まあ要するに、みんなかわいいんですけど。@PR×PRince
2019年3月31日 タカラヅカ 『PR×PRince』についてあれこれ。
わたしは古いヅカヲタで、そのうえ年寄りなのでアタマが固い。新しいモノを受け入れられない。
だからこの作品も当然、好きじゃない。
これってヅカヲタの考える妄想配役とか二次創作の域を出ないよね、深夜のアイドルドラマだよね、カチコチの石頭年寄りヅカヲタがそんなもん好きなわけないじゃん。
と言いつつもキライじゃない。キライになれない。
……のはたぶん。わたしコレ小説書けるわー、と思うからだろう。
この作品、舞台よりも文字の方が馴染みがいい気がする。
ギャグの応酬も、わたしふつーに書きそうだわ、普段から。
や、ほんとうに書けるかどうかではなく(素人の戯言ですそんなもん!)、わたしが書きそう、と思えてしまうところがミソ。
だからなー、とてもじゃないけど嫌えないんだよなー。やだわー(笑)。
ひとこちゃんがキラキラ王子様で(ダメっことオレ様両方網羅)、あやなちゃんがナルシスト王子様で、彩海くんが体育会系王子様で。
彼らがアイドルユニットとしてデビューして歌い踊るとか。
それぞれの王子様に合わせたヒロインのキャラ立て、ヲタクなパパママ、達者なかのゆり老、ドロンジョ様的典型悪役ありちゃん、クールビューティひーこ、そしてなんといっても台詞ナッシングのレオ様の使い方。
いちいち、「あー、わかるーー!」が詰まってる。
彩海くんの筋肉キャラのみ違和感っちゃ違和感だが、彼のはしこそうなところは脳筋キャラに発展可能だと思うのでOK。『どうぶつの森』の一人称オイラの子みたいなかわいさだわ。素朴が行き過ぎておバカだけど善良さにきゅんとなる感じ。
むしろ、彼にショタキャラを振らなかったことを評価したい。
ヅカヲタが作った二次創作っぽいだけに、変に親近感ある。
困った(笑)。
そして、二次創作っぽいだけに、うすっぺらくてびびる。
ひとこ、あやなという、ドラマを作れる美形ふたり使って、このぺらさかと。
「あるある」で笑いを取るより、ふたりにがっつり芝居させてほしかった。
個人的に「ひとこ主演! あやなちゃん2番手!」で浮かれていた私は、あやなちゃんの役にがっくり肩を落としたのでした……。
ヴァレンティン@あやなって、かわいいだけの役やん。
そりゃかわいかったけどさー、けどさー。
『20世紀号に乗って』の咲ちゃんといい、「いてもいなくても支障なし、かわいいだけの2番手役」はつまんないわー。やっぱ主演と2番手はがっつり絡んで欲しい!
レオ様が美しすぎた……。
ほんと顔好き。横顔最強。
本編でひとことも喋らないのはいいけど、フィナーレで数小節でも声出すと思ってたよ……彼の学年と立ち位置考えたら終始無音はありえねーかと。
で、主演のひとこちゃんは「さすが!!」としか言いようがない。
よくぞこの脚本で、世界まとめて演じきったなと。
重ねてきた経験は伊達じゃない、きれいでうまくて力尽くで真ん中示して。
金髪似合う、マジ王子様。
アニメやゲームから抜け出してきたような人だわ……。
それからやっぱ、みちるちゃんのうまさが際立っていた。
蟲愛づる姫君……なつかしいな「堤中納言物語」、学生時代にレポート書いたなー、とか関係ことを思いつつ。
活き活きとキャラ造形、キュートだし、ヒロインとして場慣れしているしで、存在感強い。
りさちゃんの使い方うまい。芝居出来ない美女はうまく使わなきゃ。
きれいで魅力的。あやな×りさが大好物なのでうれしい。
ヒロインの潤花ちゃんは、なにゆえのあの髪型?
場面が変わろうと服が替わろうと、基本デコ全開ひっつめ髪で魅力減。潤花ちゃんにはもっと似合う髪型があるだろうに……演出家指示?
乙女ゲーのヒロインらしい無味無臭さ。
素の潤花ちゃんはかわいい。だけどお芝居でかわいさを出すところまで至ってない。素のかわいらしさを保ちつつお芝居をする、ということが出来ないんだと思う。
もったいない。
もうちょいで変わりそうなのになあ。
潤花ちゃんというと、ショーで「かわいい子がいる!」と目について、笑顔がマジかわいくて癒やし系で……なのに芝居になると輝きがにぶる気がする。
素の輝きを、自在に放てるようになってくれ。今のままだともったいない。
わたしは古いヅカヲタで、そのうえ年寄りなのでアタマが固い。新しいモノを受け入れられない。
だからこの作品も当然、好きじゃない。
これってヅカヲタの考える妄想配役とか二次創作の域を出ないよね、深夜のアイドルドラマだよね、カチコチの石頭年寄りヅカヲタがそんなもん好きなわけないじゃん。
と言いつつもキライじゃない。キライになれない。
……のはたぶん。わたしコレ小説書けるわー、と思うからだろう。
この作品、舞台よりも文字の方が馴染みがいい気がする。
ギャグの応酬も、わたしふつーに書きそうだわ、普段から。
や、ほんとうに書けるかどうかではなく(素人の戯言ですそんなもん!)、わたしが書きそう、と思えてしまうところがミソ。
だからなー、とてもじゃないけど嫌えないんだよなー。やだわー(笑)。
ひとこちゃんがキラキラ王子様で(ダメっことオレ様両方網羅)、あやなちゃんがナルシスト王子様で、彩海くんが体育会系王子様で。
彼らがアイドルユニットとしてデビューして歌い踊るとか。
それぞれの王子様に合わせたヒロインのキャラ立て、ヲタクなパパママ、達者なかのゆり老、ドロンジョ様的典型悪役ありちゃん、クールビューティひーこ、そしてなんといっても台詞ナッシングのレオ様の使い方。
いちいち、「あー、わかるーー!」が詰まってる。
彩海くんの筋肉キャラのみ違和感っちゃ違和感だが、彼のはしこそうなところは脳筋キャラに発展可能だと思うのでOK。『どうぶつの森』の一人称オイラの子みたいなかわいさだわ。素朴が行き過ぎておバカだけど善良さにきゅんとなる感じ。
むしろ、彼にショタキャラを振らなかったことを評価したい。
ヅカヲタが作った二次創作っぽいだけに、変に親近感ある。
困った(笑)。
そして、二次創作っぽいだけに、うすっぺらくてびびる。
ひとこ、あやなという、ドラマを作れる美形ふたり使って、このぺらさかと。
「あるある」で笑いを取るより、ふたりにがっつり芝居させてほしかった。
個人的に「ひとこ主演! あやなちゃん2番手!」で浮かれていた私は、あやなちゃんの役にがっくり肩を落としたのでした……。
ヴァレンティン@あやなって、かわいいだけの役やん。
そりゃかわいかったけどさー、けどさー。
『20世紀号に乗って』の咲ちゃんといい、「いてもいなくても支障なし、かわいいだけの2番手役」はつまんないわー。やっぱ主演と2番手はがっつり絡んで欲しい!
レオ様が美しすぎた……。
ほんと顔好き。横顔最強。
本編でひとことも喋らないのはいいけど、フィナーレで数小節でも声出すと思ってたよ……彼の学年と立ち位置考えたら終始無音はありえねーかと。
で、主演のひとこちゃんは「さすが!!」としか言いようがない。
よくぞこの脚本で、世界まとめて演じきったなと。
重ねてきた経験は伊達じゃない、きれいでうまくて力尽くで真ん中示して。
金髪似合う、マジ王子様。
アニメやゲームから抜け出してきたような人だわ……。
それからやっぱ、みちるちゃんのうまさが際立っていた。
蟲愛づる姫君……なつかしいな「堤中納言物語」、学生時代にレポート書いたなー、とか関係ことを思いつつ。
活き活きとキャラ造形、キュートだし、ヒロインとして場慣れしているしで、存在感強い。
りさちゃんの使い方うまい。芝居出来ない美女はうまく使わなきゃ。
きれいで魅力的。あやな×りさが大好物なのでうれしい。
ヒロインの潤花ちゃんは、なにゆえのあの髪型?
場面が変わろうと服が替わろうと、基本デコ全開ひっつめ髪で魅力減。潤花ちゃんにはもっと似合う髪型があるだろうに……演出家指示?
乙女ゲーのヒロインらしい無味無臭さ。
素の潤花ちゃんはかわいい。だけどお芝居でかわいさを出すところまで至ってない。素のかわいらしさを保ちつつお芝居をする、ということが出来ないんだと思う。
もったいない。
もうちょいで変わりそうなのになあ。
潤花ちゃんというと、ショーで「かわいい子がいる!」と目について、笑顔がマジかわいくて癒やし系で……なのに芝居になると輝きがにぶる気がする。
素の輝きを、自在に放てるようになってくれ。今のままだともったいない。
点と線。@PR×PRince
2019年3月30日 タカラヅカ 若手スターのバウ主演って、どこに視点を当てて視るかで印象が変わるよね。
単純に、点だけを視る場合。
出演ジェンヌが魅力的に見える作品。
その1作だけかわいくてかっこよくてキュンキュンすればよし。
長い1本の線として視る場合。
出演ジェンヌの血肉になる作品。
盛り上がりはしなくても、今この学年、この立場でこの役、この作品をやることで未来が拓ける。過去現在未来と育成視点でときめくからよし。
どちらもアリだと思うから、正解を決めるわけじゃない。
もちろん、ジェンヌがかわいくてかっこよくてキュンキュンする上に、今この立場でこの役と作品をやることに意味がある作品だとベストだけど。
どっちかしかないなら、さて、どっちを取るかなあと。
今回の『PR×PRince』。
満を持してのひとこちゃん主演。
わずか研2で銀橋センターソロ登場という、華々しい新公デビューを飾ってから、ずーーーーっとずーーっと、「将来トップになります、ど真ん中路線スターです!!」と特別扱いをされ続けてきた期待の星。
研2から路線スターだからねー、今研8、もうじき研9って、雪ファンは足かけ7年、「トップ候補」としてのひとこを眺めてきているわけよ。
……長いわ。
さすがに長いわ。
タカラヅカのスター育成の問題点のひとつよね、「スター誕生!」してからトップになるまでが異様に長い、その長い期間ずーーっと同じ扱いだもんで、トップになる頃には観客がそのスターを見飽きている、という。
ひとこにしても、「なんかスター候補生キターーッ!」と鮮烈にデビューしたのに、「いきなり銀橋センターでソロ?! あれ誰よ、歌って踊って芝居してキラキラしてるよ、研2ってマジか?!」だったのに、そっからバウ主演まで7年かかるってなんだそりゃ。
トップになるにはあと5~7年はかかるだろうから、組ファンは14年間も同じスターを観ていることになる……そりゃ新鮮味なくなるわ。
今現在のひとこが飽きられてるという意味ではなくて。
今現在のひとこが大ブレイクしている超人気スターだったとしても、初バウ主演が路線デビューから7年後という事実に疑問を持っている、という話。
若手の「スター誕生!」プロデュースは必要だし(研2でこんなすごい役?!みたいな)、かといって、経験値が低いまま突然番手スターにしても軋轢生じまくりだし(たとえば研5で3番手にしたとして、他のスターが研10超えなのに、どうするよ?)、若くしてトップになったとして、2番手以下はどうなるの、基本トップより下級生が務めるのに(研9でトップだと、2番手研7、3番手研5とか、新公じゃんそんなの)……と、「ありえねー……(溜息)」でしかない。
だから現状、研2でデビューしても、研8や9まで番手も付かず、バウ主演もお預けだったりする。
そんなら研6~7でデビューして、研8~9でバウ主演して研10あたりで番手がつく、「脇役から路線になりましたコース」の方がいいのかな。
スター育成は悩ましいっすね。
って、話を戻す。
7年かけてよーーーーっやく回ってきたバウ主演が、『PR×PRince』っていうのは……どうなん?
点としては、いい作品かな。
かっこいいひとこ、かわいいひとこの両方を観られて、ひとこの魅力であるキラキラプリンス力を存分に発揮できた。
しかし、線で視ると。
今のひとこにコレ、必要か……?
ひとこならふつーに出来るだろう、もともと持ってるモノだけで勝負できてしまうだろう。
せっかくのバウ主演だ、ひとこが持ってない、無理目なあたりをチャレンジさせるべきだったんじゃあ? てな。
だだのライトヅカファンが上から目線で語るなですが。
7年も路線スターやり続けて、新公主演4回やって大きな役や重要な役もいろいろやってきて、肝心の主演がコレか。
新公主演したばかりの、経験不足の下級生主演、ならともかく。
路線スターとして7年分の経験値を積んでいる人にやらせる役でも作品でもないなと。
そういう観点により、ヅカヲタなわたしはどんだけひとこがかっこよかったとしても、この作品を手放しでは喜べなかった。
単純に、点だけを視る場合。
出演ジェンヌが魅力的に見える作品。
その1作だけかわいくてかっこよくてキュンキュンすればよし。
長い1本の線として視る場合。
出演ジェンヌの血肉になる作品。
盛り上がりはしなくても、今この学年、この立場でこの役、この作品をやることで未来が拓ける。過去現在未来と育成視点でときめくからよし。
どちらもアリだと思うから、正解を決めるわけじゃない。
もちろん、ジェンヌがかわいくてかっこよくてキュンキュンする上に、今この立場でこの役と作品をやることに意味がある作品だとベストだけど。
どっちかしかないなら、さて、どっちを取るかなあと。
今回の『PR×PRince』。
満を持してのひとこちゃん主演。
わずか研2で銀橋センターソロ登場という、華々しい新公デビューを飾ってから、ずーーーーっとずーーっと、「将来トップになります、ど真ん中路線スターです!!」と特別扱いをされ続けてきた期待の星。
研2から路線スターだからねー、今研8、もうじき研9って、雪ファンは足かけ7年、「トップ候補」としてのひとこを眺めてきているわけよ。
……長いわ。
さすがに長いわ。
タカラヅカのスター育成の問題点のひとつよね、「スター誕生!」してからトップになるまでが異様に長い、その長い期間ずーーっと同じ扱いだもんで、トップになる頃には観客がそのスターを見飽きている、という。
ひとこにしても、「なんかスター候補生キターーッ!」と鮮烈にデビューしたのに、「いきなり銀橋センターでソロ?! あれ誰よ、歌って踊って芝居してキラキラしてるよ、研2ってマジか?!」だったのに、そっからバウ主演まで7年かかるってなんだそりゃ。
トップになるにはあと5~7年はかかるだろうから、組ファンは14年間も同じスターを観ていることになる……そりゃ新鮮味なくなるわ。
今現在のひとこが飽きられてるという意味ではなくて。
今現在のひとこが大ブレイクしている超人気スターだったとしても、初バウ主演が路線デビューから7年後という事実に疑問を持っている、という話。
若手の「スター誕生!」プロデュースは必要だし(研2でこんなすごい役?!みたいな)、かといって、経験値が低いまま突然番手スターにしても軋轢生じまくりだし(たとえば研5で3番手にしたとして、他のスターが研10超えなのに、どうするよ?)、若くしてトップになったとして、2番手以下はどうなるの、基本トップより下級生が務めるのに(研9でトップだと、2番手研7、3番手研5とか、新公じゃんそんなの)……と、「ありえねー……(溜息)」でしかない。
だから現状、研2でデビューしても、研8や9まで番手も付かず、バウ主演もお預けだったりする。
そんなら研6~7でデビューして、研8~9でバウ主演して研10あたりで番手がつく、「脇役から路線になりましたコース」の方がいいのかな。
スター育成は悩ましいっすね。
って、話を戻す。
7年かけてよーーーーっやく回ってきたバウ主演が、『PR×PRince』っていうのは……どうなん?
点としては、いい作品かな。
かっこいいひとこ、かわいいひとこの両方を観られて、ひとこの魅力であるキラキラプリンス力を存分に発揮できた。
しかし、線で視ると。
今のひとこにコレ、必要か……?
ひとこならふつーに出来るだろう、もともと持ってるモノだけで勝負できてしまうだろう。
せっかくのバウ主演だ、ひとこが持ってない、無理目なあたりをチャレンジさせるべきだったんじゃあ? てな。
だだのライトヅカファンが上から目線で語るなですが。
7年も路線スターやり続けて、新公主演4回やって大きな役や重要な役もいろいろやってきて、肝心の主演がコレか。
新公主演したばかりの、経験不足の下級生主演、ならともかく。
路線スターとして7年分の経験値を積んでいる人にやらせる役でも作品でもないなと。
そういう観点により、ヅカヲタなわたしはどんだけひとこがかっこよかったとしても、この作品を手放しでは喜べなかった。
タカラヅカらしい、ではなく、タカラヅカをいじる、という。@PR×PRince
2019年3月29日 タカラヅカ 『PR×PRince』初日観劇。
作品の「新しさ」に困惑した、という話の続き。
まだ『PR×PRince』自体の話はしていない。
それ以前。
よくコレを「タカラヅカ」でやろうと思ったな!
『PR×PRince』は、タカラヅカの二次創作的というか、ファン同士で「**ちゃんってこんなの似合うよねー」「こうだったらウケる~」とか話している、その延長線上にある作りの作品。
ジェンヌをネタにして、都合良くキャラと設定を作って遊ぶような。
ヅカファン同士の雑談は楽しい。
でもソレは、なんの責任もないファン同士だから楽しいのであって。
そのノリのまま、実際に演出家が作品1本作って上演しちゃう、てのはなかなかすごい。
わたしが感心したのは、その「実際にやった」ということだ。
はじめて「タカラヅカ」作品を1本任されて。
タカラヅカが好きだから、とびきり「タカラヅカ」らしい作品を作るぞ! ではなくて。
タカラヅカが好きだから、「タカラヅカ」をいじって楽しい作品を作るぞ! であった、ということが。
わたしには、カルチャーショックだった。
古典とかラブロマンスとか悲劇とか、「タカラヅカ」ならではのタカラヅカらしい話ではなく。
深夜のアイドルドラマみたいな話を作る。
アイドルユニット全員出演、彼らがかわいいことをしていればそれでよし、スカステで言うとブリドリみたいなコンセプトのドラマ。
そうか、そういう時代になったか!
夢にも思わなかったので、ひたすらその事実に驚いた。
んで、困惑したのはソコなので、『PR×PRince』自体を下げているつもりはない。
ドラマフリークでやたらめったらドラマを見続けている身としては、このテのドラマにも免疫がある。
完全ファン向けの配信ドラマだと思えば、「あるある、知ってるわコレ」感ゆんゆん。
それはそれで、アリだと思う。
ギャグの応酬がほんと深夜ドラマ系だなと思う……パロディ要素の多さと自虐系というかセルフツッコミしつつ回していく感じが。
テレビドラマなら、カメラワークの助けを借りていくらでもテンポ良く回せたんだろうけど、舞台で、ナマで、しかもタカラジェンヌで、その上雪組で下級生メインでだ。
空回りぶりが切ない。
客席、もっと笑ってやれ……。
空気が温まってくんないと、やってる人たちつらいぞアレ……。
生徒がおっかなびっくりやっている感と、客席の「笑っていいの……?」感がパイ地のように重なり合って、なんとも微妙な空気でスタート。
イシダせんせの下品ギャグでもなければ、サイトーくんのやりすぎギャグでもない、現代のマンガやドラマ的なキャッチボール会話で笑わせるのね。
それはタカラヅカ以外のジャンルで慣れ親しんだモノだからわかるんだけど、なにしろここはタカラヅカなので、違和感パネェ。
また、雪っこたちがくそ真面目にソレをやってるんだわ……そこまで真面目に「面白い会話」をされてもな……もっと自然にやってくんないとな……。
初日だから、ジェンヌも観客も、勝手がわからなかったんだと思う。
回数を重ねれば、きっとギャグが正しく成立するんだろう。
観客が空気に乗り遅れるような、「新しい」ジャンルの作品だと思う。
そして、完全にファン向けパッケージ商品になっているので、出演ジェンヌのファンには楽しめる作品なんじゃないかな。
そもそもバウ公演はファンしか観ないわけだから、方向性は間違ってない。
や、わたしはいろいろ言いたいことがあるけど、それは置いておいて、『PR×PRince』はアリだと思う。
アリというか……そうだな、キライじゃない、が正しいかな、言葉の選択としては。
好きではないし、ご贔屓がコレで主演だったらアタマ抱えてると思うけど、キライじゃない、キライになれない。うなずける部分がいろいろある。
デビュー作には、そのクリエイターの「作家性」が凝縮されているという。
『PR×PRince』でデビューした町田菜花先生は、今後どんな作品を生み出していくんだろう。
それにしても、「タカラヅカ」ってすごいよな。
なんでも許すし、飲み込んでしまうんだ。
そうやって100年以上続いてきたんだ。
作品の「新しさ」に困惑した、という話の続き。
まだ『PR×PRince』自体の話はしていない。
それ以前。
よくコレを「タカラヅカ」でやろうと思ったな!
