どうやら、夢ではなかったらしい。

 今日はまっつメイトのモロさんとデート。
 ふたりでガクガクブルブルしながら、記憶の確認をした。

「まっつ、銀橋で歌ってたよね?」
「一瞬とはいえ、銀橋でゼロ番に立ったよね?」
「トップ娘役とふたりになってたよね?」
「ライト浴びてデュエットダンスしてたよね?」
「ソロ(部分含む)が3曲あったよね?」
「なんかやたら出番あったよね?」
「一瞬とはいえ、オサ様とふたりっきりで本舞台に残ったよね?」
「みつる、りせ、あやねの場面、ひとりだけ遅れてスターみたく出てきたよね?」
「パレード位置、みわっちの隣だったよね?」

 もー、涙ぐましいくらい、ちまちまと記憶の確認。

 あれは幻でないのか?

 初日、わたしはマメが出ていないシーンで「あれはマメだっ」と思い込んで知らない子を見ていた。「こーゆー色物シーンにはマメが出ているはず!」という思い込みゆえだ。
 ドリーさんに「幻を見るほど、マメを見たかったのか」と突っ込まれるほどに。

 そんな例があるもんだから、自信がなかった。

 まっつがなんか、すごーくいい扱いされていたよーな気がする。おいしかったよーな気がする。
 でもアレ、わたしの思い込みかしら? 錯覚かしら?

 ここにまっつがいて欲しい、ここでまっつに歌って欲しい。……そんな欲望が、ありもしない幻を見せたのではないかしら。

「まっつ……かっこよかったよね?」(超おそるおそる)

 ああ、同志よ。
 まっつメイトよ。

「かっこよかったよ! まっつなんか、すごくかっこよかったっ」
「なんか、ふつーにかっこよかったですよねっ?」
「微妙とか笑えるとかじゃなくて、ふつーにかっこよかったよね?」
「なんていうか、スターっぽいかっこよさですよね?」
「知らない人が見たら、ふつーにかっこいいと思いそうなかっこよさだよね?」

 …………まっつが「かっこいい」かどうかすら、確認しないとわからない、小心まっつファンがふたり…………。
 しかも、ふつーに、とか、知らない人が見たら、とか、あんたらまっつをなんだと思って……。

 衣装や立ち位置の確認したり、どこでどうしていたかの確認したり。

 主語のいらない会話って、すばらしい。

 まっつファンの友だちは、モロさんだけだから。ただえんえん、まっつの話をする、それだけのことに酔う。

 よかった……。
 幻ぢゃなかったんだ。
 まっつ、ほんとにいろいろ出番もらえてるんだ。

 じーん……。

 はあ。
 まっつが、かっこよくてこまります。

 こまるわー。こまるわー。
 微妙でハズしててスベってて、笑えるまっつでいてくれなくちゃー。
 やーん、まっつったらー。(のろけてます)

 
 とゆーことで、『TUXEDO JAZZ』2回目観劇。

 今年の目標、「観劇はひとつき8回まで」を、2月にして破りました……。
 1年は12ヶ月あるのに……2月にして撤回かよ……。
 今月用意してあるチケット、8枚ぎりぎりだったのに、今日観劇してしまったので、8回超えちゃいました。
 まだまだ観たいので、もっと超えるかもしれません……ああああ。

 「まっつの扱いがオイシイ」とさんざん書きましたが、べつにまっつだけが特別にオイシイわけではありません。

 オギーのすごいところは、特定の人間だけを持ち上げるのではなく、どの人にも納得感を与える使い方をすること。
 まっつの扱いが良くなっているからって、たとえばまっつの上のみわっちの扱いが悪くなっているわけではないもの。みわさんもすごいよー。登場からドラマ背負って銀橋だし、せり上がりして謎の美女だしさー。キラキラスパンでまと・壮・みわでタップダンスだしさー。
 みんな、学年や役割に応じて、「オイシイ」と思う作りにしてある。
 そしてオサ様はじめスター様たちの出番も見せ場も損なわれていない。

 きっとあちこちで、「**ちゃん、すごいかっこよかった!」「あの場面オイシイよねっ」と、それぞれのファンが語っていることだろう。

 わたしとモロさんはまっつファンなので、まっつを中心に盛り上がっているだけのこと。彼がそこまで「特別よっ!!」とは、残念ながら思っていません……おろおろ。
 むしろ、「このまままっつが**ちゃったらどうしよう」とか、そっちの心配でヘコんだわ。縁起が悪いので伏せ字にするが。
 お願いまっつ。路線でなくてもなんでもいいから、**ないで。この花園にいて。まっつのままでいて。それだけが望みです。
 いかん、書いてたら泣けてきた。

 話を変えよう。

 
 『TUXEDO JAZZ』オープニング、ほんとーに演出が変わってました。

 上手花道で、壮くんはコートの雪を払わない。
 初日はほんとに雪が舞っていたの。彼の周りに。肩についていたのかな? そこまではわからなかったけれど、わたしが見たとき彼はコートを手でぱんぱんってやっていて、周りに白い雪が舞っていた。ライトでキラキラしていた。
 どこか、寒いところから帰ってきた人だとわかるようになっていた。
 重そうなトランク抱えて銀橋へ。
 すると下手から、紅い薔薇を1輪持ったみわっちと、そのツレらしいまりんがやってきて、銀橋の中央で壮くんに薔薇を渡した。
 そこが、変更になっている。
 みわっちとまりんは変わらず登場するけれど、なにも持っていない。
 壮くんがどこから帰ってきたのか、どこへ帰ってきたのか、観客にわかるような描き方はしなくなっていた。

 べつに、雪も薔薇も、あってもかまわないものなのに。
 毎日毎回やったって、違和感はないのに。

 それでも、あえて初日だけにしたんだね。

 その心配りがうれしい。ニクい。
 オギーってすごい。

 
「今日2回観たけど、ぜんぜん全体を観れてないです」
 と、モロさんは言う。

 そりゃそーだよ、観られるはずがない。
 まっつ眺めているだけで、終わっちゃうもの。
 場面の切れ目がない、ずーっと続いているから気の抜きようがないし。
 咀嚼することができない。

 不思議の国に迷い込んだみたいだ。

 何回観たってオギーショーを観きることなんかできないことはわかっているけれど、それにしてもまだわからないことだらけ。
 もっともっともっと、世界に浸りたい。

 贔屓がかっこいいとか、オイシイとかゆーだけでなく、なにかキラキラした、甘く苦い毒が、見え隠れしている。
 それを味わわなくては、もったいない。

 ……えーと。
 月8回で、年間100回以内が今年の目標、なんですけど。
 どうしよう。

「とりあえず、前方席で観たいよね」
「銀橋のまっつ! かぶりつきで見たいですよねっ」
 ……まっつメイトの夢はふくらむ。

 モロさん、今日はありがとー。
 次の逢瀬を楽しみにしているよ。またムラに来るよね、まっつ見に!! 東宝よりムラですよ、チケット探すなら!!
 あたしもがんばってチケット探すぞおーっ!!(月8回で年間100回以内はどーしたっ?!)


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