武器はコンバットナイフ。@九怨 -kuon-
2005年6月22日 ゲーム檀ちゃんはじめ退団者の方々を見送ったのち、はるばるムラから帰ってきたわたしを待っていたのは、弟だった。
買ったばかりだというホラーゲーム『九怨』を持って。
深夜だっつーに、わざわざわたしの部屋まで届けに来たよ。
いやあ、パッケージのまがまがしさは、ホラーゲーム随一だよねえ。
あまりにキモいんで、悲鳴あげちゃったよ。(是非上の画像をクリックして、パッケージ絵を見てくれ。Amazonにとぶから、そこでさらに画像をクリック! 拡大表示されるぞっ)
わたしたち姉弟はいつも、ひとつのゲームをふたりでそれぞれプレイし、途中経過の感想や攻略をつらつら話すのが好きなのだ。
まっとーな勤め人の弟が留守の間に、わたしがソフトを借りてプレイする。ゲームが下手なわたしは、とにかく時間がかかるのだ。
弟は、帰宅してから就寝するまでの数時間しかプレイできない。それでもけっこー順調に進む、わたしとちがって。
『ファミ通』を愛読しているわたしたちだから、もちろん『九怨』のことは知っている。発売当初までは、ふたりでなにかっちゅーと話題にして、期待に胸を膨らませていた(笑)。
平安時代を舞台にしたホラー・アクションアドベンチャーで、
「よーするに、平安時代の『バイオハザード』」
でしょ? ゾンビを力尽くで倒して館を探検して、謎だのパズルだのを解いて、扉の鍵を探して、ラスボスと戦うんでしょ?(笑)
プレイしてみたいと言い続けていたよ、『九怨』。
さて、購入当日、弟は先に少しプレイした段階で、わたしのところへやってきたわけだ。
「で、どない? 『九怨』」
と、わたしが聞くと。
「まだちょっとしかプレイしてないから、なんとも言えないけど、雰囲気はいい。日本物で、子どもで、わらべうただし」
うおー、子どもか。ホラーの子どもってのは、こわいよねえ。そのうえ子どもの無邪気な声で歌う、わらべうたか。たしかにそりゃいいなあ。
「アクションなんでしょ? 難しい?」
「んー? それも、まだなんとも。まだほんとに最初しかやってないから。とりあえず、ゾンビをコンバットナイフでヌッコロしてる」
「その情緒のない表現はなんとかならんのか」
平安モノなんだから、べつな表現しなさいよーっ。
まあとにもかくにも、上で寝ている猫をどかして(横置き。ちょうどいい大きさらしい)、ひさびさにPS2の電源を入れた。
そして翌日。
ガイチ退団発表にヘコみながら、現実を忘れるためにもホラー世界へ入り込んでおりました。
「どうだった、『九怨』」
と、夜帰宅した弟が聞く。
「あー、うん、今なんか地下にいる。セーブしないままやってたから、うっかり死んで、3回も最初からやりなおしちゃったよ……わらべうた、聞き飽きた……」
「……セーブしろ」
「だって動線上にセーブポイントないんだもんー、いちいち戻ってセーブすんのうざいから、『そのうち』と思ってたら、出会い頭とかにボコられて即死してさー」
「ちゃんとアクションはこなしてるわけだ」
「うん。とりあえず、ゾンビをコンバットナイフでヌッコロしてる」
情緒に欠ける表現だが、そう言うのがいちばん近い(笑)。
「しかしさー、おねーちゃん、うざ過ぎ」
「ホラーゲームの姉ってのは、電波なのがお約束なのか?」
「で、妹が苦労する」
「姉が電波受信していなくなって、妹の目的は『姉を捜して脱出する』」
「でも、『九怨』のおねーちゃん、こわすぎ」
「眉毛ないし」
「萌えは狙ってないらしい……」
「あのビジュアルで姉妹百合萌え狙ってたらこわい」
「平安時代のお姫様(神主の娘だが)主人公って、すごいよなー。膝までの高さのローチェストとかが廊下に置いてあるだけで『廊下がふさがれていて通れない』だし、御簾が下りてるだけで『中はわからない』だし、屏風が置いてあるだけで『通れない』だし。うおーっ、そんなもんまたげ、蹴倒せ、あきらめるなーっ! と、思うよ」
「瓦礫で埋まっているならまだしも、あんなに等身高いキャラなのになー」
「御簾も持ち上げられない、屏風も動かせない非力なヒロインなのに、コンバットナイフでゾンビ殺しまくるし」
「しかし、アクションゲームとしてはかなり雑っていうか、爽快感がないよなー。ナイフでの戦闘、間合いの設定とか微妙すぎない?」
「ただボタン連打してるだけだもんなー」
「パッケージには『陰陽術を再現!』って書いてあるよ」
「……コンバットナイフでゾンビをヌッコロすのが?」
「いや、いちおー『符』を使って『式神』とか出してるし? ……底の浅い陰陽術だ……」
「あの双子、こわすぎー」
「斬っても死なないしねえ」
「斬れるのか?」
「振り返ったら、今まで誰もいなかったところに双子がいて、首振りながら歌ってるんだよ。とりあえず斬ってみた」
「とりあえずなあ」
「みずにうつったからごろも〜〜」
「歌うな歌うな」
「3回やり直したから、台詞おぼえちゃったよ……『みんな死んでしもうた』」
「首振るなって」
「でもさ、これって『静岡』よりはいいよな」
「目新しいことはなにもないけど、ストレスなく進むよね」
「軽いし。バランスいいし」
「リーディングのとき、場所の名前が出るの親切だわ。MAPも簡単に開くし」
「ビックリ系だけど、いちおーホラーしてるし」
「回復がタダっての、お得でいいなあ。符を使うのがもったいないってときは、ナイフで戦えばやっぱタダだし」
「『バイオ』ほど作り込まれてないけど、『静岡』よりはよっぽどふつーのデキじゃん。……なのになんで、売れてないの?」
「評判聞かないよね……いいも悪いも」
「プレイしたって人、まず聞かない……」
「にしても、血液量多いよね」
「血みどろ」
「同じ日本物ホラーなのに、『零』とはまったく異質の怖さだな」
「あー、怖さの質は、『静岡』系だね」
まあなんにしろ、まだはじめたばかりなので。
最後までやれば、印象は変わるかもしれない。
『零』シリーズの3作目(めちゃ期待!)の発売も迫っているし、わたしの部屋には、まだ「真のエンディング」を見ていない『零−紅い蝶−』が転がってるし、ついでに『犬萌え』@弟ネーミング……もとい、『DEMENTO (デメント)』が一度もフタを開けられることなく置きざられているし……『零』の発売日までにこれらを消化する予定だったのに、ここでさらに『九怨』が加わったわけだ。
がんばって真夜中にひとりでプレイするよ。
それにしても、ホラー尽くしの日々だなあ。
と言いつつ、今日は『リング2』見てきたけどなー(さらにホラー尽くしの日々にしてみる・笑)。
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