男爵は、どーゆー人なんだろう?

 疑問解消になるか?
 立樹遥お茶会@『さくら/シークレット・ハンター』にまざって来ました。

 『シークレット・ハンター』の素敵悪役、ジョエル・ロビュション、通称男爵。
 いちいちおフランス語で話す、TPO無視したエ〜レガントなお衣装の殺し屋。

 いちおー悪役、いちおー最後まで真面目に敵役、なんだけど……なんつーかこー、微妙?(語尾上がる)
 なにがどうと言えないが、なんか収まりが悪い気がする妙な役。

 まず。

 男爵は、20代の若者であるらしい。

 どよどよ。客席にびみょーな空気が広がった。

 え? なんで? としいちゃんはマジに戸惑いながら、言葉を重ねた。20代、後半と。

 若い役だったのか男爵。マジで知らなかった。
 大人で、それでもあんなセンスで生きているんだと思っていた。ケツの青い若造だったのか?
 客席がどよめかなかったら、20代、つーことで話が進んでいたんぢゃないのか? 後半、ではなく。

 貧しい生まれで、それゆえに金だの地位だの権力だの、そして豊かであることから有しやすい美というものを憎んでいる。殺し屋をやっているのは人生への反抗だそうだ。美にこだわるのは、ソレに対する愛と憎しみがあるからだそーな。
 ……まあ、こだまっちだから、ソレでいいか。すげー薄い設定だが、なにしろこだまっちなのでそこは突っ込む気にならん。

 てゆーかそもそも、『シークレット・ハンター』という作品自体、突っ込んで考えてはならないんだけどね。ツッコミ出すとドツボにはまるから。

 手下のグラサン軍団は、男爵が個人的に雇っているそうだ。
 雇用の基準はズバリ。

 ルックス。

 男爵面食いだから。
 美にこだわる人だから。

 ゆーほさとるも、ルックスで選んだんだ。(ソコか!)

 グラサン軍団は、なんか増えたり減ったりコスプレしてたりでいろいろだけど。
 うんうん、たしかにルックスだねえ。

 王女ジェニファー@あすかを狙い、そのたびダゴベール@トウコに邪魔をされ。
 最後の対決までいくころには、王女のことはどーでもよくなっているらしい。それよりもダゴベールとの決着にこだわっている。

 で、結局男爵はあのあとどうなったの?
 ジェニファーにまで撃たれてましたけど? 死んじゃったの?

「絶対死んでない」

 力強い断定。
 男爵はあのあとも、なんら変わりなく殺し屋やってるそうです。……や、誰も死んだとは思ってないだろうけど。(ジェニファーが人殺しになっちゃうじゃん!)

 そもそも、「初の悪役、男爵役はどうですか」という基本的な質問に、しいちゃんはうなり声をあげて、しばらく悩んでいた。
 ……しいちゃん的にどうなんだろうなあ、あの役。もちろん、役を愛し、大切に演じているのはわかるけれど。

 完全おバカなコメディアンにしてしまうべきなのか、まともな悪役であるべきなのか。
 どーしよーもない役だよなあ。まともな悪役にするには、あまりにディテールがバカだし。しいちゃんは真剣に演じているし。

 ……なんかね、某海馬の帝王を真面目に演じていて、どーにもこうにも足りてなくてじれったかった、かの人を思い出すのですよ。
 キチガイとしてバカバカしく演じることは簡単だけど、役割はそうではないらしい、半端な設定をされた美形悪役。
 なんかね……ひとごとではなくて、手に汗握ってしまうんですよ、しいちゃん!!

