少年と宝の地図。@MIND TRAVELLER
2006年11月23日 タカラヅカ 7月2日から、空虚な日々を送っている方々へ。
7月2日。ええ、たかちゃんがタカラヅカから去ってしまったあの日から。
いやその、たか花が退団したなんて、ほんとのとこ信じてないんですがねわたし。ふたりでTCA主催でコンサートやるくらいだから、単に組トップを退いただけだよね?
とは思ってるけどさー。一般人のわたしにはコンサートのチケットなんて手に入らないし(発売日に玉砕した)、大劇場には来てくれないわけだし、一応、とりあえず、退団してしまったとして。
たかちゃんがいないタカラヅカなんて。
そー思っている人に、ちょっと見て欲しい子がいます。
花組ドラマシティ公演『MIND TRAVELLER』初日。
びっくらしました。
たかこがいる。
えええ? 和央ようかがいるぞ、舞台の上に!!
しかも、若い。
デジャヴ。
たかこを見守り18年。たかちゃんと一緒に時代を過ごした思い出が、点滅しながらわたしの海馬を翻弄する。
まだ若造のたかこがいる。
未熟だけどとびきりキラキラしている。
大人の、安定した色男の宙組トップスター和央ようかじゃない。
雪組にいた頃の、末っ子たかちゃんだ。
なにができるわけでもなく、自分が何者かもわかっていない、ただあるがままの姿で輝いている若い男の子。
ど、どーしたんだ朝夏まなと!!
以前から「たかちゃんに似ている」ことはわかっていた。「若い頃のたかこに似ている」と言われていたし、わたしも言っていた。だけどそれは顔や姿や、たよりなさそーな雰囲気が似ているというだけのことだった。
輝きまで似ているなんて、思ってなかった。
まぁくんは去年までまったく無名の男の子だった。それが何故か『マラケシュ』で新公主演。突然の大抜擢。なにがどーしてそうなったのか、わからないままそれでもこなしたリュドヴィーク役は、なかなかどうして大器を感じさせる出来だった。
だが。そのあとの『パレルモ』も『ファントム』も鳴かず飛ばず。技術も低空飛行だし、輝きや存在感もヘタレ一直線。
丸1年ダメっぷりを見てきたから、「『マラケシュ』新公はまぐれだったのかしら。火事場の馬鹿力?」「『マラケシュ』が舞台人としての頂点で、もうあれ以上にはならないのかしら」と、思っていた。
だが今回。
まぁくんは、すげー勢いで成長している。
あの輝きはナニ。
小池作品テンプレの若者グループのリーダー、ごちゃごちゃした画面でごちゃごちゃした衣装を着て踊っている、その中で真ん中を示す光。
「アレは誰?」
その他大勢の区別なんかつかない人たちが、一様に彼に注目する。
どうしよう。
ときめいちゃったんですけど。
まぁくんに。あのヘタレ坊や朝夏まなとに、今さら!!
初日、わたしは唯一センターブロックに坐っておりましてね。
まぁくんに、指差されちゃったのよ。
や、後半のダンスでそーゆー振りがあるんだわ。正義の怒りのつもりで公私混同、私怨で盛り上がる若者たちが力強く歌い踊るそのとき。
リーダーのルーク@まぁくんが客席に向かって指を差す。
特別誰かに向かってやっているわけぢゃないのだけど、そのときのまぁくんの視線と指が、わたしにまっすぐ突き刺さったのよ!!
どぅわあぁああ、かーっこいいぃ〜〜っ!!
紳士だとかやさしげな貴公子だとか、そーゆー役だと沈殿していたなにかが、浮上しスパークする。イマドキの若者、等身大かつちょい不良で荒っぽい、されど仲間に慕われる心優しい男の子。
男役の技術云々より、素質そのまま演じられる役だから、魅力を出しやすいということはあるだろう。だが、技術はこれからでも身につけられるが、「等身大」の役で魅力を出せるかは本人の持って生まれた資質が大きく左右する。
まだのびしろがあったのか、朝夏まなと。もう伸びないのかと危惧していたよ。
舞台上で活き活きと呼吸しているまぁくんは、2週間弱の公演の間にも見る見る成長していった。初日でも目を引く輝きがあったのに。中日、楽とどんどん伸びてるよこの子!!