『PR×PRince』は、タカラヅカの二次創作的というか、ファン同士で「**ちゃんってこんなの似合うよねー」「こうだったらウケる~」とか話している、その延長線上にある作りの作品。
ジェンヌをネタにして、都合良くキャラと設定を作って遊ぶような。
ヅカファン同士の雑談は楽しい。
でもソレは、なんの責任もないファン同士だから楽しいのであって。
そのノリのまま、実際に演出家が作品1本作って上演しちゃう、てのはなかなかすごい。
わたしが感心したのは、その「実際にやった」ということだ。
はじめて「タカラヅカ」作品を1本任されて。
タカラヅカが好きだから、とびきり「タカラヅカ」らしい作品を作るぞ! ではなくて。
タカラヅカが好きだから、「タカラヅカ」をいじって楽しい作品を作るぞ! であった、ということが。
わたしには、カルチャーショックだった。
古典とかラブロマンスとか悲劇とか、「タカラヅカ」ならではのタカラヅカらしい話ではなく。
深夜のアイドルドラマみたいな話を作る。
アイドルユニット全員出演、彼らがかわいいことをしていればそれでよし、スカステで言うとブリドリみたいなコンセプトのドラマ。
そうか、そういう時代になったか!
夢にも思わなかったので、ひたすらその事実に驚いた。
んで、困惑したのはソコなので、『PR×PRince』自体を下げているつもりはない。
ドラマフリークでやたらめったらドラマを見続けている身としては、このテのドラマにも免疫がある。
完全ファン向けの配信ドラマだと思えば、「あるある、知ってるわコレ」感ゆんゆん。
それはそれで、アリだと思う。
ギャグの応酬がほんと深夜ドラマ系だなと思う……パロディ要素の多さと自虐系というかセルフツッコミしつつ回していく感じが。
テレビドラマなら、カメラワークの助けを借りていくらでもテンポ良く回せたんだろうけど、舞台で、ナマで、しかもタカラジェンヌで、その上雪組で下級生メインでだ。
空回りぶりが切ない。
客席、もっと笑ってやれ……。
空気が温まってくんないと、やってる人たちつらいぞアレ……。
生徒がおっかなびっくりやっている感と、客席の「笑っていいの……?」感がパイ地のように重なり合って、なんとも微妙な空気でスタート。
イシダせんせの下品ギャグでもなければ、サイトーくんのやりすぎギャグでもない、現代のマンガやドラマ的なキャッチボール会話で笑わせるのね。
それはタカラヅカ以外のジャンルで慣れ親しんだモノだからわかるんだけど、なにしろここはタカラヅカなので、違和感パネェ。
また、雪っこたちがくそ真面目にソレをやってるんだわ……そこまで真面目に「面白い会話」をされてもな……もっと自然にやってくんないとな……。
初日だから、ジェンヌも観客も、勝手がわからなかったんだと思う。
回数を重ねれば、きっとギャグが正しく成立するんだろう。
観客が空気に乗り遅れるような、「新しい」ジャンルの作品だと思う。
そして、完全にファン向けパッケージ商品になっているので、出演ジェンヌのファンには楽しめる作品なんじゃないかな。
そもそもバウ公演はファンしか観ないわけだから、方向性は間違ってない。
や、わたしはいろいろ言いたいことがあるけど、それは置いておいて、『PR×PRince』はアリだと思う。
アリというか……そうだな、キライじゃない、が正しいかな、言葉の選択としては。
好きではないし、ご贔屓がコレで主演だったらアタマ抱えてると思うけど、キライじゃない、キライになれない。うなずける部分がいろいろある。
デビュー作には、そのクリエイターの「作家性」が凝縮されているという。
『PR×PRince』でデビューした町田菜花先生は、今後どんな作品を生み出していくんだろう。
それにしても、「タカラヅカ」ってすごいよな。
なんでも許すし、飲み込んでしまうんだ。
そうやって100年以上続いてきたんだ。
時代は変わった。@PR×PRince
2019年3月28日 タカラヅカ 『PR×PRince』初日観劇。
相変わらず予備知識なし。
新人演出家のデビュー作品であることと、ラインアップ発表時にざーっとあらすじに目を通した印象がうっすら記憶にあるのみで、あらすじ自体もおぼえていない。
いかにも現代的な、若い女性が描きそうな物語だな、と思ったんだったかな。
演出家のデビューはいつだってわくわく。
ジェンヌの寿命は儚く短いけど、演出家は終身雇用、へたすりゃ定年も超えてアナザーワールドへ行くまでの、4~50年ものおつきあい覚悟。
数年のおつきあいのクラスメイトと、残りの人生ずっとつきあう親戚とかご近所さん、どっちが重い?
近しく思うのはクラスメイトの方で、親戚とかご近所さんは直接つきあうわけではないけど、ここにストレスあったら人生つらくなる。
さあ、生田くんとかウエクミとか、今後が楽しみになる先生がデビューしてくれるかなっ。
若い人が書きそうな話でデビューみたいだし、現代性とか若さとかは、大御所たちにはないスキルだもの、それだけでわくわく。
で。
で、実際観て。
本当に若い作品だ、と、びびった。
びびる……ぽかーんとした……とまどった……困惑した。
うん、困惑した、がいちばん近いか。
作品の善し悪し、好き嫌い以前。
何故コレを、「タカラヅカ」でやろうと思った?! てな疑問と。
コレを「タカラヅカ」でやってしまうことに疑問を持たない感性を持つ人が、タカラヅカの座付き作家としてデビューする、現実に。
困惑した。
幕間のわたしの感想第一声は、「時代は変わったなー」だった。
なんつーんだ、『ガンダム』を観て育った人が大人になって『ガンダム』を創る側になった、とか、そんな風に「時代は変わる」よね。
『ガンダム』が好きでずっと見てきたからこそ、ファン目線で新たな『ガンダム』を創っちゃうぞ的な。
そっかあ、タカラヅカもそういうところに来てるのか。
『ガンダム』どころじゃなく、ヅカの場合は2周3周してるもんな。
タカラヅカを観て育った人が「これぞタカラヅカ!」なものを創って、それを観て育った人がまたさらに「自分の思うタカラヅカ」を創って、それを観て育った人が……って。100年超えの歴史半端ナイ。
そうやって廻った結果が、今回の『PR×PRince』なんだろう。
観ながらデジャヴを感じた。
知ってる、コレあれだ、「名探偵SAGIRI」。
ヅカファンがタカラジェンヌを使って二次創作したミニドラマ。
友だち同士で「ちぎちゃんがアツい探偵で~~」「まっつがクールな謎の男で~~」とか、ジェンヌのイメージをネタに面白がってドラマ考えました、てな出来映えのヤツ。
や、「名探偵SAGIRI」はきゃびい脚本だったけど、出発点は「ファン目線での二次創作」よね?
タカラヅカを観ていたら、ジェンヌを使って遊びたくなる気持ちはわかる。
遊ぶというと言葉が悪いかもしれんが、要はアレだ、妄想配役。「〇組で『エリザベート』やるなら、ルキーニは誰々で~」とか、「**ちゃんのオスカル見たい~、アンドレは××ちゃんがいい~~」とか、ヅカファンが絶対おしゃべりのネタにするアレだ。
そのジェンヌ自身のキャラや立ち位置、周囲との関係性など、ファンならではの共通認識を使って、創作して楽しむ。
ヅカファンがふたり寄れば、そのテの話題は日常的に出る。日常だから意識しないし記憶にも残らないレベルで。
だから、「タカラヅカを好きで、タカラヅカの演出家になった」人も、「妄想配役」や「二次創作」はしているだろう、ふつうに。それがなければ座付きなんかやってられない、「この生徒にこんな作品をやらせたい」「この物語を是非あの生徒にやって欲しい」など、創作意欲の根源だから。
ソレは理解する。
が。
ファンの妄想配役や二次創作系の話を、本当にタカラヅカでやってしまう演出家が出るとは、思ってなかった。
すげえな。
時代はここまで来たか。
2周も3周もして、ここまで来たか。
えー、作品以前のスピリッツとかスタンスの話であって、作品自体の話ではありません。
作品というと『PR×PRince』単体に範囲が固定されて誤解の元かな。
じゃあ、作品ではなく、ジャンルというべき?
こんなジャンルを上演してしまう時代になったのか! と言う方が伝わるかな。
いやもお、新しいなマジで!
老人はロビーで困惑しきりだった(笑)。
相変わらず予備知識なし。
新人演出家のデビュー作品であることと、ラインアップ発表時にざーっとあらすじに目を通した印象がうっすら記憶にあるのみで、あらすじ自体もおぼえていない。
いかにも現代的な、若い女性が描きそうな物語だな、と思ったんだったかな。
演出家のデビューはいつだってわくわく。
ジェンヌの寿命は儚く短いけど、演出家は終身雇用、へたすりゃ定年も超えてアナザーワールドへ行くまでの、4~50年ものおつきあい覚悟。
数年のおつきあいのクラスメイトと、残りの人生ずっとつきあう親戚とかご近所さん、どっちが重い?
近しく思うのはクラスメイトの方で、親戚とかご近所さんは直接つきあうわけではないけど、ここにストレスあったら人生つらくなる。
さあ、生田くんとかウエクミとか、今後が楽しみになる先生がデビューしてくれるかなっ。
若い人が書きそうな話でデビューみたいだし、現代性とか若さとかは、大御所たちにはないスキルだもの、それだけでわくわく。
で。
で、実際観て。
本当に若い作品だ、と、びびった。
びびる……ぽかーんとした……とまどった……困惑した。
うん、困惑した、がいちばん近いか。
作品の善し悪し、好き嫌い以前。
何故コレを、「タカラヅカ」でやろうと思った?! てな疑問と。
コレを「タカラヅカ」でやってしまうことに疑問を持たない感性を持つ人が、タカラヅカの座付き作家としてデビューする、現実に。
困惑した。
幕間のわたしの感想第一声は、「時代は変わったなー」だった。
なんつーんだ、『ガンダム』を観て育った人が大人になって『ガンダム』を創る側になった、とか、そんな風に「時代は変わる」よね。
『ガンダム』が好きでずっと見てきたからこそ、ファン目線で新たな『ガンダム』を創っちゃうぞ的な。
そっかあ、タカラヅカもそういうところに来てるのか。
『ガンダム』どころじゃなく、ヅカの場合は2周3周してるもんな。
タカラヅカを観て育った人が「これぞタカラヅカ!」なものを創って、それを観て育った人がまたさらに「自分の思うタカラヅカ」を創って、それを観て育った人が……って。100年超えの歴史半端ナイ。
そうやって廻った結果が、今回の『PR×PRince』なんだろう。
観ながらデジャヴを感じた。
知ってる、コレあれだ、「名探偵SAGIRI」。
ヅカファンがタカラジェンヌを使って二次創作したミニドラマ。
友だち同士で「ちぎちゃんがアツい探偵で~~」「まっつがクールな謎の男で~~」とか、ジェンヌのイメージをネタに面白がってドラマ考えました、てな出来映えのヤツ。
や、「名探偵SAGIRI」はきゃびい脚本だったけど、出発点は「ファン目線での二次創作」よね?
タカラヅカを観ていたら、ジェンヌを使って遊びたくなる気持ちはわかる。
遊ぶというと言葉が悪いかもしれんが、要はアレだ、妄想配役。「〇組で『エリザベート』やるなら、ルキーニは誰々で~」とか、「**ちゃんのオスカル見たい~、アンドレは××ちゃんがいい~~」とか、ヅカファンが絶対おしゃべりのネタにするアレだ。
そのジェンヌ自身のキャラや立ち位置、周囲との関係性など、ファンならではの共通認識を使って、創作して楽しむ。
ヅカファンがふたり寄れば、そのテの話題は日常的に出る。日常だから意識しないし記憶にも残らないレベルで。
だから、「タカラヅカを好きで、タカラヅカの演出家になった」人も、「妄想配役」や「二次創作」はしているだろう、ふつうに。それがなければ座付きなんかやってられない、「この生徒にこんな作品をやらせたい」「この物語を是非あの生徒にやって欲しい」など、創作意欲の根源だから。
ソレは理解する。
が。
ファンの妄想配役や二次創作系の話を、本当にタカラヅカでやってしまう演出家が出るとは、思ってなかった。
すげえな。
時代はここまで来たか。
2周も3周もして、ここまで来たか。
えー、作品以前のスピリッツとかスタンスの話であって、作品自体の話ではありません。
作品というと『PR×PRince』単体に範囲が固定されて誤解の元かな。
じゃあ、作品ではなく、ジャンルというべき?
こんなジャンルを上演してしまう時代になったのか! と言う方が伝わるかな。
いやもお、新しいなマジで!
老人はロビーで困惑しきりだった(笑)。
みんな活き活きしてた。@20世紀号に乗って
2019年3月27日 タカラヅカ 『20世紀号に乗って』観劇。
っていうか、「『20世紀号』に乗ってきました」と書くべきなのかな。見回すと、みんなそんな書き方してるような?
スター制度のタカラヅカで、一部でだけソレを無視したキャスティングになっているため、そこは腑に落ちないけど、それはさておき。
制服の翔くんかっこいい。
美形は正義です。
彼が登場すると「タカラヅカだーー!」という気持ちになる。
翔くん車掌さんと、ポーターズがかわいかった!!
てゆーかポーターズ、出て来るなり「ちっちゃ!!」と思った(笑)。
さすが雪組、というサイズ感。
かりあんは小さくはないんだけど、彼がいてもやっぱ「ちっちゃ!!」という印象は変わらない。
歌うすわっちを観て「ああ、歌える人なのに本公演では一切封印されてたんだよなあ」としみじみした。従者素晴らしかったけど、ソレはそれとして。
そんでもってこの公演、専科から京三紗さんが出演している。
京さんと言えば、元雪組組長。雪組公演に出て、重要な役をやることになんの違和感もない。むしろなつかしい。
とはいえ、彼女のソロパートは長過ぎだと思う。
ブロードウェイミュージカルなら違和感なくても、ここはタカラヅカだ。
京さんの場面は短縮しても、役割がそのままなら作品内容にはまったく支障がない。
やっぱアレか、版権ガチガチで「変更? ふん、一言一句、ニュアンスに至るまで一切ゆるさん!!」なのか? だったらそんなの、ヅカでやらんでいい以下略。
ある程度独自性が認められているなら、京さんのソロは半分以下にするわ、わたしなら。
かわいかったー! と思わせればそれでいい。
空いた尺はオスカーに回すか、版権問題で無理ならフィナーレを1曲増やすわ。
京さんに含みがあるわけでもなんでもなく。
…………どうしてミトさんは異動しちゃったのかな、とも考えた。
この役、どう考えてもミトさんの役だよなあ。衰えたとはいえ、ミトさんは京さんよりは歌えるだろうしなあ。つか京さん昔から歌は苦しい人だったりするんだが(例・初演『エリザベート』)、その京さんにこんだけ歌わせる想定で企画してないだろ、いくら原田くんがナニも考えてなかったとしても!
やっぱ健康問題なのかなあ、とか、観劇しながら意識があちこちよそ見しちゃったわ。
縣くんはこのままずっとモブなのか、まあモブでもかっこいいからいいのか、とあきらめた頃によーやくまともに登場した。
……モブで踊ってるときの方がかっこよかった(笑)。
なんかなつかしいな、なんだっけ、と考えて、ああ、昔のレオ様を彷彿とするからだ、と思い至る。
黙って踊ってるとちょーかっこいい、オトコマエ。でも喋るとズコーー!
いや、うん、縣くんは当時のレオ様ほどクラッシャーじゃないから大丈夫。
新公だとうまいと思うのに、上級生にまざると拙さが目立ってしまうなあ。
医者@あすくんが素晴らしかった。
この作品でいちばん笑ったのって、オスカーの登場シーンと医者の演技だわ(笑)。
なんか久々に翼くんウオッチを堪能した。
役がある、上に、モブでも仕事しまくりだから。『ファントム』とか、なまじ役があったからモブもなかなか出来なくて、前半つまんなかったなー。
翼くんの笑顔いっぱい見られて満足。
翼くん、大人の顔になってるんだなと、改めて思った。童顔だと思ってたけど、時は流れてる。しっかりした顔になってることに感慨……。
っていうか、「『20世紀号』に乗ってきました」と書くべきなのかな。見回すと、みんなそんな書き方してるような?
スター制度のタカラヅカで、一部でだけソレを無視したキャスティングになっているため、そこは腑に落ちないけど、それはさておき。
制服の翔くんかっこいい。
美形は正義です。
彼が登場すると「タカラヅカだーー!」という気持ちになる。
翔くん車掌さんと、ポーターズがかわいかった!!
てゆーかポーターズ、出て来るなり「ちっちゃ!!」と思った(笑)。
さすが雪組、というサイズ感。
かりあんは小さくはないんだけど、彼がいてもやっぱ「ちっちゃ!!」という印象は変わらない。
歌うすわっちを観て「ああ、歌える人なのに本公演では一切封印されてたんだよなあ」としみじみした。従者素晴らしかったけど、ソレはそれとして。
そんでもってこの公演、専科から京三紗さんが出演している。
京さんと言えば、元雪組組長。雪組公演に出て、重要な役をやることになんの違和感もない。むしろなつかしい。
とはいえ、彼女のソロパートは長過ぎだと思う。
ブロードウェイミュージカルなら違和感なくても、ここはタカラヅカだ。
京さんの場面は短縮しても、役割がそのままなら作品内容にはまったく支障がない。
やっぱアレか、版権ガチガチで「変更? ふん、一言一句、ニュアンスに至るまで一切ゆるさん!!」なのか? だったらそんなの、ヅカでやらんでいい以下略。
ある程度独自性が認められているなら、京さんのソロは半分以下にするわ、わたしなら。
かわいかったー! と思わせればそれでいい。
空いた尺はオスカーに回すか、版権問題で無理ならフィナーレを1曲増やすわ。
京さんに含みがあるわけでもなんでもなく。
…………どうしてミトさんは異動しちゃったのかな、とも考えた。
この役、どう考えてもミトさんの役だよなあ。衰えたとはいえ、ミトさんは京さんよりは歌えるだろうしなあ。つか京さん昔から歌は苦しい人だったりするんだが(例・初演『エリザベート』)、その京さんにこんだけ歌わせる想定で企画してないだろ、いくら原田くんがナニも考えてなかったとしても!
やっぱ健康問題なのかなあ、とか、観劇しながら意識があちこちよそ見しちゃったわ。
縣くんはこのままずっとモブなのか、まあモブでもかっこいいからいいのか、とあきらめた頃によーやくまともに登場した。
……モブで踊ってるときの方がかっこよかった(笑)。
なんかなつかしいな、なんだっけ、と考えて、ああ、昔のレオ様を彷彿とするからだ、と思い至る。
黙って踊ってるとちょーかっこいい、オトコマエ。でも喋るとズコーー!
