない。素のかわいらしさを保ちつつお芝居をする、ということが出来ないんだと思う。
 もったいない。
 もうちょいで変わりそうなのになあ。

 潤花ちゃんというと、ショーで「かわいい子がいる!」と目について、笑顔がマジかわいくて癒やし系で……なのに芝居になると輝きがにぶる気がする。
 素の輝きを、自在に放てるようになってくれ。今のままだともったいない。

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