そのうち行こうと思いつつ、チケット持ってなかったからいつ行くか、まったく未定だった『Hallelujah GO!GO!』
 ドリーさんが「観ようよ」と誘ってくれたので、尻尾を振ってムラへ駆けつけた。……これでサバキ取れなかったら悲惨だったよ、ありがとありがと。
 

 いつものことだが、出演者すら知りません。どーゆー話なのかも知りません。
 素敵ポスターの、トラボルタみたいなれおんと、腰つき目つきがエライことになっているウメちゃん以外、なにもわからない。

 ドリーさんはプログラムを買う人なんで、はじまる前にチラ見させてもらいました。わたしは予備知識いらぬ人なんで、出演者写真のみ眺める。あらすじも役名もチェックしない。

「星組って今、『ヘイズ・コード』やってるからねぇ」
「あっちがアレだけ濃いからなー、バウにはもう人残ってないんじゃ……?」
 なんて言いながら、ページをめくって。

 英真なおき
 朝峰ひかり
 美稀千種
 百花沙里

 の、並びにめまいを感じる。

「星組って、濃いね……」
「『ヘイズ・コード』があれだけ濃いのに、組をふたつに割ってなお、バウもこれだけ濃いのね……」


 星組万歳。すげーよヲイ。

 実際、濃かった……。

 時は1975年、ディスコ全盛期のノリとやらを濃い〜〜星組っ子たちが、濃ゆ〜〜く踊りまくる。

 とくに、みきちぐ。

「ねえ、どうしてここにジュンタンがいないの?」
「サトリちゃんもだよ! ちぐ担、見に来なきゃダメだろ!」

 幕間からすでに、ちーくんの話題で盛り上がるってばよ。

 レトロな設定の舞台の中でも、群を抜いてレトロな佇まい(笑)の、ルイス@みきちぐ。
 突き抜けたファッション、ハートフルでまぬけなお笑いキャラ。とにかく、うまい。
 安定した力、流れがちな空気を修正する力。……みきちぐ、かっけー!!

 
 グロリア@きんさんの存在感、ちと嫌味で偏見のあるマダム、堅物ママ、だけどなんとも愛すべきやわらかさと情を持つ女性を、お約束を持って演じきっている。あああ、うまいなー。かわいいなー。
 カルロスとDJ、2役の英真組長……愛すべきオヤジをやると、どーしてああもかわいいのかしら。頑固オヤジっぷりより、ラストのくだけっぷりがスキだし、それよりさらにさらにDJの違和感なさがイイ。
 ほらわたし、『MIND TRAVELLER』でいろいろ微妙なDJを見たところだからさ……年齢は倍ほどチガウはずなのに、英真さんのDJの方が自然で若かったような……ゲフンゲフン。
 ペネロペ@ももさりは、やはり啖呵切るために彼女がこの役なんですか……? かっこいーっす、踊っていても濃いぃっす。

 アンソニー@天霧くんとジラ@ゆっち、ジェフ@七風くんとソフィ@梅園紗千のWカップルもかわいい。
 天霧・七風のふたりは、いい感じで進化してるよなあ……どこまで行っちゃうんだろうこいつら(笑)。
 男ふたりはバカっぽいけど、女の子たちはしっかりしてそうなのがまたツボ。ジラはコケティッシュで、ソフィはおねーさんっぽい?

 歌いまくりのリンダ@花愛瑞穂ちゃん、声がかっこいい。エンカレで聴いたときよりずっとずっとよくなってるよね?

 どこにいてもわたしの目を奪う大輝真琴(笑)、喋ってるよ、役ついてるよ! ……て、全員役ついてるんだけど、彼がちゃんと演技しているのが新鮮だー。
 大輝くんはとにかく顔が目立つので、モブに向かない。デニス@れおんの弟くんなんだけど、モブとしてディスコの客をやっていたりするから、「真面目な弟くんがディスコに?!」と混乱しちゃうよぅ。

 モニカ@蒼乃夕妃ちゃんは余裕の巧さ。
 ただし、でかい。
 縦にも横にも、大きいなあ……しみじみ。押し出しの良さは武器だよね。
 相手役がれおんだとか和くんだとか、でかい男たちでよかったよね。