いや、うん、縣くんは当時のレオ様ほどクラッシャーじゃないから大丈夫。
新公だとうまいと思うのに、上級生にまざると拙さが目立ってしまうなあ。
医者@あすくんが素晴らしかった。
この作品でいちばん笑ったのって、オスカーの登場シーンと医者の演技だわ(笑)。
なんか久々に翼くんウオッチを堪能した。
役がある、上に、モブでも仕事しまくりだから。『ファントム』とか、なまじ役があったからモブもなかなか出来なくて、前半つまんなかったなー。
翼くんの笑顔いっぱい見られて満足。
翼くん、大人の顔になってるんだなと、改めて思った。童顔だと思ってたけど、時は流れてる。しっかりした顔になってることに感慨……。
ニコイチコンビだと。@20世紀号に乗って
2019年3月26日 タカラヅカ2019年3月26日 バウ宙組『リッツ・ホテルくらいに大きなダイヤモンド』ラインアップ発表
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
『20世紀号に乗って』を観てあれこれ。
ブルース、オーエン、オリバーの3人は、役としての比重は同じくらいだと、前に書いた。
ブルースは主人公の恋敵役、ヒロインの現恋人だ。作劇の基本として、この立ち位置の役は比重が大きい。
が、ブルースは出て来ない。
咲ちゃんファンに、「出て来ない、とにかく出て来ない、これで2番手なの?!って言いたくなるくらい出て来ないっ」と軽くキレられたくらい(笑)なかなか登場しない。
そして、よーやく登場しても、すぐいなくなる。つーか舞台上にあまりいない。
ついでに、いてもいなくても構わないくらい、「主人公の恋敵」として作用してない。主人公もヒロインも、ブルースを重要視していない。
オーエンとオリバーはニコイチ役で、ぶっちゃけ「ふたりいらない、ひとりでも十分」と、ブルースの半分くらいの濃度しかない役なんだけど、とにかくずっと、舞台にいる。主役がいる間はずっといるし、いないときでもずっといる。
そして、主役とトリオでがちゃがちゃやって、かわいい役。
設定は美味しいけど出番がない役と、設定は薄くてもずーっと舞台にいて歌に台詞に大忙しの役。
比重としては痛み分け、どれも同じくらいだと思った。
2番手の咲ちゃんがやっているから、ヅカファンはブルースを2番手役だと自動認識する。
3番手の翔くんがやっているから、車掌さんを「大きな役」だと思い込むのと同じで。
そういう補正をのぞけば、ブルース、オーエン、オリバーの3人は、どの役を2番手に設定してもイケるくらいの比重の役だと思う。
たとえばオーエンを咲ちゃんがやっていれば、自動補正が作動して、「主人公といつも一緒にいる、ストーリーのきっかけにも絡む役、あれが2番手格の役ね」と認識できるだろう。
オリバーを咲ちゃんが演じても同じ。「主人公といつも一緒にいる、すぐに『首だー!』って言われる愉快な役、あれが2番手格の役ね」てなもんで。
反対にブルースをあーさがやっていれば、「3番手役だから出番は少ないし、いなくてもいいような役だけど、オイシイ役よね」と言われたろうし。
3つの役の比重は同じようなもんと、わたしは個人的に判断。
……ゆえに。
今回、あーさが薄かったなと思う。
オーエンはオリバーとコンビだけど、オリバーよりは二枚目寄りの役。
ずーーっと舞台にいるし、主役と絡むしでオイシイ役。
なのに、オーエン単体ではあまりおいしいと思えなかった。
原田くんのまなはる愛が炸裂しているから、その煽りをモロに喰らってしまって気の毒だとは思うけど、「オーエンとオリバー」じゃなくて「オリバーともうひとり」になっちゃって、「オリバーじゃない方の人」でしかないのが、残念。
同じような三枚目をやると、まなはるが持って行っちゃうからなあ。
あーさはもっと、二枚目を前面に出してもよかったんじゃあ……?
オーエンは二枚目、オリバーは三枚目、オーエンはスマートちゃっかり、オリバーは貧乏くじ引きまくり、てなキャラ区別。
ブロードウェイでは一目でタイプの違う男性が演じりゃニコイチでも凸凹感出てそれでOKだろうけど、タカラヅカでは美形しかいないんだから、ニコイチやったらツインズになるだけやん。
そして、三枚目ツインズだとまなはるが勝ってしまう……。あーさの耽美力とか使えないもん……。
『ファントム』でも思ったけど、翔くんの美貌とタカラヅカ力は、ナニ気にすごいんやなと。
オーエンはメインキャラのうちのひとりで、車掌さんはモブの筆頭でしかないんだけど、観終わったあとの印象は、モブだった車掌さんの方が強いという。
オーエンはオリバーとニコイチの印象しかない。そして、ニコイチならオリバーの方が印象強いから。
「上から順番、1、2、3」の中村B演出だったら、オーエン@翔くん、オリバー@あーさで、キラキラツインズだったのかなあ、と思ってみたり。
その場合、オーエンとオリバーのどちらがより強く印象に残ったのかしら、とか。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
『20世紀号に乗って』を観てあれこれ。
ブルース、オーエン、オリバーの3人は、役としての比重は同じくらいだと、前に書いた。
ブルースは主人公の恋敵役、ヒロインの現恋人だ。作劇の基本として、この立ち位置の役は比重が大きい。
が、ブルースは出て来ない。
咲ちゃんファンに、「出て来ない、とにかく出て来ない、これで2番手なの?!って言いたくなるくらい出て来ないっ」と軽くキレられたくらい(笑)なかなか登場しない。
そして、よーやく登場しても、すぐいなくなる。つーか舞台上にあまりいない。
ついでに、いてもいなくても構わないくらい、「主人公の恋敵」として作用してない。主人公もヒロインも、ブルースを重要視していない。
オーエンとオリバーはニコイチ役で、ぶっちゃけ「ふたりいらない、ひとりでも十分」と、ブルースの半分くらいの濃度しかない役なんだけど、とにかくずっと、舞台にいる。主役がいる間はずっといるし、いないときでもずっといる。
そして、主役とトリオでがちゃがちゃやって、かわいい役。
設定は美味しいけど出番がない役と、設定は薄くてもずーっと舞台にいて歌に台詞に大忙しの役。
比重としては痛み分け、どれも同じくらいだと思った。
2番手の咲ちゃんがやっているから、ヅカファンはブルースを2番手役だと自動認識する。
3番手の翔くんがやっているから、車掌さんを「大きな役」だと思い込むのと同じで。
そういう補正をのぞけば、ブルース、オーエン、オリバーの3人は、どの役を2番手に設定してもイケるくらいの比重の役だと思う。
たとえばオーエンを咲ちゃんがやっていれば、自動補正が作動して、「主人公といつも一緒にいる、ストーリーのきっかけにも絡む役、あれが2番手格の役ね」と認識できるだろう。
オリバーを咲ちゃんが演じても同じ。「主人公といつも一緒にいる、すぐに『首だー!』って言われる愉快な役、あれが2番手格の役ね」てなもんで。
反対にブルースをあーさがやっていれば、「3番手役だから出番は少ないし、いなくてもいいような役だけど、オイシイ役よね」と言われたろうし。
3つの役の比重は同じようなもんと、わたしは個人的に判断。
……ゆえに。
今回、あーさが薄かったなと思う。
オーエンはオリバーとコンビだけど、オリバーよりは二枚目寄りの役。
ずーーっと舞台にいるし、主役と絡むしでオイシイ役。
なのに、オーエン単体ではあまりおいしいと思えなかった。
原田くんのまなはる愛が炸裂しているから、その煽りをモロに喰らってしまって気の毒だとは思うけど、「オーエンとオリバー」じゃなくて「オリバーともうひとり」になっちゃって、「オリバーじゃない方の人」でしかないのが、残念。
同じような三枚目をやると、まなはるが持って行っちゃうからなあ。
あーさはもっと、二枚目を前面に出してもよかったんじゃあ……?
オーエンは二枚目、オリバーは三枚目、オーエンはスマートちゃっかり、オリバーは貧乏くじ引きまくり、てなキャラ区別。
ブロードウェイでは一目でタイプの違う男性が演じりゃニコイチでも凸凹感出てそれでOKだろうけど、タカラヅカでは美形しかいないんだから、ニコイチやったらツインズになるだけやん。
そして、三枚目ツインズだとまなはるが勝ってしまう……。あーさの耽美力とか使えないもん……。
『ファントム』でも思ったけど、翔くんの美貌とタカラヅカ力は、ナニ気にすごいんやなと。
オーエンはメインキャラのうちのひとりで、車掌さんはモブの筆頭でしかないんだけど、観終わったあとの印象は、モブだった車掌さんの方が強いという。
オーエンはオリバーとニコイチの印象しかない。そして、ニコイチならオリバーの方が印象強いから。
「上から順番、1、2、3」の中村B演出だったら、オーエン@翔くん、オリバー@あーさで、キラキラツインズだったのかなあ、と思ってみたり。
その場合、オーエンとオリバーのどちらがより強く印象に残ったのかしら、とか。
なにがあっても結局そばにいる。@20世紀号に乗って
2019年3月25日 タカラヅカ 『20世紀号に乗って』初日観劇。
それにしても、原田まなはる好きやな!!
原田作品で一貫して役付きのいいまなはる。『アル・カポネ』では「2番手ってれいこじゃなくてまなはるじゃないの?」とまで言われたまなはる。
今回もすごい。
あーさとふたりでダブル3番手。つか、出番の多さも考慮するとブルース、オーエン、オリバーは同格だから、これまた2番手近い扱いと言える。
演出家が原田せんせ以外だったら、オーエン@翔くん、オリバー@あーさだったと思う。上から順番に。
もしも『ファントム』が原田せんせ演出だったら、シャンドンとセルジョが役替りで翔くんとあーさとで回して、ショレはまなはる単独の役だったろうなと思う。
それくらい、原田せんせのまなはる愛はわかりやすく飛び抜けている。
や、まなはるはオリバー役に合っている。似合っている。だからまなはるでいいと思う。
けど、合っているから役が付くわけではないのがタカラヅカで。
それを言うならショレはまなはるが合っていた。翔くんよりもあーさよりも。それでもまなはるにショレは回って来ず、翔くんとあーさがやった。だってタカラヅカだから。スター制度のある劇団だから。
だからほんと、原田せんせは反則だなあと思う。
わたしが翔くんファンだったら今回の配役は凹むわ……。
と思う傍らで。
オリバー@まなはるかわいいっ。
絶対いい役だよね、美味しいよね。
アホアホ三銃士随一の下っぱ弄られキャラ。
オスカー@だいもんになにかっちゅーと「首だー!」と言われる役。
「お前は首だっ」「またですか(ため息)」「さっさと出ていけ!」「ハイハイ、出ていきますよ! これで胃潰瘍ともおさらばだ!」てなやり取りのふたり。
なにこのいちゃいちゃ?!
犬も食わないなんとやら?
まなはる×だいもん大好物のわたしへのエサですか、ご褒美ですか。
胃を痛めながらもそばにいる、って、恋人のリリーとはほんとにサヨナラしたのにオリバーとはしない、気がつけばいつもそばにいる、最後にそばにいる、それがオリバーですね。
リリーと別れたのも、オスカーのこのパワハラ性格が災いしたと思う。
恋人とのケンカに「誰がお前をスターにしてやったと思う?!」とか、仕事上の、しかも「それを言っちゃう?!」って呆れる類いのこと言い出して、リリーにキレられたんだと思う。
リリーはそれで、本当に出て行ってしまった。
周りが取り持とうとしても、「なんで俺が謝らなきゃならないんだ」と意地を張って終わり。
同じ文脈で「それを言っちゃう?!」てなパワハラ罵倒されても、オリバーは出ていかない。や、一旦は出て行っても、結局帰って来る。だからふたりの関係は今も続いている。
オーエンにはそもそも「首だー!」をやらないのよね。オーエンの方がオスカーの扱いに長けているのか、適当によいしょして怒らせずにいる。また、一緒にいるオリバーが「首だー!」になるから、オーエンは免れてる、てのがあると思う。
とにかく、オリバーだけなのよ。オスカーのめちゃくちゃぶりをまともに喰らっていながら、彼から離れないの。
いいわぁ。
それにしても、原田まなはる好きやな!!
原田作品で一貫して役付きのいいまなはる。『アル・カポネ』では「2番手ってれいこじゃなくてまなはるじゃないの?」とまで言われたまなはる。
今回もすごい。
あーさとふたりでダブル3番手。つか、出番の多さも考慮するとブルース、オーエン、オリバーは同格だから、これまた2番手近い扱いと言える。
演出家が原田せんせ以外だったら、オーエン@翔くん、オリバー@あーさだったと思う。上から順番に。
もしも『ファントム』が原田せんせ演出だったら、シャンドンとセルジョが役替りで翔くんとあーさとで回して、ショレはまなはる単独の役だったろうなと思う。
それくらい、原田せんせのまなはる愛はわかりやすく飛び抜けている。
や、まなはるはオリバー役に合っている。似合っている。だからまなはるでいいと思う。
けど、合っているから役が付くわけではないのがタカラヅカで。
それを言うならショレはまなはるが合っていた。翔くんよりもあーさよりも。それでもまなはるにショレは回って来ず、翔くんとあーさがやった。だってタカラヅカだから。スター制度のある劇団だから。
だからほんと、原田せんせは反則だなあと思う。
わたしが翔くんファンだったら今回の配役は凹むわ……。
と思う傍らで。
オリバー@まなはるかわいいっ。
絶対いい役だよね、美味しいよね。
アホアホ三銃士随一の下っぱ弄られキャラ。
オスカー@だいもんになにかっちゅーと「首だー!」と言われる役。
「お前は首だっ」「またですか(ため息)」「さっさと出ていけ!」「ハイハイ、出ていきますよ! これで胃潰瘍ともおさらばだ!」てなやり取りのふたり。
なにこのいちゃいちゃ?!
犬も食わないなんとやら?
まなはる×だいもん大好物のわたしへのエサですか、ご褒美ですか。
胃を痛めながらもそばにいる、って、恋人のリリーとはほんとにサヨナラしたのにオリバーとはしない、気がつけばいつもそばにいる、最後にそばにいる、それがオリバーですね。
リリーと別れたのも、オスカーのこのパワハラ性格が災いしたと思う。
恋人とのケンカに「誰がお前をスターにしてやったと思う?!」とか、仕事上の、しかも「それを言っちゃう?!」って呆れる類いのこと言い出して、リリーにキレられたんだと思う。
リリーはそれで、本当に出て行ってしまった。
周りが取り持とうとしても、「なんで俺が謝らなきゃならないんだ」と意地を張って終わり。
同じ文脈で「それを言っちゃう?!」てなパワハラ罵倒されても、オリバーは出ていかない。や、一旦は出て行っても、結局帰って来る。だからふたりの関係は今も続いている。
オーエンにはそもそも「首だー!」をやらないのよね。オーエンの方がオスカーの扱いに長けているのか、適当によいしょして怒らせずにいる。また、一緒にいるオリバーが「首だー!」になるから、オーエンは免れてる、てのがあると思う。
とにかく、オリバーだけなのよ。オスカーのめちゃくちゃぶりをまともに喰らっていながら、彼から離れないの。
いいわぁ。
大女優とその恋人くん。@20世紀号に乗って
2019年3月24日 タカラヅカ2019年3月24日 東宝星組『霧深きエルベのほとり』『ESTRELLAS~星たち~』千秋楽
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
『20世紀号に乗って』初日観劇。
難しい作品を、真ん中が実力で成立させている、という印象だった。
ヒロインのリリー@真彩ちゃん。
相変わらずかわいくて歌ウマ、安心出来る自慢のトップ娘役。
とはいえ、真彩ちゃんは今回芝居弱いかなと思った。
初日だからってのはあると思うけど、「やること」に振り回されちゃってる。
こう思うことはめずらしい……っていうか、真彩ちゃんに関してははじめてじゃないかな? いつも期待通りの仕事をしてくれる人だから。
や、今回ももちろん良い仕事してる。うまいわ~、技術あるってすごいわ~。この作品、トップコンビがうまくないと悲惨なことになる作りだもん、よくぞこんだけ見事にやってのけてくれるよな!
そんだけいいものを見せてくれている、その上での感想。
まだ足りない、まだ上があるはず。他の人ならそんなこと思わない、求めない。真彩ちゃんだからこそだ。
「真彩希帆はタカラヅカの宝」ってのが、わたしの周囲で交わされている合言葉なんだけど(笑)、宝物だと思っている上で、さらにゼイタクを言う。芝居がんばれ~。
出来る人にはさらにもっと!を求めてしまうもの。観客は貪欲なのだ。
今回、ほんと難しい役だけどさ。
物語の中心、ある意味だいもん以上の比重の役。だからこそ。
にしても今回の真彩ちゃんのビジュアルが好みだ。
わたしはこういう記号的な美女が好き。
大スターリリーとして登場したときの、マスコミに囲まれてる姿が好き過ぎる。いかにも「大女優」「絶世の美女」って所作が。
カメラの前で取るポーズがどれも素敵でガン見してる。
きゃー、女豹ポーズ~~、ステキ~~。
ところで咲ちゃんがかわいすぎるんですが。
この人、この間までキャリエールだったのよね?
この間まで、と言えばエリック@だいもんもだけど、壊れ方は咲ちゃんの方がひどい(笑)。
いやあ、違和感なく咲ちゃんだわ~。
キャリエールで咲ちゃん落ちした友人が、キャリエールの片鱗もないこのアホアホ美男子を「素の彩風咲奈さんにしか見えないんですが」と言いつつ目をハートにしていたから、誰が見ても咲ちゃんらしい役で、それでもって、すげえかわいいんだわ。
思うんだけど、この役をやって観客からとことん笑われることが、咲ちゃんの魅力であり、才能だって。
主人公の恋敵であり、仕事上での障害でもある役。アホでカンチガイした二枚目。敵として主人公の前に立ちふさがるけど、実際のところ物の数にも入れてもらえず、三銃士からもヒロインからもスルーされ、ひとり空回りしてギャーギャー言ってるだけ。
空回ってるだけだから、ドアに挟まれたり壁に激突したり、「いたた」ばっか言ってる。
この役が、かわいくなかったら、相当うざい。
かわいいから許されている。
許されているから、この役の咲ちゃんはカワイイのだ。三段論法(笑)。
そして、いちばん重要なことは、この役が「痛め付けられても可哀想に見えない」こと!
一生懸命で空回って痛い目にあってなにひとつ報われない。
この役が「可哀想」に見えたら、主人公とヒロインが「ひどいやつ」になってしまう!
どんだけ踏みつけられても可哀想じゃない、むしろ気持ちよく笑われてしまう、この陽性の持ち味。これって絶対才能。
たとえばれいことかだったら痛々しく見えてしまうと思う。(れいこ氏はそこが魅力でもある)
咲ちゃんいいわぁ。
踏んだら「きゅーー!」って鳴るぬいぐるみみたい。「きゅーー!」って鳴らすために、わざと踏むの。
「お茶会の抽選で、咲ちゃんをドアにはさむ権利とか賞品にあればいいのに」「当たった人が咲ちゃんをドアに挟むの」「絶対見たい、かわいい!」てな話で盛り上がったんですが、ガチなファンはどうだろう?
わたしは、ブルースは美味しい役だと思う。ご贔屓がこの役だったら萌え狂って通ってると思う(笑)。
つか咲ちゃんこれ、ファン増えるよね?
ストーリーと関係なくブルース見て笑ってる人たちいるもの、笑い声聞こえるもの。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
『20世紀号に乗って』初日観劇。
難しい作品を、真ん中が実力で成立させている、という印象だった。
ヒロインのリリー@真彩ちゃん。
相変わらずかわいくて歌ウマ、安心出来る自慢のトップ娘役。
とはいえ、真彩ちゃんは今回芝居弱いかなと思った。
初日だからってのはあると思うけど、「やること」に振り回されちゃってる。
こう思うことはめずらしい……っていうか、真彩ちゃんに関してははじめてじゃないかな? いつも期待通りの仕事をしてくれる人だから。
や、今回ももちろん良い仕事してる。うまいわ~、技術あるってすごいわ~。この作品、トップコンビがうまくないと悲惨なことになる作りだもん、よくぞこんだけ見事にやってのけてくれるよな!
