おもしろいことになっている。@新人公演『明智小五郎の事件簿―黒蜥蜴』
2007年2月27日 タカラヅカ ののすみ、ひとり勝ち。
花組新人公演『明智小五郎の事件簿―黒蜥蜴』観劇。
本公演の主役は明智だけど、新公では黒蜥蜴だった。
ののすみ、巧すぎ。
「野々すみ花ってさ、顔はチガウけど実は花總まりなんじゃない?」
「ののすみちゃんをふたつに割ると、中からお花様が出てくるとか」
そんな会話をドリーさんとしたところだ。
研2であの実力はありえない。
なもんで、おかみさんコスプレの割烹着姿が着こなし失敗しているあたり、実はかなり緊張していたんだなーとわかり、かえってほっとしたわ。
割烹着が片方肩から落ちてるんだよ? ふつーなら着心地悪くて気づくだろ。それに気が回らないくらい、いっぱいいっぱいだったんだねえ……演技はふつーに堂々とやっているのに。
そのギャップがすごいわ。
さて、主役の明智@まぁくんは、『マラケシュ』以来2度目の新公主演。
今回つくづく、おもしろい子だと思った。
「火事場の馬鹿力?」でやり遂げた『マラケシュ』とちがい、それ以降の新公ではダメっぷりばかりが目に付いていた。
それがこの間の『MIND TRAVELLER』で、目を見張るほどの輝きっぷりを披露。わたしの中で、若き日の和央ようかを彷彿とさせる期待のルーキー位置へ昇格。
実力がどうとかゆー以前のところで「ナニか」を感じさせる子。
いやあ、今回の新公も、技術的にはかなりキツイだろヲイ。
ののすみちゃんに全部持っていかれ、どーすんだコレ、状態なのに。
なのに、ダメぢゃないの。
基本ダメっ子なんだけど、時折ものすげー輝き出す。
小さく薄くまとまってんなあ、安定した実力の前には半端な華なんか太刀打ちできないか。と、思っていたら。
突然、キラキラしはじめる。
ののすみやめぐむの実力を凌駕し、「主役」としての仕事をはじめる。
なにコレ。ナニこれ。
バイオリズムの曲線みたいに、上がったり下がったり。
くすんでいたり、光ったり。
輝き出すときのギャップがすごいの。
まるでテレビや映画みたいに、彼がぐーんとUPになるのがわかるのよ。
ズーム機能付き?! ありえねー(笑)。
最初にキタのが、おじさん変装銀橋の直後。
なにか吹っ切れたのか、変装を解いて明智に戻ったときに一気に輝きだした。
そのあとの車での追跡。どどどどーしたんだ明智。背景にお花とばして、キラキラしまくってますがな。どこの少女マンガだヲイ!! 花がとんでるよ、意味なくキラキラしてるよ!!
おもしろい。おもしろいよ、この子!!
輝度が変わるなんて、その時々で吸引力がチガウなんて、わけわかんねー。
クライマックスで場が盛り上がるから輝く、ぢゃなくて、そーゆーのとは無関係に発光するのよ?!
変。
すごく変で、おもしろい。目が離せない。
雨宮@めぐむは、とりあえず「プロポーズ」の歌で、すべての粗を覆い隠している。
出番最後が彼の役のクライマックスで、しかもソレが歌だけにかかっているとなると、歌えるめぐむには幸いしたよな。
いやあ、いい声だ。
雨宮はタカラヅカではめずらしい、ドM男だ。
「いぢめられれば、いぢめられるほど萌える……!!」
てな台詞を真顔で言うよーな役だ。(ん? 台詞まちがってる?)
ふつー健全な女子はM男には引くもんなので、んなアヴノな設定でも負けずに「潤ちゃん、素敵(はぁと)」と思わせるには、役者が力業でなんとかしなきゃならない。
本役のまとぶ氏は、最近ワイルド受キャラまっしぐらのせいか、今回のM男も違和感がない。
M男が許されるのは、彼が美形でセクシーな場合のみだ。とゆーことを、身をもって実践してくれている。
美女の足元にひざまずき、いたぶられる様がセクシーであること……それが絶対条件。
ところが、めぐむさんてば。
美形……では、ないよな?
