突然、「鼻の君」。@第93期宝塚音楽学校文化祭
2007年2月17日 タカラヅカ トウコちゃん大劇場お披露目公演前売り抽選でカスな番号を引き、「SS席でかぶりつきでまっつを見るの!!」と夢見て参加した花組ANA貸切公演(席は当日抽選)でも「まっつが遠い……遠いわ……」な席になり、ついでに「寿美礼サマのサイン色紙欲しいっす」と指をくわえつつ幕間抽選会でもなーんにも当たらず、くじ運に見放された1日。
それでもまっつまっつでしあわせな気持ちで大劇場をあとにした。や、席がどうであれまっつ眺められたからしあわせなの。うふふ・あはは。
ロビーでは、音楽学校生が、呼び込みをしている。
今日と明日は、宝塚音楽学校文化祭の日。
予科生たちが髪をびしっと固め、直立したまま文化祭プログラムを販売している。
バウホール下にテーブルを出して販売しているのは、毎年のことだけど。
今年は売店前、ロビーなどにも進出し、「文化祭プログラム発売中です。1部1000円です。いかがですか」と必死に繰り返している。
去年もここまでやってたかなあ? やっていたよーな気もするが。
にしても、異様な光景だ。
プログラム、つーのは演目表であり、その公演を観る人以外必要のないモノだ。
パンフレットではない。
つまり、文化祭を観る人以外には不要なモノだ。
文化祭が行われるバウホールで販売するのはわかるが、大劇場ロビーで、大劇場を観に来た客に声を張り上げてまで販売するのは、おかしくないか?
ノルマでもあるのかな。
バウホール500席×4公演 = 2000冊で済むところを、印刷費の関係で3000冊刷った、過剰な1000冊は音校生で処分するよーに、言い渡されている、とか?
たかが1000円のプログラムを完売できないよーな集客力のない生徒は、歌劇団に入団しても能力に欠ける、とレッテルを貼られてしまうとか?
なんか、悲壮感漂わせてプログラムを売り続ける音校生たちに、せつないものを感じました。
……と、まだここまではいい。
わたしがムラに着いたのは、午後になってからだ。
文化祭の1回目公演は幕を開けていたが、まだ夕方から2回目公演がある。夕方公演の客に向けてプログラムを販売するのは、至極真っ当なことだ。
また、大劇場ではこれから午前公演が終わり、午後公演がもうじきはじまろうとしている。帰る人、到着した人でごった返し、活気にあふれている。
そんななか、ロビーで声を張り上げて客引きするのは、あまり感心しないがまあ理解の範囲内だったんだが。
問題は、彼らが、大劇場午後公演終了後もまだ、販売し続けていたことだ。
びっくりした。
劇場を出たら、ロビーにまだ音校生たちがいるの。
「プログラム、1部1000円です!!」
悲壮に売り込み続けている。
君らは、マッチ売りの少女か。
売り切らないと親方にぶたれるのか?
大劇場観劇を終え、帰路につく人の流れで「文化祭プログラム」が売れるわけないやん……。
しかも、ANA貸切だよ? 抽選による無料ご招待だから、一般客率めちゃ高いのよ? 男性率、子ども率もすげー高いし。そんななかでやっても、異様なモノを見る目で見られてるだけだってばよ、同じ制服姿で同じ化粧と髪型の一団なんて。
みんな彼らをじろじろ見て通り過ぎていくので、「今あの子たちからプログラムを買ったら、周囲からいたたまれない注視をあびてかえって愉快かも?」とゆーネタでドリーさんと話したくらいさ。
雨だから紙モノは買いたくなかったけど、なんかもー、買うしかないかなこりゃ、という気になったので、ざーっと見てかわいい方の子たちのところへ近寄ってみた。
「プログラム、1部1000円です!!」
とゆー叫び声の他に、まだ彼らは別のことも叫んでいた。
「文化祭チケット、あと2枚あります!!」
はいー?
チケット、売ってるの? えええ?
プログラムを掲げながら、チケットも一緒に掲げて売ってるのよ、これが。
そんなの、はじめて見た。
文化祭チケットって、身内と友会抽選販売のみで、一般売りナシ、完売状態がデフォルトだよねえ?
