お正月だから、『ヘイズ・コード』の話をしよう。

 なんでお正月で『ヘイズ・コード』かって?
 観終わったあと、幸福感を味わえる作品だからよ。
 愉快で、かわいくて、観ていてHAPPYになれる。
 新しい年のはじめにおすすめな一本。

 
 『ヘイズ・コード』の魅力のひとつは、キャラクタの多彩さにあると思う。
 主役カップル以外は動く背景、ではなく、舞台にいる全員がナニかしら個性を持って生きている。ゴチャゴチャゴチャゴチャと画面のそこかしこで「らしい」人生を送っているんだ。
 それが、たのしいのなんのって。
 脇キャラだけど、モブ(背景)キャラではない。そのことの意義と、それゆえの誇りを持って、エンターティナー星組が全開で盛り上がっている。

 星組のカラーだよね、エンターティナー。客席まで巻き込んで盛り上がることを常とする。どこよりも拍手・手拍子が多い組。いちばんうるさい組っていうか(笑)。

 下級生までこのカラーで磨かれているのがイイ。
 中堅学年なんて、脂のりまくってる。

 さて、DC初日の幕間。
 ロビーで集合したときにチェリさんは、キャストの確認に必死。プログラム買ってたんじゃなかったっけ? なのに、プログラムを開くよりも質問をする。

「あの女優誰ですか」
「ああ、アレはエレナ」
「いや、そうじゃなくて、ええっと、ひとりだけすごいメイクの……えっと、浮いている……」
「だから、エレナ」

 「女優」と言えば、誰もが女優役。レヴューガールつっても映画の出演者なんだから女優括りでしょう。
 たけどチェリさんが誰を指しているのか、なにを言いたいのか。「女優」だけでわかった。
 大丈夫、説明不要。
 1幕終わっただけでも、「アレ誰?」と言いたくなるって!(笑)

 てくらい、すごいです、ルーシー・ミラー@星風エレナ。

 これまでもエレナ嬢は若いのにアダルトな使われ方をしてきた。アダルトというか、ソコにまぜられちゃって違和感ないってどうなのよ的ポジションキャラ。
 わかりやすいとこでいうと、『ソウル・オブ・シバ!!』で、組長やらにしきさんやらの年季の入ったオカマだとか、しのぶさんの年季の入った姐さんなどで構成されたシバの妻たちに、当時研9でエレナが入っており、まったく違和感がなかったこととかね。

 そのキャラクタが、正しく花開いております、レヴュースター・ルーシー!!
 ゴージャスにお馬鹿な、カンチガイ女優。
 このテのコメディには必須キャラクタ。お約束をきちんとこなす、その力に拍手。
 

 ベニーの美しさが上がってますな。
 サトリちゃんが『ソウル・オブ・シバ!!』で勝手に命名(役名ね)、以来どりーず内ではベニーと呼ばれる、紅ゆずる。
 『それ船』で美貌だけでみんなの話題をかっさらっていった彼、『シバ魂』の倉庫番で舞台度胸を見せつけ、『龍星』でコメディ上等!ぶりを発揮。
 『愛短』新公で、「色物はできても、正統派の二枚目はまだキビシイ……?」と首をかしげさせた彼。
 色物で二枚目をさせればOKなんだっ(笑)。
 オリガ女史@柚長に飼われているペットぢゃなくて、ホストぢゃなくて、えっとなんだっけ、そうそう、秘書リチャード役。マダ〜ムには片膝付いてご挨拶。ただいるだけで美しく、またうさんくさい、ステキキャラ。
 さすがアテ書きの大野せんせ。ベニー使いもまたサイコーですよ!

 そーいや2回目に見たときに、クレア@にゃるちゃんのキャラが、変わってましたが。初日はふつーだったはずなのに。
 おバカキャラになってました。
 舌っ足らずに話す、罪のない小動物。笑い取ってますよ、いいのか成花まりん、ももさりコースを目指すつもりか?!
 てゆーか、研4のにゃるちゃんまでもが正しく星娘として成長していることに震撼(笑)。
 頼もしすぎるぞ星組。

 リビィ@あすかの友だち3人娘、クレア@にゃるはおバカ系、アン@せあらはセクシー系、ソフィ@ゆうかがふつーで親友、つーポジでいいっすか? クレアがぶっ飛ばしだしてから、他ふたりの印象が……てゆーか、出番の多いソフィはともかくアンの印象が薄い……。
 しかし、トリオ扱いされてなお、幕が開けてからも個性を模索する姿勢やヨシ。

 ヴェルマ@羽桜しずくがこわくて美しくてステキです。曲線を強調したキャリアスーツ、とゆー矛盾した姿で色っぽくエディ@ゆーほに絡みます。てゆーか、寝転がったときの腰の曲線スキだー(笑)。
 「小悪魔レッド」のルージュを使用しているのが納得の美女ぶり、そして正体がばれてからの居直り方がこわくていいっす。89期はどこでも濃いなぁ(笑)。

 誰と話してたんだっけ、88期と89期って、77期と78期のイメージがある……。

 89期期待の星、美貌のみやるりはホスト修行中(笑)。この子にナニができるできないというより、キッドというキャラが愉快。
 ダイナーにいるときのふつーの男の子ぶりと、首をかしげながらもオリガのペット……ぢゃねえ、秘書をやるようになったときののへーっとした姿、そのくせ見る見るうちにリチャードとホスト勝負キザり勝負をするよーになる。
 おお、人生流転だねキッド!!

 にしきさんのうさんくさい神父ぶりや、ますちんがまさかのシブい男(てか悪役!)やってることや、ぎんがみくんのヘタレっぷりだとかもすばらしい。

 「クラブ・ハレルヤ」でのタップ祭りだとか、顔ぶれの多彩さにわくわくする。
 えーと、レイモンド@トウコの両脇にいるの、誰だ? ……ってことにならないか、このシーンだけテレビで見ちゃった他組ファンの人とか。
 ウィル@しゅん、ジョニー@水輝涼の並びに新しい時代、新しい息吹を感じる。ふたりともガタイよくて歌がうまくて、そしてなんといっても丸い。
 彼らが大人になり、ちゃんとフェイスラインが締まってくるころがたのしみだ。

 ゆーほがどれだけすばらしいか、ゆーほファンはなにがなんでも劇場へ駆けつけろとか、みなみちゃん最高ダイスキわたしの女神!だとか、コトコトかわい過ぎ、ぎゅーってしたい、ぎゅーって!とか、ひかちゃん眼鏡っこ萌え〜〜萌え〜〜騙されやすい性質萌え〜〜だとか、脇の人たち語っても語りつきない。

 しいちゃん、すずみんの星組双璧がすばらしいことは、言うまでもなく。

 DVD出すなら主役アングル以外に脇アングルも入れてよ、絶対必要だから! てなノリ。
 だってトウコファンはナマだとトウコしか見られないじゃん? でもトップファンかつ組を愛する人たちは、みんな脇だって見たいはずよ。
 ナマでは見られなかったぶん、DVDで落ち着いて脇の子たちも見られたらステキなのに。
 脇アングルが必要なくらい、みんなみんな輝いている舞台。愛情たっぷりの作品。

 しあわせに笑いたかったら、『ヘイズ・コード』。
 2007年の観劇はじめにおすすめな一本。

 ……あああ、青年館行きたかったよー……。


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