体格は逞しくて素敵なんだけど。
ヒゲに期待していたんだけど、最初の登場シーンは、丸顔をぐるりと囲むヒゲが、ポンデライオンみたいだし。
酔っぱらいヒゲ姿は、違和感がなくてかえってなんの感慨にもつながらなかったし。
苦悩していても、セクシーぢゃないし。
無骨で鈍くさいだけに見えるし。
そうか……M男が「セクシー」に見えないと、ただのヘタレ男になっちゃうんだわ……。
女の尻に引かれているだけの、ヘタレ男。……そんなの、べつにめずらしくもない。せっかく、タカラヅカではめずらしい役のはずなのに、雨宮……。Mとゆーよりヘタレぢゃダメだよー。
ふつーにうまいんだけどな、めぐむ。
なんで色気がないんだろう。
色気を必要としないバーバリアンを演じた方が、色気の出る人なんだろうな。ニコラ@『落陽のパレルモ』がそうだったように。
こちらもののすみちゃんに食われまくって終了かと思ったら、最後の最後、「プロポーズ」の歌でかっとばしてくれたので、なんか気持ちよく終わってくれた。
いいなー、あの歌。うっとり。
早苗@きらりちゃんは、めちゃくちゃかわええ。
あのやぼったいワンピースを着てなお、かわいらしいってどーゆーこっちゃそりゃ。
「昭和中期のお金持ちのお嬢様」ではなく、「現代のふつーの女の子」だった気がする。実は庶民の葉子が演じているから、というわけではなく。早苗としてふるまっているときも、表情その他がいちいち現代的。
それが正しいかどうかは、別として。その分、活き活きとしていて、かわいく見えた。
早苗(葉子)ってのは「前髪ぱっつん」でなくてはならないのかと思っていたんだが、そうでもなかったんだね。きらりちゃんはラスト、ふつーの髪型していたよ。
ののすみちゃんも髪型、自分に似合うものに変えられたらいいのにね。
本公演でいちいち「あ、まっつに似てる」とわたしの目を奪う、白鳥かすがくんは、波越警部。
ふつーにうまくて、ふつーに……地味。
本役の壮くんが、どれだけ無駄にキラキラしているか、よーっくわかった。
波越って、こんなに地味な役なんだ……。
地味だろーがトレンチコート姿がおっさん臭かろうが、かすがくん、誠実な人柄の見える波越でした。
いやあ、今回の新公はやたらたのしかったよ。いろいろと。
つーことで、翌日欄に続く。
花組新人公演『明智小五郎の事件簿―黒蜥蜴』観劇。
本公演の主役は明智だけど、新公では黒蜥蜴だった。
ののすみ、巧すぎ。
「野々すみ花ってさ、顔はチガウけど実は花總まりなんじゃない?」
「ののすみちゃんをふたつに割ると、中からお花様が出てくるとか」
そんな会話をドリーさんとしたところだ。
研2であの実力はありえない。
なもんで、おかみさんコスプレの割烹着姿が着こなし失敗しているあたり、実はかなり緊張していたんだなーとわかり、かえってほっとしたわ。
割烹着が片方肩から落ちてるんだよ? ふつーなら着心地悪くて気づくだろ。それに気が回らないくらい、いっぱいいっぱいだったんだねえ……演技はふつーに堂々とやっているのに。
そのギャップがすごいわ。
さて、主役の明智@まぁくんは、『マラケシュ』以来2度目の新公主演。
今回つくづく、おもしろい子だと思った。
「火事場の馬鹿力?」でやり遂げた『マラケシュ』とちがい、それ以降の新公ではダメっぷりばかりが目に付いていた。
それがこの間の『MIND TRAVELLER』で、目を見張るほどの輝きっぷりを披露。わたしの中で、若き日の和央ようかを彷彿とさせる期待のルーキー位置へ昇格。
実力がどうとかゆー以前のところで「ナニか」を感じさせる子。
いやあ、今回の新公も、技術的にはかなりキツイだろヲイ。
ののすみちゃんに全部持っていかれ、どーすんだコレ、状態なのに。
なのに、ダメぢゃないの。
基本ダメっ子なんだけど、時折ものすげー輝き出す。
小さく薄くまとまってんなあ、安定した実力の前には半端な華なんか太刀打ちできないか。と、思っていたら。
突然、キラキラしはじめる。
ののすみやめぐむの実力を凌駕し、「主役」としての仕事をはじめる。
なにコレ。ナニこれ。
バイオリズムの曲線みたいに、上がったり下がったり。
くすんでいたり、光ったり。
輝き出すときのギャップがすごいの。
まるでテレビや映画みたいに、彼がぐーんとUPになるのがわかるのよ。
ズーム機能付き?! ありえねー(笑)。
最初にキタのが、おじさん変装銀橋の直後。
なにか吹っ切れたのか、変装を解いて明智に戻ったときに一気に輝きだした。
そのあとの車での追跡。どどどどーしたんだ明智。背景にお花とばして、キラキラしまくってますがな。どこの少女マンガだヲイ!! 花がとんでるよ、意味なくキラキラしてるよ!!
