本日はひとりで月組前売り抽選並び。
 ひとりってのは、いったい何年ぶりだろう。どんな公演でも、誰かしら仲間がいた。
 でも今回は、前もって「ごめん、次の月組は並ばない」と友人たちから宣言されていた。

 たしかに、わたしの周囲に月組ファンはいない。月組ファンは贔屓の組替えとともに他組へ移っていったからな、わたしも含め。あとは、リカちゃんの退団とともに組ファン終了した人たちとか。
 でも通常なら、「1回くらいは観たいから、並ぶと思う」とか、「緑野並ぶんだよね? んじゃつきあうか」ぐらいの反応はあった。
 今回はソレがない。何故ならば。

「植田だから、観ない」

 全組観るかなー、な人たちの観劇意欲を消滅させる、植田紳爾の負のパワーおそるべし!!

 もちろんこれは、わたしの周囲のみの狭い世界のでの話だ。広い世の中には「他の演出家作品なんか観ないけど、大好きな植田紳爾作品だけは観るわ!」って人もいるだろう。
 「**だから観ない」の**にあてはまるモノは、他にいくらでもあるだろう。演出家の名前も入るだろうし、組名もジェンヌ名もあるだろう。
 ただ、わたしの周囲では「観ない」と断定させるほどの力を持ってあげられる名前は植爺のみだ。
 たとえば、「キムシンは苦手」という人はいるけど、反対に、わたしを含め大いに支持する者たちもいる。植爺だけは、ソレがない。彼を支持する者が皆無なんだな。
 ああ神様、劇団様、植爺の犠牲は月組の次回公演のみでありますように。もう来年はこれ以上被害が広がりませんように。

 植田+三木はきついよなあ、ほんと。ショー作品がフォローになってくれればいいけど、共倒れ率が高そうでイヤン(笑)。

 てゆーか、フタを開けてみたら、「植爺なのにマシじゃん」てな出来になっていることを祈る。宝くじで1億円当たるくらいの確率では、そんなことだってあるかもしれない。だから祈ろう。

 わたしは観に行きますとも。ゆーひくんがいる限り。そのかも気になるし、フジコちゃんラストだし。観に行くことが前提だから、少しでもつらくない作品であるよう、祈るばかり。
 ポスターはたのしそうなんだけどなあ。ヅカのポスターって「イメージ画像・現物とは違います」って感じのモノが多い中、「詐欺師の出てくる明るいコメディ」とわかるだけでもいい感じだと思うんだが。たのしいといいなあ、ほんと。
 

 そうそう、三番街の並びが変わってました。

1・朝7時30分までに並んで、整理券をもらう。
2・抽選券を引く。
3・抽選券には1番から数百番(チケット購入可能人数)までの通し番号と発売時刻が書いてある。
4・並んだ人数が多いときは、白紙(はずれ、購入できない)とキャンセル待ちが入る。
5・抽選券に書いてある発売時刻直前に、阪急ターミナルプラザ店頭に行き、番号順に並ぶ。
6・番号順に購入。
 てのが従来の方法。わたしが知る限りだから18年くらいそんな感じだった。(バウや新公の発売手順が上記のようになったのは、もっと歴史が浅い。大劇のみ抽選で、他は先着順だったよ昔は)

 それが今回から、
3・抽選券には発売時刻と、その時刻の通し番号が書いてある。
6・店頭に集合したのち、阪急グランドビルに移動。
7・番号順に購入。
 ということになった。

 今まで「フタ桁を引けば、サヨナラショー付き千秋楽チケットが買える」とか、「200番までを引けば、最前列で観劇できる」とか言っていたのが、これからは「**時までなら**が買える」になるわけだな。これは場数を踏んで慣れるしかないなー。座席の割り振りだって、いつ変わるか知れんわけだしなー。

 そして変更初日なのでめっちゃ混乱していた。

 「6・グラビルへの移動」だけど、阪急交通社の「旗」を持ったおにーさんのあとを、何十人だかでぞろぞろついて歩くのよ? 梅田の真ん中をよ?

