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 ……我ながら阿呆なタイトルだな……(笑)。

 
 大野せんせ〜。
 せっかくだから萌えポスター製作しよーよ。萌えポスター。

 たしかに前回の『ヘイズ・コード』ポスターは素晴らしかったが、今回の『NEVER SLEEP』は『フェット・アンペリアル』ポスター並に、詰めが甘い。

 アングルは同じでいいからもうちょいロングショットにして、らんとむに手錠を付ける。

 腰から上くらいのショットがいいな。
 どっから見てもラヴラヴな恋人同士がいちゃついている写真。
 なのに、男は手錠を付けられている。

 ……萌えじゃん?
 ソレって、すげー萌え写真ぢゃん?!

 なんで手錠? 男は犯罪者なの? どうして女と抱き合ってるの? 禁断の恋? にしてはなんか甘甘な雰囲気してますけど?

 この矛盾が萌えなんですよ。
 大野先生、詰めが甘いわ。

 予備知識無し、主演がらんとむ、ヒロインがまちゃみ、2番手が七帆、つーことしか知らない。探偵ものだったんだ?

 なーんにも知らずに見て、幽霊かよっ?! とアゴを落としつつも。

 蘭寿とむの格好良さにとろける。

 らんとむかっこいーかっこいーかっこいー。
 アテ書きをするとこうなるのか、ぶっちゃけ、『スカウト』のときとどうチガウの?てなキャラクタだけどな。
 ハートフルな二枚目半。好きな女の子、大切な女の子にでろでろに甘い誠実な男。たぶんコレが、らんとむの持ち味。『スカウト』はもっとススけているワルい男のはずが、途中から大甘の愛すべき男になっていた。『NEVER SLEEP』では最初かららんとむの「漢」のかわいらしさ全開。

 役としてはかっこよくないはずなんだけど、らんとむの容姿と女の子好みの甘さてんこ盛りのおかげで、十分かっこいいって。

 手錠ですよ、手錠。

 手錠をはめられる意味も大してないんだが、とりあえず手錠をはめられてしまうサミュエル@らんとむ。すべては愛ゆえ、大切な女の子のためゆえ。ブリジット@まちゃみと手錠をはめたままのラヴシーン。
 胸にすっぽり抱きしめてしまえるんですよ。手錠で両手をつながれたまま。
 両腕の中に、女の子。
 てろてろに甘い抱擁、だけど手錠、囚われの身。
 邪魔者たちの登場に、あわてて彼女と離れるサミュエル。万歳するみたいに両手をあげて、それで腕からブリジットを抜くのね。なにしろサミュエルの両手首は手錠で固定されてるから。

 あの、「すぽっ」感がたまらない。

 両手をつながれていてなお、女の子を抱きしめてしまえるガタイ。包容力。
 女の子がかがんで下から入るのではなく、男が腕を上げ下げするだけで、入るの。

 いいなあ。
 あたしもあんなふーに抱きしめられたい。

 まちゃみになりたいよーっ。らんとむに抱きしめられたいよーっ。あの厚みのある胸板にしがみつきたいよーっ。

 ……舞台上の話ですから。
 ナマのまゆさんがわたしよりはるかに細いお嬢さんであることとは、別ですから。身長もひょっとしたら同じくらいだよな、万が一オレの方が高かったらどうしよう、なんてことも、別ですから。

 舞台の「蘭寿とむ」という男の美しさに感心する。
 たしかに、彼より美しいプロポーションの男役は存在する。身長にしろカオの大きさにしろ。
 だけどらんとむの場合は、「男役」ではなく、「男」として理想的な美しさを持っている。

 夢の王子様ではない、生身の男としての最高峰のルックス。
 あの肩幅、胸板、そして手足の長さ。スーツ姿の美しさ、ハッタリ感。
 彼の持つリアリティが、なんか、なにをしてもどこか恥ずかしいという特質につながるのだと思う。

 らんとむを見るのは、なんか恥ずかしい。
 カオを両手で覆い、「きゃ〜〜っ!!」と言いながらも指の間から見てしまう、得も言われぬ魅力がある。
 恥ずかしいんだ……くるくる回りたくなるくらい、恥ずかしいんだ……でも、ときめくんだ……。
 あああ、かっこいいよ、らんとむ……。