もちろん、技術的にはまだまだだ。ルーク少年はすばらしく魅力的だけど、フィナーレの黒タキになると一気にダメっぷりが上がる(笑)。てゆーか髪型失敗してないか?(楽はかっこよかったけど。髪型ちがったよね?)
男役としての技術はこれから。だが、男役としての資質と「在り方」がこの公演で開放された気がする。停滞していた1年間を振り払うように。
たかこに似ている。雪組で末っ子キャラだった、のほほんとした頼りない男の子。おにーちゃんたちのあとを、誰よりも大きなカラダでしっぽをぶんぶん振りながら機嫌良くついて回っていた大型犬。
未完成で、未熟で、そのかわり可能性やら未来やらを感じさせ、わくわくさせてくれる男の子。
たぶん、あの「若さ」がいいんだな。まだなにも持たない、だからこそ、これから「ナニか」を得るかもしれないという期待感。
宝の地図を手にしたみたいな。
ニセモノかもしれない、マユツバかもしれない。でも宝の地図。冒険の予感。幸福の予感。
いいなあ。
この子を愛して生きていけたら、たのしそうだ。たかちゃんを愛で、彼の成長ぶりをたのしく愛しく見守っていられたように。
デジャヴが強烈で、なんだかせつないよ。若い頃のたかこを、痛切に思い出す。時の流れを思う。
どうですか、タカラヅカのたかちゃんを好きだった人たち的に、朝夏まなとは。
未完成ですよ、若いですよ。この先どーなるかなんて誰にもわからないけれど、「今」、輝いてますよ。
雪組時代のたかこ……つまり。
独身時代の、たかちゃんですよ。
宙に行くころはもう彼、売約済みだったからなあ(笑)。トップになる前から、相手決まってたもんなー。
まだ奥さんも婚約者もいない、「恋より友だちと一緒の方がいい」ってな青い男の子の、たかこ。
なつかしいよ、ソレ。
たかちゃんにも、そんなころがあった……大昔だけどな……。なんか彼、奥さん付きだった時代の方が強烈に印象に残ってるけどな……てゆーかカップル基本で単体は考えられない人になっちゃってるけどな……。
まぁくんがかっこいい。かわいくてきらきらしてて、その未熟さと見えない未来ごと、愛しい。
彼がどんな大人の男になっていくのか、見守っていきたいと思う。
7月2日。ええ、たかちゃんがタカラヅカから去ってしまったあの日から。
いやその、たか花が退団したなんて、ほんとのとこ信じてないんですがねわたし。ふたりでTCA主催でコンサートやるくらいだから、単に組トップを退いただけだよね?
とは思ってるけどさー。一般人のわたしにはコンサートのチケットなんて手に入らないし(発売日に玉砕した)、大劇場には来てくれないわけだし、一応、とりあえず、退団してしまったとして。
たかちゃんがいないタカラヅカなんて。
そー思っている人に、ちょっと見て欲しい子がいます。
花組ドラマシティ公演『MIND TRAVELLER』初日。
びっくらしました。
たかこがいる。
えええ? 和央ようかがいるぞ、舞台の上に!!
しかも、若い。
デジャヴ。
たかこを見守り18年。たかちゃんと一緒に時代を過ごした思い出が、点滅しながらわたしの海馬を翻弄する。
まだ若造のたかこがいる。
未熟だけどとびきりキラキラしている。
大人の、安定した色男の宙組トップスター和央ようかじゃない。
雪組にいた頃の、末っ子たかちゃんだ。
なにができるわけでもなく、自分が何者かもわかっていない、ただあるがままの姿で輝いている若い男の子。
ど、どーしたんだ朝夏まなと!!
以前から「たかちゃんに似ている」ことはわかっていた。「若い頃のたかこに似ている」と言われていたし、わたしも言っていた。だけどそれは顔や姿や、たよりなさそーな雰囲気が似ているというだけのことだった。
輝きまで似ているなんて、思ってなかった。
まぁくんは去年までまったく無名の男の子だった。それが何故か『マラケシュ』で新公主演。突然の大抜擢。なにがどーしてそうなったのか、わからないままそれでもこなしたリュドヴィーク役は、なかなかどうして大器を感じさせる出来だった。
だが。そのあとの『パレルモ』も『ファントム』も鳴かず飛ばず。技術も低空飛行だし、輝きや存在感もヘタレ一直線。
丸1年ダメっぷりを見てきたから、「『マラケシュ』新公はまぐれだったのかしら。火事場の馬鹿力?」「『マラケシュ』が舞台人としての頂点で、もうあれ以上にはならないのかしら」と、思っていた。
だが今回。
まぁくんは、すげー勢いで成長している。
あの輝きはナニ。
小池作品テンプレの若者グループのリーダー、ごちゃごちゃした画面でごちゃごちゃした衣装を着て踊っている、その中で真ん中を示す光。
「アレは誰?」
その他大勢の区別なんかつかない人たちが、一様に彼に注目する。
どうしよう。
ときめいちゃったんですけど。
まぁくんに。あのヘタレ坊や朝夏まなとに、今さら!!
