「そうか、マーク兄ちゃんはサイボーグになったんだ!」

 宙組『Young Bloods!!-Cosmo∞(コスモ無限大)-』初日。

 チート@蓮水ゆうやの台詞を聞いて、わたしの斜め前に坐っていたおじさんは、ぶはっと吹き出しました。
 や、わたしも失笑したので、仲間仲間(笑)。

 1幕は芝居、「Earth or Sky 地か天か」。

 時は2056年。事故死した刑事マーク@いりすは、サイボーグ刑事としてよみがえった!! 強いぞマーク! でかいぞマーク! どんな悪人もひとひねりだ!(棒読み)
 だけどマークは悩んでいた。冷たく固い機械のカラダ、なにも感じることがない。こんなカラダで生きていて、生きているって言うんだろーか。そんなとき彼は、とても電波な……ぢゃねえ、不思議な少女クララ@舞姫あゆみに出会う。クララは妖精さんたちが見えるの。妖精さんたちと話せるの。ウフフ・アハハ♪ クララと話していると、電波を受信……ぢゃねえ、とても癒やされるそーな。
 このクララ、なんとアンドロイドだった! 恐怖のシスコン博士@麻音颯斗の手によって、死んだ妹そっくりに作られ、正気とは思えないセンスのメルヘンドレスを着せられているのだ!! 「お前がいないと生きていけない!」シスコン博士は妹そっくりロボットの脚にすがりついて、そんな気持ち悪いことを熱弁する。ちなみにこの博士が、マークを改造した人ね。こんな傍迷惑な科学者はひとりで充分です。
 さて、傍迷惑と言えばもうひとり、マークの孤児院時代の弟分チート@蓮水ゆうや。マークがサイボーグであることを偶然知ってしまった彼は、いきなり暴走、博士の屋敷に押し入り、「俺もサイボーグにしてくれ! 強くなりてーんだっ」とブラスターをちらつかせる。わはは、すげーや。いや、笑っている場合ではない。騒ぎを聞きつけたマークがやってきて「ばかやろおっ」愛の鉄拳、吹っ飛んだチートは「兄貴……」と泣き改心。あー、もー、どうしよう。
 そこへ悪役刑事@すずはるき登場。「マーク、お前は廃棄処分だっ」……や、実は前にも1回同じように部下を連れてマーク征伐にやってきたんだけど、適わなかったのね。で、今回はプラズマ銃@『スカウト』を抱えてやってきた! マークをサイボーグにしたのはこの悪役刑事なのだ。マークを事故死させ、モルモットにするよーにし向けたんだ。その理由は。「俺はお前が嫌いだからだっ!!」……すげえ説得力ある理由です(棒読み)。
 で、不死身のサイボーグ刑事マークは。
 ……殺されちゃいました。
 はい。
 プラズマ銃で撃たれて。
 クララちゃんの腕の中で、息を引き取りました。完。

 あ、あれ?
 悪が勝って終わってしまったのでしょーか? よくわからんけど、とにかく終わった。
 ま、いっか。(棒読み)

 あっけにとられているうちに終わったんだけど、客電点くなり隣の席の人は「良い作品だったわね。今までのヤンブラの中では、いちばんよ!」と熱く語っていたので、そーなのかもしれません……。

 河原の石ころを目の前に広げられて、「さあ、どれがいちばんきれいっ?!」と言われても、「え、えーと、どれかな……みんなふつーに石ころだしな……」とわたしなんかはとまどってしまって、答えられないわ……。

 さて、芝居はともかく、2部のショー「Hot Blooded COSMOS」はたのしかった。
 星組に引き続き、ダンスシーンでは歌わせずひたすらダンスに集中させ、観ている人間にもやさしい作りになってました。……ええ、つくづくそのかが不憫だ……なんであんなひどい演出だったんだろう……サイトーめ……。

 
 しかし、すごかったよ。

 2幕の中詰め、パリレヴューの場面において。
 いりすが登場するなり、どよめきが起こった。

 身長180cm、ヒールと羽根飾りまで入れたら軽く2m半超えの、巨大極楽鳥っ!!

 ダルマっすよ、ダルマ!
 トキイリのダルマ!!