そんだけいいものを見せてくれている、その上での感想。
まだ足りない、まだ上があるはず。他の人ならそんなこと思わない、求めない。真彩ちゃんだからこそだ。
「真彩希帆はタカラヅカの宝」ってのが、わたしの周囲で交わされている合言葉なんだけど(笑)、宝物だと思っている上で、さらにゼイタクを言う。芝居がんばれ~。
出来る人にはさらにもっと!を求めてしまうもの。観客は貪欲なのだ。
今回、ほんと難しい役だけどさ。
物語の中心、ある意味だいもん以上の比重の役。だからこそ。
にしても今回の真彩ちゃんのビジュアルが好みだ。
わたしはこういう記号的な美女が好き。
大スターリリーとして登場したときの、マスコミに囲まれてる姿が好き過ぎる。いかにも「大女優」「絶世の美女」って所作が。
カメラの前で取るポーズがどれも素敵でガン見してる。
きゃー、女豹ポーズ~~、ステキ~~。
ところで咲ちゃんがかわいすぎるんですが。
この人、この間までキャリエールだったのよね?
この間まで、と言えばエリック@だいもんもだけど、壊れ方は咲ちゃんの方がひどい(笑)。
いやあ、違和感なく咲ちゃんだわ~。
キャリエールで咲ちゃん落ちした友人が、キャリエールの片鱗もないこのアホアホ美男子を「素の彩風咲奈さんにしか見えないんですが」と言いつつ目をハートにしていたから、誰が見ても咲ちゃんらしい役で、それでもって、すげえかわいいんだわ。
思うんだけど、この役をやって観客からとことん笑われることが、咲ちゃんの魅力であり、才能だって。
主人公の恋敵であり、仕事上での障害でもある役。アホでカンチガイした二枚目。敵として主人公の前に立ちふさがるけど、実際のところ物の数にも入れてもらえず、三銃士からもヒロインからもスルーされ、ひとり空回りしてギャーギャー言ってるだけ。
空回ってるだけだから、ドアに挟まれたり壁に激突したり、「いたた」ばっか言ってる。
この役が、かわいくなかったら、相当うざい。
かわいいから許されている。
許されているから、この役の咲ちゃんはカワイイのだ。三段論法(笑)。
そして、いちばん重要なことは、この役が「痛め付けられても可哀想に見えない」こと!
一生懸命で空回って痛い目にあってなにひとつ報われない。
この役が「可哀想」に見えたら、主人公とヒロインが「ひどいやつ」になってしまう!
どんだけ踏みつけられても可哀想じゃない、むしろ気持ちよく笑われてしまう、この陽性の持ち味。これって絶対才能。
たとえばれいことかだったら痛々しく見えてしまうと思う。(れいこ氏はそこが魅力でもある)
咲ちゃんいいわぁ。
踏んだら「きゅーー!」って鳴るぬいぐるみみたい。「きゅーー!」って鳴らすために、わざと踏むの。
「お茶会の抽選で、咲ちゃんをドアにはさむ権利とか賞品にあればいいのに」「当たった人が咲ちゃんをドアに挟むの」「絶対見たい、かわいい!」てな話で盛り上がったんですが、ガチなファンはどうだろう?
わたしは、ブルースは美味しい役だと思う。ご贔屓がこの役だったら萌え狂って通ってると思う(笑)。
つか咲ちゃんこれ、ファン増えるよね?
ストーリーと関係なくブルース見て笑ってる人たちいるもの、笑い声聞こえるもの。
世界の真ん中を示す力。@20世紀号に乗って
2019年3月23日 タカラヅカ 『20世紀号に乗って』初日観劇。
落ち目のプロデューサーが、起死回生をかけて売れっ子女優(元恋人)に出演交渉する話。
双方逃げ場なしの動く密室、高級長距離列車「20世紀号」の中での、丁々発止の台詞と歌の応酬で紡ぐミュージカル。
コメディなので難しく考えることなく、気軽に笑って楽しめばいい小品。
……なんだけど、作品は別に好きじゃない。
なんの予備知識もないまま初日を観たわけだが、最初から最後まで「タカラヅカ作品」が恋しかった。
キャストが力業で成り立たせているだけで、別にタカラヅカでやる必要ないよね、これ。
イシダ作品みたいな下品ギャグじゃないから、笑いに拒絶反応はないけど、タカラヅカ観てる気がしない。
たとえばキキちゃんの『群盗』。駄作だと思うし、文句は山ほどあったけど、「タカラヅカならでは」のわくわくがあった。
下級生たち大活躍で、この子たちの成長を見届けたくて、もう一度観たいと思った。
『20世紀号に乗って』を純粋に「作品」のみで言うと。
ふつーなら1回観て満足、2回目は誘われても辞退するかな。
悪くはないし楽しめるけど、好みじゃないもの。
嫌いでもないので、わりとどーでもいいあたり……贔屓組なら2回観てもいいかな、と出演者への興味と好意次第。
だいもんたちがかわいいから底上げされちゃって、彼らを思い返すと「楽しかったし、また観たいと思うじゃん」になるし、純粋に作品だけ思い返すと「つまらなかったなあ、もういいや」になるという複雑さ(笑)。
タカラヅカ作品ではない、ブロードウェイミュージカルである、というのは、こんなにもアウェイなんだなと思った。
ヅカ作品をタカラジェンヌが演じるのは、ホームでファンの歓声浴びつつプレイするようなもの。
ブロードウェイミュージカルを演じるのは、敵国のスタジアムで敵チームへの応援しか聞こえない中でプレイするようなものか。
底上げ率というか、風の向きがこんなにチガウ。
ヅカ作品なら、追い風が吹く中を快走できるんだろうな。
多少足が遅くてもフォームが乱れていても、誤魔化されてしまう。風がうまく後ろから支えて、プラスアルファの力を出せるよう手伝ってくれる。
だって、タカラジェンヌはタカラヅカ作品を演じるために何年も訓練されてきた人たちだもの。
タカラジェンヌは、「タカラヅカ」がいちばん得意。
あたりまえのこと。
アウェイである世界観まんま手渡されて、真面目な雪組っこが本気で悪戦苦闘してる。
だって、「ブロードウェイミュージカルまんま」にしてしまってはいけないのよ。だってそれじゃ「タカラヅカでやる意味がない」。
しかし、作品は「まんま」。演じる者たちは「タカラヅカとして受けて立つ!」気合い。
そのせめぎ合いを感じて、アウェイで戦うアスリートを連想した。
……演出家はもう少し仕事してくださいよー。
まんま渡すだけの簡単なお仕事、ではなく、「タカラヅカ」に作り直してくださいよー。出演者丸投げしないで。
や、版権ガチガチで「変更? ふん、一言一句、ニュアンスに至るまで一切ゆるさん!!」なのかもしれんけど。
だったらそんなの、ヅカでやらんでいいと思うし。
アウェイ感ゆんゆんだったからこそ、余計に出演者の力に感動した。
だいもんマジうまいな。
彼がコメディ得意なのは知ってる。にしても、この自分勝手で怒鳴ってばかりいるパワハラ男をかわいらしく造形してしまう芝居力すごい。
ちょっとした動き、仕草がコミカルで毒よりおかしさが勝ち、それでいてわざとらしくないので人間くささと温かみが出ている。
バカだけどこの男に成功してほしいと、観客が彼への応援目線になっているのが空気でわかる。
もちろん、だいもん単体でなく、あーさ、まなはるのアホアホ三銃士の力もある。この3人がアホかわいい。
全編に亘り、だいもんすげーなー、うまいなー、と思い続けてはいたけれど。
その力を痛感したのは、最後のラインアップのときだ。
わたしは元ミュージカルを知らないんだけど、主役ってオスカーなの?
2幕のやたら長い幻想のミュージカルシーン観ながら、やっぱこれ元はリリー主役なんじゃ?と思った。
予備知識なく観て、構成がリリー寄りに作られてることに首をかしげていたのね。
実際派手なシーンはリリーセンターで、オスカー中心のミュージカル!!なシーンはない。
彼は物語を回す役目しかなくて、衣装も地味なヒゲオヤジ。美形キャラだという描き方もされてない。
こんだけ「主役じゃないよね」という描き方をされていて、……それでも、リリーを脇として、最後に登場して拍手もらうことになんの違和感もない。……って、すげえ。
構成のいびつさを、だいもんが自力で補正してる。
世界の真ん中がどこか、彼が教えている。
ラインアップの最後、満を持して登場するだいもんに、舌を巻いた。
すごいなこの人。
チビだしスタイルも悪いのに。「タカラヅカ」においてそれは致命的な弱点で、それだけでもう「スター」として認められない場合だってあるのに。
なのになのに、やっぱこの人はまぎれもなくスター!!だ。
わかりやすい弱点が晒されていてなお、この力、この魅力。
惚れぼれする。
落ち目のプロデューサーが、起死回生をかけて売れっ子女優(元恋人)に出演交渉する話。
双方逃げ場なしの動く密室、高級長距離列車「20世紀号」の中での、丁々発止の台詞と歌の応酬で紡ぐミュージカル。
コメディなので難しく考えることなく、気軽に笑って楽しめばいい小品。
……なんだけど、作品は別に好きじゃない。
なんの予備知識もないまま初日を観たわけだが、最初から最後まで「タカラヅカ作品」が恋しかった。
キャストが力業で成り立たせているだけで、別にタカラヅカでやる必要ないよね、これ。
イシダ作品みたいな下品ギャグじゃないから、笑いに拒絶反応はないけど、タカラヅカ観てる気がしない。
たとえばキキちゃんの『群盗』。駄作だと思うし、文句は山ほどあったけど、「タカラヅカならでは」のわくわくがあった。
下級生たち大活躍で、この子たちの成長を見届けたくて、もう一度観たいと思った。
『20世紀号に乗って』を純粋に「作品」のみで言うと。
ふつーなら1回観て満足、2回目は誘われても辞退するかな。
悪くはないし楽しめるけど、好みじゃないもの。
嫌いでもないので、わりとどーでもいいあたり……贔屓組なら2回観てもいいかな、と出演者への興味と好意次第。
だいもんたちがかわいいから底上げされちゃって、彼らを思い返すと「楽しかったし、また観たいと思うじゃん」になるし、純粋に作品だけ思い返すと「つまらなかったなあ、もういいや」になるという複雑さ(笑)。
タカラヅカ作品ではない、ブロードウェイミュージカルである、というのは、こんなにもアウェイなんだなと思った。
ヅカ作品をタカラジェンヌが演じるのは、ホームでファンの歓声浴びつつプレイするようなもの。
ブロードウェイミュージカルを演じるのは、敵国のスタジアムで敵チームへの応援しか聞こえない中でプレイするようなものか。
底上げ率というか、風の向きがこんなにチガウ。
ヅカ作品なら、追い風が吹く中を快走できるんだろうな。
多少足が遅くてもフォームが乱れていても、誤魔化されてしまう。風がうまく後ろから支えて、プラスアルファの力を出せるよう手伝ってくれる。
だって、タカラジェンヌはタカラヅカ作品を演じるために何年も訓練されてきた人たちだもの。
タカラジェンヌは、「タカラヅカ」がいちばん得意。
あたりまえのこと。
アウェイである世界観まんま手渡されて、真面目な雪組っこが本気で悪戦苦闘してる。
だって、「ブロードウェイミュージカルまんま」にしてしまってはいけないのよ。だってそれじゃ「タカラヅカでやる意味がない」。
しかし、作品は「まんま」。演じる者たちは「タカラヅカとして受けて立つ!」気合い。
そのせめぎ合いを感じて、アウェイで戦うアスリートを連想した。
……演出家はもう少し仕事してくださいよー。
まんま渡すだけの簡単なお仕事、ではなく、「タカラヅカ」に作り直してくださいよー。出演者丸投げしないで。
や、版権ガチガチで「変更? ふん、一言一句、ニュアンスに至るまで一切ゆるさん!!」なのかもしれんけど。
だったらそんなの、ヅカでやらんでいいと思うし。
アウェイ感ゆんゆんだったからこそ、余計に出演者の力に感動した。
だいもんマジうまいな。
彼がコメディ得意なのは知ってる。にしても、この自分勝手で怒鳴ってばかりいるパワハラ男をかわいらしく造形してしまう芝居力すごい。
ちょっとした動き、仕草がコミカルで毒よりおかしさが勝ち、それでいてわざとらしくないので人間くささと温かみが出ている。
バカだけどこの男に成功してほしいと、観客が彼への応援目線になっているのが空気でわかる。
もちろん、だいもん単体でなく、あーさ、まなはるのアホアホ三銃士の力もある。この3人がアホかわいい。
全編に亘り、だいもんすげーなー、うまいなー、と思い続けてはいたけれど。
その力を痛感したのは、最後のラインアップのときだ。
わたしは元ミュージカルを知らないんだけど、主役ってオスカーなの?
2幕のやたら長い幻想のミュージカルシーン観ながら、やっぱこれ元はリリー主役なんじゃ?と思った。
予備知識なく観て、構成がリリー寄りに作られてることに首をかしげていたのね。
実際派手なシーンはリリーセンターで、オスカー中心のミュージカル!!なシーンはない。
彼は物語を回す役目しかなくて、衣装も地味なヒゲオヤジ。美形キャラだという描き方もされてない。
こんだけ「主役じゃないよね」という描き方をされていて、……それでも、リリーを脇として、最後に登場して拍手もらうことになんの違和感もない。……って、すげえ。
構成のいびつさを、だいもんが自力で補正してる。
世界の真ん中がどこか、彼が教えている。
ラインアップの最後、満を持して登場するだいもんに、舌を巻いた。
すごいなこの人。
チビだしスタイルも悪いのに。「タカラヅカ」においてそれは致命的な弱点で、それだけでもう「スター」として認められない場合だってあるのに。
なのになのに、やっぱこの人はまぎれもなくスター!!だ。
わかりやすい弱点が晒されていてなお、この力、この魅力。
惚れぼれする。
20世紀号出発!!@20世紀号に乗って
2019年3月22日 タカラヅカ 『20世紀号に乗って』初日行ってきました。
ライトなヅカヲタゆえ、遠征はしないのだけど、だいもん&雪組は、結局毎度遠征している……(笑)。
劇場は東急シアターオーブ。
なつかしい……『戦国BASARA』以来だ。
あのころはまだまっつがいたとか、わたしもバリバリ仕事してたなとか、懐古に胸が痛い。
タカラヅカを生まれてはじめて観るおじさんたち(仕事関係の人)をエスコートしてたんだが、「佐助役めちゃくちゃ上手くなかった? あの人が出ると安心した」と言われたことを、強くおぼえている。
そう、あのタカラヅカ知らないおじさんが指摘していためちゃくちゃうまい佐助役! 脇役のひとりだっただいもんが、今回は主役ですよ!!
時は流れ、人は流れ、今はこんなところにいる。しみじみ。(年寄りはすぐ過去に浸る)
なつかしい劇場。
なつかしい……迷宮さ(笑)。この劇場、迷うわー、無駄にオシャレにしやがって、行きたいフロアと座席がわかりにくい~~。
とりあえず、初日は1階センターです、ど真ん中です。『戦国BASARA』はあのへんで観たなあ、となつかしく思い出しながら着席、荷物になるのが嫌でプログラムも買ってない(ムラで買えばいいや、来週ひとこバウだし)、予備知識なし。
ブロードウェイミュージカルでコメディなんだ、ということぐらいしかわかってない。
ポスターがオシャレで、だいもんがイケオジで真彩ちゃんがキュートで。
最近友人が咲ちゃんオチしたため、咲ちゃんが出ていることは知っているが(咲ちゃん咲ちゃんうわごとのように繰り返している・笑)、他の出演者すらチェックしてない、いつものこと。
そんなこんなで観劇して、思ったことは。
だいもんが、本気でおっさんだ。容赦なくおっさんだ。
ということ。
タカラヅカの「主演」でここまでのおっさんはめずらしい。トドよりもおっさんだと思う。頭身の問題かな。頭部の大きさがリアルなんだと思う。
トド様もリンカーンとかジバゴとかヒゲのおっさんやってるけど、最初は青年でヒゲなし美形でスタートするじゃないですか。
最初から最後までただのおっさんって……。
こうまで容赦なくおっさんにしなくても……!と、正直鼻白んだ。
元ミュージカルがどうあれ、タカラヅカなんだからもうちょい華々しくてもいいんじゃないかな。
ドライアイスの中のデュエットダンス(not フィナーレ)が美しくない……や、美しいシーンではなく、笑わせるシーンなのかもしれないけど、笑いにも振り切れてなくてとまどった。
それでも魅力的だからすごい。
こんだけ容赦なくおっさんなのに、かわいくてかっこよくて愛しい。なんだこれ。
作品はとにかく、だいきほすげえ、に尽きるタイプのものだった。
主演ふたりに力がなかったら空中分解してるわ……ぶるぶる。
たたみかける怒鳴り合い、早口台詞と難しいメロディーの歌、クライマックスはなく、最初から最後まで怒鳴り合う勢いのまま走り抜ける。
芝居と歌、そして真ん中力のないコンビだったらひたすら冗長で笑えない怒鳴り合いが続くことになる。
楽しく観たし、笑った。
ハッピーエンドはいいよね。
能力のある人たちの芸を存分に見せてもらえる、ゼイタクな舞台。だいきほすげえ。だいきほかわいい。雪組メンバー勢いあるわー、生真面目なくせに勢い付いてる、そのアンバランスさが愛しい。
だいもん&雪組ファンとしては、無理を押しても観る価値のある舞台でしたとも。
あ、ぶっちゃけ作品は好みじゃなかったっす。
東京だしチケットないし、これで激ハマリしたらいろいろつらいなと思ってたんだけど、コレならあきらめられるわ。
てことで、初日とその翌日だけで堪能すること決定。
ライトなヅカヲタゆえ、遠征はしないのだけど、だいもん&雪組は、結局毎度遠征している……(笑)。
劇場は東急シアターオーブ。
なつかしい……『戦国BASARA』以来だ。
あのころはまだまっつがいたとか、わたしもバリバリ仕事してたなとか、懐古に胸が痛い。
タカラヅカを生まれてはじめて観るおじさんたち(仕事関係の人)をエスコートしてたんだが、「佐助役めちゃくちゃ上手くなかった? あの人が出ると安心した」と言われたことを、強くおぼえている。
そう、あのタカラヅカ知らないおじさんが指摘していためちゃくちゃうまい佐助役! 脇役のひとりだっただいもんが、今回は主役ですよ!!