初日、わたしは唯一センターブロックに坐っておりましてね。
まぁくんに、指差されちゃったのよ。
や、後半のダンスでそーゆー振りがあるんだわ。正義の怒りのつもりで公私混同、私怨で盛り上がる若者たちが力強く歌い踊るそのとき。
リーダーのルーク@まぁくんが客席に向かって指を差す。
特別誰かに向かってやっているわけぢゃないのだけど、そのときのまぁくんの視線と指が、わたしにまっすぐ突き刺さったのよ!!
どぅわあぁああ、かーっこいいぃ〜〜っ!!
紳士だとかやさしげな貴公子だとか、そーゆー役だと沈殿していたなにかが、浮上しスパークする。イマドキの若者、等身大かつちょい不良で荒っぽい、されど仲間に慕われる心優しい男の子。
男役の技術云々より、素質そのまま演じられる役だから、魅力を出しやすいということはあるだろう。だが、技術はこれからでも身につけられるが、「等身大」の役で魅力を出せるかは本人の持って生まれた資質が大きく左右する。
まだのびしろがあったのか、朝夏まなと。もう伸びないのかと危惧していたよ。
舞台上で活き活きと呼吸しているまぁくんは、2週間弱の公演の間にも見る見る成長していった。初日でも目を引く輝きがあったのに。中日、楽とどんどん伸びてるよこの子!!
もちろん、技術的にはまだまだだ。ルーク少年はすばらしく魅力的だけど、フィナーレの黒タキになると一気にダメっぷりが上がる(笑)。てゆーか髪型失敗してないか?(楽はかっこよかったけど。髪型ちがったよね?)
男役としての技術はこれから。だが、男役としての資質と「在り方」がこの公演で開放された気がする。停滞していた1年間を振り払うように。
たかこに似ている。雪組で末っ子キャラだった、のほほんとした頼りない男の子。おにーちゃんたちのあとを、誰よりも大きなカラダでしっぽをぶんぶん振りながら機嫌良くついて回っていた大型犬。
未完成で、未熟で、そのかわり可能性やら未来やらを感じさせ、わくわくさせてくれる男の子。
たぶん、あの「若さ」がいいんだな。まだなにも持たない、だからこそ、これから「ナニか」を得るかもしれないという期待感。
宝の地図を手にしたみたいな。
ニセモノかもしれない、マユツバかもしれない。でも宝の地図。冒険の予感。幸福の予感。
いいなあ。
この子を愛して生きていけたら、たのしそうだ。たかちゃんを愛で、彼の成長ぶりをたのしく愛しく見守っていられたように。
デジャヴが強烈で、なんだかせつないよ。若い頃のたかこを、痛切に思い出す。時の流れを思う。
どうですか、タカラヅカのたかちゃんを好きだった人たち的に、朝夏まなとは。
未完成ですよ、若いですよ。この先どーなるかなんて誰にもわからないけれど、「今」、輝いてますよ。
雪組時代のたかこ……つまり。
独身時代の、たかちゃんですよ。
宙に行くころはもう彼、売約済みだったからなあ(笑)。トップになる前から、相手決まってたもんなー。
まだ奥さんも婚約者もいない、「恋より友だちと一緒の方がいい」ってな青い男の子の、たかこ。
なつかしいよ、ソレ。
たかちゃんにも、そんなころがあった……大昔だけどな……。なんか彼、奥さん付きだった時代の方が強烈に印象に残ってるけどな……てゆーかカップル基本で単体は考えられない人になっちゃってるけどな……。
まぁくんがかっこいい。かわいくてきらきらしてて、その未熟さと見えない未来ごと、愛しい。
彼がどんな大人の男になっていくのか、見守っていきたいと思う。
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