のぞいてみると。
「本日16時開演のチケットです」
……えーと?
今、大劇場15時開演の公演が終わって、貸切公演恒例の寿美礼サマの挨拶まで終えて出てきたところで。
18時を、回っています。
「18時から、第3部がはじまっています」
はじまって2時間以上経過した、3部構成のうち2部まで終わって、最後の3部がすでにはじまったよーなチケット売ってるの?!!
「お代は結構です」
えー? そりゃたしかに、ソレはもう売り物にはならないだろうけど。
売り物にならないにしろ、それでもチケットを「あります、ご観劇下さい」と呼び込みをしているって……。
毎年こーゆーもんですか? 余ったチケットは音校生自ら声を張り上げてロビーでさばいているの?
なんか、よくわかんなくて、混乱しまくったまま、「観ます。チケット下さい」と言って、タダでチケットだけもらうわけにもいかんから、「プログラム買います」と1000円渡し、ひとりバウホールへ向かったさ。
第3部ってたしか、ダンスショーだよな。何分あるんだっけ?
もう終演を待つばかり、のバウホール周辺は「お疲れ様」ムード。劇場係員も受付をやっている音校生も、手持ち無沙汰。
そんななか、ひとりで駆けつけるとなんかプレッシャー。わーん、みんな見るよー、「なんだこいつ?」って。
実際、座席に着くときも周囲の人の目が「なにしに来たの、この人」的だった。「もう終わりなのに、わざわざ来なくても」……誰だってそう思うよな……ごめんよぅ。
席がまた、すげー良席で。
段上がりセンター。舞台が近い。出演者と目線の高さが同じ。
コートを脱ぐこともできず、とにかく坐って舞台を観ると、同じ衣装の子たちの大人数の群舞。……わけわかんねえ。
突然すぎて、なにがなんやら。
買ったプログラムだって、開いてもいないし。
舞台に目と気持ちが慣れるまで1場面くらいかかり、よーやく落ち着いてオペラグラスでも使おうかしら、という気になったとき。
好みの「鼻」の男の子が、わたしに微笑みかけていた。
はい。鼻です。花でも華でもありません。
あの鼻、まっつに似てる……。
鼻にこだわりのあるわたしの目を奪う、好みの鼻。
大きくて、長くて、存在感があって。
鼻筋が通る、というよりは、「鼻が大きい」と言われるだろう男の子。
その子が、わたしに微笑みかけている。
や、たんに出演者と目が合っているように感じる席だっつーだけで、ほんとうに彼がわたしに微笑んでいたのかなんてわかりません。
でも、センターで踊る彼は、わたしに微笑みかけているの、好みの鼻で!!
あらやだ、どうしましょう!!
その鼻に注目してしまったわたしは、以来どこにいても彼を見付けてしまう。
群舞でも絶対わかるって。あの鼻。
美形かどうかはわからない。まっつの顔を、目の脇を持って横に引っ張って伸ばしたよーな感じ。まっつみたく細長い顔ではなく、両目も離れ気味。でもとにかく、鼻が似ている。
……他に美形な子とか、カオはアレでも濃い子だとか、いろいろ目にはついたんだけど。
「鼻の君」見ているだけで、終わってしまった……。
てゆーか、わたしが着席して30分? うおー、これだけしか残ってないチケット配ってたのか、音校生たち。
鼻の君をガン見して、帰ったら名前チェックしなきゃ、舞台化粧顔から素顔写真を見付けなきゃ! とがんばっていたのに。
舞台の最後、その鼻の君がまたつつつとセンターへ立ち、わたしに向かって(カンチガイ。席がそーゆー席だってだけだってば)「本日は文化祭をご観劇ありがとうございました」と挨拶をはじめた。
今回の挨拶役生徒かよっ。それならカオがんばっておぼえなくても名前プログラムに記載されてるじゃん!!