時は流れ、人は流れ、今はこんなところにいる。しみじみ。(年寄りはすぐ過去に浸る)
なつかしい劇場。
なつかしい……迷宮さ(笑)。この劇場、迷うわー、無駄にオシャレにしやがって、行きたいフロアと座席がわかりにくい~~。
とりあえず、初日は1階センターです、ど真ん中です。『戦国BASARA』はあのへんで観たなあ、となつかしく思い出しながら着席、荷物になるのが嫌でプログラムも買ってない(ムラで買えばいいや、来週ひとこバウだし)、予備知識なし。
ブロードウェイミュージカルでコメディなんだ、ということぐらいしかわかってない。
ポスターがオシャレで、だいもんがイケオジで真彩ちゃんがキュートで。
最近友人が咲ちゃんオチしたため、咲ちゃんが出ていることは知っているが(咲ちゃん咲ちゃんうわごとのように繰り返している・笑)、他の出演者すらチェックしてない、いつものこと。
そんなこんなで観劇して、思ったことは。
だいもんが、本気でおっさんだ。容赦なくおっさんだ。
ということ。
タカラヅカの「主演」でここまでのおっさんはめずらしい。トドよりもおっさんだと思う。頭身の問題かな。頭部の大きさがリアルなんだと思う。
トド様もリンカーンとかジバゴとかヒゲのおっさんやってるけど、最初は青年でヒゲなし美形でスタートするじゃないですか。
最初から最後までただのおっさんって……。
こうまで容赦なくおっさんにしなくても……!と、正直鼻白んだ。
元ミュージカルがどうあれ、タカラヅカなんだからもうちょい華々しくてもいいんじゃないかな。
ドライアイスの中のデュエットダンス(not フィナーレ)が美しくない……や、美しいシーンではなく、笑わせるシーンなのかもしれないけど、笑いにも振り切れてなくてとまどった。
それでも魅力的だからすごい。
こんだけ容赦なくおっさんなのに、かわいくてかっこよくて愛しい。なんだこれ。
作品はとにかく、だいきほすげえ、に尽きるタイプのものだった。
主演ふたりに力がなかったら空中分解してるわ……ぶるぶる。
たたみかける怒鳴り合い、早口台詞と難しいメロディーの歌、クライマックスはなく、最初から最後まで怒鳴り合う勢いのまま走り抜ける。
芝居と歌、そして真ん中力のないコンビだったらひたすら冗長で笑えない怒鳴り合いが続くことになる。
楽しく観たし、笑った。
ハッピーエンドはいいよね。
能力のある人たちの芸を存分に見せてもらえる、ゼイタクな舞台。だいきほすげえ。だいきほかわいい。雪組メンバー勢いあるわー、生真面目なくせに勢い付いてる、そのアンバランスさが愛しい。
だいもん&雪組ファンとしては、無理を押しても観る価値のある舞台でしたとも。
あ、ぶっちゃけ作品は好みじゃなかったっす。
東京だしチケットないし、これで激ハマリしたらいろいろつらいなと思ってたんだけど、コレならあきらめられるわ。
てことで、初日とその翌日だけで堪能すること決定。
剣戟が売りにならない剣豪モノって。@夢現無双 「宮本武蔵」
2019年3月21日 タカラヅカ 『夢現無双 「宮本武蔵」』を考える。
なんでこれ、こんなにつまんないんだろう?
「宮本武蔵」が女性ウケしない題材だから。
……てのは置いておいて。
わたしはバトル物のマンガは好きだ。
少年マンガ育ちなので、少女マンガよりよっぽど読んで育ってる。
大した理由もなく主人公が戦いまくる話も楽しく読んでいる。
なんでバトル物マンガが面白いのかって、そりゃバトル自体が面白いんだ。
次々と立ちふさがる強敵を、主人公が打ち負かしていく。
斬り合いの迫力、瞬時の駆け引き。
勝てるはずのない敵を倒すための工夫や仕掛け、奇抜なアイディア、心理戦。
バトル自体が面白い。
手に汗握るってやつ。
また、バトルが盛り上がるのは、敵にもドラマが盛り込まれるからだ。
戦っている最中に、回想として敵の事情が読者に示される。こんな人で、こんなことがあり、こんな人とつきあいがあり、こんな想いで戦いに挑んでいる。
敵にも感情移入させてから、その強くかっこいい相手を、主人公が打ち負かすからこそ、カタルシス。
名前も顔もない雑魚を何人倒しても、感動にはつながらない。
でも、この『夢現無双』はどうだろう。
バトル場面か、つまらない。
女性だけで演じる殺陣で、少年マンガばりの迫力や緊迫感を出せるわけもない。
決められた振付で動いてるだけですね、よたよた「ケガしないように、気をつけて、ゆっくりよいしょ」と刀を振り合っているけど、仕方ないよね所詮お芝居だもん。
って、それはいいのよ、わかってるから。
ヅカの殺陣に限界があることぐらい、最初からわかってる。
だから問題は「見せ方」なのよ。
宮本武蔵だから、戦ってばっかり。……なのは題材選んだときからわかってるよね。
そして、タカラヅカが殺陣を苦手としていることも、わかっているはず。
男性の筋力もなく、迫真の剣戟は望めない。アクションを本業とした人のような、派手なパフォーマンスは出来ないし、バク転ひとつ出来ない。ワイヤーでぴゅんびゅん飛んだり、特殊効果で盛り上げたりも出来ない。
最初からわかってる苦手分野を、作品の核に置くならば。
タカラヅカの得意分野を使えばいいのに。
歌とダンス。
もっさりチャンバラではなく、刀を使ったかっこいいダンスにする。
武蔵がいろんな強敵とダンスバトルしても、「タカラヅカだもんね」で済むよ。
敵ごとにダンスのジャンルを変えるとかして、「決闘場面こそがこの作品の見せ場!! めっちゃ盛り上がる!!」にしちゃえばいいのに。
や、本人たちはちゃんとチャンバラしている設定よ、武蔵はさすらいのダンサーじゃないから、チャンバラをダンスで表現するだけよ?
今のままだと、武蔵が戦って勝っても、わくわくしなくてなあ。
戦う場面がつまんないし、戦いと戦いの合間の話もつまんないしで、逃げ場なしにつまんない……。
でもって、なんで戦うのかわかんないし、勝っても成長がわからないしで。
巌流島で派手に歌い踊ってほしかったなー。
武蔵VS小次郎のダンスバトル。
敵同士だけど、ちょっとデュエットダンス風味あり。「強敵と書いて“とも”と読む」世界ですから、強い絆があるのよ、少年マンガのお約束よ。
彼らだけのバトルだけど、それだけには収まらない。
これまでの登場人物全員現れて、盆もセリも照明も全部使ってショーシーンにしてくれていい。
ふたりだけの戦い? はいはい、それはさておき、武蔵と小次郎の背負ってきたものが全部イメージとして舞台上に炸裂するわけですよ!
ヅカヲタが「この場面観るためだけにリピートする!!」と鼻息荒くするような、ここぞとばかりにドラマチックに。
で、その派手派手場面から一転しての静寂、で、雌雄決す。小次郎倒れる。
男脳で書かれたバトル物なら、バトル自体楽しくしてくれなきゃだわ。
バトルがつまんないマンガは打ち切られるわ。
なんでこれ、こんなにつまんないんだろう?
「宮本武蔵」が女性ウケしない題材だから。
……てのは置いておいて。
わたしはバトル物のマンガは好きだ。
少年マンガ育ちなので、少女マンガよりよっぽど読んで育ってる。
大した理由もなく主人公が戦いまくる話も楽しく読んでいる。
なんでバトル物マンガが面白いのかって、そりゃバトル自体が面白いんだ。
次々と立ちふさがる強敵を、主人公が打ち負かしていく。
斬り合いの迫力、瞬時の駆け引き。
勝てるはずのない敵を倒すための工夫や仕掛け、奇抜なアイディア、心理戦。
バトル自体が面白い。
手に汗握るってやつ。
また、バトルが盛り上がるのは、敵にもドラマが盛り込まれるからだ。
戦っている最中に、回想として敵の事情が読者に示される。こんな人で、こんなことがあり、こんな人とつきあいがあり、こんな想いで戦いに挑んでいる。
敵にも感情移入させてから、その強くかっこいい相手を、主人公が打ち負かすからこそ、カタルシス。
名前も顔もない雑魚を何人倒しても、感動にはつながらない。
でも、この『夢現無双』はどうだろう。
バトル場面か、つまらない。
女性だけで演じる殺陣で、少年マンガばりの迫力や緊迫感を出せるわけもない。
決められた振付で動いてるだけですね、よたよた「ケガしないように、気をつけて、ゆっくりよいしょ」と刀を振り合っているけど、仕方ないよね所詮お芝居だもん。
って、それはいいのよ、わかってるから。
ヅカの殺陣に限界があることぐらい、最初からわかってる。
だから問題は「見せ方」なのよ。
宮本武蔵だから、戦ってばっかり。……なのは題材選んだときからわかってるよね。
そして、タカラヅカが殺陣を苦手としていることも、わかっているはず。
男性の筋力もなく、迫真の剣戟は望めない。アクションを本業とした人のような、派手なパフォーマンスは出来ないし、バク転ひとつ出来ない。ワイヤーでぴゅんびゅん飛んだり、特殊効果で盛り上げたりも出来ない。
最初からわかってる苦手分野を、作品の核に置くならば。
タカラヅカの得意分野を使えばいいのに。
歌とダンス。
もっさりチャンバラではなく、刀を使ったかっこいいダンスにする。
武蔵がいろんな強敵とダンスバトルしても、「タカラヅカだもんね」で済むよ。
敵ごとにダンスのジャンルを変えるとかして、「決闘場面こそがこの作品の見せ場!! めっちゃ盛り上がる!!」にしちゃえばいいのに。
や、本人たちはちゃんとチャンバラしている設定よ、武蔵はさすらいのダンサーじゃないから、チャンバラをダンスで表現するだけよ?
今のままだと、武蔵が戦って勝っても、わくわくしなくてなあ。
戦う場面がつまんないし、戦いと戦いの合間の話もつまんないしで、逃げ場なしにつまんない……。
でもって、なんで戦うのかわかんないし、勝っても成長がわからないしで。
巌流島で派手に歌い踊ってほしかったなー。
武蔵VS小次郎のダンスバトル。
敵同士だけど、ちょっとデュエットダンス風味あり。「強敵と書いて“とも”と読む」世界ですから、強い絆があるのよ、少年マンガのお約束よ。
彼らだけのバトルだけど、それだけには収まらない。
これまでの登場人物全員現れて、盆もセリも照明も全部使ってショーシーンにしてくれていい。
ふたりだけの戦い? はいはい、それはさておき、武蔵と小次郎の背負ってきたものが全部イメージとして舞台上に炸裂するわけですよ!
ヅカヲタが「この場面観るためだけにリピートする!!」と鼻息荒くするような、ここぞとばかりにドラマチックに。
で、その派手派手場面から一転しての静寂、で、雌雄決す。小次郎倒れる。
男脳で書かれたバトル物なら、バトル自体楽しくしてくれなきゃだわ。
バトルがつまんないマンガは打ち切られるわ。
宿命のライバルとヒロイン。@夢現無双 「宮本武蔵」
2019年3月20日 タカラヅカ 『夢現無双 「宮本武蔵」』初日観劇、思ったことつらつら。
佐々木小次郎ってキリシタンだったの?
原作がそうなんだっけ? 『巌流』ではその設定なかったよね?
とりあえず、初耳だった。
原作とか史実とかはわりとどーでもいい、わたしは今観ている作品だけで判断する。
小次郎キリシタンなんだ、へー! 美剣士に十字架似合うなー。
で。
で。
小次郎のキリシタン設定なんだったの?
なにかエピソードあるのかと思った。
本筋に絡む設定なのかと思った。
なにか重要な事件があった? わたしが見逃した? キリシタンゆえにどうこうって話あった?
みやちゃんに十字架かけさせたかっただけ? 美形様のアクセサリー?
自分の記憶に自信なくて、観劇後に何人か聞いたけど、「そういやキリシタンだったね」と“言われるまで気づかなかった”的な返しをされたり、「なんかあった?」と逆に聞き返され、一緒になって「うーん??」と首かしげたりした。
幕開きに少年小次郎を出したり、お家再興とかキリシタンとか、ネタだけ振っておいて回収ナシかよサイトー!!
つまんないなー。
小次郎側にドラマがナイ。
『巌流』では小次郎主役だったから、彼の愛憎をじっくり書けた。サイトーくんの性癖である「顔に傷をつけられたと主人公を憎みストーカーするキャラクタ」をヒロインにすることで、恋愛面も盛り上げられたし。
宿命のライバル武蔵はというと、なんか出てきてはいろんな人と決闘してわーわーやってるだけだった。でも武蔵はそれでいい、「なんか強い男らしい」とだけわかればいい。
小次郎が陰で武蔵が陽、小次郎は暗い過去を背負って耽美にシリアスに生き、武蔵はあっけらかんと明るく豪傑していた。
今回は武蔵が主役でしかも時間も短いのだから、小次郎に割く時間がないことはわかっていたけど。
「本筋の合間に出てきて顔見せだけする」には、小次郎は向かないキャラクタなんだなと。
武蔵は武蔵だってだけで、有名な決闘場面をわーわーやっておけば盛り上がるけど、小次郎はなにをすればいい?
……それを埋めるためのキリシタン設定なのかと期待したんだけどなあ。
ちゃんとした恋愛話があれば、ちがったろうにな。
準ヒロインの朱実との関係とか、サイトーくんの遊女萌えの権化キャラ・吉野太夫とタカラヅカ的に盛り上がるとか、あればよかったのに。
そして、クライマックスのはずの巌流島があっさりしすぎていたのも、拍子抜け。
え、小次郎もう死んだの?
なんとも消化不良。
消化不良というか、そもそも嚥下すらできなかったのが、ヒロインのお通さん。
この役、いらなくない?
恋愛要素が低い題材なのは最初からわかってるけど、予想を遙かに超えてどーでもいい役だった。
だってこの娘さん、なんで「武蔵」のこと好きなの?
幼なじみで、子どもの頃から好きでした、てのはいい。物語お約束。ヒロイン設定の鉄板。
でもさ、お通ちゃんが惹かれたのは「乱暴だけど自分を守ってくれたたけぞーくん」であって、「宮本武蔵」じゃないよね?
剣に生きると決めて苦難の人生を選び取った武蔵のことは、まったく知らないし、そもそも会ってないし喋ってないし、接点ナイよね?
お通さんが求めているのは「私と一緒に生きてくれる、ふつーの夫」で、せいぜい「乱暴者から私を守ってくれる強さ」があればいい、つまり子どものころの「たけぞーくん」であり、「剣豪」「宮本武蔵」じゃないよね?
武蔵のことをまったく理解も愛しもしてない女が、勝手にあとを追いかけ回している……。
お通さんのアドバンテージって「美人」という一点のみなのよね?
他はなにも描かれてない。
彼女が魅力的な女性で、どれほど武蔵を愛しているか、なにも描かれていない。
「美人」「幼なじみ」「主人公のことが好き」ってだけでヒロインだと認識するのって、すげー男の発想だわ……。
しかもこの唯一台詞で書かれている「美人設定」もなあ……キャラの魅力のなさを払拭するほどわかりやすい圧倒的美貌を、演じているさくらちゃんが持ち合わせてないからなあ……アドバンテージにならねえ……。
美人でなくても、主人公のことを理解し、愛しているなら、それだけでヒロインたり得ると思う。
他の人たちが全員主人公を理解せず悪し様に罵っていても、ヒロインだけは彼の真の心を知り、愛している、てのはアリ。
でもお通さん、武蔵のことまったく見てないし、理解もしない。
理解してたら、ストーカーしないし、「一緒になってほしい」てな迫り方はしない。
武蔵に妻が不要……むしろ邪魔だってことは、彼を理解するなら、わかるはず。
だからこそ、ラストではまたしても捨てられる。
うん、そりゃそうだろう、いらないわ、こんな女。
武蔵とお通が「愛し合っているのに、糸の掛け違いですれ違っている」ように見えない。
武蔵とお通の醍醐味って、「ああっ、こんなに近くにいるのに気づいてない」「またすれ違っちゃった……切ない」とじれじれさせることよね? 「君の名は」手法。
なのに、鉄板のお約束が機能しない。
武蔵にお通は不要だし、お通も「自分に都合のいい武蔵」を思い浮かべているだけに見えるから、すれ違ってもじれったくない。
最後の決闘の前に「この戦いが終わったら……」的なやりとりをしても、盛り上がらない。
それで盛り上げたいなら、互いが必要不可欠な魂の一対だと教えてくれよ。それなのに、男は背を向けて戦いに行くんだと、すがる女を捨てて旅立つんだと、男のロマンしてくれよ。
ドラマもエピソードもなく出てきて、それだけで終わる小次郎とお通。
いちばんの仕事は「出演しています。こんなキャラがいます」と観客に見せること。出席欄にスタンプ押してもらうことだけが目的で、授業聞かずに教室からすぐにいなくなる学生並に意味ないな。
……って、宿命のライバルとヒロインの扱いじゃないわ。
佐々木小次郎ってキリシタンだったの?
原作がそうなんだっけ? 『巌流』ではその設定なかったよね?
とりあえず、初耳だった。
原作とか史実とかはわりとどーでもいい、わたしは今観ている作品だけで判断する。
小次郎キリシタンなんだ、へー! 美剣士に十字架似合うなー。
で。
で。
小次郎のキリシタン設定なんだったの?
なにかエピソードあるのかと思った。
本筋に絡む設定なのかと思った。
なにか重要な事件があった? わたしが見逃した? キリシタンゆえにどうこうって話あった?
みやちゃんに十字架かけさせたかっただけ? 美形様のアクセサリー?
自分の記憶に自信なくて、観劇後に何人か聞いたけど、「そういやキリシタンだったね」と“言われるまで気づかなかった”的な返しをされたり、「なんかあった?」と逆に聞き返され、一緒になって「うーん??」と首かしげたりした。
幕開きに少年小次郎を出したり、お家再興とかキリシタンとか、ネタだけ振っておいて回収ナシかよサイトー!!
つまんないなー。
小次郎側にドラマがナイ。
『巌流』では小次郎主役だったから、彼の愛憎をじっくり書けた。サイトーくんの性癖である「顔に傷をつけられたと主人公を憎みストーカーするキャラクタ」をヒロインにすることで、恋愛面も盛り上げられたし。
宿命のライバル武蔵はというと、なんか出てきてはいろんな人と決闘してわーわーやってるだけだった。でも武蔵はそれでいい、「なんか強い男らしい」とだけわかればいい。
小次郎が陰で武蔵が陽、小次郎は暗い過去を背負って耽美にシリアスに生き、武蔵はあっけらかんと明るく豪傑していた。
今回は武蔵が主役でしかも時間も短いのだから、小次郎に割く時間がないことはわかっていたけど。
「本筋の合間に出てきて顔見せだけする」には、小次郎は向かないキャラクタなんだなと。
武蔵は武蔵だってだけで、有名な決闘場面をわーわーやっておけば盛り上がるけど、小次郎はなにをすればいい?
……それを埋めるためのキリシタン設定なのかと期待したんだけどなあ。
ちゃんとした恋愛話があれば、ちがったろうにな。
準ヒロインの朱実との関係とか、サイトーくんの遊女萌えの権化キャラ・吉野太夫とタカラヅカ的に盛り上がるとか、あればよかったのに。
そして、クライマックスのはずの巌流島があっさりしすぎていたのも、拍子抜け。
え、小次郎もう死んだの?
なんとも消化不良。
消化不良というか、そもそも嚥下すらできなかったのが、ヒロインのお通さん。
この役、いらなくない?
恋愛要素が低い題材なのは最初からわかってるけど、予想を遙かに超えてどーでもいい役だった。
だってこの娘さん、なんで「武蔵」のこと好きなの?
幼なじみで、子どもの頃から好きでした、てのはいい。物語お約束。ヒロイン設定の鉄板。
でもさ、お通ちゃんが惹かれたのは「乱暴だけど自分を守ってくれたたけぞーくん」であって、「宮本武蔵」じゃないよね?
剣に生きると決めて苦難の人生を選び取った武蔵のことは、まったく知らないし、そもそも会ってないし喋ってないし、接点ナイよね?
お通さんが求めているのは「私と一緒に生きてくれる、ふつーの夫」で、せいぜい「乱暴者から私を守ってくれる強さ」があればいい、つまり子どものころの「たけぞーくん」であり、「剣豪」「宮本武蔵」じゃないよね?
武蔵のことをまったく理解も愛しもしてない女が、勝手にあとを追いかけ回している……。
お通さんのアドバンテージって「美人」という一点のみなのよね?
