『シークレット・ハンター』、2回目の観劇時に、ツボったこと。

 男爵@しいちゃんが、いつものしいちゃんになった。

 初日は男爵という役に振り回されていた。なにより、わたしが。そしてひょっとしたら、しいちゃん自身も?
 おバカな悪役としてはじけるのか、とんでもなく深刻に大仰にやってしまうのか。もともとの脚本がアレなんで、しいちゃんだけの問題じゃないが、それにしたって半端な役。
 どーするつもりだ、コレ。

 と、思っていたら。

 男爵は、「しいちゃん」になっていた。
 つまり。

 キラキラしている。

 登場するなり、大ウケしましたよあたしゃ。

 うわー、しいちゃんだー。
 なにあれ、キラキラしてるー。太陽背負ってるー。もうアレ、「男爵」ぢゃないー(笑)。

 そうか、こうきたか。
 どのみち半端な役だもんな。どうしたって限界あるもんな。
 それなら、役に引きずられてくすんでしまうより、得意分野に持ち込んだ方がいい。
 てゆーか、たんに、こなれてきただけか。
 慣れると「しいちゃん」になるってだけかしら。もともとしいちゃん、演技できない人だし。

 半端にくすんでいた初日の男爵より、ずっとたのしい。
 台詞と行動と健康的なキラキラぶりが、ちっとも役に合っていない、空中分解しているよーな変なキャラクタになっているけれど、もともと壊れた話だから無問題。

 しいちゃんがどんな役でも、「しいちゃん」として輝きだしたことが、痛快だ。

 これでこそ立樹遥。
 多少のドロでは、彼の太陽を曇らせることはできないんだ。
 それが芝居として、舞台人として、正しいかそうでないか、武器となるかそうでないかはまた別の話。

 ただ、事実として、しいちゃんはしいちゃんとして、輝いている。

 おもしれー。

 
 とはいえ。

 男爵役はしいちゃんより、すずみんの得意分野だよなあ、と思う。
 すずみんは似合うだろうなあ。あの薄紫のとんでもない衣装もシルクハットも。ステッキも。
 や、某海馬の帝王だってね、涼さんならもっとうまく演じたんぢゃないかと思うのよ……。彼、地味派手ハッタリ系大得意だもん。
 半端な役を、型にはめて安定させてしまう力が、涼紫央にはあると思う。
 男爵@すずみん、見たいなぁ……。
 すずみんには是非、派手こいマントも付けてほしいわー。仮面とかもいいなあ。(すでにチガウものを妄想している模様)

 とゆーことで、しいちゃんのマックスも見たいのだ。
 クールビューティしいちゃん。
 ……くすくすくす。
 きっとすっげー真面目で、暑苦しく仕事している男になるんだろうな。あすかちゃんのお兄ちゃん、というのも納得。

 セルジオ役がいちばんいいのかもしれないけれど、わたしはマックスの方がいいなー。
 陽気でテンション高いしいちゃんより、抑えた二枚目しいちゃんが見たいよー。
 てゆーかあのスーツ姿のしいちゃんが見たいよー(笑)。

 しいちゃんとすずみん、いっそ役代わり(期間限定)でもしてくんないだろーか。
 今のままももちろんスキだけど、逆のパターンも見てみたいんだよ。

 んで、舞台稽古とかで、男爵衣装のすずみんとマックス衣装のしいちゃんが、男爵@しいちゃん、マックス@すずみんを演じるハメになったり。昔の『風と共に去りぬ』のトドとゆきちゃんみたいに、役代わりの場合衣装そのままで両パターンお稽古(笑)。
 ふたりの「殺す/護る」デュエットとか、とびきり愉快になるだろーになー。

  
 そうそう、『さくら』の鍾馗人形のヒゲ無しは、初日限定だったそうですね。
 初日の感想で「しいちゃんがかっこいい」と書いているのは、ヒゲがなかったからよ。『花舞う長安』の楊国忠@戦闘バージョンみたいだったの。腰まで黒髪を垂らした美丈夫。
 ヒゲがあってもしいちゃんはかっこいいけどね……でも、初日のヒゲ無し姿のかっこよさはまた格別だったのよお。
 いやあ、いいもん見たわぁ。
 またヒゲ無しで出てくんないかなぁ。


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