 てな、蘭寿とむの魅力爆発してますわよ、『NEVER SLEEP』。
 恋人に対しでろでろになっているらんとむ、妹に対しててろてろになっているらんとむに、きゅんきゅん来る人におすすめ。
 愛を隠すことないとろけきった表情で見つめる、ガタイのいい二枚目。
 なんて愛すべき男。

 
 サミュエルはかっこいい役ではない。かっこいいのもオイシイのも、2番手マイルズ@七帆の方。

 で、七帆くんが正しく、「オイシイ2番手」として機能している。

 いいですな。キャラクタが正しく機能しているのって。見ていて気持ちいいぞっと。
 七帆くんてば、眼鏡着用クール・ビューティですよ!!
 すばらしい!!

 ハートフルな主人公に、クールな相棒。基本ですよ基本。

 しかも眼鏡っこのお約束「必要に応じて眼鏡を外す」まで完璧に踏襲されています。大野せんせーすごーい(笑)。
 マイルズくんは「ここぞっ」てなときは眼鏡を外して、その美貌を際立たせるのですよ。拍手。

 七帆ひかるの成長ぶりは、じつに気持ちいい。
 『UNDERSTUDY』でのいっぱいいっぱいぶりがウソのようだ。『維新回天・竜馬伝!』でひとつふたつ脱皮したよねえ?

 七帆くんは本当に美しい人だと思う。
 彼もまた、「リアル」なルックスを持つ。王子様的な「タカラヅカ男役」ではなく、ナマの男を感じさせる体格だから。
 背が高い、だけではリアル男性にはなれない。彼の顔の大きさ脚の長くなさ(微妙な表現)が、リアリティなのよ。現実の男って、あれくらいカオでかいし、脚だってみ……長くないじゃん。
 現実の男のような体格でありながら、現実の男ではありえない美貌を持つ。それが彼の魅力に拍車をかけていると思う。
 らんとむ氏と並ぶと、顔の大きさと脚のアレさに驚愕するけれど、ソレはらんとむ氏が「現実の男にしてはありえないくらいプロポーションがいい」わけで、「現実の男」である七帆くんの魅力を損なうことにはならないんだ。

 らんとむと七帆、リアルなガタイを持つ美形ふたりが並んでるのって、眼福だわ。

 ついでに愛情の在処もいい感じ。

 『ヘイズ・コード』のときも感じたけれど、大野作品の「男の友情」の温度と距離加減は絶妙だと思う。
 無駄にリアルというか(笑)。
 ベタベタするでなし特別盛り上がるでなし、されどけっこう絆があったりする感じは、大野作品独特。これが正塚だともっとホモっぽくなるし、谷だと大仰でウザくなる(どっちも誉め言葉・笑)。

 サミュエルとマイルズは、いい感じで友人していると思う。

 ……わたしとしては、とむ・七帆で萌えたかったんですが(受はどっちだ?)、無理でした(笑)。マイルズ、ちょっとチガウんだなー。も少し針がどちらかに揺れてくれないとカップル萌えはできねーや。

 マイルズの哀しい過去、自殺した恋人のくだりは、さらに消化不良。いっそ役者を使わずマイルズのひとり語りでよかったんじゃないか?
 あの恋人役の子が下級生だからだろうけど、かなりアレだったんで、七帆が空回っていてトーンダウン。
 シルエットだけで、らんとむが2役とかやってくれたら完璧だったのに。ええ、マイルズの元カレ役。
 ん? マイルズはゲイの設定だよね? 大野せんせーだから、ごくあたりまえにそーゆーキャラがいるんだと思ったけど。
 ただ、特に萌えないのがつらい。キャスティングって大切だわ。七帆単体はいいんだけどなー。食い合わせがなー。GOアカツキあたりと絡めてくれたら、生唾もんだったのに。

 ヲトメゴコロを刺激するかっこいーらんとむと、ヲタクゴコロを刺激する眼鏡っこ七帆の並びを、素直に堪能しておきます(笑)。


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