 ブライアン@和くんは、地味でした(笑)。
 この子、星組に来てから地味一直線だなぁ。もちろん今回は役のせいだけど。にしても、地味だよな……。ゲフンゲフン。
 でも、不器用なやさしさがイイ。ああ、この子スキ、と思わせる温度を持っている。

 ガイ@ゆかりは……大変だな。
 ゆかりくんが、美貌以外なにも持たない人だということが、よーっくわかる(笑)。芸風自体はかなりりせ@花組風だと思うんだが……。
 でもそれすら「味」になってるよな。
 脚本が、ガイに関してはアレレな描き方になっているんで、そのあおりを食っているってのもあるんだが、それにしても大変だよなー。演じてるのがゆかりだもんなー。
 いやはや、それでも愛しいぞ、ゆかりくん。持ち味で勝負できる役以外はなにもできないとしても(笑)、ダイスキだ。
 歌がこれまたものすげーことになっていても、ダンスがかなりヤヴァめでも、そこにいてくれるだけで眼福眼福、美しいってばよー!!

 
 一緒に観劇し、幕間ではまずみきちぐのこと、次にウメちゃん、終演後はウメちゃん絶賛で終始した、わたしとドリーさん。
 もーもー、ほんとにブレンダ@ウメちゃんが素敵なの。

 最初のダンシング・ファムファタール、「クィーン」ぶりも素敵だったけれど、次の登場、お堅いお嬢様として登場したときの素晴らしさ。
 なんの前振りもなく、舞台の奥の方にコーラス隊として数人口で登場。あー、きんさんがいる、ブライアンの身体の弱い妹ってのがこの子かぁ、へー…………(間)…………あれ? あれって、ウメじゃねー?
 わたしだけじゃないよ。
 わたし、後方席で観劇してたんで、客席のオペラグラス使いがわりと目に入るのね。
 わたしと同じタイミングで、みんなオペラあげるんだもん。
 ウメが登場してすぐ、ではなく、コーラス隊が登場してしばらくは油断してぼーっと眺めていて、突然「え?」てな感じでオペラをのぞく。
 ウメちゃんに気づいて、あわてて確認してるの。

 別人ぶりに、感動。

 クィーン姿が嘘くさいまでに派手で、そしてまたキュートに似合っていただけに、露出の極端に少ない地味なワンピースのお嬢様ぶりがもぉ。
 すごいよウメちゃん。
 心、がしっかりと感じられる演技。
 繊細でありながら、華のある演技ができる女の子。ほんとにほんとに、成長したよね。自慢の娘だ。(何故わたしが自慢する?!)

 そしてなにより、そのスタイル!!

 なにを着ていても、美しさが栄えるのなんのって!
 地味服だって、はじけたドレスだって、美しすぎ。動くフィギュアだよこの子! バービー人形だよ!!

「ウメかわい〜〜!!」
 と叫ぶだけで、いくらでも喋れてしまうよ。

 
 ウメの相手役として、れおんくんはほんと似合いの男の子だー。
 デニス@れおん、等身大のふつーの男の子っぷりが素敵。
 無神経だった彼が、気づき、傷つき、悩んで立ち上がるさまが、嫌味なくすすんでいく。れおんのあたたかい、洗練されていない持ち味(ほめてます)が、いい感じでまんま出ている。
 ただ、いつものれおんなので、発見はナシ。あ、今回いつもよりさらに脚が長く見えたなー。
 ミラーボールで電飾ギラギラ、腰振り股開きイェイイェイの世界観でも、イヤらしくも恥ずかしすぎることもないのがれおんなんだろーな。これをらんとむ氏が演じていたら、恥ずかしくて悶絶したと思う。
 もっと突き抜けてくれてもいいくらいだー。
 もっとアツく、もっとクドく、もっと星組らしく!!

 ポスターのノリまんまを追求してヨシ!!

 ……もうこれで、れおんとウメの並びを、てゆーか星組のウメが見られなくなることが、さみしい。
 宙に行ってももちろん応援するけれど、星娘のウメを今は精一杯見つめたい。

 
 濃くて濃くて、ギトギトな星組よ。少人数でもギラギラな星組よ。
 みんな誰ひとり、モブキャラがいないよー。みんなみんな個性強すぎだよー。
 そのままそのまま、爆走してくれ。そのノリがダイスキだ。


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