 羞恥プレイ? 愛を試されている?

 通された阪急交通社のオフィスフロアは、その時間の整理券を持った人全員を収容するキャパを持たない。
 ……おーい。収容不可なら何故、ここで販売しようとしたんだ?
 わたしは数字がはじめの方だったので待合室の椅子を使うことができたけれど、後半番号の人たちは壁際に立ちん坊。それどころか、部屋に入りきらない人たちは、廊下に立たされていた。

 今までは誰もが全員、等しく立ったままだった。早い番号を引いた人も、遅い番号の人も。
 だが半端に椅子のある待合室だと、早い番号の人だけが坐り、それ以外の人たちは立ったままという不公平な状態が生じることになった。

 そして、集合場所と販売場所が別であり、待合室もあふれた状況だと、点呼が大変なことになっていた。

 1番の人を呼び、2番の人を呼び。
 3番が、来ていなかった。
 係のおねーさんは3番さんを呼び続ける。呼び続ける。呼び続ける。呼ぶだけでなく、手分けをして、探しに行く。
「3番の人は?」「どこだ?」「外か?」「下か?」
 1番と2番の人はとっくに購入が終わり、用意した販売コーナーはスタッフだけがぞろりと並んでいる。そして、待合室は人であふれ、席のない人たちが立ちつくし、部屋に入りきれない人たちは廊下に立たされている。……なのに、販売はたったふたりで中断したまま、閑古鳥。
 通常なら、数回呼んで来なかったらとばされるんだけどね。今回は場所移動してるわけだから、途中でなにか事故がなかったとは言えないし、と、必死で呼び続けたんだろうさ。
 それはわかる。
 わかるけど。

 手際悪すぎ。

 ヅカファンは従順だし並び慣れてるからこんな状況でも黙って待ってるけれど、これが同じ数の一般人相手だったらものすげー混乱していたぞ。

 結局3番の人はいなかった。とばして次の人が購入できたのは、何分も経ったあとだった。
 わたしは時計を見ていたさ。
 この調子で販売して、いったいいつ終わるんだろう? 会場移動、収容しきれない会場、あふれた人たち、の三度手間の点呼を繰り返し続けて。

 変更初日だからか、投入された阪急交通社の人数もすごかった。普段は見ない顔もたくさんあった。
 これほどの人件費を使い、手間をかけて、どんくさく不手際ばかりを繰り返し、時間だけを浪費するチケ販売。

 おもしろいなあ。
 阪急のどんくささも、それに黙って従うヅカファンも。

 がんばってくれ、阪急。
 梅田からチケット発売をなくさないでね。
 これはこれで、やっぱ醍醐味なんだもん。わたしは好きで並んでいるんだ。
 
 それにしても今回は、並んだ人が少なかった。前回の宙組も少なかったけど、さらにその何割か少なくなってるもんよ……予定枚数より並んだ人の方がはるかに少ないっつーのは、ひさしぶりでないかい?
 人数が少なけりゃ、当たる確率が上がるからありがたいんだが、さずかに今日みたいな人数だと不安になる。このまま、梅田のチケ発売がなくなってしまう気がして。

 並びのときは、阪急使って梅田に行くから! いつもはJRだけど、並びのときだけは阪急使うから。きっとそんな人、わたしだけでもないだろう。
 だから梅田でのチケット発売はなくさないでね阪急さん。

 
 さて、今回から変更されたチケット販売方法だけど。
 ほんとにこのままやるのかな? 通し番号の振り方はともかく、あの会場と会場移動はあまりに不便だと思うんだが。

 阪急スタッフががんばっていることは、すごーくわかる。理由はわからんが、チケット発売方法について試行錯誤しているようだ。
 次の並びでは、がんばって仕切っているスタッフさんにちゃんとお礼言うべ。不手際はともかく、きりきり舞いの努力は伝わるから。


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