しいちゃんが、わたしめがけて走ってくるっ!!

 今年も立ち見です、『TCAスペシャル2006 ワンダフル・ドリーマーズ〜人は夢見る〜』。座席チケット持ってたんだけど、席と値段が釣り合わない気がして、リーズナブルな立ち見に替えました(笑)。いつものセンター通路後ろあたりにサトリちゃんとふたりで陣取る。障害物なしで舞台が見えるよい位置ですよ。
 するとどうでしょう。
 2幕の客席降りで、しいちゃんが走ってくるではありませんか、センター横通路を! しいちゃん先頭だよ! でもってわたし、通路正面に立ってるよ!

 えええっ、わたし? しいちゃんそのきらきらしたお顔は、わたしに会うため?!

 オペラのぞいてたんで、びっくりしたよ。なにが起こったの? と、うろたえた。
 実際には、客席降りはA席通路あたりまでだから、立ち見位置まで来てはくれないんだけど。走り出したときにはそんなのわかんないから、「わたしのとこまで来る?!」と夢を見た(笑)。
 途中で止まってしまったしいちゃんに、思わず手を伸ばしたわ。ここよしいちゃん、あなたのこあらはここよ、ここまで来てぇ!!
 ……来てくんなかった。来て! と念を送ったのだけど。(やめなさい)
 ピュアしいちゃんファンのサトリちゃんとふたり、しばらくよろこびの興奮を噛みしめる。よくぞこの場所を取った!

 立ち見で観る分には、とてもたのしいTCA。
 びんぼーなわたしには、座席で観るには高すぎる催しです。S席で1万円だもんよ……んな金あったら『愛短』を2回観るわ。
 今回も立ち見はサトリちゃんと一緒。ええ、『花の道』イベントに引き続き、イベントものといえばこの面子。ふたりともでかいので、人混みの後ろからでも舞台が見えるとゆーお墨付き(笑)。つっても、いい位置キープしたから、人混み関係なかったけどねー。

 参加することに意義があるTCA。
 作品レベルはいつだって高くない。たまにたのしいときがあるから、当たりが出ればめっけものだと思っておく。祭りだから、クオリティは気にするな、参加できればそれでよし、程度の気持ちでないと落胆するイベント。
 歌謡ショーなんだもんなあ……。
 昔のTCAは組を超えた顔ぶれのお芝居があったりしたのになあ。今話題のタニちゃん玉勇とかさー(笑)。

 トップコンビシャッフルがあるっつーんで期待してたら、ただ並んで1曲歌う(踊る)だけ。ミュージカルコーナーも、ただ組ごとに歌うだけ。
 お安い……。なんつーか、「やすい」感じだ。いちばん手間暇かけず金もかけずに作りました、っていうか。
 や、出演者のスケジュールとかいろいろあって、そうするのが精一杯、なのかもしれないが、にしてもTCAが「今年はハズレ」と思うときって大抵「出てきて歌うだけ」のことが多い。
 去年は『ゴールデンステップス』があったから歌謡ショーでも気にならなかったけど、今年はTCA単体なのにコレかぁ。

 もちろん、スターを一度にどーんと見られるよろこび、わくわく感は大きい。それだけのために毎年苦労してチケ取りして駆けつけているんだ。
 退団を発表しているトップスターの、最後のTCAであるわけだから、彼らの並びを目に焼き付ける、という意味だって大きいさ。
 その「お祭りならではのたのしさ・意義」をデフォルトとしたうえでの、「今年は当たり」「今年はハズレ」という意味ね。

 わたしがイベントものの「ナマ」にこだわるのは、脇が見たいからということが大きい。
 トップスターはテレビが映してくれるけれど、脇の子たちはなにをしているのか残らない。だからとにかく、真ん中以外を見る。
 今回花組が出ていないので、心おきなく全体を眺められました。や、まっつが出てたらどんなに隅っこでもまっつしか見ないだろうから!(てか、あの人TCA出られるポジなんですか?)

