つくづく、微妙だなと思った『TAKARAZUKA 日本史探訪#2「天草四郎」』

 まっつが出演するっつーんで初回ランを予約して、わくわく見たのだけど。
 えーと、タイトル微妙に変わっていても、今までもこの番組あったよね? ジェンヌがナビゲータの旅行番組。
 わたしが過去に見たことがあるのは、ケロの『名作の旅』と、まっつといちかの『舞台夢紀行』のみ。あー、あとは『阪急沿線プチボヤージュ 』が地元のときが数回あったんで、そのときだけ見たか。そのかの『宮本武蔵』は見るつもり満々だったのに、HDDがいっぱいで録画できなかった……再放送待ち。
 ……まっつ&いちかの『舞台夢紀行』見たのって、まだまっつオチする前だわ……なんでまっつだけ見ていたんだろう。(オチてなくても、まっつスキーだったからです、たぶん)

 まっつが天草四郎関係の史跡・名所を回る……というだけの1時間。

 えーと。
 まっつファン以外見ないよね、コレ?

 しみじみ、つまらない番組でした。
 なまじNHKで時を同じくして『その時歴史が動いた』で島原の乱を放映していたりするからさー。
 「視点」の定まらない歴史探訪ほど中途半端でおもしろくないものもない……。『その時』はなんやかんやで毎週見ているけど(なにしろあたしゃ日本史ミーハー)、アレはテーマが決まっているからまだなんとかなっているんだと思うよ。
 ただ漠然と「出来事」を解説したってなんの面白味もない。

 歴史案内にしては散漫すぎるし、観光番組にしてはミーハー心に欠けているし、なにを見ろいうんだコレ。
 強引にタカラヅカと絡めてはいるが、天草四郎を主役とした作品は古すぎて映像も残っていないという。「天草四郎」作品の解説番組なら、作品に絡めて作るべきだが、元の作品が残ってないなら意味ないし。
 これまた無理矢理『アナジ』と絡めていたけれど、天草四郎脇役だし……物語の中心にかすってもないし。
 タカラヅカならではの視点で番組を作るなら、作品を踏襲するくらいの気合いがないとなー。『アナジ』ぐらいの関連じゃ上滑りになるよなー。

 たんに、ナビゲータとなる生徒を愛でればいい、史跡も芝居作品の解説というのもただの言い訳、というならば。

 何故、まっつを映さない? 資料を説明する一般人の顔をえんえん映し、その話を聞いているまっつを映さない?
 資料を映すのは仕方ないが、資料館館長とかをえんえん映すのはいったい……。

 わっかんないなー。ナニがやりたいんだ。

 半端に歴史解説、半端にジェンヌ出演。
 これが『美の旅人たち』とかの一般地上波番組なら、その中途半端さもわかるの。歴史・史跡好きや、ご近所や知っているところが映ってうれしい人とかと、ヅカファン両方を広く浅く集客するためだと。
 しかし、ヅカファンしか見ない専門チャンネルで、民放と同じだけ薄くしてどうするんだろう。

 ケロのときも「おもしろくない番組」と唖然としたおぼえがあるが……。
 ケロはまだ、『心中・恋の大和路』に出演していたのでその目線で語ることもできた。まっついちかのときも『あさきゆめみし』にふたりとも出演していたし、同じ花組の作品だっつーことでその目線で語ることもできた。でも今回は。
 まっつ、『アナジ』に出てないやん。てか、組すらチガウやん。
 外部のタレントがナビゲータやっても同じくらいの距離感なのでは……。

 わたしがこの番組作るなら、「視点」を作るなー。
 ナニをしたいのか、をまずいちばんに考える。
 ここがタカラヅカ専門チャンネルであることを踏まえ、それを前提に構成する。
 どうせナビゲータはあらかじめ渡されたシナリオを話しているだけでしょ? 史跡を見ての感想とか、シナリオがあるわけでしょ? 別取りのインタビュー以外はヤラセでしかないっしょ? テレビなんてそんなもんでしょ?
 それなら最初から脚本を作る。誰が見ても「脚本」だとわかるやつを。
 「天草四郎と島原の乱」なら、歴史を一人芝居調の台本にする。背景から出来事を、全部ひとりの「語り」に集約させる。
 芝居にする必要はない。朗読劇のように感情を込めて、ときに台詞のやりとりをまじえながら、ナビゲータひとりが読み上げる。スタジオで録音するだけでいい。
 それを、実際の史跡などをめぐる映像にかぶせて流す。要所要所で土地の人のコメントを短くはさみながら。基本は「史跡映像」と「それを見て回るナビゲータ」。そこに流れるナビゲータ自身の「物語ある解説」。
 もとになる芝居作品があるなら、そのあらすじを台詞まじりでやればいいんだよ。『アナジ』なら、『アナジ』をやればいい。起承転結全部そのままに。それなら特別新作を書き下ろさなくてもすむから、脚本書くのも楽だろう。エピソードの背景になる史実やうんちくが必要なときだけソレを挿入して、基本あらすじ。
 それなら、「作品」の背景解説番組としてタカラヅカチャンネルでやる意味があるし、若手・中堅を使っての朗読劇ってことでそれだけでひとつの「作品」になる。

 とまあ、番組のあまりにあまりな作りにびっくらこいて、長々語ってしまいました。
 ああ……こんなこと書いたらますます、まっつファン以外は見てくれなくなるのか……嘘でも「すっごい面白い番組! まっつファンでなくても見ないと損するよ! 話題に乗り遅れるよ!」とか書くべきだったのか。

 やー、なにしろまっつが眺められてしあわせです。
 レポしているときのまっつは微妙でも(えっ?)、ホテルでインタビュー受けているときのまっつは、とても美しいし。
 だからまっつ、真正面からはアレなんだってば。斜め45度からがいちばんきれいだよね。

 しかしジェンヌ相手の旅行番組は大変だな。『美の旅人たち』でも思ったけど。
 料理が自慢の宿も、すばらしい料理を映しはしても、ソレを「食べている」ところは映せないんだものな。ジェンヌはフェアリーだから、テレビでモノ食っちゃいかんのよね。
 露天風呂が自慢の宿も、すばらしい露天風呂を映しはしても、そこに入っている姿は映せないんだものな。ジェンヌはフェアリーだから、たとえ肩や腕だけでもテレビで肌をさらしちゃいかんのよね。

 まっつがモノ食べてくれても、ぶっちゃけ風呂に入ってくれてもわたしはぜんぜんOKなんだが。
 風呂は「どーせ下は水着だろ」とわかっていてもハァハァゆってガン見しますよ!!(変態発言はやめなさい)

 天草四郎役は、演じてくれなくていいです。
 いやその、役はいいんだけど、衣装がね……。あの衣装着てお笑いにならない人は、現代に存在しないのではないかと。『舞台夢紀行』のように扮装がなくてほっとした。
 でも、まっつはたしかに、天草四郎のイメージがある。スカステの中の人は、まっつのイメージを正しく理解しているのだなあと感心。

 ……あー、でもやっぱ。
 ピエロのようなキリシタン衣装を着て「16歳」を演じるまっつ、見てみたいかも……きっときっと、いたたまれないだろうな。想像するだけでわくわくするわ。

 先月、今月とスカステでまっつに会える番組が続いていて、うれしいっす。

 まっつまっつまっつ。


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