たった30分でバウホールをあとにし、ジュンタンとの待ち合わせの店に行った。
「いい子はいた?」
と聞くジュンタンに、
「鼻が好みの子がいた」
と答え、「あらまあ」と笑われ、さらに、はじめてプログラムを開き、名前を確認し、素顔写真を確認した。
「あ、わかる。緑野さんの好きそーなカオ」
なんかすごーくふつーに、そう言われましたが。
そ、そうか。わたしの好きそーなカオか。なるほど。
なにしろ最後の30分しか観てないからなー。
わけわかんない。
ぜえぜえ。
それでもまっつまっつでしあわせな気持ちで大劇場をあとにした。や、席がどうであれまっつ眺められたからしあわせなの。うふふ・あはは。
ロビーでは、音楽学校生が、呼び込みをしている。
今日と明日は、宝塚音楽学校文化祭の日。
予科生たちが髪をびしっと固め、直立したまま文化祭プログラムを販売している。
バウホール下にテーブルを出して販売しているのは、毎年のことだけど。
今年は売店前、ロビーなどにも進出し、「文化祭プログラム発売中です。1部1000円です。いかがですか」と必死に繰り返している。
去年もここまでやってたかなあ? やっていたよーな気もするが。
にしても、異様な光景だ。
プログラム、つーのは演目表であり、その公演を観る人以外必要のないモノだ。
パンフレットではない。
つまり、文化祭を観る人以外には不要なモノだ。
文化祭が行われるバウホールで販売するのはわかるが、大劇場ロビーで、大劇場を観に来た客に声を張り上げてまで販売するのは、おかしくないか?
ノルマでもあるのかな。
バウホール500席×4公演 = 2000冊で済むところを、印刷費の関係で3000冊刷った、過剰な1000冊は音校生で処分するよーに、言い渡されている、とか?
たかが1000円のプログラムを完売できないよーな集客力のない生徒は、歌劇団に入団しても能力に欠ける、とレッテルを貼られてしまうとか?
なんか、悲壮感漂わせてプログラムを売り続ける音校生たちに、せつないものを感じました。
……と、まだここまではいい。
わたしがムラに着いたのは、午後になってからだ。
文化祭の1回目公演は幕を開けていたが、まだ夕方から2回目公演がある。夕方公演の客に向けてプログラムを販売するのは、至極真っ当なことだ。
また、大劇場ではこれから午前公演が終わり、午後公演がもうじきはじまろうとしている。帰る人、到着した人でごった返し、活気にあふれている。
そんななか、ロビーで声を張り上げて客引きするのは、あまり感心しないがまあ理解の範囲内だったんだが。
問題は、彼らが、大劇場午後公演終了後もまだ、販売し続けていたことだ。
びっくりした。
劇場を出たら、ロビーにまだ音校生たちがいるの。
「プログラム、1部1000円です!!」
悲壮に売り込み続けている。
君らは、マッチ売りの少女か。
売り切らないと親方にぶたれるのか?
大劇場観劇を終え、帰路につく人の流れで「文化祭プログラム」が売れるわけないやん……。
しかも、ANA貸切だよ? 抽選による無料ご招待だから、一般客率めちゃ高いのよ? 男性率、子ども率もすげー高いし。そんななかでやっても、異様なモノを見る目で見られてるだけだってばよ、同じ制服姿で同じ化粧と髪型の一団なんて。
みんな彼らをじろじろ見て通り過ぎていくので、「今あの子たちからプログラムを買ったら、周囲からいたたまれない注視をあびてかえって愉快かも?」とゆーネタでドリーさんと話したくらいさ。
雨だから紙モノは買いたくなかったけど、なんかもー、買うしかないかなこりゃ、という気になったので、ざーっと見てかわいい方の子たちのところへ近寄ってみた。
「プログラム、1部1000円です!!」
とゆー叫び声の他に、まだ彼らは別のことも叫んでいた。
「文化祭チケット、あと2枚あります!!」
はいー?
チケット、売ってるの? えええ?
プログラムを掲げながら、チケットも一緒に掲げて売ってるのよ、これが。
そんなの、はじめて見た。
文化祭チケットって、身内と友会抽選販売のみで、一般売りナシ、完売状態がデフォルトだよねえ?
のぞいてみると。
「本日16時開演のチケットです」
……えーと?
今、大劇場15時開演の公演が終わって、貸切公演恒例の寿美礼サマの挨拶まで終えて出てきたところで。
18時を、回っています。
「18時から、第3部がはじまっています」
はじまって2時間以上経過した、3部構成のうち2部まで終わって、最後の3部がすでにはじまったよーなチケット売ってるの?!!