 さて、脇を見るぞ脇を。
 と思って眺めて。

 しいちゃんはもう、本当の意味での「脇」ではないよねえ。
 彼の番手も立場も謎ですが、そーゆーのを超えて、オイシイところにいるなあ、と(笑)。
 イベントものではほんといい位置にいるんだもんよ。真ん中だー真ん中だー。メインを取るスターさんの真後ろとか、映像に残る位置をしっかりキープ。
 こーやってしいちゃんがきらきらしていてくれて、うれしい。おおらかな笑顔は、なくてはならないものだ。

 とゆーことで、しいちゃん以外のほんとーに脇の子たちはというと。

 出番、なさ過ぎ。

 ひでー演出なんだコレが。
 たとえ歌メインの歌謡ショウであろうと、バックダンサーの需要があったんだ、昔は。
 組を超えた新鮮な顔ぶれで、華を競ってくれたもんなんだが。

 オーケストラ席が舞台上にあるもんだから、舞台がものごっつー狭いのね。なにか凝った演出をする余地のない狭さ。
 NHKの演歌ショーと同じ作りっちゅーか。
 オケ席を舞台上に載せる意味は、どこにあるんだ? 舞台が狭くなったから凝った演出が出来ない、という言い訳をするためか?

 結局みんな組ごとに出て踊るだけなので、華を競うことができない。
 いつもとはチガウ顔ぶれの中に入ることで、他組ファンの注目を得ることだってできるのになあ。劇団ってほんと商売下手だ。
 自分の組では若手スターぶっているけど、他組のスターの間に入ると地味だった、とか、型がなってなかった、とか、そーゆー発見・反省・成長のチャンスにもなるんだろうに。
 ……まあ、脇の下級生たちもいつも同じ顔ぶれで、今さらって感じもするけどさー。

 で、ぢつはわたしの注目先は、ヲヅキだったりします。
 ついに一度も新公主演が出来ないことが確定したヲヅキくんは、別格としてケロ路線を行くことになるのでしょうか。あああ、わたしの好きな子ってどーしてこう真ん中から逸れていくんだ。

 ヲヅキは髪をぴっちりと固め、とっても真面目に踊っています。ええ。

 岡田義徳に似てる……。

 髪を固めて、耳を剥き出しにすると。カタチというか雰囲気というか、すげーデジャヴに襲われる……。
 岡田くんもねえ、デビュウ当時は二枚目路線だったのに、今ではすっかり三枚目だもんねえ。や、大好きだけど。(うっちー@『木更津キャッツアイ』LOVE!)

 ヲヅキって「芝居の人」なんだなと改めて思った。
 ショーでは押し出しが弱い。あれほどめぐまれた資質を持ちながら、客席へアピールすることがない。
 すごい生真面目だ。
 温度は高いのに、内側に向かって仕事をしている。求道者系ですか。てゆーか、ほんとに自分を脇だと思ってるな……アピールしていいのはスターだけだと思ってる?

 まさきを見てみろよ。いっちばん下っ端のくせにやる気満々だよ。
「ナマまさき、はじめて見ましたっ! 黒い(笑)」
 と、サトリちゃんはオペラのぞいてケラケラ笑ってたよ。「涼臭を感じる」と。すずみんにも通じる濃さとやりすぎ感がある、と。
 そう、あれくらいやっていいんだよ! どーせ、DVDには映らないんだから。中継もDVDも真ん中のスターしか映らないんだ。脇がどうしていたかは、実際にナマで舞台を見た人にしかわからないんだから。
 言質は取られない、証拠も残らない。それなら、やったもん勝ちでしょう!! 戦え! そして勝利しろ!!

 ……あの真面目さが、手堅い脇っぷりが、ヲヅキらしいところなのでしょうか……。
 かわいいけどな。(結局なんでもいいのか)


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