他はなにも描かれてない。
彼女が魅力的な女性で、どれほど武蔵を愛しているか、なにも描かれていない。
「美人」「幼なじみ」「主人公のことが好き」ってだけでヒロインだと認識するのって、すげー男の発想だわ……。
しかもこの唯一台詞で書かれている「美人設定」もなあ……キャラの魅力のなさを払拭するほどわかりやすい圧倒的美貌を、演じているさくらちゃんが持ち合わせてないからなあ……アドバンテージにならねえ……。
美人でなくても、主人公のことを理解し、愛しているなら、それだけでヒロインたり得ると思う。
他の人たちが全員主人公を理解せず悪し様に罵っていても、ヒロインだけは彼の真の心を知り、愛している、てのはアリ。
でもお通さん、武蔵のことまったく見てないし、理解もしない。
理解してたら、ストーカーしないし、「一緒になってほしい」てな迫り方はしない。
武蔵に妻が不要……むしろ邪魔だってことは、彼を理解するなら、わかるはず。
だからこそ、ラストではまたしても捨てられる。
うん、そりゃそうだろう、いらないわ、こんな女。
武蔵とお通が「愛し合っているのに、糸の掛け違いですれ違っている」ように見えない。
武蔵とお通の醍醐味って、「ああっ、こんなに近くにいるのに気づいてない」「またすれ違っちゃった……切ない」とじれじれさせることよね? 「君の名は」手法。
なのに、鉄板のお約束が機能しない。
武蔵にお通は不要だし、お通も「自分に都合のいい武蔵」を思い浮かべているだけに見えるから、すれ違ってもじれったくない。
最後の決闘の前に「この戦いが終わったら……」的なやりとりをしても、盛り上がらない。
それで盛り上げたいなら、互いが必要不可欠な魂の一対だと教えてくれよ。それなのに、男は背を向けて戦いに行くんだと、すがる女を捨てて旅立つんだと、男のロマンしてくれよ。
ドラマもエピソードもなく出てきて、それだけで終わる小次郎とお通。
いちばんの仕事は「出演しています。こんなキャラがいます」と観客に見せること。出席欄にスタンプ押してもらうことだけが目的で、授業聞かずに教室からすぐにいなくなる学生並に意味ないな。
……って、宿命のライバルとヒロインの扱いじゃないわ。
初対面の人のことも考えてくださいな。@夢現無双 「宮本武蔵」
2019年3月19日 タカラヅカ 『夢現無双 「宮本武蔵」』初日感想メモより。
……って、メモを元にいろいろ付け加えてるので、純粋に初日の感想ではなくなってるんだけどな。
メモには冒頭の構成に引っかかった、てなことばかりつらつら書いてあって、それ以外の感想がろくに書いてないのでした……や、帰りの電車でメモってることが多いので、電車降りるまでしか時間なくて(笑)。
正確には、初日メモを元にあーだこーだ書く、かな。
吉川英治の原作は知らないけど、宮本武蔵自体はマンガとかドラマとかでなんとなく見知っている、程度。
そんなわたしが「ああ、あったあった、このシーン」と思うくらいには、有名エピソードを拾ってあるんだと思う。
有名エピソードってのは、それだけでエンタメ要素がある。みんなが知っている、「〇〇と言えば●●だよな」と思うモノを、そのまま差し出してあげることは大切。期待を裏切らないってやつ。
だから、有名エピソード羅列するのは、正しい。
正しいと思うのに……なんだろう、このつまらなさ。
「あー、これ知ってる」「あったあった」と思うのに……楽しくないのは何故。
描かれているのが出来事だけだからか。
武蔵がなにをしたいのかが、伝わらない。
武蔵がなにをしました、なにがありました、と出来事だけ流れていく舞台を観ながら、痛感したことは。
この話って、「宮本武蔵」という男を好きでないと、ちっともたのしくないんだな。
出来の悪いアイドルドラマとか、一般人のホームビデオみたいなもん?
大好きなアイドルちゃんがお芝居してるー、かわいー。
うちの子が歩いてる、食べてる、眠ってる、かわいー。
姿を見てるだけでしあわせ。
……そのアイドルのファンなら、その子の家族なら、うれしいし楽しいけど、無関係な人からするとどこが楽しいのかわからないという。
武蔵が動いてる、あの場面やってる、この台詞言ってる、武蔵が武蔵の格好して舞台にいる、それだけで幸せ、それだけでたのしーー!
……てのが作劇のスタンス?
武蔵と旧知の人なら、「武蔵はこんなに魅力的な人」とわかってるから、「魅力的な人が歩いてる。喋ってる」から「きゅーん☆」とするのかもしれない。
が、初対面の人には、「ただ歩いている。喋っている」だけでは魅力がわからない。「えーと、アナタ誰ですか、どんな人ですか」ということから教えてくんないと。
サイトーくんが武蔵を好きすぎて、「人類すべてが武蔵を愛している、武蔵を熟知している、だから説明不要」と自分の目線で描いちゃったとか?
武蔵ラブが「ふつう」になりすぎていて、「武蔵を好きでナイ人の感覚」が理解出来ず、「武蔵の魅力を描く」ことをきれーさっぱり忘れているとか?
吉川英治の武蔵の魅力は知らないけど、いわゆる「宮本武蔵」の魅力なら、想像できる。
サイトーくんがどれだけ原作に忠実に描いた結果なのかはわかんないけど、もっとタカラヅカというジャンルで魅力が発揮できるように描くことは可能なんじゃないか??
史実や原作に縛られず、「ヒーロー武蔵」の魅力を描く!! 劇場に来た人全員武蔵のファンにしてやる! ぐらいの気持ちで描いた方が面白くなったんじゃないかな。
武蔵の人生をなぞるのが目的、じゃなくて、彼の魅力を描く素材として彼の人生を使う、みたいに。
「原作とチガウ!」「史実とチガウ!」と本気で文句言う人がタカラヅカを観に来る確率は低いし。だって、女性が武蔵やる時点で「原作とチガウ!」「史実とチガウ!」からね(笑)。
そういう口うるさい人たちの目が届きにくい、自由になんでもやれるジャンルなのになー、タカラヅカって。
武蔵を大好きな作家の描く武蔵、ということで期待したけど、そこがアダになったのかなと思った。
や、武蔵好きでないと、なにがいいのかわかんなかったよ、と。
……って、メモを元にいろいろ付け加えてるので、純粋に初日の感想ではなくなってるんだけどな。
メモには冒頭の構成に引っかかった、てなことばかりつらつら書いてあって、それ以外の感想がろくに書いてないのでした……や、帰りの電車でメモってることが多いので、電車降りるまでしか時間なくて(笑)。
正確には、初日メモを元にあーだこーだ書く、かな。
吉川英治の原作は知らないけど、宮本武蔵自体はマンガとかドラマとかでなんとなく見知っている、程度。
そんなわたしが「ああ、あったあった、このシーン」と思うくらいには、有名エピソードを拾ってあるんだと思う。
有名エピソードってのは、それだけでエンタメ要素がある。みんなが知っている、「〇〇と言えば●●だよな」と思うモノを、そのまま差し出してあげることは大切。期待を裏切らないってやつ。
だから、有名エピソード羅列するのは、正しい。
正しいと思うのに……なんだろう、このつまらなさ。
「あー、これ知ってる」「あったあった」と思うのに……楽しくないのは何故。
描かれているのが出来事だけだからか。
武蔵がなにをしたいのかが、伝わらない。
武蔵がなにをしました、なにがありました、と出来事だけ流れていく舞台を観ながら、痛感したことは。
この話って、「宮本武蔵」という男を好きでないと、ちっともたのしくないんだな。
出来の悪いアイドルドラマとか、一般人のホームビデオみたいなもん?
大好きなアイドルちゃんがお芝居してるー、かわいー。
うちの子が歩いてる、食べてる、眠ってる、かわいー。
姿を見てるだけでしあわせ。
……そのアイドルのファンなら、その子の家族なら、うれしいし楽しいけど、無関係な人からするとどこが楽しいのかわからないという。
武蔵が動いてる、あの場面やってる、この台詞言ってる、武蔵が武蔵の格好して舞台にいる、それだけで幸せ、それだけでたのしーー!
……てのが作劇のスタンス?
武蔵と旧知の人なら、「武蔵はこんなに魅力的な人」とわかってるから、「魅力的な人が歩いてる。喋ってる」から「きゅーん☆」とするのかもしれない。
が、初対面の人には、「ただ歩いている。喋っている」だけでは魅力がわからない。「えーと、アナタ誰ですか、どんな人ですか」ということから教えてくんないと。
サイトーくんが武蔵を好きすぎて、「人類すべてが武蔵を愛している、武蔵を熟知している、だから説明不要」と自分の目線で描いちゃったとか?
武蔵ラブが「ふつう」になりすぎていて、「武蔵を好きでナイ人の感覚」が理解出来ず、「武蔵の魅力を描く」ことをきれーさっぱり忘れているとか?
吉川英治の武蔵の魅力は知らないけど、いわゆる「宮本武蔵」の魅力なら、想像できる。
サイトーくんがどれだけ原作に忠実に描いた結果なのかはわかんないけど、もっとタカラヅカというジャンルで魅力が発揮できるように描くことは可能なんじゃないか??
史実や原作に縛られず、「ヒーロー武蔵」の魅力を描く!! 劇場に来た人全員武蔵のファンにしてやる! ぐらいの気持ちで描いた方が面白くなったんじゃないかな。
武蔵の人生をなぞるのが目的、じゃなくて、彼の魅力を描く素材として彼の人生を使う、みたいに。
「原作とチガウ!」「史実とチガウ!」と本気で文句言う人がタカラヅカを観に来る確率は低いし。だって、女性が武蔵やる時点で「原作とチガウ!」「史実とチガウ!」からね(笑)。
そういう口うるさい人たちの目が届きにくい、自由になんでもやれるジャンルなのになー、タカラヅカって。
武蔵を大好きな作家の描く武蔵、ということで期待したけど、そこがアダになったのかなと思った。
や、武蔵好きでないと、なにがいいのかわかんなかったよ、と。
『夢現無双 「宮本武蔵」』初日感想メモより。
緞帳が上がると、「夢現無双」の文字。うっわー、サイトーくんだ~~、やっぱ漢字でこうどーん!!とやらないと、サイトーくんじゃないよな。
無の字が三日月になってるあたり、こだわってるなあ。
わくわく。
ナレーション付きで幕が上がると、そこに武蔵@たまきちが……!と思ったら、あれ、みやちゃんだ。というと、いきなり小次郎から?
小次郎が誰かと立ち合って、勝利したそうですよ。
またなんかナレーション、子役が出てきた、え、小次郎の過去話からはじまるの?
やさしい母と幼い少年、マザコンのサイトーくん必須場面が冒頭かぁ。しかし、大人の小次郎が少年時代を回想するスタート、って、コレ「宮本武蔵」ちゃうんかい、これじゃ「佐々木小次郎」やん?
と思ったら、少年は「タケゾー」って呼ばれてる。
タケゾー、って、武蔵かい!
冒頭の小次郎から武蔵の少年時代、って、構成おかしくない??
武蔵の少年時代やるなら、冒頭は大人武蔵からはじまるべきじゃ?
たしかに、ナレーションがたまきちに変わってるから、「たまきちの声だから、この子役はたまきちの少年時代だ」ってわかる……のか、すべてのお客さんに? 冒頭のみやるりの声とたまきちの声を、初見の団体さんに聞き分けろと……?!
そりゃないぜ!!
こんなはじまり方、作劇としておかしいやろ、構成変やろ、とアタマがつまずいて集中できない(笑)。
年寄りは柔軟性に欠けるのよ。
テレビドラマなら冒頭のみやるりに「佐々木小次郎」、ゆりちゃんに「新免無二斉(宮本武蔵の父)」、出て来た子役に「武蔵(たけぞう。のちの宮本武蔵)」と白いテロップ挿入して、顔もアップで映してキャラ整理させられるけど。
これ、テレビドラマじゃないし。
劇場に来るすべての人が「最初に出てきたのが小次郎。主人公武蔵のライバル」と一瞬でわかり、次の一人称ナレーションが「この声は主人公武蔵の声で、さっきの小次郎とは別人」と瞬時に理解出来、登場した子役を「主人公武蔵の子ども時代」だと飲み込める。
の、かもしれない。
それができると思うから、やってるんだろう。
だとしても、だ。
大河ドラマなら冒頭が小次郎でもいいけど、短編でやるこっちゃないな。
視点がばらけてしまう。
導入として登場するなら、主人公であるべきでは?
登場する順番大事。観客は最初に登場するキャラクタを重要だと認識する。
だから主人公とヒロインは最初に「運命の出会い」をする。子どもの頃に一瞬だけ、とか、街角でぶつかって、とか。
そのあとどんだけ魅力的な女性キャラが出ても、「ヒロインは最初に運命を感じたあの子ね」とわかっているから、観客は安心して観ることが出来る。
……大河ドラマとか長期連載マンガとかなら、ヒロインが後半に出てきてもいいけど。31ページで完結する短編とか90分のミュージカルなら、「観客の無意識」に逆らってまで難しいことをしなくていい。
実際、お通は朱実より先に登場するわけだし。これが朱実が先で、あとからお通が出てきたら、観客は「ヒロインは朱実。あとから出てきて『タケゾーさん』しか言わない女は、ただの当て馬」と認識するだろう。
主人公以外で本編前の導入として出していいのは、語り部とか主人公の周囲にいる人とか。比重の低い人。あるいはヒロイン。
「もうひとりの主人公」を冒頭に出すと、視点がふたつになる恐れがある。視点をふたつにしたかった、小次郎も主人公だ、これはダブルトップによるダブル主演作品だ、というならそれでもいいけど、そうじゃないなら、混乱を招く構成をわざわざやるのがわからない。
……てなことが、ぱぱぱーっとアタマの中を駆けめぐり、小次郎が相当大きな役だぞ。と結論に着地した。
主人公のインプットを捨ててまで、小次郎を強く打ち出しているわけだから。
小次郎の出番なんてほとんどなくて当然のところを、どうやって絡ませるんだろう、出番作るんだろう、と疑問視していたけど、そんな危惧を吹っ飛ばすくらい、小次郎ががんがん出て物語に絡み、動かすんだな!
でないとこの導入はナイもんな!
さすが『巌流』で小次郎主人公にしたサイトーくん、小次郎への思い入れ半端ナイんだな。
みやるりがこれで卒業ってこともあり、ダブル主演くらいの勢いで小次郎が大きな役なんだ。
原作がどうあれ、小次郎もすごくいい役なんだわ……!
と、思った。
冒頭だけで(笑)。
や、小次郎のドラマを描かないのなら、わたしだったらあの導入場面はやらないから。
素直に少年武蔵と又八、お通の場面から関ヶ原、派手な合戦オープニングにしてるわ。
と、壮絶に思い込んじゃったのよ。
わざわざ小次郎からはじまる構成ゆえに。
てことで、終始違和感。
緞帳が上がると、「夢現無双」の文字。うっわー、サイトーくんだ~~、やっぱ漢字でこうどーん!!とやらないと、サイトーくんじゃないよな。
無の字が三日月になってるあたり、こだわってるなあ。
わくわく。
ナレーション付きで幕が上がると、そこに武蔵@たまきちが……!と思ったら、あれ、みやちゃんだ。というと、いきなり小次郎から?
小次郎が誰かと立ち合って、勝利したそうですよ。
またなんかナレーション、子役が出てきた、え、小次郎の過去話からはじまるの?
やさしい母と幼い少年、マザコンのサイトーくん必須場面が冒頭かぁ。しかし、大人の小次郎が少年時代を回想するスタート、って、コレ「宮本武蔵」ちゃうんかい、これじゃ「佐々木小次郎」やん?
と思ったら、少年は「タケゾー」って呼ばれてる。
タケゾー、って、武蔵かい!
冒頭の小次郎から武蔵の少年時代、って、構成おかしくない??
武蔵の少年時代やるなら、冒頭は大人武蔵からはじまるべきじゃ?
たしかに、ナレーションがたまきちに変わってるから、「たまきちの声だから、この子役はたまきちの少年時代だ」ってわかる……のか、すべてのお客さんに? 冒頭のみやるりの声とたまきちの声を、初見の団体さんに聞き分けろと……?!
そりゃないぜ!!
こんなはじまり方、作劇としておかしいやろ、構成変やろ、とアタマがつまずいて集中できない(笑)。
年寄りは柔軟性に欠けるのよ。
テレビドラマなら冒頭のみやるりに「佐々木小次郎」、ゆりちゃんに「新免無二斉(宮本武蔵の父)」、出て来た子役に「武蔵(たけぞう。のちの宮本武蔵)」と白いテロップ挿入して、顔もアップで映してキャラ整理させられるけど。
これ、テレビドラマじゃないし。
劇場に来るすべての人が「最初に出てきたのが小次郎。主人公武蔵のライバル」と一瞬でわかり、次の一人称ナレーションが「この声は主人公武蔵の声で、さっきの小次郎とは別人」と瞬時に理解出来、登場した子役を「主人公武蔵の子ども時代」だと飲み込める。
の、かもしれない。
それができると思うから、やってるんだろう。
だとしても、だ。
大河ドラマなら冒頭が小次郎でもいいけど、短編でやるこっちゃないな。
視点がばらけてしまう。
導入として登場するなら、主人公であるべきでは?
登場する順番大事。観客は最初に登場するキャラクタを重要だと認識する。
だから主人公とヒロインは最初に「運命の出会い」をする。子どもの頃に一瞬だけ、とか、街角でぶつかって、とか。
そのあとどんだけ魅力的な女性キャラが出ても、「ヒロインは最初に運命を感じたあの子ね」とわかっているから、観客は安心して観ることが出来る。
……大河ドラマとか長期連載マンガとかなら、ヒロインが後半に出てきてもいいけど。31ページで完結する短編とか90分のミュージカルなら、「観客の無意識」に逆らってまで難しいことをしなくていい。
実際、お通は朱実より先に登場するわけだし。これが朱実が先で、あとからお通が出てきたら、観客は「ヒロインは朱実。あとから出てきて『タケゾーさん』しか言わない女は、ただの当て馬」と認識するだろう。
主人公以外で本編前の導入として出していいのは、語り部とか主人公の周囲にいる人とか。比重の低い人。あるいはヒロイン。
「もうひとりの主人公」を冒頭に出すと、視点がふたつになる恐れがある。視点をふたつにしたかった、小次郎も主人公だ、これはダブルトップによるダブル主演作品だ、というならそれでもいいけど、そうじゃないなら、混乱を招く構成をわざわざやるのがわからない。
……てなことが、ぱぱぱーっとアタマの中を駆けめぐり、小次郎が相当大きな役だぞ。と結論に着地した。
主人公のインプットを捨ててまで、小次郎を強く打ち出しているわけだから。
小次郎の出番なんてほとんどなくて当然のところを、どうやって絡ませるんだろう、出番作るんだろう、と疑問視していたけど、そんな危惧を吹っ飛ばすくらい、小次郎ががんがん出て物語に絡み、動かすんだな!
でないとこの導入はナイもんな!
さすが『巌流』で小次郎主人公にしたサイトーくん、小次郎への思い入れ半端ナイんだな。
みやるりがこれで卒業ってこともあり、ダブル主演くらいの勢いで小次郎が大きな役なんだ。
原作がどうあれ、小次郎もすごくいい役なんだわ……!
と、思った。
冒頭だけで(笑)。
や、小次郎のドラマを描かないのなら、わたしだったらあの導入場面はやらないから。
素直に少年武蔵と又八、お通の場面から関ヶ原、派手な合戦オープニングにしてるわ。
と、壮絶に思い込んじゃったのよ。
わざわざ小次郎からはじまる構成ゆえに。
てことで、終始違和感。
物語がナイと魅力もなくなる。@夢現無双 「宮本武蔵」
2019年3月17日 タカラヅカ 『夢現無双 「宮本武蔵」』初日観劇。
で、首をかしげる。
これ、面白いのか……?
なんか期待したモノとチガウっていうか、そもそもわたしナニを期待してたんだっけ?
主人公がかっこいいこと。
「強くなりたい」と愚直なまでに渇望する男の生き様。
そんな男を愛してしまった女の葛藤。
キャラ物ならではの、かっこいい場面、キャラソンぶちかます場面など。
オープニングの他に、ストーリー関係なく2回は「イケコの1幕ラストの全員登場場面」みたいなショーシーンがある。なにしろストーリー関係ないから、ただキャラクタたちがかっこいいってだけの歌とダンス。歌い上げるのは主題歌でも良いし、キャラクターソングでもいい。
え、ここで幕? 1幕終了、休憩に入る?? え? そんな話だっけ??と思わせるくらい「ジャーーン!!」と音楽決まって客席からぶわーっと拍手わき上がるようなヤツ。それが、90分中2回はある。オープニングもど派手なショーシーンだから、3回はストーリー止めてじゃんじゃか盛り上がる、てな。
……サイトー作品って、そうだったよねえ?