 超ハイレグ。
 骨盤まで見えてます、尻半分見えてます。

 今までオペラグラス使ってなかった人まで、一斉にオペラが動く。
 す、すげえ……。

 脚、長ぇ……っ!!

 バウの空間が、いりすひとりに圧倒された瞬間。
 誰もがいりすに釘付け。

 ワタさんの極楽鳥よりでかい極楽鳥が存在するとは。
 いやあ、タカラヅカは奥が深い。

 いりすの脚と尻を拝めます。
 すごい武器だないりす。最終兵器って感じ。

 芝居はどーでもいいっすが、ショーだけもう一度観たいっす。
 いりすの脚と尻を見に行きたい。股間のデルタ地帯で揺れ続けるフリンジとか、やばめなダルマを拝みに行きたいっす。
 

 そして、すずはるき、初ヒロインおめでとう!(笑)
 ショーでのいりすの相手役は、すずはるきでした。
 美しいのなんのって。
 野性的でセクシーな美女。
 美形男役の女装はショーでの定番とはいえ、2場面で女として登場って、ショーの半分近くは女だったってことでは?

 今回は、男たちはあまり印象に残ってません。
 ひたすら女の子たち見てました。ええ、すずはるきを筆頭に。

 舞姫あゆみ、すごーい。
 芝居ではえーと、いろいろとほほに感じていたんだけど、ショーだと目が行く目が行く。
 どーしよー、この子きれーい。踊ってるとすげーいい女だー。

 同じく芝居のときは、「可憐なハタチの美少女を演じる愛耀子おねえさま」に感じるような、ちょっといたたまれない雰囲気を感じていた大海亜呼ちゃん。いや、うまいよ。うまいんだけどさ……愛耀子おねえさまがうまいことはわかってるけど、ハタチの美少女はちと……という……ゲフンゲフン。
 しかし、ショーになるとすげーよかった。あの貼り付いたような無理な笑顔ではなく、自然にいい顔してるの。歌声も素晴らしかった。
 にしても、千紘れいかに似てるなぁ。

 華凜もゆるちゃん、ファニーフェイスだなー。どこにいてもわかる。脚細っ。衣装や場面がぴたりと決まったときのかわいさはただもんぢゃない。

 綾音らいらちゃんは芝居ではいちばんかわいかったと思う。……のは、たんに顔が好みだからか? 純矢ちとせを女にしたような顔だ……はっ、ちとせちゃんは女の子だっけ(笑……ごついからなー、ちとせちゃん)。
 ショーでは舞姫あゆみちゃんばっか見ちゃったけど、らいらちゃんのこともよく見てました。目線くれたよね? ねっ?

 綾瀬あきなちゃんは、体型からして目立つなー。芝居でサングラスかけてアルバイトいてさえ、「あ、あれってあの子だ」とわかる。
 芝居は良かったけど、ショーはお化粧や髪型がんばれー。大変そうなのが見ていてわかる(笑)。

 
 いりすの歌はあちこち笑いツボに入ってしまった。
 芝居ではあんまし気にならなかったんだけど、ショーになるとさぁ。
 ほんっと、ヘタだねっ(笑)。
 2幕の最初の曲なんかもー、すごかったよー。
 どれだけヘタでもキラキラしている人の歌は、聴いてて笑ってしまうのだ……タニちゃんとか。バカにしているのではない、幸福な笑いだよ。きっと、ニマニマしていると思う。

 いいんだ、真ん中は歌ヘタでも、周囲が支えるんだから。
 コーラスの厚みはさすがだ宙組。
 聴き応えある。

 わたしはなんか、濃〜〜いファンだとか出演者の家族の間に坐ってしまったようで、周囲のノリがすごかったっす。てか、家族連れだらけだよ……。
 芝居でわたしと同じタイミングで吹き出していたおじさんも、隣の奥さんとふたりでノリノリだったよ、ショー。
 公平せんせもすぐそばにいるしさ……。

 
 最後に、つぶやき。

 十輝いりすって、彩吹真央に似てる。

 なんか、なんか、もー……。
 ゆみこと正反対のゆみこがいる感じで、うろたえました(笑)。
 ここまでなにもかも持ち味反対なのに、同じ顔って……。


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