おもしろい。おもしろいよ、この子!!
輝度が変わるなんて、その時々で吸引力がチガウなんて、わけわかんねー。
クライマックスで場が盛り上がるから輝く、ぢゃなくて、そーゆーのとは無関係に発光するのよ?!
変。
すごく変で、おもしろい。目が離せない。
雨宮@めぐむは、とりあえず「プロポーズ」の歌で、すべての粗を覆い隠している。
出番最後が彼の役のクライマックスで、しかもソレが歌だけにかかっているとなると、歌えるめぐむには幸いしたよな。
いやあ、いい声だ。
雨宮はタカラヅカではめずらしい、ドM男だ。
「いぢめられれば、いぢめられるほど萌える……!!」
てな台詞を真顔で言うよーな役だ。(ん? 台詞まちがってる?)
ふつー健全な女子はM男には引くもんなので、んなアヴノな設定でも負けずに「潤ちゃん、素敵(はぁと)」と思わせるには、役者が力業でなんとかしなきゃならない。
本役のまとぶ氏は、最近ワイルド受キャラまっしぐらのせいか、今回のM男も違和感がない。
M男が許されるのは、彼が美形でセクシーな場合のみだ。とゆーことを、身をもって実践してくれている。
美女の足元にひざまずき、いたぶられる様がセクシーであること……それが絶対条件。
ところが、めぐむさんてば。
美形……では、ないよな?
体格は逞しくて素敵なんだけど。
ヒゲに期待していたんだけど、最初の登場シーンは、丸顔をぐるりと囲むヒゲが、ポンデライオンみたいだし。
酔っぱらいヒゲ姿は、違和感がなくてかえってなんの感慨にもつながらなかったし。
苦悩していても、セクシーぢゃないし。
無骨で鈍くさいだけに見えるし。
そうか……M男が「セクシー」に見えないと、ただのヘタレ男になっちゃうんだわ……。
女の尻に引かれているだけの、ヘタレ男。……そんなの、べつにめずらしくもない。せっかく、タカラヅカではめずらしい役のはずなのに、雨宮……。Mとゆーよりヘタレぢゃダメだよー。
ふつーにうまいんだけどな、めぐむ。
なんで色気がないんだろう。
色気を必要としないバーバリアンを演じた方が、色気の出る人なんだろうな。ニコラ@『落陽のパレルモ』がそうだったように。
こちらもののすみちゃんに食われまくって終了かと思ったら、最後の最後、「プロポーズ」の歌でかっとばしてくれたので、なんか気持ちよく終わってくれた。
いいなー、あの歌。うっとり。
早苗@きらりちゃんは、めちゃくちゃかわええ。
あのやぼったいワンピースを着てなお、かわいらしいってどーゆーこっちゃそりゃ。
「昭和中期のお金持ちのお嬢様」ではなく、「現代のふつーの女の子」だった気がする。実は庶民の葉子が演じているから、というわけではなく。早苗としてふるまっているときも、表情その他がいちいち現代的。
それが正しいかどうかは、別として。その分、活き活きとしていて、かわいく見えた。
早苗(葉子)ってのは「前髪ぱっつん」でなくてはならないのかと思っていたんだが、そうでもなかったんだね。きらりちゃんはラスト、ふつーの髪型していたよ。
ののすみちゃんも髪型、自分に似合うものに変えられたらいいのにね。
本公演でいちいち「あ、まっつに似てる」とわたしの目を奪う、白鳥かすがくんは、波越警部。
ふつーにうまくて、ふつーに……地味。
本役の壮くんが、どれだけ無駄にキラキラしているか、よーっくわかった。
波越って、こんなに地味な役なんだ……。
地味だろーがトレンチコート姿がおっさん臭かろうが、かすがくん、誠実な人柄の見える波越でした。
いやあ、今回の新公はやたらたのしかったよ。いろいろと。
つーことで、翌日欄に続く。
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