だから勝手に、90分あったら、開始2分で全員登場のど派手オープニングで、メインキャラ紹介と舞台紹介が一通り終わった20分後に美味しいキャラソンぶち込んでストーリー止めてでも「かっこいい!」盛り上がりを作って、そっから主人公の人生大変障害いろいろ迷います苦しみますで20分、煮詰まり最高潮でまたしてもキャラソン系派手パフォーマンス入れて「ここが中詰め!! こっからクライマックスへエンジンかけるぞ!」と空気アゲて、一転して静かな場面でラブロマンスなんぞやって、次にクライマックスのど派手戦闘シーン!! 音楽もダンスも装置もここぞとばかりに全部惜しみなく費やして盛り上げて、そっから終結、一旦オトして静かにEND、と見せかけて、主人公啖呵切ってにぎやかに幕。
……なんてイメージを持っていた。
かっこいい場面、ぶわーっとテンション上がる場面がナイ……。
出来事が語られてるだけ。
武蔵がナニ考えてるのかわかんない……えーと、「強くなりたい」んだよね? なんで?
「強くなりたい」から決闘して殺人してまわってるんだと思うけど、あんまし強さを求めているように見えない……なにがしたいのか伝わらない。
武蔵個人も心がよくわかんない上に、この人誰とも深く関わらない……。
お通さんは武蔵のことナニも理解しないまま、ただ後を追っかけ回してる。
小次郎は、すげーがんばって出番増やしてるなあ……増やしてるけど、小次郎自身のストーリーは描かれてないから、「ただ出番を増やしました、とりあえず舞台の上にいます」状態……。
出来事はあるけど、物語がナイ。
おかげで武蔵も小次郎もお通も、魅力がナイ……。
唯一物語があるのが、三枚目の又八。
又八がいちばん美味しい……びっくり。
ど、どうしちゃったんだ、サイトーくん。
大好きな宮本武蔵だろうに。
『巌流』(小次郎主役)と『Young Bloods!!』(現代日本に武蔵がタイムスリップ!)と来て、ついについに、念願のど真ん中直球で宮本武蔵やれるのに。
なんでこんな、パワーダウンしてるんだ?
で、首をかしげる。
これ、面白いのか……?
なんか期待したモノとチガウっていうか、そもそもわたしナニを期待してたんだっけ?
主人公がかっこいいこと。
「強くなりたい」と愚直なまでに渇望する男の生き様。
そんな男を愛してしまった女の葛藤。
キャラ物ならではの、かっこいい場面、キャラソンぶちかます場面など。
オープニングの他に、ストーリー関係なく2回は「イケコの1幕ラストの全員登場場面」みたいなショーシーンがある。なにしろストーリー関係ないから、ただキャラクタたちがかっこいいってだけの歌とダンス。歌い上げるのは主題歌でも良いし、キャラクターソングでもいい。
え、ここで幕? 1幕終了、休憩に入る?? え? そんな話だっけ??と思わせるくらい「ジャーーン!!」と音楽決まって客席からぶわーっと拍手わき上がるようなヤツ。それが、90分中2回はある。オープニングもど派手なショーシーンだから、3回はストーリー止めてじゃんじゃか盛り上がる、てな。
……サイトー作品って、そうだったよねえ?
だから勝手に、90分あったら、開始2分で全員登場のど派手オープニングで、メインキャラ紹介と舞台紹介が一通り終わった20分後に美味しいキャラソンぶち込んでストーリー止めてでも「かっこいい!」盛り上がりを作って、そっから主人公の人生大変障害いろいろ迷います苦しみますで20分、煮詰まり最高潮でまたしてもキャラソン系派手パフォーマンス入れて「ここが中詰め!! こっからクライマックスへエンジンかけるぞ!」と空気アゲて、一転して静かな場面でラブロマンスなんぞやって、次にクライマックスのど派手戦闘シーン!! 音楽もダンスも装置もここぞとばかりに全部惜しみなく費やして盛り上げて、そっから終結、一旦オトして静かにEND、と見せかけて、主人公啖呵切ってにぎやかに幕。
……なんてイメージを持っていた。
かっこいい場面、ぶわーっとテンション上がる場面がナイ……。
出来事が語られてるだけ。
武蔵がナニ考えてるのかわかんない……えーと、「強くなりたい」んだよね? なんで?
「強くなりたい」から決闘して殺人してまわってるんだと思うけど、あんまし強さを求めているように見えない……なにがしたいのか伝わらない。
武蔵個人も心がよくわかんない上に、この人誰とも深く関わらない……。
お通さんは武蔵のことナニも理解しないまま、ただ後を追っかけ回してる。
小次郎は、すげーがんばって出番増やしてるなあ……増やしてるけど、小次郎自身のストーリーは描かれてないから、「ただ出番を増やしました、とりあえず舞台の上にいます」状態……。
出来事はあるけど、物語がナイ。
おかげで武蔵も小次郎もお通も、魅力がナイ……。
唯一物語があるのが、三枚目の又八。
又八がいちばん美味しい……びっくり。
ど、どうしちゃったんだ、サイトーくん。
大好きな宮本武蔵だろうに。
『巌流』(小次郎主役)と『Young Bloods!!』(現代日本に武蔵がタイムスリップ!)と来て、ついについに、念願のど真ん中直球で宮本武蔵やれるのに。
なんでこんな、パワーダウンしてるんだ?
男はみんな王になりたい、一番になりたい。@夢現無双 「宮本武蔵」
2019年3月16日 タカラヅカ 「宮本武蔵は男性が好む題材。女性は喜ばない」というイメージを持っている。や、一般的にそうなんだろうな、てな思い込み。
実際わたしの周囲の女性たちには100%不評だった。
が、わたしは宮本武蔵ってけっこう好きだ。
わたしは少年マンガ育ちで、ただ「強くなりたい」という理由なき衝動だけで高みを目指す男たちの物語が大好物だからだ。
「男はみんな王になりたい(byキムシン)」を、すんなり受け入れる性質だ。
チャンバラも好きだー。(今も『我間乱』ファン継続中。伊織も好きだけど、我間がいちばん好き)
そして、昔のご贔屓が宮本武蔵を演じて、震えるほどかっこよかった。
ってこともあり。
宮本武蔵か! いいじゃん、と思った。
なにより、たまきちに合っている。
似合う役で、とことんかっこよく見せてくれ!
持ち味から乖離した耽美とか中性的とかで魅力を出そうとあがくより、もともと持ってる男っぽさや骨太さで魅力を出してくれ。
トートより安心して観られるはず。かっこいいはず。
たまきちで宮本武蔵! よっしゃ!
みやるりで佐々木小次郎! 美剣士ですよ、ロン毛ですよ、イメージぴったり、よっしゃ!
さくらちゃんや、他の人がどんな役をやるかはわかんないけど、トップと2番手がイメージぴったりのかっこいい役なら、勝ったようなもんじゃん?
実際ポスターかっこいいし。イメージまんまだし。
わくわく。
と、思っただけに、周囲の反応との温度差にびびった。
そ、そうか、女性は宮本武蔵好きじゃないんだ……。や、好きじゃないだろうとは思ってたけど、ほんとにマイナスなほどダメな題材だったんだ……。
あまりに否定意見ばっかあびせられたから、ほとほと疑問に思ったよ。
何故、宮本武蔵? と。
女性にとっては苦手ジャンルかもしんないけど、ここはタカラヅカだし、きっとタカラヅカらしい冒険活劇にしあげてくれるよ。
だからマイナス意見多くても、幕が上がれば大丈夫。
実際、小次郎を主役にした『巌流』は大人気公演だったわけだし。(作品としては疑問だらけだけど、主演人気ゆえ、すげーチケ難公演だった)
わたしは原作の吉川英治は読んだことありません。
同原作のコミック『バガボンド』を大昔に読んだだけ。
むしろ、『大帝の剣』夢枕獏のイメージが強い。や、あまりに武蔵が非道でな……! こわかったから印象に残った。
どんなに卑怯な手を使っても勝つ、勝つことだけに執着する、勝つためには子どもだって殺す、その執念にぞっとしたし、惹かれた。共感とはチガウが、「アリ」だと思った。この生き方はアリだ。魂がヒリヒリする感じで、その生き方を見守った。
武蔵のいろんな戦いを描いて、恋愛させて、ライバルの小次郎についても尺を割かないといけないし、歌って踊ってしなきゃいけないし、90分で足りるのかな。
クライマックスは巌流島だよね。
またスローモーションで戦ったり、心の声が響いたりするのかしら(笑)。
みやちゃん退団だから、とことんかっこよく描いてくれよ。『巌流』のトウコばりに。
母の息子への深い愛と、顔に傷を付けられて恨んで付け狙う男が出るのよね、サイトーくんだから!(笑)
武蔵と小次郎でタンゴ踊ったりするかしら。
燕返しで「コジローくん」思い出して吹き出しちゃわないようにしなきゃ、どっちもサイトーだし、つかサイトーくん宮本武蔵3回目だもん、どんだけ好きなん。
同じ劇団で3回も描くんだ、これだけ好きで書く作品だ、きっとこだわり抜いた欲張り作品になっているだろう。
いろいろ勝手に想像しつつ。
『夢現無双 -吉川英治原作「宮本武蔵」より-』初日観劇。
えーと。
首かしげ。
実際わたしの周囲の女性たちには100%不評だった。
が、わたしは宮本武蔵ってけっこう好きだ。
わたしは少年マンガ育ちで、ただ「強くなりたい」という理由なき衝動だけで高みを目指す男たちの物語が大好物だからだ。
「男はみんな王になりたい(byキムシン)」を、すんなり受け入れる性質だ。
チャンバラも好きだー。(今も『我間乱』ファン継続中。伊織も好きだけど、我間がいちばん好き)
そして、昔のご贔屓が宮本武蔵を演じて、震えるほどかっこよかった。
ってこともあり。
宮本武蔵か! いいじゃん、と思った。
なにより、たまきちに合っている。
似合う役で、とことんかっこよく見せてくれ!
持ち味から乖離した耽美とか中性的とかで魅力を出そうとあがくより、もともと持ってる男っぽさや骨太さで魅力を出してくれ。
トートより安心して観られるはず。かっこいいはず。
たまきちで宮本武蔵! よっしゃ!
みやるりで佐々木小次郎! 美剣士ですよ、ロン毛ですよ、イメージぴったり、よっしゃ!
さくらちゃんや、他の人がどんな役をやるかはわかんないけど、トップと2番手がイメージぴったりのかっこいい役なら、勝ったようなもんじゃん?
実際ポスターかっこいいし。イメージまんまだし。
わくわく。
と、思っただけに、周囲の反応との温度差にびびった。
そ、そうか、女性は宮本武蔵好きじゃないんだ……。や、好きじゃないだろうとは思ってたけど、ほんとにマイナスなほどダメな題材だったんだ……。
あまりに否定意見ばっかあびせられたから、ほとほと疑問に思ったよ。
何故、宮本武蔵? と。
女性にとっては苦手ジャンルかもしんないけど、ここはタカラヅカだし、きっとタカラヅカらしい冒険活劇にしあげてくれるよ。
だからマイナス意見多くても、幕が上がれば大丈夫。
実際、小次郎を主役にした『巌流』は大人気公演だったわけだし。(作品としては疑問だらけだけど、主演人気ゆえ、すげーチケ難公演だった)
わたしは原作の吉川英治は読んだことありません。
同原作のコミック『バガボンド』を大昔に読んだだけ。
むしろ、『大帝の剣』夢枕獏のイメージが強い。や、あまりに武蔵が非道でな……! こわかったから印象に残った。
どんなに卑怯な手を使っても勝つ、勝つことだけに執着する、勝つためには子どもだって殺す、その執念にぞっとしたし、惹かれた。共感とはチガウが、「アリ」だと思った。この生き方はアリだ。魂がヒリヒリする感じで、その生き方を見守った。
武蔵のいろんな戦いを描いて、恋愛させて、ライバルの小次郎についても尺を割かないといけないし、歌って踊ってしなきゃいけないし、90分で足りるのかな。
クライマックスは巌流島だよね。
またスローモーションで戦ったり、心の声が響いたりするのかしら(笑)。
みやちゃん退団だから、とことんかっこよく描いてくれよ。『巌流』のトウコばりに。
母の息子への深い愛と、顔に傷を付けられて恨んで付け狙う男が出るのよね、サイトーくんだから!(笑)
武蔵と小次郎でタンゴ踊ったりするかしら。
燕返しで「コジローくん」思い出して吹き出しちゃわないようにしなきゃ、どっちもサイトーだし、つかサイトーくん宮本武蔵3回目だもん、どんだけ好きなん。
同じ劇団で3回も描くんだ、これだけ好きで書く作品だ、きっとこだわり抜いた欲張り作品になっているだろう。
いろいろ勝手に想像しつつ。
『夢現無双 -吉川英治原作「宮本武蔵」より-』初日観劇。
えーと。
首かしげ。
何故に宮本武蔵?@夢現無双 「宮本武蔵」
2019年3月15日 タカラヅカ2019年3月15日 大劇場月組『夢現無双 「宮本武蔵」』『クルンテープ 天使の都』初日/宙組『オーシャンズ11』新人公演一部の配役決定
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
えー、素朴な疑問です。
何故、宮本武蔵?
ヅカヲタであることを公言して生きているわたしは、ひとさまからよくヅカネタを振られる。お天気の話と同じで「こいつにはヅカの話を振れば平穏」と思われているのかもしれない。「テレビでヅカの人を見た」とか「松岡修造の娘さん、タカラヅカ入ったんだって?」とか。ちなみに、最近いちばん言われたのは、「タカラヅカトップスターの脱税」だ……←一般人はOGもその親も区別しない、ただ「タカラヅカのトップスター」ってとこだけに反応する・そのワードだけおぼえてる、ことがよくわかったわ……。
阪急沿線で生きている限り、興味の有無に関係なくヅカのポスターは目に入る。
ゆえに、ヅカファンでもなんでもない人から、「今度〇〇やるんだね」と話を振られることがある。
作品名なんかおぼえちゃいねえ、ただポスターの雰囲気だけで「〇〇やるんだね」……王子様みたいなやつ、とか、日本物とか。(『ベルばら』や『エリザベート』は作品名で言われるから、知名度高いとわかる)
毎度、みりお様のポスター食いつき度はすごいと思う……「ポスターの人、きれいだった」ってみりお様のときはやたら言われる……組や名前言ってもおぼえてくれない・そもそも観る気もおぼえる気もない人が、「そういえばポスター見た」と話題にするのが、大抵みりお様。
そんな状況で、疑問として口にされるのが、「宮本武蔵」。
「今度、宮本武蔵やるんだね」「タカラヅカで宮本武蔵?」「すごいね、タカラヅカってなんでもやるんだね」
たしかに、「宮本武蔵」は有名なので、ポスターだけで演目を区別してくれる。それはすごいことだし、良いことだと思う。
が。
「宮本武蔵なら、観ない」「タカラヅカで宮本武蔵はいらない」
と、続くのは、いかがなものか。
や、もともと観る気はほとんどない一般人たちだけど。
ただの社交辞令として「タカラヅカってキラキラしてていいわねー、観たいわぁ」と言ってくれるだけの人たちだ。
大阪人なのでみんな大抵、1回はタカラヅカを観たことがある。何十年前だったり子どもの頃だったりしても、とりあえず「一度も観たことがナイ」という人の方が少ない。
大人で、エンタメに時間とお金を出す意味を理解している人も多い。
実際に観るにはハードルがいくつもあるけど、潜在的に観客になる「かもしれない」人たちだ。
そんな人たちが、口を揃えて言う。
「どうせタカラヅカを観るなら、キラキラしたものが観たい」
普段、タカラヅカを観ないから。
たまに観るなら、タカラヅカらしい、ドレスと軍服でキラキラしたやつを。
「宮本武蔵って、きれいじゃないし、野蛮だし、なにもタカラヅカで観なくても」
軽い世間話で「ヅカは楽しいよー、一緒に行こうよー」と言うのはいつものことだけど。
「そうね、行きたいね(社交辞令)」が常だけど、今回は「そうね、行きたいね(社交辞令)。宮本武蔵以外で」となる。
「宮本武蔵」が、誘いを断る口実になってる。
この女性ウケの悪さよ。
宮本武蔵って、そんなに避けられるネタなのか。
社交辞令で「断る理由」に使って問題ないほど。
「今度はじめてタカラヅカ観に行くんです、友人に誘われて。作品名もなにも知らないんですけど」
と無邪気に言う人に、日程聞いて「ああそれ、月組の宮本武蔵だわ」と言うと、表情が曇った。
「宮本武蔵……? えー……?」
キラキラした『ベルばら』みたいなモノを期待していたらしい。
(ちなみに、「大丈夫、ショーがあるから!」と言ってほっとさせて、「ただ、タイのショーだけど」と付け加えて「たい?」「タイランド、国のタイ」「えー……?」とさらに困惑させてしまう、と。この2本立てのチョイスはいったい……?)
また別の人だけど、タカラヅカは過去に2回だけ観たことがある、という人が、友人のピンチヒッターで今度「宮本武蔵を観に行くことになった」と言って。
真顔で聞かれた。
「タカラヅカで宮本武蔵って、どのへんに需要があるんですか?」
大抵の女性は、興味を持たない。むしろ避ける。
なのに何故、そんなテーマで上演するのか、と。
「えーと、男性ファン獲得のため……?」
タカラヅカは今、大人気だ。
劇場はお客でいっぱい、ファンはチケットが取れずに困っている。
そんなときだからこそ、冒険が出来る。
今いるファンや、「たまにはタカラヅカもいいかも」なんて人が求めるキラキラしたタカラヅカだけやっていたのでは、可能性が広がらない。
どうせファンは題材がなんであっても観るんだから、ファンが求めないモノを上演してもいい。
宮本武蔵という、男性が好む題材をやり、男性客を掴みたい。
……てことかな。
と、わたしはてきとーに説明した。
「ほら、王子様とお姫さまのキラキラ恋愛モノだと、彼氏や旦那を誘いにくいやん。敬遠されるやん。でも宮本武蔵なら、一緒に行ってくれるかも」
「なるほど。そういうことなんですね。じゃあ宮本武蔵でも仕方ないか。私はそれよりタカラヅカっぽいモノが観たかったけど」
なんて素直に納得してくれたけど。
いやあ、ドキッとしますな。
「宮本武蔵って、どのへんに需要があるんですか?」なんて聞かれると。
ヅカヲタも喜ばないし、一般人も喜ばない。
そんなテーマをあえてやる。
そういや月組は『カンパニー』もやったし、「男性ファン獲得用の組」なのかも。
でそもれなら、間に『エリザベート』を挟むのは戦略的によくなかったのでは?
「サラリーマンが好む題材」をせっかく上演して「次も観てみようかな」と思わせても、次が『エリザベート』だとカラーの違いに困惑するだろうし、『エリザベート』が気に入った客は「『エリザベート』みたいなのが観たいのに、次は宮本武蔵……?」と困惑するし。
どこを目指しているんだろう。
や、わたしの周囲の狭い世界の話なので、「老若男女、すべての人が宮本武蔵大好き、タカラヅカで観たいと思ってた!!」と狂喜乱舞しているのかもしれませんが。
わたしには、「宮本武蔵は男性が好む題材。女性は喜ばない」というイメージがある。
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えー、素朴な疑問です。
何故、宮本武蔵?