「お代は結構です」
えー? そりゃたしかに、ソレはもう売り物にはならないだろうけど。
売り物にならないにしろ、それでもチケットを「あります、ご観劇下さい」と呼び込みをしているって……。
毎年こーゆーもんですか? 余ったチケットは音校生自ら声を張り上げてロビーでさばいているの?
なんか、よくわかんなくて、混乱しまくったまま、「観ます。チケット下さい」と言って、タダでチケットだけもらうわけにもいかんから、「プログラム買います」と1000円渡し、ひとりバウホールへ向かったさ。
第3部ってたしか、ダンスショーだよな。何分あるんだっけ?
もう終演を待つばかり、のバウホール周辺は「お疲れ様」ムード。劇場係員も受付をやっている音校生も、手持ち無沙汰。
そんななか、ひとりで駆けつけるとなんかプレッシャー。わーん、みんな見るよー、「なんだこいつ?」って。
実際、座席に着くときも周囲の人の目が「なにしに来たの、この人」的だった。「もう終わりなのに、わざわざ来なくても」……誰だってそう思うよな……ごめんよぅ。
席がまた、すげー良席で。
段上がりセンター。舞台が近い。出演者と目線の高さが同じ。
コートを脱ぐこともできず、とにかく坐って舞台を観ると、同じ衣装の子たちの大人数の群舞。……わけわかんねえ。
突然すぎて、なにがなんやら。
買ったプログラムだって、開いてもいないし。
舞台に目と気持ちが慣れるまで1場面くらいかかり、よーやく落ち着いてオペラグラスでも使おうかしら、という気になったとき。
好みの「鼻」の男の子が、わたしに微笑みかけていた。
はい。鼻です。花でも華でもありません。
あの鼻、まっつに似てる……。
鼻にこだわりのあるわたしの目を奪う、好みの鼻。
大きくて、長くて、存在感があって。
鼻筋が通る、というよりは、「鼻が大きい」と言われるだろう男の子。
その子が、わたしに微笑みかけている。
や、たんに出演者と目が合っているように感じる席だっつーだけで、ほんとうに彼がわたしに微笑んでいたのかなんてわかりません。
でも、センターで踊る彼は、わたしに微笑みかけているの、好みの鼻で!!
あらやだ、どうしましょう!!
その鼻に注目してしまったわたしは、以来どこにいても彼を見付けてしまう。
群舞でも絶対わかるって。あの鼻。
美形かどうかはわからない。まっつの顔を、目の脇を持って横に引っ張って伸ばしたよーな感じ。まっつみたく細長い顔ではなく、両目も離れ気味。でもとにかく、鼻が似ている。
……他に美形な子とか、カオはアレでも濃い子だとか、いろいろ目にはついたんだけど。
「鼻の君」見ているだけで、終わってしまった……。
てゆーか、わたしが着席して30分? うおー、これだけしか残ってないチケット配ってたのか、音校生たち。
鼻の君をガン見して、帰ったら名前チェックしなきゃ、舞台化粧顔から素顔写真を見付けなきゃ! とがんばっていたのに。
舞台の最後、その鼻の君がまたつつつとセンターへ立ち、わたしに向かって(カンチガイ。席がそーゆー席だってだけだってば)「本日は文化祭をご観劇ありがとうございました」と挨拶をはじめた。
今回の挨拶役生徒かよっ。それならカオがんばっておぼえなくても名前プログラムに記載されてるじゃん!!
たった30分でバウホールをあとにし、ジュンタンとの待ち合わせの店に行った。
「いい子はいた?」
と聞くジュンタンに、
「鼻が好みの子がいた」
と答え、「あらまあ」と笑われ、さらに、はじめてプログラムを開き、名前を確認し、素顔写真を確認した。
「あ、わかる。緑野さんの好きそーなカオ」
なんかすごーくふつーに、そう言われましたが。
そ、そうか。わたしの好きそーなカオか。なるほど。
なにしろ最後の30分しか観てないからなー。
わけわかんない。
ぜえぜえ。
コメント