 今、わたしのパスケースには、まっつとしいちゃんのポケットカレンダーが並べて入ってるんですが。(微妙にしい担サトリちゃんの陰謀・笑)
 太陽しいちゃんと月まっつはまったくタイプチガウんだけどね。なのになんか、共通項があったりしてね。微妙なポジションが、わたしのハートをくすぐるんでしょうか……。や、たんにヘタレ男好きなだけですけどね(笑)。

 まあ、それはともかく。

 しいちゃんは相も変わらぬおおらかな輝きで場を満たしてくれる。
 大きな表情、大きな声(笑)、大きな反応。しゃきしゃき答えが返って、表情がくるくる変わるのがたまらない。てゆーか、絶対笑顔で締めくくってくれるんですけど。
 なにか話したあと、にこっと笑う。うおー、なんかカラダにいいモノ出てるよ、しいちゃんから。この場にいて、浴びていると健康になれるナニかを放出中。
 日光浴とか月光浴とかあるじゃん。アレと同じ言葉の使い方で、しいちゃん浴。しいちゃんを浴びると、キモチいい。幸福に、健康になれる。ほわわん。

 テーブルごとにしいちゃんを囲んで写真を撮るとき、わたしは椅子に坐っているしいちゃんの真後ろに立っていたんで、ついつい首筋眺めてました。襟足長いし服の襟があるしでふつーはまず見えない、「上から見下ろす」角度限定の、白いやわらかそーな首筋。ふふふ。
 しいちゃんは大きい人なので、なんかすげー安心して会いに行けるのもいいよなあ。「ぺたんこ靴履かなきゃわたしの方がでかくなる?」なんて気を回さなくていいもの。や、ぺたんこ靴で行きましたけども。
 握手のとき、目が合うとき、ひとつひとつ表情が動く、その豊かさ、あざやかに見とれる。……じーん……。

 しかししいちゃん、おおらかなのはわかるし、純朴な人なんだろうとも思っちゃいるけど、ゲーム回答の天然ぶりには、ウケましたよ。
 「*ではじまる言葉」を、しいちゃんの回答を参加者みんなで当てる、というゲーム。

 「『エ』ではじまる言葉」とかゆったら、「次の公演『エル・アルコン』かな」とかちょっとはヒネるじゃん? 特別凝る必要はなくても、あまりにベタな答えだとか突拍子もなさすぎると引かれるんぢゃ、とか、一瞬考えるじゃん? ふつー。
 しいちゃんの答えは、「えのぐ」。
 ……どうして絵の具なんですか?
「思いついたから」 ……天然だ……。

 なにしろ、最初の回答がすごい。「『ジョ』ではじまる言葉」で、しいちゃんの答えは「ジョーシン」。
 関西大手電化商品量販店かよ?! 固有名詞かよ?!
 関東人が面食らっていたぞ、「ジョーシンってナニ???」って。いちおー全国展開しているとはいえ、基本大阪の会社だってば〜〜。

 連想ゲームで、実在の店名(全国区ではナイ)を答えるってありえねーよ……。
 天然……。

 や、わたしはしいちゃんに会うのももちろんたのしみでしたが、しいちゃんに会うためにドレスアップしたピュアしいファンのサトリちゃんに会うのもたのしみのひとつでしたことよ。いやあ、若い娘さんがおしゃれしているのを見るのはいいよねえ。しみじみ。

 
 お茶会のあと。
 男爵とゆー役のアレさについて、もっとも問題なのは脚本であり演出であり、とどのつまりこだまっちだよねえ、といつもの店で話していたんだけど。

「斎藤吉正演出なら、まちがいなく男爵は仕事だから・プリンセスを守る者は排除しなければとかとゆー話ではなく、ダゴベール自身を憎んで愛して追いつめるよね」

 と言ったら、

「ソレは緑野演出だから」

 と、総ツッコミされました。
 ええええ。
 チガウでしょ、キチマサ演出なら絶対そうだってばっ。
 『花恋吹雪』を見てよ、『巌流』を見てよ、『血と砂』を見てよ、主人公は敵に憎しみという名の愛を捧げられ、執拗に追い求められるんだってば。

 わたしがヨゴレているからの発想ぢゃないやい。

 ……まあ、「トウコちゃんを愛しすぎて憎しみとの区別がなくなり、追い回すしいちゃん」、つーのが見たいかどうかは置くとして。(正直微妙……。逆なら見たいが。しいちゃんを追い求めるトウコ・笑)
 さいとーくんならまちがいなくそっち系になっていたよなと。


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