ヅカヲタであることを公言して生きているわたしは、ひとさまからよくヅカネタを振られる。お天気の話と同じで「こいつにはヅカの話を振れば平穏」と思われているのかもしれない。「テレビでヅカの人を見た」とか「松岡修造の娘さん、タカラヅカ入ったんだって?」とか。ちなみに、最近いちばん言われたのは、「タカラヅカトップスターの脱税」だ……←一般人はOGもその親も区別しない、ただ「タカラヅカのトップスター」ってとこだけに反応する・そのワードだけおぼえてる、ことがよくわかったわ……。
阪急沿線で生きている限り、興味の有無に関係なくヅカのポスターは目に入る。
ゆえに、ヅカファンでもなんでもない人から、「今度〇〇やるんだね」と話を振られることがある。
作品名なんかおぼえちゃいねえ、ただポスターの雰囲気だけで「〇〇やるんだね」……王子様みたいなやつ、とか、日本物とか。(『ベルばら』や『エリザベート』は作品名で言われるから、知名度高いとわかる)
毎度、みりお様のポスター食いつき度はすごいと思う……「ポスターの人、きれいだった」ってみりお様のときはやたら言われる……組や名前言ってもおぼえてくれない・そもそも観る気もおぼえる気もない人が、「そういえばポスター見た」と話題にするのが、大抵みりお様。
そんな状況で、疑問として口にされるのが、「宮本武蔵」。
「今度、宮本武蔵やるんだね」「タカラヅカで宮本武蔵?」「すごいね、タカラヅカってなんでもやるんだね」
たしかに、「宮本武蔵」は有名なので、ポスターだけで演目を区別してくれる。それはすごいことだし、良いことだと思う。
が。
「宮本武蔵なら、観ない」「タカラヅカで宮本武蔵はいらない」
と、続くのは、いかがなものか。
や、もともと観る気はほとんどない一般人たちだけど。
ただの社交辞令として「タカラヅカってキラキラしてていいわねー、観たいわぁ」と言ってくれるだけの人たちだ。
大阪人なのでみんな大抵、1回はタカラヅカを観たことがある。何十年前だったり子どもの頃だったりしても、とりあえず「一度も観たことがナイ」という人の方が少ない。
大人で、エンタメに時間とお金を出す意味を理解している人も多い。
実際に観るにはハードルがいくつもあるけど、潜在的に観客になる「かもしれない」人たちだ。
そんな人たちが、口を揃えて言う。
「どうせタカラヅカを観るなら、キラキラしたものが観たい」
普段、タカラヅカを観ないから。
たまに観るなら、タカラヅカらしい、ドレスと軍服でキラキラしたやつを。
「宮本武蔵って、きれいじゃないし、野蛮だし、なにもタカラヅカで観なくても」
軽い世間話で「ヅカは楽しいよー、一緒に行こうよー」と言うのはいつものことだけど。
「そうね、行きたいね(社交辞令)」が常だけど、今回は「そうね、行きたいね(社交辞令)。宮本武蔵以外で」となる。
「宮本武蔵」が、誘いを断る口実になってる。
この女性ウケの悪さよ。
宮本武蔵って、そんなに避けられるネタなのか。
社交辞令で「断る理由」に使って問題ないほど。
「今度はじめてタカラヅカ観に行くんです、友人に誘われて。作品名もなにも知らないんですけど」
と無邪気に言う人に、日程聞いて「ああそれ、月組の宮本武蔵だわ」と言うと、表情が曇った。
「宮本武蔵……? えー……?」
キラキラした『ベルばら』みたいなモノを期待していたらしい。
(ちなみに、「大丈夫、ショーがあるから!」と言ってほっとさせて、「ただ、タイのショーだけど」と付け加えて「たい?」「タイランド、国のタイ」「えー……?」とさらに困惑させてしまう、と。この2本立てのチョイスはいったい……?)
また別の人だけど、タカラヅカは過去に2回だけ観たことがある、という人が、友人のピンチヒッターで今度「宮本武蔵を観に行くことになった」と言って。
真顔で聞かれた。
「タカラヅカで宮本武蔵って、どのへんに需要があるんですか?」
大抵の女性は、興味を持たない。むしろ避ける。
なのに何故、そんなテーマで上演するのか、と。
「えーと、男性ファン獲得のため……?」
タカラヅカは今、大人気だ。
劇場はお客でいっぱい、ファンはチケットが取れずに困っている。
そんなときだからこそ、冒険が出来る。
今いるファンや、「たまにはタカラヅカもいいかも」なんて人が求めるキラキラしたタカラヅカだけやっていたのでは、可能性が広がらない。
どうせファンは題材がなんであっても観るんだから、ファンが求めないモノを上演してもいい。
宮本武蔵という、男性が好む題材をやり、男性客を掴みたい。
……てことかな。
と、わたしはてきとーに説明した。
「ほら、王子様とお姫さまのキラキラ恋愛モノだと、彼氏や旦那を誘いにくいやん。敬遠されるやん。でも宮本武蔵なら、一緒に行ってくれるかも」
「なるほど。そういうことなんですね。じゃあ宮本武蔵でも仕方ないか。私はそれよりタカラヅカっぽいモノが観たかったけど」
なんて素直に納得してくれたけど。
いやあ、ドキッとしますな。
「宮本武蔵って、どのへんに需要があるんですか?」なんて聞かれると。
ヅカヲタも喜ばないし、一般人も喜ばない。
そんなテーマをあえてやる。
そういや月組は『カンパニー』もやったし、「男性ファン獲得用の組」なのかも。
でそもれなら、間に『エリザベート』を挟むのは戦略的によくなかったのでは?
「サラリーマンが好む題材」をせっかく上演して「次も観てみようかな」と思わせても、次が『エリザベート』だとカラーの違いに困惑するだろうし、『エリザベート』が気に入った客は「『エリザベート』みたいなのが観たいのに、次は宮本武蔵……?」と困惑するし。
どこを目指しているんだろう。
や、わたしの周囲の狭い世界の話なので、「老若男女、すべての人が宮本武蔵大好き、タカラヅカで観たいと思ってた!!」と狂喜乱舞しているのかもしれませんが。
わたしには、「宮本武蔵は男性が好む題材。女性は喜ばない」というイメージがある。
客席走り回るし、全ツ向きな作品だと思う。@公演ラインアップ発表
2019年3月14日 タカラヅカ2019年3月14日 全ツ宙組『追憶のバルセロナ』『NICE GUY!!』ラインアップ発表
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
ちょ、『追憶のバルセロナ』って!!
再演するような話かよ!!
や、駄作だと思ってたので(笑)。
別箱しか書けないと思われていたし、本公演の仕事はさっぱりさせてもらえていなかった時代に、すっげー久しぶりきた大劇場本公演、いつものバウサイズの話じゃダメだぞ、変哲もないスーツ姿で衝立ごろごろ移動させるだけの地味な画面じゃダメだぞ、「ああ」「うん」だけの少人数ストレートプレイじゃダメだぞ、大丈夫かハリー! と、ファンを心配させていたが、フタを開けてみるとめずらしいコスチュームもので歌やダンスも挿入し、覆面義賊が客席で追いかけっことか流行りの演出も入れ、大劇場公演らしく華やかに大仰にしようという意欲が感じられる作品だった。
すごいわ正塚せんせ、大衆におもねることもするんじゃん! 「観客なんてバカばっかり」と台詞で言わせて「うわ、こんなとこで本音キター!」とファンをハラハラさせた、あの正塚せんせが、観客ウケを狙うなんて。ファンサービスを考えるなんて。久々の大劇場本公演作品って、力入るもんなんだな。
……そう思った、その「正塚らしくない、大劇場本公演向けの演出」がすべてすべり、作品が駄作になった、という皮肉な作品。
無駄に歌ったり踊ったり、覆面ヒーローだったり。
盛った部分が、すべてマイナス要因。
「大劇場本公演向け演出」をすべてそぎ落とし、「物語部分のみ」で上演した、101期と105期の文化祭作品『黒い風の物語』は佳作だった。
でも再演するのは『黒い風の物語』じゃなくて、『追憶のバルセロナ』なんだよね……?
大変だニャ。
や、壊れていようと、好きな物語なので、また観られるのはうれしい。
アントニオを誰がやるかだよなー。
主人公フランシスコと儲け役のロベルトは、誰がやってもかっこいいと思う。
「祖国と親友を裏切って尚、誠実」なアントニオが難しい。
順当に行けば、フランシスコ@マカゼ、アントニオ@キキ、ロベルト@ずんですな。楽しみだ。
101期文化祭でアントニオを演じたこってぃは出演するのかしら……?
ショーはゆーひくんの『NICE GUY!!』ですか……。謎なチョイス。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
2019年 公演ラインアップ【全国ツアー公演】<8月~9月・宙組『追憶のバルセロナ』『NICE GUY!!』>
2019/03/14
2019年宝塚歌劇公演ラインアップにつきまして、【全国ツアー公演】の上演作品が決定しましたのでお知らせいたします。
宙組公演
■主演・・・真風 涼帆、星風 まどか
◆全国ツアー:2019年8月31日(土)~9月23日(月)
ミュージカル・ロマン
『追憶のバルセロナ』
作・演出/正塚 晴彦
2002年に絵麻緒ゆうと紺野まひるを中心とした雪組によって上演された作品の再演。
時は19世紀のスペイン。バルセロナの貴族の嫡子フランシスコは、宣戦布告してきたフランス軍に立ち向かうべく、親友のアントニオと共に戦場へと向かう。激しい戦闘の末、フランシスコは瀕死の重傷を負うが、旅芸人一座の娘イサベルの献身的な介抱によって一命を取り留める。一座と行動を共にしながらも、フランス軍に占領された祖国の現状を憂うフランシスコは、カーニバルの賑わいにまぎれバルセロナへと潜入。そこで彼が目にしたのは、いまやフランスの協力者となったアントニオと、彼の妻となったかつての許嫁セシリアの姿だった……。
祖国の誇りを取り戻すため立ち上がる青年の、愛と戦いの物語。
ショー・アトラクト
『NICE GUY!!』-その男、Sによる法則-
作・演出/藤井 大介
「ナイスガイ」をキーワードに「男の美学」を追求したこの作品は、2011年に大空祐飛を中心とした宙組によって初演。“その男、S”とは真風涼帆のことであり、シャープな格好良さ、大人の男の優しさなど、真風涼帆を中心とした宙組の魅力を余すところなくお届けする、華やかでダイナミックなショー作品です。
ちょ、『追憶のバルセロナ』って!!
再演するような話かよ!!
や、駄作だと思ってたので(笑)。
別箱しか書けないと思われていたし、本公演の仕事はさっぱりさせてもらえていなかった時代に、すっげー久しぶりきた大劇場本公演、いつものバウサイズの話じゃダメだぞ、変哲もないスーツ姿で衝立ごろごろ移動させるだけの地味な画面じゃダメだぞ、「ああ」「うん」だけの少人数ストレートプレイじゃダメだぞ、大丈夫かハリー! と、ファンを心配させていたが、フタを開けてみるとめずらしいコスチュームもので歌やダンスも挿入し、覆面義賊が客席で追いかけっことか流行りの演出も入れ、大劇場公演らしく華やかに大仰にしようという意欲が感じられる作品だった。
すごいわ正塚せんせ、大衆におもねることもするんじゃん! 「観客なんてバカばっかり」と台詞で言わせて「うわ、こんなとこで本音キター!」とファンをハラハラさせた、あの正塚せんせが、観客ウケを狙うなんて。ファンサービスを考えるなんて。久々の大劇場本公演作品って、力入るもんなんだな。
……そう思った、その「正塚らしくない、大劇場本公演向けの演出」がすべてすべり、作品が駄作になった、という皮肉な作品。
無駄に歌ったり踊ったり、覆面ヒーローだったり。
盛った部分が、すべてマイナス要因。
「大劇場本公演向け演出」をすべてそぎ落とし、「物語部分のみ」で上演した、101期と105期の文化祭作品『黒い風の物語』は佳作だった。
でも再演するのは『黒い風の物語』じゃなくて、『追憶のバルセロナ』なんだよね……?
大変だニャ。
や、壊れていようと、好きな物語なので、また観られるのはうれしい。
アントニオを誰がやるかだよなー。
主人公フランシスコと儲け役のロベルトは、誰がやってもかっこいいと思う。
「祖国と親友を裏切って尚、誠実」なアントニオが難しい。
順当に行けば、フランシスコ@マカゼ、アントニオ@キキ、ロベルト@ずんですな。楽しみだ。
101期文化祭でアントニオを演じたこってぃは出演するのかしら……?
ショーはゆーひくんの『NICE GUY!!』ですか……。謎なチョイス。
あのカルロッタが、今。@CASANOVA/ファントム
2019年3月13日 タカラヅカ ちょっと思い出話。
なんやかん言って結局わたしは、東宝まで雪組新人公演『ファントム』を観に行った。やっぱりあやなエリックにもう一度会いたくて。
ムラで見せた不安定さと壊れる寸前みたいなあやうさはなくなり、しっかりした集大成としての主演ぶりに、「会いたかったエリックじゃない……」と肩を落としはしたが、やっぱりあやなちゃんはステキでわくわくきゃーきゃーだった。(ひどい日本語)
それはともかく、その『ファントム』新公帰り道で、長年の花担友人としみじみうなずいたこと。
「新公でカルロッタやってたときに、あの仙名さんが将来トップ娘役になるなんて、誰が思っただろう」
「しかも、みりお様の相手役」
「アタマおかしいと思われるよね、そんなこと言う人がいたら」
「ただのトップじゃない、あの、みりお様だもんねー」
あの仙名さん。
あのみりお様。
やたらと思わせぶりな「あの」付きで恐縮だが、これはもう、同時代を生きた人にしかわからない感覚というか。
仙名さんは入団からずっと、一貫して「別格実力派娘役」としての道を歩んでいた人で、劇団が強い意志でもって「こわい女の役」「悪女」「おばさん」などを彼女に求めていた。
みりお様は入団からずっと、一貫して「超路線スター」としての道を歩んでいた人で、劇団が強い意志でもって「中性的な美少年」「キラキラなフェアリー」「将来のドル箱スター」と扱ってきた。
確固たる脇の人が、まかりまちがってトップ娘役になるとしたら、「もうトップはないだろうと思われていた高学年スターが、短期予定でトップになった」ときに相手役に抜擢される……が、唯一の可能性だろうし、いやそもそもそのすべりこみ可能性だって新公ヒロインしてなかったら存在しない。
良くも悪くも、ソレがタカラヅカ。
そんなタカラヅカだということをよく知っているヅカヲタだからこそ、「新公でカルロッタをやっていたときの仙名さん」の時代にこっそりタイムリープして「わたしは未来を知っているわ、仙名さんは将来みりお様の相手役として花組のトップ娘役になるのよ」と言ったら、アタマおかしいと思われるだろうと。
専科のおばさまの役をやる、地味な脇の女の子が。
月組の御曹司、将来の月組を背負って立つキラキラの美少年スターの相手役? てゆーかみりお様が花組ってなにソレおかしい、あははは。
笑われておしまいだわね、間違いなく。
遠くへ来たなあ。
時間が流れたなあ。
なんやかん言って結局わたしは、東宝まで雪組新人公演『ファントム』を観に行った。やっぱりあやなエリックにもう一度会いたくて。
ムラで見せた不安定さと壊れる寸前みたいなあやうさはなくなり、しっかりした集大成としての主演ぶりに、「会いたかったエリックじゃない……」と肩を落としはしたが、やっぱりあやなちゃんはステキでわくわくきゃーきゃーだった。(ひどい日本語)
それはともかく、その『ファントム』新公帰り道で、長年の花担友人としみじみうなずいたこと。
「新公でカルロッタやってたときに、あの仙名さんが将来トップ娘役になるなんて、誰が思っただろう」
「しかも、みりお様の相手役」
「アタマおかしいと思われるよね、そんなこと言う人がいたら」
「ただのトップじゃない、あの、みりお様だもんねー」
あの仙名さん。
あのみりお様。
やたらと思わせぶりな「あの」付きで恐縮だが、これはもう、同時代を生きた人にしかわからない感覚というか。
仙名さんは入団からずっと、一貫して「別格実力派娘役」としての道を歩んでいた人で、劇団が強い意志でもって「こわい女の役」「悪女」「おばさん」などを彼女に求めていた。
みりお様は入団からずっと、一貫して「超路線スター」としての道を歩んでいた人で、劇団が強い意志でもって「中性的な美少年」「キラキラなフェアリー」「将来のドル箱スター」と扱ってきた。
確固たる脇の人が、まかりまちがってトップ娘役になるとしたら、「もうトップはないだろうと思われていた高学年スターが、短期予定でトップになった」ときに相手役に抜擢される……が、唯一の可能性だろうし、いやそもそもそのすべりこみ可能性だって新公ヒロインしてなかったら存在しない。
良くも悪くも、ソレがタカラヅカ。
そんなタカラヅカだということをよく知っているヅカヲタだからこそ、「新公でカルロッタをやっていたときの仙名さん」の時代にこっそりタイムリープして「わたしは未来を知っているわ、仙名さんは将来みりお様の相手役として花組のトップ娘役になるのよ」と言ったら、アタマおかしいと思われるだろうと。
専科のおばさまの役をやる、地味な脇の女の子が。
月組の御曹司、将来の月組を背負って立つキラキラの美少年スターの相手役? てゆーかみりお様が花組ってなにソレおかしい、あははは。
笑われておしまいだわね、間違いなく。
遠くへ来たなあ。
時間が流れたなあ。
裏切らない人だから。@明日海りお退団発表
2019年3月12日 タカラヅカ2019年3月12日 花組トップスター・明日海りお 退団発表
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
前述のみりお様ファンの友人と、ランチしつつ「みりお様のXデー」について話していた。
たぶん多くのヅカファンが予想していた通りのタイミングなんだろう。
みりおくんが『エリザベート』でトップお披露目した2014年から、もう5年経つのか。
2014年。あの怒濤の年。いっぱい泣いたし傷ついた、あれから5年か……。
人気と実力と美貌を誇る、花組のトップスター様。
初心者に見せて安心、「タカラヅカの人ってきれい!」「タカラヅカの人って歌ウマ!」「タカラヅカってキラキラ!」、紹介するヲタとしても、はじめてタカラヅカに出会う人にも「期待する『タカラヅカ』の姿」を見せてくれる人だった。
胸を張って「タカラヅカってステキでしょ!」と案内できる、そのありがたさ。
裏切らない、って、すごいことだもの。
期待とかイメージとかいう、目に見えないモノを。
チケット取りにくいのが難点だが(笑)。←初心者に見せたい、でも初心者にはチケット手に入らない。
今でさえそうなのに、卒業が発表になったらますます、チケ難に拍車がかかる。
あとどれくらい、ナマのみりお様を見られるのかしら……わたしのチケ運で……。
時代が変わっていく、取り残されていく焦燥感と寂寥感にわけもなく右往左往する。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
花組トップスター・明日海りお 退団会見のお知らせ
2019/03/12
花組トップスター・明日海りおが、2019年11月24日の東京宝塚劇場公演『A Fairy Tale -青い薔薇の精-』『シャルム!』の千秋楽をもって退団することとなりましたので、2019年3月13日(水)に記者会見を行います。
なお、会見の模様は当ホームページでもお知らせいたします。
前述のみりお様ファンの友人と、ランチしつつ「みりお様のXデー」について話していた。
たぶん多くのヅカファンが予想していた通りのタイミングなんだろう。
みりおくんが『エリザベート』でトップお披露目した2014年から、もう5年経つのか。
2014年。あの怒濤の年。いっぱい泣いたし傷ついた、あれから5年か……。
人気と実力と美貌を誇る、花組のトップスター様。
初心者に見せて安心、「タカラヅカの人ってきれい!」「タカラヅカの人って歌ウマ!」「タカラヅカってキラキラ!」、紹介するヲタとしても、はじめてタカラヅカに出会う人にも「期待する『タカラヅカ』の姿」を見せてくれる人だった。
胸を張って「タカラヅカってステキでしょ!」と案内できる、そのありがたさ。
裏切らない、って、すごいことだもの。
期待とかイメージとかいう、目に見えないモノを。
チケット取りにくいのが難点だが(笑)。←初心者に見せたい、でも初心者にはチケット手に入らない。
今でさえそうなのに、卒業が発表になったらますます、チケ難に拍車がかかる。
あとどれくらい、ナマのみりお様を見られるのかしら……わたしのチケ運で……。
時代が変わっていく、取り残されていく焦燥感と寂寥感にわけもなく右往左往する。